意外に知られていない発酵食品のデメリット|発酵食品を食べ過ぎても大丈夫なの?アレルギーの人でも正しく発酵食品を食べる方法
意外に知られていない発酵食品のデメリット|発酵食品を食べ過ぎても大丈夫なの?アレルギーの人でも正しく発酵食品を食べる方法
鍼灸師でvege料理をお伝えさせていただていますakiです。
今回は、発酵食品は腸内環境を整えてくれる素晴らしいものですが、
意外に知られていない発酵食品に含まれているものについて、そして発酵食品が合う人とあわないひとの違いをお伝えします。
腸の働きは消化吸収の他に「全身の免疫を司る」という秘められた重要な役割があります。
近年、体を守るよう腸でしっかり訓練されているはずの免疫細胞が「暴走」し、
本来攻撃する必要のないものまで攻撃してしまうという異常が、現代人の間に急増しています。
それが、さまざまな「アレルギー」や、
免疫細胞が自分の細胞を攻撃してしまう「自己免疫疾患」と呼ばれる病気です。
最新の研究では、こうした免疫の暴走が招く病気の患者さんに「腸内細菌の異常」が生じていることが明らかになってきました。
まずは、鍵となる大腸からみていきましょう。
第二の脳といわれる重要な器官である腸
身体はすべて繋がっており、身体の各器官を司令・統合している中心が腸です。
人の身体の中で一番先に作られる場所でもあり、脳が死んでもギリギリまで動き続ける器官でもあります。
第二の脳といわれる腸の特徴
1:脳からの指令が無くても独立して動くことができる
2:幸せホルモンと言われる脳内物質セロトニンの90%以上を生み出していている
3:免疫細胞の70%以上も腸にあり、人の身体の中で最大の免疫器官?
とても大切な腸ですが現在はストレス、環境汚染、薬、忙しい生活ペース、悪い食品などにより腸が傷つけられやすく様々な症状に繋がっていくと言われています。
そこで大切になってくるのが腸内フローラですので、そちらについて見ていきましょう。
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腸内フローラとは?
お花畑には様々な種類のお花が咲いています。
私達の腸内の様子をこのお花畑に例えたのが、腸内フローラです。
なかでも⼩腸の終わりから⼤腸にかけての腸の壁は、腸内細菌がお花畑のようにびっしりと、
種類ごとに分布していることから、「腸内フローラ」または「腸内細菌叢(さいきんそう)」と呼ばれています。
腸内細菌は100種類以上あり、その数は100兆個以上あります。
100種類以上ある腸内細菌は
1善玉菌
2悪玉菌
3日和見菌
の3種類あり
腸内フローラのベストなバランスは、
善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割といわれています。
しかし、ストレス、加齢による善玉菌の減少、偏食などによって、悪玉菌が優勢になり、腸内フローラのバランスが乱れることがあります。
バランスが乱れることにより、生活習慣病やアレルギーに繋がると言われています。
腸内フローラとアレルギーの関係
アレルギーなど自己免疫疾患の方は、腸内環境が乱れていることが多いです。
人間の腸内にいる腸内細菌のなかの悪玉菌のなかで、よく見られるものとして、クロストリジウム、大腸菌、などの細菌があります。
その他に免疫力が低下した場合などはカンジタやサッカロミセスなどの真菌、酵母菌なども繁殖してしまいます。
アトピー性皮膚炎・アレルギー腸内は、健康な人の腸内に比べビフィズス菌と乳酸菌が少なく、大腸菌、クロストリジウム、黄色ブドウ球菌が繁殖している例が多く見られます。
その中で、重症のアレルギーと、多発性硬化症、異なる2つの病気に共通して減少していた腸内細菌がありました。
それが「クロストリジウム菌」という腸内細菌です。
およそ100種類いると言われるクロストリジウム菌の中で、ある種類が少なくなっていることが、
どうやら「免疫細胞の暴走」と深く関わっているらしいのです。
悪玉菌の増殖などによって腸管免疫が低下すると腸壁が損傷する事があり、
損傷した場所から比較的分子量の大きなペプチドなど、通常吸収されるべきでない未消化物が血液中へ吸収されていきます。
これらは栄養素として消費されず、体内に残る異物として免疫反応の対症となり、
食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の原因になると考えられます。
さらに腸の粘膜は、鼻やのどと比べて、腸管免疫と呼ばれるより高度な免疫システムをもっています。
これは食物と病原菌などを区別して対処する仕組みです。
しかし、アレルギー体質の人の場合は、免疫システムの「2型ヘルパーT細胞(Th2)」の割合が、「1型ヘルパーT細胞(Th1)」よりも大きい状態にあるため、アレルゲンに反応しやすいといわれています。
Th1を活性化し、Th2の働きを抑えることが、アレルギー体質改善のカギを握っているようです。
Th1とTh2の役割を簡単に説明しますと
Th1:免疫細胞が自ら外敵を排除する「細胞性免疫」の司令塔
Th2:免疫細胞が、「抗体」という道具を使って外敵を攻撃する「液性免疫」の司令塔
アレルギーは、腸内フローラとも関係があり、腸内に悪玉菌が増えると、免疫全体が過敏になり、本来無害なものにも反応しやすくなります。
このことから、腸内フローラのバランスを整えておくことは、Th2優位になっているといえます。
腸内細菌を整える発酵食品のメリットと意外に知らない発酵食品の落とし穴
まずは発酵食品のメリットから見ていきましょう。
アレルギー改善には腸内環境が鍵といわれています。
温暖湿潤な日本は、世界有数の発酵大国です。
発酵は日本人の食文化にはかかせないもので、微生物が生きていくための営みのことです。
詳しくいうと食品が微生物の働きにより別の食べ物に変化する現象のことを言います。
日本人になじみ深い、味噌、醤油、酢、みりん、酒、漬物納豆など無数の発酵食品があります。
発酵させることで、旨味、深み、消化力・乳酸菌なども増えて、素晴らしいものです。
私自身も発酵食品が昔から大好きで発酵食品を生活に取り入れてアレルギーの症状が軽くなりました。
しかし、発酵食品が合わないかたもいるので注意が必要です。
発酵食品のメリットとデメリット、両方見てみましょう。
発酵食品のメリット
1:腸内環境を整え免疫力を高める
人間の免疫力の70%は腸にあります。
日本人は欧米人よりも1・3~1・5倍、腸が長いため、その分腸内細菌も多く、さまざまな菌がバランスを保ちながら共生しています。
発酵食品には、乳酸菌をはじめ、腐敗物質の増加を抑制する善玉菌が豊富に含まれています。
善玉菌には、外から入ってくる病原体の侵入を防ぐ免疫細胞を活性化させる働きもあるため、
発酵食品を積極的にとることは、腸内環境を整えながら免疫力を高めて病気を予防する効果が期待できるのです。
2:消化が良くなる
発酵するとは、微生物が食物を分解する活動をいいます。
分解されることによって、身体への負担が少なくなり、栄養がよりスムーズに吸収されやすくなります。
微生物の酵素の働きにより原料のタンパク質、糖類がペプチド・アミノ酸、二糖類・ブドウ糖に分解されることで、消化吸収が促されます。
そのため、食物を消化する時に使う消化酵素の節約になり、その分代謝酵素に回すことができます。
3:味わいが深まる
発酵菌が分解作業を行うとき、新しい代謝産物が生まれ、それらが食物に複雑な味わいをもたらします。
微生物が原料のタンパク質を分解して旨みを感じるグルタミン酸が増えたり、糖類を分解して甘みを感じるブドウ糖が増えたりすることによっておいしさがアップします。
また第五のみかくである深い旨味が加わるのも発酵食品ならではです。
たとえば、味噌や醤油は、大豆のタンパク質が分解され、旨味成分である、アミノ酸が生成され、これは旨味という日本では昔ながらの美味しさの素です。
4:保存性が高まる
食品が一度発酵すると、腐敗する可能性は限りなくゼロに近づきます。
これは、発酵によって、微生物がバリアを作り、腐敗菌の侵入を防ぐためです。
昔の人は経験的にそのことを知っており、貴重な食品の保存に発酵を利用していました。
次は意外に知られていない発酵食品の落とし穴について見ていきましょう。
意外に知られていない発酵食品のデメリット
ヒスタミンが多い
発酵食品には、ヒスタミンが多く存在します。
ヒスタミンとは身体が有害物質(アレルゲン)にさらされた時に、私達の免疫システムが身体を守るために分泌されます。
免疫システムが正常に働いていれば、むやみにヒスタミンが分泌されて不必要に不快なアレルギー症状が起きることはありません。
ヒスタミンは、発酵させたり、熟成させることで食品中のヒスタミンは増加します。
ヒスタミンにより起こる症状
・アレルギー症状
・不眠
・大腸炎
・慢性的な痛み
・パニック症候群
・慢性疲労
・うつ病、不安症
・頭痛、偏頭痛
・肌荒れ
・頭がぼーっとする
こうした症状は、ヒスタミンはによって引き起こされている可能性があります。
発酵食品を食べる上で知りたいこと:ヒスタミンを分解できない人って?
体内のヒスタミンを分解する仕組みを持っていない人、あるいはその仕組みが機能していない人がいます。SIBO(小腸内細菌過剰繁殖)がある人
SIBOとは、通常、大腸にいるべき菌が小腸や十二指腸で繁殖してしまっている病気です。
SIBOがあると、体内のヒスタミンレベルが上昇することが判っており、食品中のヒスタミンに対する許容量が失われます。
SIBOがある人は、血中ビタミンB12濃度が異常に高くなります。
DAO(ジアミンオキシダーゼ)を分泌できない人
DAOはヒスタミンを分泌する体内酵素です。
遺伝子異常によって、この酵素を体内で作れない人がいます。
大きな問題は自己免疫疾患(リューマチ・アトピー性皮膚炎・橋本甲状腺炎、グレーブ病)です。
遺伝子検査で調べることができます。
発酵食品は自己免疫疾患の万能薬?
自己免疫疾患の方は腸内環境を整えるように指導が行われます。なぜなら、私達の免疫細胞の約60%が腸内にあるからです。
そのため、発酵食品を多く食べることが推奨されることが多いですが、SIBOやDAO遺伝子異常を持っている
自己免疫疾患のかたが発酵食品をとってしまうと症状を悪化させてしまいます。
SIBOやDAO遺伝子異常がなければ、発酵食品は腸内環境を整える素晴らしいものですが、
発酵食品を食べているのに、お腹が張る、肌荒れがなおらない、頭痛がするという方は要注意です。
腸内環境を整えてくれるアレルギーさんにもオススメの発酵食品
玄米から作る豆乳ヨーグルト
サラダにかけたり、フルーツと一緒に食べたり、ドレッシングになったり色々なことに使える豆乳ヨーグルト。
生活に取り入れて5年ほど作り続けてとても快腸になりました。
こちらはTGGヨーグルト(豆乳グルグルヨーグルト)と呼ばれており、一般のヨーグルトに比べ数十倍の乳酸菌を含んでいて
乳酸菌数は1gあたりに19億個分あるということでです。玄米と豆乳のみで作れますし、腸まで生きて菌が届き腸内環境が整い免疫力が上がりますので、ぜひお試しください。
材料
(種菌)
・無農薬玄米 小さじ山盛り1
・無農薬豆乳 200ml
・1回目の発酵
1:玄米を洗い、小さじ山盛り1杯を容器に入れ、そこに豆乳を60ml入れる
2:ふたをして2~3日、常温で放置し、トロっと固まればok
・2回目の発酵
1:1の豆乳の高さの倍の位置まで豆乳を入れて、フタをして放置する。
玄米を下に沈めておきたいので、かき混ぜない。
2回目の発酵は6時間~半日で固まります。
・3回目の発酵
1:2回目と同じように、残りの豆乳を入れて、フタをして常温で放置する。
表面が固まったら種菌の完成です。
5~8時間で固まります。
※種菌が完成したら冷蔵庫で保管する。
ただしこちら、失敗する場合も多いので、腐敗が進んでしまうケースも。
正しく作りたい場合は専門家に指導を受けてからお作りください。
豆乳ヨーグルト
・種菌
・無調整豆乳 1ℓ
1:紙パックのキャップを開けて種菌を入れるスペースを作るため、中の豆乳を100mlほど別の容器に移しておく。
2:キャップ口から種菌を大さじ2~3杯入れる
3:キャップをして、紙パックをゆすり、中の豆乳をかき混ぜ、常温で一晩おいて固まったら完成。
プロバイオティクス
プロバイオティクスとは私達の腸内フローラを改善してその健康の維持に貢献する微生物群のことです。
腸内フローラは健常な状態であれば、菌の構成もバランスがとれ生体に良い影響を与える菌が充分に生息しています。
しかしさまざまな要因によりバランスが崩れると生体に悪い影響を与える菌が優性となり、健康の維持に好ましくありません。
特に腸内フローラの構成と腸内免疫、全身免疫には大きな関係があることは良く知られています。
プロバイオティクスはさまざまな要因で変化しがちな腸内フローラを健常な状態に保つために投与されます。
IN YOU Marketでも、プロバイオテイクスは販売されていますのでチェックしてみてください。
プロバイオティクスとして用いられる各種菌株についてそのパイエル板や脾臓細胞に対する免疫賦活作用を調べると、
多くの菌体に賦活作用があることを認めた。さらに、プロバイオティクスの免疫調節作用についての研究で腸内フローラより採取した
ラクトバチルスカゼイ菌(Lactobacillus casei)免疫応答に与える影響を、マウス実験系を用いて調べた。
その結果、この菌はアレルギー発症の原因となる免疫グロブリンEの産生を抑制することや、アレルギー反応によって起こるアナフィラキシーショックを抑制することを見出した。その機構を調べると、この菌の投与によってインターロイキン-4は減少し、γ-インターフェロンが増加することが観察された。すなわちこのマウスのTh2/Th1に傾いたことを示している。また実際にラクトバチルス菌を経口投与することにより、アレルギーの発症を抑制したとの報告も出されており、プロバイオティクスの重要性は確認されました。
ぬか漬け
ぬかには、たんぱく質やミネラルなど、さまざまな栄養素が豊富に含まれているため、乳酸菌や酵母が発酵するのに絶好の場所といえます。
米ぬかの栄養と微生物が生み出したビタミン類がきゅうりや大根に移ることで、生野菜よりも栄養価が高くなります。
私も昔から祖母が作るぬか漬けが大好きで、現在も漬けて食べています。
ぬか漬けには
ナイアシン:血流を良くする
ビタミンB群:悪玉コレステロールを減らす
カリウム:摂りすぎた塩分を排出する
食物繊維:糖の吸収がゆっくりになり、血糖の急上昇を抑える
といった、動脈硬化の予防に効果的な栄養素がたくさん含まれています。
さらに、ぬか漬けには老化によって脆くなりがちな血管を強くするカルシウムも含まれています。
ミキ
奄美大島で古くから飲み継がれている、お米とサツマイモから作る伝統的な発酵飲料です。
私はよく、スムージーやヨーグルトに入れたり、スイーツ作りにも使っています。
甘酒よりも甘くなく、豊富な乳酸菌が腸内環境を良好に整え、さまざまな不調を改善に導いてくれます。
御神酒という意味もあるとても神聖な飲み物でもあり、また「米のヨーグルト」ともいえるもので、
このミキには1mlあたり1億個ほどの乳酸菌があることが確認されたそうです。
奄美大島では夏の食欲不振の際や体調が悪いときなどに好んで飲まれています。
酵素玄米
母が小学生のときから炊いてくれていました。
特に長岡式酵素玄米は、極陽性でとても身体をあたためてくれるため、身体が冷えている方、陰性に傾いている方にオススメのご飯です。
玄米と小豆と専用の塩で圧力鍋で炊き、保温ジャーの中で3日間、発酵させます。
保温ジャーのなかで発酵熟成させてあげることで、10日経っても腐らない、非常に消化がいい状態になっていきます。
これからの冬の時期は身体をとても温めてくれます。
最後に
私自身、発酵食品が大好きで味が深まり保存が効くため昔からよく食べていたり、レシピを作っていました。
子供のときから、ぬか漬けの匂いが大好きで、祖母がぬか床をかき混ぜているときに匂いを嗅いでいる不思議な子供でした。
日本の伝統である素晴らしい発酵食品ですが、お料理教室をしていく中で、
発酵食品が合わない方もいらっしゃることを知り、今回は、発酵食品が合わない方のために、書かせていただきました。
世の中で良いと言われているものが万人に合うとは限りません。
特にSIBOやDAO遺伝子異常がある方は、注意が必要です。
身体が冷えている方が、陰性が強い生野菜ばかり摂取していると体調を崩してしまうように、
周りの情報だけではなく、自分の身体の声を聞きながら、適量を取り入れていくことの大切さを実感しています。
心と身体のバランスを大切に、ご自分の身体と相談しながら、取り入れていただければ幸いです。
素晴らしい日本の伝統の発酵を次世代の方に繋いでいけるように、お伝えしていければと思っております。
最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。
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