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10月17日は一年で最も重要な神嘗祭の日。お家でできる直会(なおらい)のやり方

柳原 里実
日本の四季の行事や暮らしの手作りを体験する「いつもがわくわく*こどもてらこや」を主宰。 日本の文化体験・国際交流体験の他、自然農法で野菜を育て、重ね煮・マクロビなどを取り入れた料理体験などを行っている。 その他、「いま・ここ」にゆるりと心を込め、「日常」をしあわせにたのしむことをテーマとするイベント・ワークショップの主催・共催、寄稿、ラジオ出演、バンドのヴォーカルなど。 循環型暮らしを提案するイベント2015年親善大使。 共著本『What’s LOHAS? ロハスブックvol.3』(株式会社交通タイムズ社)では、四季・暮らし・食事・テーブルコーディネート・育児・工作・植物・こころなどに関する制作・撮影・エッセイ・イラストなどを担当。

1 秋祭りの季節


 こんにちは。
『いつもがわくわく☆こどもてらこや』主宰の柳原里実です。
 田んぼの稲が、黄金色に波打つ季節となりました。早いところでは、稲刈りが始まっています。

 こどものみなさんとバケツで育てた稲を刈るのに、鎌を使いました。
片手で稲をつかみ、手より下を鎌でざくりと刈ります。
「ちいさいこどもに鎌?危なそう!」けれど、きちんとした使い方をすれば「ケガができない」ようになっています。

道具はすごいですよね。


 友人の自然栽培の田んぼでも、「稲架(はさ・はざ・はせ・はぜ)かけ」作業がひと段落ついたとのことです。

 稲架の形は、杭タイプ、物干し竿タイプなど、地域によって独特。中でも、島根県太田市の西田という地域にしか見られない「ヨズクハデ」という稲架は、丸太4本を四角錐型に組んだ丈夫で効率的な形で、無形民俗文化財として登録されています。


 稲架にかけられた稲束は、これから3~4週間かけてゆっくりじっくり天日干しされます。
現在一般的に出回っているお米は、ほとんどが機械乾燥。コンバインを使えば、稲の刈り取りと同時に、脱穀、選別ができ、米だけを大型の乾燥機にかけ、短時間で水分を規定量まで減らすことが可能。農作業の歴史に登場した際は、これまでの重労働を担ってくれる夢のような機械だったことでしょう。


 しかしお米の炊きあがりに関しては「天然乾燥米がおいしい」と評されることも。
農作物に関する機関の研究で、両者の比較結果が、次のように発表されています。

「…総合、味および硬さの3項目において、天日干しは熱風乾燥と比べ、優位に優れることが評価された。

炊飯品質では、天日干しは…(略)…食味スコア等の5項目において品質指標が向上する傾向を示した。
…(略)…天日干しは熱風乾燥を上回る米の品質を具備している可能性が示唆され、米本来のおいしさを損なわない乾燥処理に起因すると推察した。」


 天日干しがおいしくなる理由は、
「稲に米がついたまま乾燥させるので、そこからゆっくりと米に養分が移動するから。」
「稲が乾燥しきるまでは光合成が続くので、旨味成分がゆっくり作られ、米に蓄えられるから。」
「太陽のエネルギーを浴びるから。」など諸説あるそうです。


 さて、稲架が立つ頃は、「秋祭り」ののぼりが目につく頃でもあります。
郊外でも新しい幹線道沿いではなく、昔ながらの集落内の通りです。のぼりがあれば、はじめて通る土地でも、近くに神社があることが分かります。

 「氏子(うじこ)」であるその地域の方々は、少し前から軒下に提灯を吊るし、お祭りの日には、「氏神(うじがみ)さま」の乗られたお神輿(みこし)や山車(だし)を出します。手作りの提灯の奉納や、家々を回る儀式など、地域それぞれの風習があります。

「秋祭り」は、新興住宅地に住むわたしにはなんともうらやましい、昔懐かしい風景です。

2 夏祭りとはまったく異なる『秋祭りの意味』

 「祭り」は「祀(まつ)る」の名詞形。
神を迎え、供献侍座(きょうけんじざ)して、神と人とのつながりを深めるという意味合いがあります。


 「祭り」とだけ聞けば、浴衣に盆踊りに花火大会の「夏祭り」を思い浮かべる方が多いのでは?
私の個人的な意見では、青年部や若者が中心でにぎやかで華やかな「夏祭り」に対し、「秋祭り」は人生の先輩がリードしてくれる渋いイメージです。


実はイメージだけでなく、それぞれの祭りは、開催される季節だけではなく、祭りが始まった意味合いが異なるのです。 
辞書には「祭り」の項目で次のように書かれています。

「日本の祭りは稲作儀礼を中心とし、その年の農耕を始めるに先立って行われる春の祈年祭、
収穫を終えて田の神を再び山に送る秋の感謝祭が主となるが、悪疫退散を祈願する御霊信仰 (ごりょうしんこう) 的な祭祀もあり,これは主として夏季に行われる。」


 
つまり、日本のお祭りの基本は、夏祭りではなく、稲作にまつわる「春・秋祭り」なのですね。

3 毎日なにかしら「食べている」ならば知っておきたい神嘗祭(かんなめさい)


 さて、全国の神社の総本家である伊勢神宮で、有名な秋祭りは新嘗祭(にいなめさい)です。
11月23日に行われており、この日は、明治時代に制定された祝日「勤労感謝の日」としても知られています。

 そして、約ひと月前、10月17日には、もうひとつの秋祭り神嘗祭(かんなめさい)が行われています。
しかも、こちらの方が、重要とされています。神宮で使われる衣装や道具類もこの日に新調されるので、「神宮のお正月」とも。

神宮で行われる年間1500回にも及ぶ祭祀(さいし)の中で
「最も由緒深く、重要」と言われ、その他の祭祀は、この神嘗祭を中心に配置されているといっても過言ではないのです。



どちらも「五穀豊穣を感謝するお祭り」ですが、違いは何でしょうか。
それは、「感謝を伝える相手」です。

神嘗祭⇒天照大御神(アマテラスオオミカミ)

天照大御神に、その年に収穫された穀物、特にお米を捧げ、感謝を伝える。

新嘗祭⇒天照大御神以外の他のすべての神様

神嘗祭の約ひと月後に、天照大御神以外の他のすべての神様に、収穫のご報告と感謝をお伝えし、来年の豊作を祈願する。


 「実りの秋をたのしむ」というのは、単におなかいっぱい食べるということではないのですね。
収穫できる実りがあってこそ、つなぐことのできる私たちのいのち。伝統的な行事で大切にされているのは「心」なのですね。

4 直会(なおらい)に…おだんごをいちからつくろう


 神嘗祭で捧げられるのは、稲穂、御飯、御餅、御神酒と、すべてお米に関わるものです。
それから、海の幸、山の幸が続きます。

神様に捧げた食物を、その後ひとも一緒に頂くことを

「神人共食(しんじんきょうしょく)」

と言います。
小さい頃、お祝いの席で出る両削りのお箸は、ひっくり返しておかずをとる「取り箸」だと思っていましたが、実は神様用なのですね。

 神人共食の行いや場を

「直会」

と言います。
神さまとつながりを深める場です。「同じ釜の飯を食う」ということばがあるように、いっしょにお鍋をつついたり食事をすると、より仲よくなりますものね。

 さて、今回は直会として、手作りの白玉粉で作ったお団子をいただきましょう。

手作り白玉粉とお団子のレシピはこちらへ


レシピを詳しく見る

5 さいごに


 季節を問わずあらゆる食べ物が手に入る時代。なんでも昔がよいという懐古ではなく、
「便利さ」「豊かさ」を享受しながら、昔からの「感謝の気持ち」に自然につながりたいものですね。
どうぞ豊かな秋の実りを楽しまれますように。

手作りお団子に必要なアイテム

安心安全自然栽培米お得な5キロ

¥5000 (税込)

> 商品の詳細はこちら
自然栽培甘酒

¥2992〜(税込)

> 商品の詳細はこちら


(参考: 文化遺産オンライン「西田のヨズクハデ製作技術」/ CiNii学術コンテンツサービスサポート 「米の天日干し及び熱風式機械乾燥の乾燥手法の際が品質に及ぼす影響」/神宮司丁公式HP・三省堂大辞林)


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柳原 里実
日本の四季の行事や暮らしの手作りを体験する「いつもがわくわく*こどもてらこや」を主宰。 日本の文化体験・国際交流体験の他、自然農法で野菜を育て、重ね煮・マクロビなどを取り入れた料理体験などを行っている。 その他、「いま・ここ」にゆるりと心を込め、「日常」をしあわせにたのしむことをテーマとするイベント・ワークショップの主催・共催、寄稿、ラジオ出演、バンドのヴォーカルなど。 循環型暮らしを提案するイベント2015年親善大使。 共著本『What’s LOHAS? ロハスブックvol.3』(株式会社交通タイムズ社)では、四季・暮らし・食事・テーブルコーディネート・育児・工作・植物・こころなどに関する制作・撮影・エッセイ・イラストなどを担当。
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