自然の流れに乗ろう。漢方に学ぶ、理想的な一日の過ごし方vol.1〜朝から昼まで~
IN YOU 読者のみなさま、こんにちは。
看護師のほんのりです。
子どものアトピーをきっかけに、自然に寄り添う暮らしを実践・発信をしています。
漢方(東洋医学)では、私たちは自然の一部であり、体も、そして心も
自然のリズムやエネルギーに影響を受けていると考えます。
そのため、自然の持つリズムやエネルギーに上手く順応して過ごすと不調が緩和され、
より健康に、心身ともに楽に生きることが出来ると考えるわけです。
時間の流れの中で、
自然のエネルギーやリズムは変化する
自然のリズムやエネルギーは、一日の中で移り変わっていきます。
例えば、漢方の基本概念である「陰陽」の視点から見ると、昼は陽で夜が陰。
そして、
陽は、活発・興奮など動的なエネルギー、
陰は鎮静・休息、内向的・静的なエネルギー
とされています。
昼間に活動して、夜は寝る。これは、ごく普通のことですよね。
昼夜逆転の生活は自然のリズムに逆らうことになるので、やはり体への負担は大きくなるのです。
そこで今回から2回に渡って、漢方に基づく一日の養生法(健康的な過ごし方)をご紹介します。
第1回目の本記事では、朝から昼までの理想的な過ごし方についてお伝えしていきましょう。
時間と臓器の深い関係!
古代の時間治療学「子午流注」とは?
2千年以上前に書かれた最古の漢方医学書の中に
「子午流注(しごりゅうちゅう)」という言葉が出てきます。
「子午」は時刻を意味し、「流注」は体内の気や血の流れを意味しています。
つまり「子午流注」とは人間の生理機能と自然のリズムやエネルギーの変化と組み合わせた、
古代の時間治療学であると言えます。
そこでは次のように、1日24時間を12等分して2時間毎に区切り、
十二支と各臓器がそれぞれ対応させて考えます。
十二支と臓器との対応表
子(23〜1時): 胆丑(1〜3時): 肝
寅(3〜5時): 肺
卯(5〜7時): 大腸
辰(7〜9時): 胃
巳(9〜11時):脾
午(11~13時):心
未(13〜15時):小腸
申(15〜17時):膀胱
酉(17〜19時) :腎
戌(19〜21時):心包
亥(21〜23時):三焦
見慣れない言葉も多いかと思いますが、順にわかりやすく説明していきますね。
起床後の理想は、
トイレを済ませてから朝食を食べること
早朝の過ごし方。コップ一杯の水で、不要物とさよならしよう!
先ほどの表を見ると、卯(5~7時):大腸
となっていますね。
これは午前5時から7時は、大腸が活発に動き始める時間帯であるという意味です。
漢方で、この時間帯は「天門」が開く時間だといわれており、
天の門が開くと同時に人体の門「口」と「肛門」も開くとされています。
そのため、朝にお通じがあることは自然のリズムに乗れているということになるのです。
大腸には食べ物のカスを体の外に出す働きがあります。
朝起きたらまず、体に不要なものや毒素を排出してから、
一日の始まりを迎えられたならとても理想的だといえるのです。
起き抜けにコップ1杯の水を飲むと、胃腸が動き始めます。
すると溜まっていた便は大腸へと押し出されていきます。
眠っていた体のを水で洗い流すイメージで、ぜひ、習慣化するとよいでしょう。
やっぱり朝ご飯は食べよう!午前中に食べた物が体を作る
続いて、その次の時間辰(7~9時):胃
巳(9~11時):脾
についてご説明しましょう。
胃と脾は主に「消化器全般」」を指しています。
胃腸が活発になる午前7〜11時は、吸収された栄養がスムーズに全身へと運ばれる時間帯です。
栄養を最もしっかりと吸収できる時間帯が午前中であることを考えると、
朝食が体にとってとても重要なものであるとがわかります。
「子どもの成績に朝ご飯が関係している」という話はよく聞かれますが、
それにも納得がいくのではないでしょうか。
とはいえ、世の中には様々な健康法が溢れており、朝食は食べない方が良いという理論も見かけます。
「エネルギーを朝食の消化に使ってしまうと、仕事用のエネルギーが不足してしまう」というのです。
実際、わたしの友人にも朝ご飯をジュースや紅茶などにした方が調子は良いという人がいました。
個人の体質や生活スタイルに合う・合わないがあるため、断定は出来ませんが、
あえて漢方的な視点で考察してみるならば、おそらく夕食の方が体への負担が大きいのではないかと思います。
体が正常に働いているのであれば、理想的には、夕食は早めに済ませ、
空腹時間がなるべく長くなるようにすると、夜間に胃腸の大掃除がしっかりと行われます。
そして、翌朝目覚めて動き出した際に、この大掃除のごみが「便」として
きちんと排出されるようなリズムを作ることができるのです。
しかしながら、現代の生活では、夕食の時間が遅くなってしまったり、
深夜間際にまるで一日の疲れ反動であるかのようにガッツリと食事をしまったり、
お酒をとともにおつまみを長時間かけてダラダラと食べる、ということもよくありますね。
仕事の後はお腹が空きますし美味しくたくさん食べたくなるもの。
それは私も実は同じです。
ところが、そういった習慣は、体の不要物や毒素を胃腸が掃除する時間を短縮させてしまい、
十分な掃除が行われないままに翌朝を迎える、というサイクルに繋がってしまいます。
なかなか理想通りには行かないかもしれませんが、出来るだけ意識をするようにしてください。
繰り返しますが、体を大切に考えるならば、朝ご飯は食べた方がいいと私は思います。
昼寝は長生きと健康に効果あり!食後の休息時間を大切に
続いては、
午(11~13時):心(※)
未(13~15時):小腸
となっています。
※心(しん) : 心臓を含む循環器系全体と脳の機能の一部のこと
心(しん)と小腸は、漢方の根本概念である「陰陽五行説」でもペアとして扱われ、
全身に血流を送るだけでなく、精神活動にも影響があるとされています。
そして漢方の本場である中国や台湾では、昼食後に昼寝をする習慣があります。
「午の刻(11時〜13時)には短い睡眠をとるとよい」と考えられ、
驚くべきことに、学校や会社でもこの習慣は当たり前。学校では義務化されているほどです。
またスペインをはじめとするラテン系の国々の「シエスタ」呼ばれる昼寝の習慣は有名で、
広く文化として取り入れられています。
これらの昼寝の習慣は亜熱帯に属する国と地域に多く見られることから、
環境的な要因も大きいかもしれません。
そして、この時間に休息を取ることは、午後の活動の生産性や効率アップに繋がることが
認められてるといいます。(注:長時間の昼寝ではなく、1時間以内の短い昼寝に限る)
正午(午後0時)は、陰と陽の転換点です。
この転換点の時間の休息をは体が求めているもの、と漢方では考えられてきました。
繰り返しになりますが、上の表にある通り、正午を挟む午の刻は”心(しん)”の時間です。
「一日の折り返し地点で、心(しん)をしっかりと休ませてあげることで、
午後からもしっかりと全身に血液を送り出す」
体はそんなことを求めているのではないでしょうか?
ひとつ注意したいのは、長時間の昼寝は心筋梗塞や脳疾患のリスクを高め、短い昼寝は逆にリスクを下げる、
との報告があるそうです。休息は適度に取ることが何よりも大切です。
そして、続く小腸の時間(13~15時)は、栄養吸収に適した時間です。
正午で一旦休憩し、それに続く栄養吸収で午後からの活力を養っていく、
というからだの自然なリズムが読み取れます。
参考:堀江昭佳著 血流がすべて整う暮らし方
National Geographic日本語版https://style.nikkei.com/article/DGXMZO09883870U6A121C1000000/
自然のリズムに乗れると、なによりもカラダとココロが心地よい
今回は、漢方の考えに即した過ごし方を午前中に焦点を当ててお伝えしました。
こうしてみると、午前中は一日の活動においても栄養面においても、
とても重要な時間であることがわかります。
とは言うものの、
「○○しなきゃ!」
「理論的にはこうだから!」と縛られてしまっては本末転倒です。
知識と実践は大事ですが、無理の無い範囲で取り入れてみていただければと思います。
自然の流れに沿った過ごし方は、なにより体と心が”心地よい”と感じるはず。
そんな選択を、一つ、また一つと積み重ねると人生はより豊かなものになると私は思います。
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
IN YOU Market
あなたの体と心をしっかりサポート! IN YOU Marketのおすすめアイテム
<1日200円の健康習慣!>ミネラルならこれ1つ。
あなたの毎日が輝き始める無味無臭「飲むミネラル」 by Minery(ミネリー)カナダ原生林から誕生!重金属・農薬テスト済|たっぷり2.5-3.5ヶ月分でお得!
¥ 18,225 (税込)豆乳やアーモンドミルクに溶かして飲む美味しい健康習慣!
「アロエビタミンCミックスラテ」Minery ミネリースーパー・ラテシリーズ|植物の微量栄養素に注目したオーガニックサプリ【単品】
¥ 10,500 (税込)豆乳やアーモンドミルクに溶かすだけの美味しい健康習慣!
「スーパーアルカリグリーンエナジーラテ」|Minery ミネリースーパー・ラテシリーズ|アルカリ性食品に特化したオーガニックサプリ【単品】
¥ 11,100 (税込)豆乳やアーモンドミルクに溶かすだけの美味しい健康習慣!
「スーパーマッシュルームチョコラテ」【単品】Minery ミネリーラテシリーズ|薬膳キノコの力に特化したオーガニックサプリ
¥ 9,300 (税込)こちらの記事もおすすめです!
漢方に学ぶ、体と心の整え方|季節や自然に沿った暮らしのすすめ冬に起こりやすい不調対策と腎を補う薬膳テクニック|薬膳から学ぶ冬の養生
<初心者向け>「最近疲れやすいのは、春の邪気が原因? 」春の養生テクニックを学んで、憂鬱なこの時期を乗り切ろう!【オーガニックなうまくんシリーズ】」
この記事が気に入ったら
いいね!しよう