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目の充血、ドライアイに目薬?その対症療法から一緒に卒業しませんか? 東洋医学的アプローチで体の中からリスタート!

目薬

目薬は対症療法でしかない。目の酷使は現代人の大きな悩み


目疲れ
昔から目のトラブルというものは大小様々ありましたが、近年の特徴として現代社会の生活様式を背景により複雑化してきていることです。

パソコン、スマホなどの長時間使用による目の酷使。
また、コンタクトレンズの長時間使用やカラコンなど透過度のより低いコンタクトレンズの使用により、眼球への摩擦が増え傷ができるトラブルなど。

私自身、20代前半から目の乾燥、俗にいうドライアイに悩まされてきた一人です。

眼科で処方された目薬を常に常備し、1日の点眼回数はかなりの数でした……
目がすぐに乾き、レンズがぽろっと落ちてきそうになるので目薬が手放せない状況に。

ある意味、麻薬のような存在。

ドライアイ
とくにIT関連の会社でゲームや広告の企画・ディレクションを担当していた頃は、多いときで携帯を常に3台持つ生活。
企画以外にも、エラーの有無の確認、ガラケーやスマホでゲームの流れやコンテンツチェックなど。

もともと、ゲームが身近な存在でなかった私にとって、自由自在に動き回るカラフルなキャラクターはいつしか疲労の対象に……
ドライアイの症状以外にも、目の充血も頻繁に起こるようになりました。

目の症状に対しては、コンタクトの使用を控える、目を休める、ブルーライトカットレンズを使用するなどの自身の行動による改善策はいくつもあります。

しかし、症状が出てしまってからでは対症療法に頼らざるを得なくなってしまうのが現状です。

肝の機能は目に反映される?東洋医学的「肝」の位置付け

目は肝の感覚器官?目の症状と臓腑の関係


肝臓怒り
胃や肺などの五臓六腑は、目やくちびるなどと違い、当たり前のことですが身体の中に存在しているので、
目視することはできず、内視鏡などで検査しないと詳細が判断出来得ない部位ですよね?

これは、西洋東洋関係なく人間の体の作りなので共通です。

では、どのように東洋医学ではみて行くのかというと、
東洋医学においては、肝の症状として目に見える外側に現れるのが、目、爪、筋と言われています。

また、五臓六腑の感情を司(つかさど)る部位でいうと、肝は「怒」に当たります。

肝の状態を外から把握するにはそれ以外にももちろんありますが、今回のテーマである「目の疲れや目の不調」にもっとも関係が深いのは「肝」ということになります。


ただの目の疲れ、目の乾燥を目の酷使だけだが原因だと思っていても、実は肝からきている症状の現れということも。
また、この状態を単なる目の症状として放置していると、知らず知らずのうちに肝を傷めていく危険性も秘めています。


最近、怒りっぽくなっていませんか?目の充血の意外な原因

怒り
「頭に血がのぼる」という表現がありますよね?
一般的に「怒りの感情をたかぶらせること」、「激情に駆られ冷静さをなくすこと」のような表現で用いられます

そのような状態の人の顔を見るとどうでしょうか?

顔を赤らめて、目は充血していたりしませんか?
これは、肝の気が上昇している症状のひとつとして、診断では用いられるケースがあります。

つまり、怒りの感情が頭にのぼりカッカッとしているんです。この怒りの気が充満すると、東洋医学的には「肝化上炎」と呼ばれる状態に。酷くなると、イライラだけでなく、目の充血をはじめ、嘔吐、目眩、耳鳴りなど多くの症状を引き起こす原因に。

肝の気が上昇する原因は、「肝化上炎」以外にも、他の臓腑との関係により様々ありますが、肝と密接に関わりがあることが知られています。

目の乾燥は目の使いすぎだけ?本当の原因は違うところかも

砂漠
目の乾燥は、昨今ではドライアイと呼ばれ現代病のひとつとして問題視されていますよね。
しかし、このような目のトラブルは昔からあり、その多くは高齢になった時点で発症するケースが多くみられていました。


それは、老化現象のひとつだったからです。


具体的には人間は年齢を重ねると、東洋医学的な老化現象のひとつにあげられる「腎陰不足」という状態に。
腎のお水が少なくなってしまうので、若い頃に比べ、身体の各所に乾燥が強く出てくるようになります。

肝は、腎水(腎のお水)によって養われるため、腎水不足になると、肝の熱を抑えられず、熱を持った状態になります。
そうすると、涙腺の分泌が減り、カラカラと目の乾燥を引き起こし、酷くなると赤く充血へ発展します。

五臓六腑
しかし、それが最近では若ければ10代〜目の乾燥によるトラブルが発生しているのは、驚きの現象です。

パソコンやスマホなどの電子機器による、

現代化の流れといえばそれまでですが、本当に目のケアだけで良いのでしょうか?


目の乾燥は、肝の気血が低下してきているケースも

肝臓気虚
胃や小腸などの空洞の状態で消化物を通してあげる臓腑と違い、肝は常にいっぱいに充満していないといけない臓器なんです。肝は血の塊とも言われますよね。レバーを見るとわかりやすいかと思います。

つまり、その充満状態が続けられずに不足すると、肝臓にとってはマイナスになります。
その状態が、中医学的に「肝血虚」と呼ばれます。

おもに20代から40代くらいの若い女性に多いのがこのタイプです。

肝血虚の原因①月経

何と言っても、男性と違い女性には月のサイクルでもある月経がありますよね。

目には多くの血管が集まっており、目を酷使することで血を消耗しすぎてしまいます。
月経期間には、同じく大量の血が使われます。原因はひとつではありませんが、肝に送りだすための血の全体量が少なくなってしまうため、より肝の血が不足してしまうんです。

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肝血虚の原因②偏食やダイエットによる栄養不足

ダイエットのための偏食や栄養不足、また添加物を多く含んだ食品の大量摂取によりカロリーはとっているのに大切な栄養素が抜け落ちているなど。間違った食生活により、身体に必要な栄養素や血が足りていないと、目に送り出すための血が不足してしまいます。

目を酷使することによる疲れの多くは、女性特有の血不足からくる不調だと考えることができます。
このように肝からきている可能性も多い中、それを気づかずに放っておくと、ますます肝を傷め、症状が重くなる要因にも繋がります。


これにより疲労感が増したり、不具合が生じる悪循環のトラップに。

目のトラブルは、目だけをケアしていても本当の意味では体のリスタートにはなり得ません。



私たちにできる改善策は、目と肝へのアプローチ。目を労わる食べ物を積極的に取り入れよう

対策①充血:イライラして赤目になってしまう、そんなあなたに!

肝の気が上昇している状態には、気を落ち着け、余分な熱を取り除く働きのあるミントティーがおすすめです。

ミントは、アジア圏では薄荷として古来より使われてきました。
この薄荷は、赤目などの目の症状に良い生薬として、目に作用する漢方に数多く処方されています。

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対策②ドライアイ:目が乾燥して集中力も途切れ途切れ、そんなあなたに!

肝血虚の症状に良いとされる食材は、東洋医学では補血効果のある食材です。
その名のごとく、血を補う食材です。

干しぶどう

<血を補う作用のある食材>

・ほしぶどう・プルーン(天日干しがより良いです)
・なつめ
・ライチ
・金針菜(乾燥させたものがより良いです)
・人参
・ほうれん草
・ごま類
・アーモンド
・桑の実
・鮭
・うなぎ
・ぶり
など


生薬にも使われるクコの実は目の救世主!

枸杞
中華料理のデザートや杏仁豆腐のトッピングとして、一度は目にしたことがある、赤い可愛い小粒のクコの実。
日本人にとってはあまり馴染みのない食べ物だったかもしれませんが、
数年前にアンチエイジングにもよいと海外セレブに注目され、今ではスーパーフルーツとしての存在を確立してきましたよね。

欧米では「ゴジベリー」とも呼ばれスーパーフルーツとして人気がありますが、
実はこのクコの実、東洋医学では古来より使用されてきた生薬のひとつでもあります。

ナス科クコ属の植物で中国、東アジア原産といわれ、生薬名だと「枸杞子」と呼ばれています。
枸杞子とはクコの実のことですが、中国では昔から実だけでなく、生薬としては木の葉や根の皮も滋養強壮やかすみ目に良いと使われてきました。

日本でも漢方薬としても、「杞菊地黄丸[こぎくじおうがん]」という名称で発売されています。
漢方医、中医師、薬剤師に相談し、こちらの漢方を取り入れて見るのもひとつかと思います。

漢方になると、ひとつの生薬だけでなく、いくつも配合されたものなので、総合的に目にアプローチしてくれます。
例えば、杞菊地黄丸に配合されている菊花は「清熱[せいねつ]」という熱を取り除くはたらきがあるので、目の充血に良いとされています。

ですが、身近に取り入れられる良さは食品ですよね。
クコの実は、今では入手しやすくなったので、目が疲れたな……と思った時に、
デザートのトッピングやおやつがわりに少しづつ取り入れみてはいかがでしょうか。

対症療法だけでなく、体の中からケア!

上むき
目の酷使は、現代人なら避けて通れない問題のひとつです。
まずは、目を酷使しない生活を心がけてみましょう。

具体的には、

・パソコンやスマホなど連続した作業には、1時間に1度の目の休息を入れる
・コンタクトの長時間使用は避け、夜になったらメガネに変える
・コンタクトレンズを使用するときは透過度の高い潤いが持続するものを選ぶ
・ブルーカットレンズなどでメガネのレンズでもケアする

など

しかし、どうしてもこれだけでは完全とは言い得ないですよね。
充血や乾燥を感じた時の目薬の使用は、目の潤いの補充や疲れ目の解消には効果は期待できるので、
使用自体を否定するつもりはありません。しかし、目薬の使用は症状が出てしまってからの対症療法でしかありません。

やはり、目薬を必要としない状態に体を整えたいですよね。
目の症状は、肝との繋がりも大きく、肝の影響も受けている可能性も大いにあります。

「目が疲れたな」→「肝も傷めているかも!気をつけなれば!」と、
日常生活においてもに少しでも頭に入れて、体の中から目を労わる生活を一緒に心がけてみませんか?

※目の異常は、先天性の疾患、その他白内障や緑内障などの疾患の危険もあるので、充血や極度の乾燥がある場合は、眼科の受診をおすすめします。

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