あなたは今日スーパーで何を買いましたか?その何気ない「毎日の買い物」が、日本の農業とオーガニック農地を着実に、破滅の道へ導いているかもしれません。
本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
あなたは今日スーパーで何を買いましたか?
・海外産の大豆の納豆
・海外産大豆の醤油
・海外産小麦のオーガニック・パン
・海外産の小麦粉や米粉類
・海外産の甜菜糖
・海外産の焼き菓子、スナック
・海外産の食材
・海外産の有機豆乳
・・・・・・・・などなどを、「買った」という方はいませんでしょうか?
現在、日本ではオーガニックのものがなかなか手に入りません。
ですから安くていいものを買うため、外資系スーパーなどで買い物をすることも、あるかもしれません。
日頃から国産を意識しているのでしたらいいのですが、
もしも、今、目先の自分や家族のメリットだけを考えて、日々「海外産ものばかり」買っていたり、応援していると、日本が一体この先どうなるかについて、あなたは考えたことはありますでしょうか。
もし最近、上記のものを「買った記憶がある。」ということであればこの記事を読んでみてください。
今回は、普段何気なく買い物している農産物が私たちの生活とどんな関わりを持っているのか?
選んだ商品次第で、日本の農業の行く末を左右する事もあるという事について書いていきます。
農家だけが特別扱いされる理由が分からない。
メディアで取り上げられる食料自給率が問題にされるが一向に改善しないのは何故?
自給率を向上させるにはどうすればいいの?
ーそんな疑問を持っている人も多いんじゃないでしょうか?
食料自給率が下がれば、いざという時に問題なのは誰でも分かると思いますが、
それ以上に今、日本の農業を守る理由があります。
食料自給率が低いと何が問題か?
日本は輸入に頼らないと、国が破滅しかねない。
問題とされる理由は、第二次世界大戦の時代に遡ります。最近では、北朝鮮が経済制裁を与えられ国民が飢餓状態になっているというニュースが取り上げられました。
日本も第二次世界大戦の時には経済制裁を与えられ、食料だけでなく原油すらも輸入できなくなりました。
現代でも言われるのは、日本は原油と食料の輸入がストップすれば国が崩壊するという事です。
それらの教訓から食料自給率の向上やエネルギー問題の解決が重要問題となったのです。
ちなみに、日本は現在、輸出国として豊かにはなりましたが、もしも世界的な飢饉が訪れたらどうなるかわかりますでしょうか。
確実に農産物を輸出する国は価格をつり上げてやりたい放題になるでしょう。
スーパーに行っても、どの食品も高い。
オーガニックはもちろん、オーガニックですらないものも、べらぼうに高い。
こんな状況が予測されます。
今は輸入品が手頃でも、いつか逆転する時が来るかもしれません。
それから焦っても遅いのです。
日本の豊かさは輸出が盛んであることも一因していますが、今のうちに手を打たないとどうにもならなくなります。
その貿易が赤字になれば日本が貧困することは火を見るより明らかです。
つまり、農業を守ることは軍事力云々の前に、もっとも日本の経済を守る要となるのです。
日本の農業の現状は?
ちなみに、日本の食料自給率は40%ほどと言われますが、それはカロリーベースという外国とは違う算出法です。世界基準の生産額ベースの算出だと現在の食料自給率は70%に近いという数字のマジックで危機感を煽られている面があります。厚生労働省のデータによると、
- 米 100%
- うどん 62%
- そば 21%
- 大豆 7%
- 砂糖 35%
- みそ 35%
- 小麦 14%
●キャベツ・ねぎ・きゅうり・なす・サツマイモ 90%台
●玉ねぎ・にんじん・ ピーマン・れんこん・こんにゃく 80%前後
●しそ・春菊・もやし・みかん・ほうれん草・なすび・なめこ・ニラ・白菜 100%
●ごぼう・かぼちゃ・トマト・ブロッコリー・アスパラガス・りんご・梅干し 50~60%台
●じゃがいも 66%
- いちご・メロン 84%
- すいか 100%
果物は輸出するほど人気なので、比較的に自給率は高くなりますが、梅干しなどは中国産に押されて、元々は100%だった自給率が低下しています。
自給率の高い品目を上げていますが、野菜の自給率は意外と高いのが現状です。
にも関わらず日本の自給率が低いのは食生活の変化があります。
それが食事の肉食化です。
魚介類
- 鮭 60%
- さば 62%
- さんま 118%
- かき 81%
- まぐろ 38%
- うなぎ 20%
- かに 22%
近年は、安い海外産に押されて漁獲量が低迷しているのが現状です。
肉類
鶏肉・豚肉・牛肉 10%以下
肉類の自給率が極端に低いのは飼料用の作物の大半が輸入に頼っているためであり、輸入のほうが安価なため国内では生産が増えません。
また、肉食化が急速に進んだのは最近の話なので生産に手が回らないのが現状です。
結果として、数字の上で自給率が低いのは肉類の消費が増えているのが原因とも言えますね。
海藻
- わかめ 61%
- こんぶ 100%
と比較的に数字は高いのですが、わかめは安い中国産に押されて国内産が減っているのが現状です。
日本人が、国産のお米、国産の大豆、国産小麦を食べるだけでも自給率は簡単に上がる?!
カロリーベース⾷料⾃給率では、
ごはんを1日にもうひと口(17g)食べると1%向上
国産大豆100%使用の豆腐を月にもう約2丁(553g)食べると1%向上
国産小麦100%使用のうどんを月にもう約2玉(594g)食べると1%向上
国産米粉パンを月にもう約6枚(401g)食べると1%向上
国産の農産物が選択されることにより、食料自給率は向上します。
厚生労働省の平成28年度の調査より
上記のような食事を少しだけでも心がければ自給率は向上する可能性が高い、ということになります。
田んぼがあると日本の大地は元気になる
①土壌を豊かにします日本の土はだいたい酸性で、養分が少なく、作物の生育に適しているとはいえません。
しかし、田んぼに水を入れてしばらくすると、微生物の働きでだんだんとアルカリ性の方へ変わり、作物が育ちやすい状態になります。
また、作物に病気を起こす、バイ菌などの有害生物が死んでしまうので、農薬に頼らないオーガニックな元気な作物が育ちます。
②美しい森林を育みます
水田はゴミや窒素を取り除いて、私たちの飲み水となるきれいな地下水を作る働きがあるのです。
地下水は多くのミネラルを含み飲み水としても有効に活用され、火山が近いところでは温泉になります。
そして、植物が存分に吸い上げる事で豊かな森林を育みます。
③住みよい気候を守ります
今、世界中で温暖化が危惧されていますが、田んぼに水が入っていると、水面と稲からたくさんの水分が蒸発し気温の上昇を抑制します。
④日本に多い洪水や土砂崩れを防ぎます
特に山の斜面にある棚田などは水を貯めて、ゆっくりと外に出すので洪水を防ぎます。
山の斜面にある畑は植物が根を張る事で強固な土壌となり土砂崩れを防ぎます。
ペルーのインカ帝国などでも発達した棚田が自然災害から文明を支えたと考えられています。
⑤多くの生命を育みます
水田には、いろいろな生物が住みます。
皆さんも子供の時は取りに行ったりしませんでしたか?
- トンボ
- カエル
- メダカ
- ザリガニ
そして、それらの生き物を狙って鳥が来たり、魚が増えていきます。
日本で取れる野生の肉や魚も自給率を底上げしてくれているのですね。
それらを支えているのが水田の機能なのです。
現在、日本の米の自給率は100%と言われますが、これからも守っていくには国産の米や米粉パンなどを選びたいですね。
米以外にもある日本を支える大事な農作物
北海道十勝の事例
北海道の十勝(とかち)平野は日本有数の畑作地帯です。
そこでは、
- 小麦
- じゃがいも
- 大豆
- てん菜(砂糖の原料)
厚生労働省のデータで見ると、小麦と大豆の自給率は壊滅的です。
日本では、北海道が頑張ってくれていますが、この生産を維持しているのが輪作という農法です。これは毎年、安定して生産を続けるために行われている栽培法で、1つの作物を同じ畑で連続して栽培することはしません。
じゃがいも、小麦、てん菜、豆類などを、1年ごとに畑を変えて植えていきます。
こうすることで、土の栄養バランスが取れて、作物の病気を防ぐことができるのです。
結果として、農薬の量を減らすのが可能となりオーガニックの野菜を作りやすくなります。
また、輪作は作物を健康に育てる農業技術であると同時に、消費者へ品質の良いものを安定して供給できる役割も担っているんです。
一人一人が、主要な有機農作物を買うだけでもオーガニックは広まる!いいことづくめ
だから北海道産の、
- 小麦
- ジャガイモ
- てん菜
- 大豆
国内における自給率は小麦(14%)やジャガイモ(66%)、砂糖(35%)、大豆(7%)となっており、自給率を上げようと思えば北海道産は効果的ですね。
なぜなら、十勝の収穫量だけで、日本全体の
- 小麦 29%
- てん菜 46%
- ジャガイモ 36%
- 大豆 17%
まとめ
農業は日本の経済を守る要です。
さらに今日本において大きな課題となっている有機農業は全体の0.3パーセントにも満たないとされ、その中でも壊滅的なことがわかっています。
そんな中、国民全員が「日本は、いいものがない」と行って日本の農作物に見向きもしなくなると、
日本の農業は破滅に追い込まれかねないということがおわかりいただけたでしょうか?
日本の豊かさは貿易の黒字によって守られるので、食料の輸入価格が高くなった時に輸入の依存率が高ければ一転して貧困国に転落します。
だからこそ、食料の自給率向上は急務と言えます。
一人一人が国産オーガニックのものを手にするだけでも日本の未来は大きく変わります。
にも関わらず自給率が向上しないのは、
- 肉類を中心とした欧米よりの食生活
- 米食の低下、海外小麦や大豆の購入
- 外国産の食材の購入
もちろん海外のものを、一切「買うべきではない」ということではないのです。
どうしても頼らざるを得ないケースもあるでしょう。
ただ、今後食料の自給率を向上させ、もっと安くて美味しいオーガニックのものが普通にスーパーで買えるようになる日が来るためには、外国産のものだけを応援していては、その道は遠いということです。
海外のものばかりではなく、できるだけ、日本産でオーガニックで質の良いものを選びましょう。
国産オーガニックを応援しよう!
日本で採れた農薬不使用の新鮮なお米とじゃがいも
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