海外から「汚染物質」とまで呼ばれる日本の農薬まみれの野菜と果物。基準が甘すぎる国内の農薬事情。
海外から「汚染物質」とまで呼ばれる日本の農薬まみれの野菜と果物。基準が甘すぎる国内の農薬事情。
こんにちは。小林くみんです。「奇跡のリンゴ」の木村秋則氏と、
ローマ法王に米を食べさせた男」・高野誠鮮氏との対論集、『日本農業再生論』(2016年12月に発売)。
そこに綴られている言葉には、私たち日本人の常識を覆すものがあります。
もう日本人だけなのです。日本の食材が安全だと思っているのは。
ヨーロッパの知り合いから聞いた話ですが、日本に渡航する際、
このようなパンフレットを渡されたそうです。
「日本へ旅行する皆さんへ。日本は農薬の使用量が極めて多いので、
旅行した際にはできるだけ野菜を食べないようにしてください。
あなたの健康を害するおそれがあります」
このようなパンフレットを渡されたそうです。
「日本へ旅行する皆さんへ。日本は農薬の使用量が極めて多いので、
旅行した際にはできるだけ野菜を食べないようにしてください。
あなたの健康を害するおそれがあります」
硝酸態窒素や農薬まみれの日本の野菜や果物は危険すぎる。
東京オリンピック・パラリンピックでは国の代表である選手団の口には入れさせたくない。
東京オリンピック・パラリンピックでは国の代表である選手団の口には入れさせたくない。
ヨーロッパで「汚染物質」、「農薬まみれ」とまで呼ばれる日本の野菜や果物。
なぜ、ここまで日本の野菜や果物が毛嫌いされるのか?農薬の使用量が諸外国に比べ多いため、
そして、さらに、海外では次々に規制がかかる農薬への残留農薬基準の緩和が行われていることも
一因なのかもしれません。
世界諸国で相次ぐネオニコチノイド系農薬への規制。
それに逆行する日本の行動。
2015年5月、厚労省がネオニコチノイド系農薬である、
クロチアニジンとアセタミプリドの残留農薬基準を大幅に緩和。
2016年6月ネオニコチノイド系農薬であるチアメトキサムの残留基準値も緩和。
世界の動向と全く逆に進む日本。
日本ではネオニコチノイド系農薬が主食であるお米も含め、多くの作物に使用されています。
ネオニコチノイド系農薬の、環境やミツバチへの影響をはじめ、
私たちヒトの神経系への影響、小さなお子さんの発達障害(自閉症や注意欠陥・多動性障害(ADHD))
との因果関係を示唆する研究結果も多く公表されています。
【ネオニコチノイド系農薬、世界諸国が使用規制を進める中、日本は逆行!その実態とは?!】では、
ネオニコチノイド系農薬に関して、
ここ数年で発表された研究結果から分かっていること、
それに対する諸外国の動き、そしてネオニコチノイド系農薬に対する日本の現状をみてきました。
今回は、一体なぜ日本で、この「逆行」が起こっているのかを知り、
私たちが、「今、出来ること」を考えていきます。
仕方がないの?!「日本」の言い分。
諸外国のネオニコチノイド系農薬への規制に逆行する日本の現状、そして見解を見てみましょう。
農林水産省HP「農薬による蜜蜂の危害を防止するための我が国の取組(Q&A)(2016.11月改訂)」より
(内容は簡潔にまとめてあります)。
Q7.(EUや米国で使用制限が行われている)これらのネオニコチノイド系農薬は、
でどのように使われているのですか。
A7.
稲、果樹、野菜など幅広く、4種類のネオニコチノイド系農薬
(イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、ジノテフラン)が使用されています。
これらは、水稲のカメムシをはじめ、ウンカ、アブラムシ・・・など、
主要な害虫に対して優れた防除効果があり、農家による害虫の防除に欠かせません。
特に、水稲のカメムシ防除の場面で広く利用されています。
カメムシに吸われた米粒は、成熟が止まってしまったり、
吸われた痕が黒くしみになったりし、
米の商品価値が著しく下がってしまうので、
農家はカメムシを確実に防除する必要があります。
カメムシの防除に使われる他の殺虫剤に比べて、人に対する毒性が弱いので、
水田で働く人が、自分の健康や米を食べる人の健康を考慮にいれた場合に使いやすいのです。
水生生物に対する毒性も弱く、
水田の下流に位置する河川や養魚池などへの影響を心配する必要もありません。
他の殺虫剤の中には、油に溶けやすく、
稲に使用すると稲わらを餌とする家畜の肉などに残りやすいため、
使用時に注意が必要なものもありますが、
ネオニコチノイド系農薬は、油に溶けにくく畜産物に残りにくいものがほとんどです。
でどのように使われているのですか。
A7.
稲、果樹、野菜など幅広く、4種類のネオニコチノイド系農薬
(イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、ジノテフラン)が使用されています。
これらは、水稲のカメムシをはじめ、ウンカ、アブラムシ・・・など、
主要な害虫に対して優れた防除効果があり、農家による害虫の防除に欠かせません。
特に、水稲のカメムシ防除の場面で広く利用されています。
カメムシに吸われた米粒は、成熟が止まってしまったり、
吸われた痕が黒くしみになったりし、
米の商品価値が著しく下がってしまうので、
農家はカメムシを確実に防除する必要があります。
カメムシの防除に使われる他の殺虫剤に比べて、人に対する毒性が弱いので、
水田で働く人が、自分の健康や米を食べる人の健康を考慮にいれた場合に使いやすいのです。
水生生物に対する毒性も弱く、
水田の下流に位置する河川や養魚池などへの影響を心配する必要もありません。
他の殺虫剤の中には、油に溶けやすく、
稲に使用すると稲わらを餌とする家畜の肉などに残りやすいため、
使用時に注意が必要なものもありますが、
ネオニコチノイド系農薬は、油に溶けにくく畜産物に残りにくいものがほとんどです。
Q8. 日本でもEUと同様にネオニコチノイド系農薬の使用を制限しなくてもいいのですか。
A8.
我が国では、欧米のように農薬の粉塵が広範囲に巻き上がるような方法では播種していないため、
種子処理や土壌処理への使用の制限は不要です。
我が国では、ネオニコチノイド系農薬は水稲のカメムシ防除に重要です。
現在のところ、水稲のカメムシ防除において、
カメムシだけに優れた防除効果を持ち、
蜜蜂への悪影響が全くない殺虫剤は開発されていません。
A8.
我が国では、欧米のように農薬の粉塵が広範囲に巻き上がるような方法では播種していないため、
種子処理や土壌処理への使用の制限は不要です。
我が国では、ネオニコチノイド系農薬は水稲のカメムシ防除に重要です。
現在のところ、水稲のカメムシ防除において、
カメムシだけに優れた防除効果を持ち、
蜜蜂への悪影響が全くない殺虫剤は開発されていません。
本当に大丈夫?
ネオニコチノイド系農薬のリスクを裏付ける数々の研究結果。
カメムシの防除に使われる他の殺虫剤に比べて、人に対する毒性が弱いので、
水田で働く人が自分の健康や米を食べる人の健康を考慮にいれた場合に使いやすいのです。
水田で働く人が自分の健康や米を食べる人の健康を考慮にいれた場合に使いやすいのです。
水生生物に対する毒性も弱く、
水田の下流に位置する河川や養魚池などへの影響を心配する必要もありません。
水田の下流に位置する河川や養魚池などへの影響を心配する必要もありません。
我が国では、ネオニコチノイド系農薬は水稲のカメムシ防除に重要です。
現在のところ、水稲のカメムシ防除において、カメムシだけに優れた防除効果を持ち、
蜜蜂への悪影響が全くない殺虫剤は開発されていません。
現在のところ、水稲のカメムシ防除において、カメムシだけに優れた防除効果を持ち、
蜜蜂への悪影響が全くない殺虫剤は開発されていません。
という文面から見て、
今後、日本においてネオニコチノイド系農薬使用への何らかの規制が行われるという「希望」は薄いのかもしれません。
しかし、
もし、ネオニコチノイド系農薬の環境への影響や、私たち人間への影響を心配する必要がなく、
ただ、ミツバチへの影響のみを考慮していればよいのであれば、
なぜ、多諸国はそれほどまでに、相次いで、ネオニコチノイド系農薬に規制をかけているのでしょうか?
世界中が注目しているネオニコチノイド系農薬に関して、
今、様々な研究が行われ、そしてその研究結果が発表されています。
ミツバチに対する影響は、すでにご存知の方も多いと思いますが、
私たちを取り巻く環境やミツバチ以外の哺乳類も含めた動物
(私たち人間も含む)への影響を懸念する研究結果も出てきています。
数多くあるネオニコチノイド系農薬に関する研究結果や文献から、
ミツバチ以外の影響について、その一部を見ていきます。
(参照:有機農業ニュースクリップ)
2013年:
5月;黒田洋一郎他『自閉症・ADHDなど発達障害増加の原因としての環境化学物質
-有機リン系,ネオ二コチノイド系農薬の危険性』を発表(『科学』6月号・7月号)
お子さんの発達障害(自閉症や注意欠陥・多動性障害(ADHD))を
ネオニコチノイド系農薬との因果関係を示唆しています。
2014年:
7月;オランダ・ラドバウド大学等の研究チームは、ネオニコチノイド系農薬(イミダクロプリド)が食虫鳥類の減少に関係があると 発表
2015年:
4月;欧州科学アカデミー諮問委員会(EASAC)は、広範なネオニコチノイド農薬の使用がミツバチ以外の昆虫や生物に悪影響を及ぼしていると発表。
4月;ネオニコチノイド研究会、
浸透性殺虫剤タスクフォースの
『浸透性殺虫剤の生態系への影響に関する世界的な統合評価書』日本語訳を公開
2016年:
4月;台湾の研究チーム、低濃度のネオニコチノイド系農薬(イミダクロプリド)がコウモリの空間認識能力を損なうと発表
6月;国立環境研究所は、母マウスが妊娠期から授乳期にかけて、
ネオニコチノイド系農薬(アセタミプリド)を摂取したオスの仔マウスに行動異常が見つかったと発表
中立な科学者30人によるネオニコチノイド系農薬の影響に関する統合評価書
数々の研究結果の中で、私が一番注目したのが、
2015年4月にネオニコチノイド研究会が日本語訳を公開した
「浸透性殺虫剤タスクフォース」の【浸透性殺虫剤の生態系への影響に関する世界的な統合評価書】(2015年1月公開)です。
「浸透性殺虫剤タスクフォース」(The Task Force on Systemic Pesticides, TFSP)は、
ネオニコチノイド系農薬などの浸透性殺虫剤の生物多様性と生態系への影響に関する
世界的な統合評価書を作るために、世界各地から 集まった中立な科学者(30人)の集団です。
その「中立な科学者」が、
1,121編の査読(各学術雑誌の規定による査読)付きの学術論文を5年がかりで編集したのが
【浸透性殺虫剤の生態系への影響に関する世界的な統合評価書】。
この1121編の学術論文には化学メーカーがスポンサーとなった研究の論文も含まれていますが、
中立な科学者により評価がされており、より信頼がおける評価結果であると考えられます。
TFSP(浸透性殺虫剤タスクフォース)が、1,121編の学術論文文献から中立な立場で明らかにしたことは、
現在の大規模なネオニコチノイド系農薬などの浸透性殺虫剤の予防的使用は甚大な意図しない負の生態学的結果をもたらしている。
環境中から見出される浸透性殺虫剤の濃度は、陸上、水中、湿地、海洋および渚の生息地で、広範な非標的生物に負の影響を与えるのに充分な水準に達している。
また、これらの影響が授粉や栄養循環など、生態系の機能および安定性、生態系 サービスにも危険を与えているという証拠も積み重なりつつある。
予防的使用、残留性、移動性、浸透性、および慢性毒性が組み合わさると、生物の多様性および生態系機能にかなり の影響を与えると予測されこと。
参照:ネオニコチノイド研究会:浸透性殺虫剤タスクフォースの『浸透性殺虫剤の生態系への影響に関する世界的な統合評価書』
このネオニコチノイド系農薬(浸透性殺虫剤)は、
実は私たちが考えているよりも身近な存在。
あなたも日常生活の中で、知らず知らずのうちに使っているかもしれません。農薬だけじゃない、身近に潜むネオニコチノイド系農薬!
今、日本では、ネオニコチノイド系農薬は様々な農作物に使用されています。
そして、ネオニコチノイド系農薬は水溶性で農作物に浸透するため、
残留している場合、洗っても落ちません。
また、ネオニコチノイド系農薬(殺虫剤)は農薬だけでなく、
家庭用殺虫剤や、ペットのノミとりなどの製品にも含まれている、とても身近な存在です。
一例としては下のような商品に含まれています。
●アリを殺す薬品
●ゴキブリを殺す薬品
●ハエの殺虫剤
●その他殺虫剤、防虫剤など
出典:『新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間』NPO法人代ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議日本では、家庭菜園用の農薬や、
日常生活で使用される殺虫剤に関しても、海外諸国のように規制がしっかりしていません。
この現状で、私たちにできることは何なのでしょう?今すぐ、日本の現状を変えることはできません。
しかし、今すぐに私たちに出来ることは存在します。
今すぐ、私たちができることは?
1.できる限り有機栽培の農作物や、その加工品(有機加工品)を選ぶ。
特に、妊娠中の女性や小さなお子さんがいる家庭では、できる限り有機栽培のものを選ぶのが良いでしょう。
ネオニコチノイド系農薬のお腹の中の赤ちゃんや、
小さなお子さんの発達障害(自閉症や注意欠陥・多動性障害(ADHD))のリスクが危惧されています。
詳しくはこちらから
【ネオニコチノイド系農薬、世界諸国が使用規制を進める中、日本は逆行!その実態とは?!】
2.何にネオニコチノイド系農薬(殺虫剤)が含まれているかを把握し、その使用を控える。
先にも述べましたが、ネオニコチノイド系農薬(殺虫剤)は農薬のみならず、私たちに身近な商品にも含まれています。
海外では、家庭菜園などでのネオニコチノイド系農薬(殺虫剤)の
使用、販売を禁止にする国も多くありますが、日本ではまだ規制がかかっていません。
そのため購入時に注意することが必要です。
現在日本で市販されているネオニコチノイド系農薬例
出典:『新農薬ネオニコチノイドが脅かすミツバチ・生態系・人間』NPO法人代ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議
いつまで続く?!平和な日本。
今でも、NYに住んでいる(NYに住んでいたころからの)友達とやり取りをしていますが、
「食」に対する私たち日本人との認識の違いに、毎回愕然とします。
その「認識の違い」は一体どこからくるのだろう?
そう考えた時、それはやはり手に入る情報量の違いなのではないか・・・、と感じました。
圧倒的に、私たち日本の消費者が得られる情報は少ないのかもしれません。
そしてもう一つは、医療費の高さ。
日本では、
「病気になったら、「お医者様」が直してくれる。」
「病気になったら、病院に行って「薬」をもらえば治る。」
そんな感覚が根強いのではないか?と感じます。少なくとも、今の日本では、
NYのように救急車を呼んだら、数万円(約3~4万円、10万近くかかる国もあります)・・・。
(保険未加入で、全額自己負担の場合)薬代が高額で、慢性病の場合、継続的な使用は家計を圧迫する。
ガンになって治療をしたら破産しかねない・・・。
そんな危機感はありません。
そんな「平和な現状」が永遠と続くのか?
そして、そんな現状に甘えている私たちが行き着く場所には、一体どんな風景が広がっているのか?
あなたにも、その「答え」を考えてもらいたい。
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