肌のくすみやシミに悩んでいるあなたへ|その悩み「瘀血」にあり? 身近な食べ物で気の不足、血の滞りを改善する薬膳的解決法、教えます。
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体の不調は肌にも表れやすいもので、疲れてくると肌が荒れたり、
くすみやシミが出来てなかなか消えないという方も多いのではないでしょうか。
シミ、くすみがある状態では顔の印象も暗くなり、
人に与える見た目も変わってしまいますので、接客などの仕事をしていると大きな問題です。
健康な肌を作るためには、
肌の細胞1つ1つにしっかり酸素と栄養が届いていなくてはいけません。
そこで重要になるのが血液の流れです。
血液はどんな時も止まることなく全身をめぐっている大切なもの。
ですが、現代では年代を問わず過労や食事の偏りなどによって、血流の悪い人が増えています。
漢方では血流の悪化について、
「血の量が少なくなっていること」と「体内で血液が滞っていること」の2つで見ています。
中でもシミ、くすみ肌荒れとかかわってくるのが、
古い血が体の中でよどんでいる「瘀血」という状態です。
瘀血は単に血液がどろどろになって流れを妨げているのではなく、
血液を「引っ張る」役割をする「気」も不足して起こると考えられます。
そこで、気の不足を改善し、瘀血の症状を取り除いて血流を回復し、
肌を美しくする薬膳について紹介します。
放っておくと胃痛や腰痛も引き起こす…無視できない「瘀血」
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気とは中医学において体の中にあるけれど目には見えないエネルギーを指します。
血液と同様に気も全身をめぐっており、
この二つと津液(しんえき)と呼ばれる水分(うるおい)のバランスで健康が保たれると考えられています。
気が足らなくなると老廃物も蓄積し、血液がどろどろに…
血液は自分の力で流れているわけではありませんよね。血管を押す筋肉、その筋肉に指令を出す神経、神経の働きを管理する脳など様々な力が加わって血流が管理されます。
こうした働きの源になるエネルギーに対して、「気」という名前が付けられました。
血液は気が満ちている状態でスムーズに流れていくものです。
ですが、肝心の気が不足してしまうと、動力源を失った体は血液を運ぶことが出来なくなります。
この状態が瘀血です。
瘀血が引き起こす「不通側痛」
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気の流れが詰まって引き起こされる不調や痛みの事を、「不通側痛」と言います。
瘀血の症状には、シミやそばかすが増える、くまが取れないなど肌の症状だけではありません。
肩こりや腰痛などの「不通側痛」も含まれるのです。
また、月経の血が固まりになったり、生理痛が激しくなるなど女性特有の症状も発症します。
また古くなった血が胃の周辺で滞ると、お腹の当たりを針で刺すような痛みを伴う胃痛が起こります。
これはひどくなると吐血をしたりする深刻な症状なのです。
油脂、添加物、たばこ…。取りすぎていませんか?瘀血の原因
気が不足してしまう原因の一番大きなものは、肉体的なストレスによる疲労と、それによる精神への負担です。
慢性的な疲労状態、「何となくだるくて元気が出ない」という状態こそが、気の不足。
気の量を補うためには、まず疲労回復ケアを行う必要があります。
それと平行して、溜まってしまった古い血が動き出すようにしなくてはいけません。
添加物、たばこの取りすぎには要注意!副流煙も
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食品添加物は本来健康に害のない量だと認定されなくては、
商品として市場に流通することはできません。
防腐剤や保存料として使われている毒性を持った亜硫酸ナトリウムや安息香酸ナトリウムも、
厚生労働省の審査をパスしたものだけが一般に販売されています。
なので添加物即危険というわけではありません。
しかし、これは単一の商品のみを見たときの基準です。
仕事で遅くなる、時間がないなどの理由から
毎日市販のインスタントやレトルト食品で済ませているという方も多いと思います。
日常的に添加物の摂取が多くなると、
血中コレステロールが増えたり、中性脂肪が増えたりして血を詰まらせる原因になります。
同様にたばこを吸う方も要注意です。
ニコチンが血管を収縮させる作用があるのはよく知られていますね。
血管が細くなると当然一度に流れる血液の量も限られますので、
体のあちこちに流れきれなかった血が溜まる原因になります。
その他にも油脂の取りすぎや運動不足なども瘀血に拍車を掛けます。
つまり、仕事が忙しく食生活が乱れがちな人ほど瘀血のリスクが高くなるのです。
瘀血を改善する食材を使った薬膳を取り入れましょう
時間がない人こそ実践してほしい作り置き薬膳
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瘀血の解消に効果的な食べ物はいろいろありますが、
それを日常的に食事に取り入れていかなくては意味がありません。
そこで、休みの日などに作り置きをしておいて、冷蔵、冷凍の状態でストック。
あとは温め直すだけの食事を習慣づけましょう。
瘀血に効く食べ物は、
納豆、黒豆
小松菜
バジル
玉ねぎ
ブルーベリー
もも
サケ
タラ
などです。
最も取り入れやすいのは納豆ですね。
簡単に手に入るので、仕事帰りにコンビニによる時に1パック買う習慣を付けましょう。
黒豆は砂糖が多めの煮物が一般的ですが、少し面倒でも一晩水に浸けて水煮黒豆を作っておくと、
ナッツ感覚でサラダにいれたり、豆ごはんにすることができます。
サケやタラはパン粉にバジルを混ぜて香草パン粉焼きにすると、お弁当のおかずにもなります。
またゆでたり焼いたりして身を細かくほぐし、
ゆでた小松菜を刻んでフライパンで炒め合わせると栄養価も高いふりかけになります。
また、しっかり水分を飛ばすことで日持ちもよくなります。
そのままご飯に混ぜておにぎりにすれば、
一食分が手軽に補えてバランスも満点食の出来上がりです。
生のフルーツはストックが難しいかもしれないので、冷凍のブルーベリーがおすすめ。
ヨーグルトに混ぜれば凝ったままでもスイーツ感覚で食べられますし、
旬の時期に摘み取られたものなので完熟しているのも魅力です。
食事養生を意識して血虚を改善していこう
血と気のバランスの乱れは、このほかに血が少なくなる血虚、気が滞る気滞などがありますが、瘀血は特に肌のトラブルに影響を与えやすいものでした。
その原因は偏った食事や、ストレスと疲労。
薬膳はもともと「薬食同源」という観点から、普段の食事で健康維持を目指す「食事養生」を行うものです。
まずは乱れた食事の内容を正すことが何よりも重要です。
そこで、ここに挙げた食材をバランスよく使って栄養を補うことから始めましょう。
エネルギーである気を正し、栄養の巡りを良くすれば水をはじくような健康な肌が手に入ります。
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参考文献 血巡り薬膳 坂井美穂著 A&F
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