2020/10/11

お腹いっぱい食べているのに栄養失調って一体！？｜食べるには困らないコンビニ店長が食事で身体を壊した、笑えない話

大手食品メーカーや農林水産省での勤務の後、オーガニックレストランの経営。多くの方に食と農の真実を伝えるべく、食育講座の開催やブログでの情報発信も行っている。自身も有機JAS認証を受け、有機野菜を作っている農家であり、有機JAS認証の検査官としても奮闘中である。 ⇒organic daddyのブログ

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お腹いっぱい食べているのに
栄養失調って一体！？｜
食べるには困らないコンビニ店長が
食事で身体を壊した、笑えない話

今の時代、お金さえ出せば、いつでも、手軽に、高カロリーで美味しいものを
お腹一杯に食べることができますよね。

「そんな日本で、栄養失調？？」

読者の皆さまの中には、この記事のタイトルに疑問符が付いた方が
いらっしゃいませんか。

しかし、この記事を読んで今一度、次のように、
ご自身と家族の食生活をよく考えて欲しいのです。

・巷で購入できる食品から、どれだけの栄養を摂ることができますか？
・お腹を満たすことだけが食事だと思っていませんか？
・住宅ローンや子供の教育費のため、食費を真っ先に削っていませんか？

実は、この記事を一番読んで欲しいのは、
「私は食事に困っていないので関係ない」と思っている方です。

なぜなら、現代の栄養失調の被害者は、「食事に困っていない」方だからです。

お腹一杯食べるのに、なぜか栄養失調になる日本人。
本記事で、そのカラクリをご一緒に紐解いていきましょう。

現代は親も子供も忙しい。
空腹感を満たすだけの“時短食”がはびこっている現実

両親とも仕事で子供は塾や部活と、最近の家庭は何かと忙しく、
平日は家族揃って夕食を食べる家庭は少ないのではないでしょうか？

疲れている身体にムチを打って、夕食を作るために買い物に行き、
帰宅して食事を作っておられる皆さんには頭が下がります。

しかし、現代の栄養失調はこの「忙しさ」に原因が潜んでいます。

エンプティフードが新型栄養失調の原因

「エンプティフード」や「エンプティカロリー」という言葉を聞いたことがありますか？

「エンプティ」とは空っぽという意味で、日本語に訳すと、栄養価が空っぽの食べ物という意味です。

もっと具体的に言いますね。

カップラーメンや菓子パン、ハンバーガーなどのジャンクフードがエンプティフードの代表格です。
食品企業は忙しいあなたと、あなたの家族のために豊富な種類のエンプティフードを用意してくれます。

こう考えると、食品企業が本当に売っているのは食品ではありません。
実は、「調理時間を短縮して時間を有効活用できる」→つまり時間を売っているのです。

なので、当然、栄養価などを期待できるはずがありません。

新型栄養失調とも呼ばれる現代の栄養失調は、食事によって必要なカロリーは摂取できているのに、
ビタミンやミネラルといった必要な栄養素が足りていないことです。

要するにエンプティフードを食べて、食事をした気になっている方が陥る方が
新型栄養失調に陥りやすくなります。

参考：栄養過多なのに栄養失調！？健康の基本食生活を見直そう

ただし、私は、カップラーメンや菓子パンなどのジャンクフードを絶対食べるな！
と言っているわけではありません。

私も時には口にします。ただ、これをメインの食事にするのは問題がある
とお伝えしたいだけなのです。

口に入るまでの到達時間が短いほど、
食品はエンプティ化する

しつこいようですが、もう一度、カップラーメンや菓子パンなどのエンプティフード
（ジャンクフード）について考えてみます。

・カップラーメンはお湯を注いで3分で出来上がり
・冷凍食品は、レンジに入れてチンして出来上がり
・菓子パンは袋を破いて口に運ぶだけ

共通点があるとは思いませんか？

そうなんです。包丁やまな板を使って素材から時間をかけて料理をしていませんね。

一から料理をしなくても簡単に食べることができます。

要するに、エンプティフードとは、口に入るまでの到達時間が異常に短い食品なのです。

逆に考えてみて下さい。

あなたが、スーパーで選んだお肉や野菜、卵などで作る料理でエンプティフードは作れますか？

材料には限りがあるし、素材それぞれにビタミンやミネラル等の栄養があるため、
どんなに頑張ってもエンプティフードにはなり得ないはずです。

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【体験談】
私の上司は新型栄養失調で病院に運ばれた

この記事で私があなたにエンプティフードによる新型栄養失調について注意喚起するのは、
私自身のある実体験が、その大きな理由のひとつとなっています。

私が学生の頃にコンビニでアルバイトをしていたのですが、
上司である店長が新型栄養失調で倒れて病院に運ばれたことがあります。

コンビニ店長がコンビニ食で体を壊した、笑えない話

この見出し、冗談ではなく実話です。

店長が運ばれた先の病院で医者から告げられた症状は「栄養失調」でした。

この店長は独身の深夜勤務で、週6日、ほぼ毎日深夜の夜勤のシフトに入っていました。

朝、昼、夜のほぼ全てをコンビニ食で済ませていた店長は、
栄養失調で倒れて点滴で栄養を身体に流し込むことになりました。

一般の方が3食、コンビニ食にお世話になる方は少ないでしょう。

しかし、この事例から学ぶことは、毎日食事をしていても
食べているものに栄養がなければ栄養失調で倒れることです。

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食費は未来の健康への投資！
長期的視点で考えよう

あなたにとって、食費は削るべき家計費ですか？

試しに「食費　削減　方法」や「食費　節約」とインターネット検索すれば、
様々な答えが用意されています。

最近は、食費を削ってでも住宅ローンや教育費や娯楽費を捻出する家庭も増えているとか。

実は私はこれとは、違った見解を持っています。

それは、「食費は未来への健康への投資」なので削るべきではないという考え方です。

節約のために食費を削るのは本末転倒

確かに、高い食材を使って日々の食費が上がることは短期的に考えて損ですよね。

でも、よく考えてみましょう。

最近、食生活の乱れからくる様々な病気に頭を悩まされていませんか？

糖尿病やガン、高血圧や肥満など数えればきりがありません。

カップラーメンを数回食べただけでは病気になりません。

しかし、日々の食事の積み重ねが非常に重要で、
食事は短期的な視点より長期的な視点で考えるべきなのです。

その日、その時の食事を安くおろそかに済ませた結果、身体を壊し、
将来、通院や薬によって莫大な額のお金を失っていくことになります。

なので、未来の健康を考えたとき、節約のために食費を削るべきではありません。

食費は将来、病気からあなたを守る保険です！

従って、無駄遣いで食費が高くなるのは論外ですが、
食事は将来、病気からあなたを守る保険と思って下さい。

短期的に見れば安い食材で節約できているかもしれませんが、
長期的にみれば食費を節約した以上の医療費がかかることを覚えておきましょう。

スポーツ選手や起業家などの成功者の多くは、日々の「食」を大事にして、
最高のパフォーマンスを出すことにフォーカスしています。

彼らは食材の選び方や調理の仕方はもちろんのこと、食べる時間や量などの細部にまで
こだわっているからこそ、最高の結果を残すことができているのです。

食にまつわる格言はたくさんありますが、今の日本の皆さんに、
私がぜひ知っておいていただきたいものをご紹介します。

フランスの政治家で美食家でもあるブリア・サヴァランの言葉です。

ブリア・サヴァラン

・国民の盛衰はその食べ方いかんによる。
・何を食べているかを言ってみたまえ、君がどんな人かを言ってみせよう。
byブリア・サヴァラン

もしあなたがエンプティフードばかり食べている方であれば、きっと耳が痛くなる言葉だと思います。
食の本質を突いた格言ですよね。

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投資すべきものを間違っていませんか？

結局は、全て「食」がスタート地点です。

いくら、別のものにお金をかけても、スタート地点の「食」が正しくなければ、
その投資は間違っていると言えるでしょう。

・美しくなりたいため、高級な化粧品を購入する
⇒高級な化粧品に投資する前に、食べ物で内面から美しい女性になりましょう

・子供の学力向上のために塾に行かせる
⇒塾で帰宅が遅くなり、夕食が菓子パンだったらその投資は全く意味がありません

・健康になるために、通販で健康機器を購入する
⇒まずは、食べ物で健康な身体を作った上で健康機器で補足する方が効果的です。

しつこいかもしれませんが、大事なことなので最後にもう一度言いますね。

もし、あなたが食に投資をしていなければ、今すぐ始めましょう。

方法は簡単。

無駄な出費を探し出し、少しずつ食費に充て、正しい食材を購入すれば投資完了なのです。