今ニューヨークでじわじわ浸透中の「Buy Local(身土不二)」って何!?環境にやさしく、クリーンな食べ方を取り入れよう。
皆さんはオーガニック商品を購入するとき、どういったことに気をつけていますか?
『有機JAS』マークがついているもの?
当たり前ですよね。
それがないと、何をもって「オーガニック」と証明するのでしょうか。
私の住んでいるニューヨークでは、たくさんのオーガニック商品が簡単に手に入ります。
アメリカで「オーガニック商品」と言われているものには、
日本の『有機JAS』と同じように『USDA ORGANIC』というマークが必ず付いています。
※USDAはU.S.Department of Agliculture (アメリカ農務省)の略
とはいえ、同じオーガニック商品でも、いろいろと気づかないことがあります。
オーガニック食品は「土」が大切
聞いたこと、ありませんか?
植物を育てるのに「土」が大切だと。
日本とアメリカでは微妙に違うらしいのですが、土が大切なのは、両方とも同じ。
その「有機認定」(オーガニックの商品を作る土地と認めるということですね)を受けるまでに3年が基本だそうです。
3年!
長いですよね。
3年待たないと、有機認定のテストを受けられない、スタートラインにすら立てないとは。
知った時、衝撃を受けました。
でも認定を受けたからと言って、すべてが安全かと言うと、実はそうでもないみたいです。
実は「ここからがスタート」ということ。
というのも、
活用すればするほど土本来の力を取り戻すらしいので、
長くオーガニック商品を作れば作るほど、その力が発揮されるということなのです。
大手オーガニック商品の方がオーガニック力がある?
さて、長くオーガニック商品を作っている方が、よりオーガニックの力が発揮される。
この理屈を使うのなら、大手のオーガニック商品を扱っている方が、
ここ最近「オーガニックを始めました」的な商品よりも、オーガニック力が高いということですよね?
特に「やっと有機認定受けました」な農家よりも。
なんて考えてしまうんですけれど、実際はどうなんでしょうか?
広大な土地の品質を保つのには機械の導入は避けられません。
トラクターなどを始めとした機械を利用するのに「排気ガス」問題は関係ないのでしょうか?
私の考えるオーガニックの定義の中に「環境に優しい、クリーン」というのがあり、そこに反しているのでは?
と考えてしまいます。
そのオーガニック商品、どこで生産されましたか?
数年前にカリフォルニアのロサンゼルスに旅行に行ったとき、
ニューヨークとどのくらい物価が違うのか知りたくて、オーガニックスーパーマーケットで全米に名をはせたWFマーケットに行って来ました。
そこで驚いたのが、オーガニック野菜の安いこと!
息子が大好きなのでいつも購入するケールが$2ドルも安かったのです!
ケールだけではありません。
カリフォルニア産と書かれている商品すべてがニューヨークで買うよりも$1ドル、ないしは2ドルほど安く売っていました。
でも考えてみれば、当たり前ですよね。
西のカリフォルニアと東のニューヨークでは時差が3時間あります。
飛行機で約6時間近くかかります。乗っている同じ時間で、成田空港からタイの首都、バンコクまで行けちゃいます。
つまり、そのだけの時間とお金をかけてカリフォルニアからニューヨークまで来るんですから、値段が高くなるのは当たり前です。
そして生鮮食品は「鮮度」が重要。
なんでわざわざ遠い、ニューヨークとは気候の違うカリフォルニア産の商品を食べているんだろう。
同じ値段を払うのなら、地元産の方が良いのではないか?
そんなことを考えました。
地元産を食べる意味って何?
もともと地産地消(地元で取れるものを、地元で消化)という考えがあることを、ご存じでしたか?
小さい頃、母がお庭に簡単な畑を作って、出来たものを食べた記憶があります。
じゃあ、畑を作って野菜を作ればいいんだ!
と思いますが、現実を見つめると、そんな簡単にはいきませんよね。
私も日本の「うさぎ小屋」と呼ばれる部屋よりも、さ
らに狭い部屋で生活をしていて、家庭菜園なんて夢のまた夢になっています。
なのでできる事と言えば、なるべく自分の家から近いところで摂れたものを食べよう。
ということ。
というのも、自分の家から遠くなれば遠くなるほど、
新鮮さや運搬するときに発生するエネルギー、
そして二酸化炭素の発生量なども考えないといけません。
そうです「環境にやさしく、クリーン」が大切なんです。
自分の身体も変化していくもの
ところで私は、ニューヨークに住み始めてかれこれ20年近くになります。
来た当時は食べ物のすべてが大きく、
レストランで出される量の多さに驚きましたが、
今では日本に帰国したときに、レストランで出される量の少なさやケーキの小ささに驚きます。
それと同時に味覚も変わってきたのか、
今まで「美味しい」と思っていた日本の食べ物が、
美味しいと思えなくなってきたものも出てきました。
自分の身体がニューヨークの環境に適応してきた結果なのでしょう。
そういえば、アメリカや欧米に住むと魚を食べる量が減り、
お肉を食べる量が増えるから体臭がきつくなる、という話を聞いたことがあります。
それだけ食の環境が変わると身体も変わる。
それと同じように、作物もその土地土地、気候に合ったように育っていくみたいです。
こんな体験があります。
数年前、日本から運んできた紫蘇の種。
最初は土が合わなかったのか、なかなか育たなかったり、苦労しましたが、
育っても「日本で食べる紫蘇」とは味が微妙に違っています。
きっと日本の土しか知らなかった種が、アメリカの土にだんだんと合わせてきた結果なのかもしれません。
これを踏まえて考えても、
作物と同じ環境下に住んでいるわたし達も同じものを食べた方が自然の理にかなっている、
ということなのではないでしょうか。
グリーンマーケットを活用するニューヨーカー。
春が来て、ニューヨーク街角の至る所にグリーンマーケットが立ち始めました。
冬の時と比べて倍近い数です。グリーンマーケットで売っている商品は全てがオーガニックではないですが、地元産が基本です。
何よりもスーパーで売っている野菜よりも色が濃い、香りが良い。そして「味が濃い」。美味しさがぎゅっと詰まっています。
日本にはアメリカや欧米と違ってグリーンマーケットなんてそうそう無いよ、と、
東京近郊に住んでいる友達が言っていましたが、いえいえ、ありますよ!
もちろん、ニューヨークのように毎日どこかしらで市場が開催されているわけではないようですが、それでもさがせばちゃんとあります。
以下の記事も参考にお近くのマルシェに遊びに行ってみて。
野菜を買うならスーパーではなくマルシェに行け?今「都会型マルシェ」がアツい理由とは。
夏に一時帰国したときにちょこっとだけのぞいてみたけれど、
ニューヨークではぜったいにお目にかかれない、まるまるとした有機かつお節や、
お醤油、お味噌に乾物、日本独自の果物や野菜のピクルスやジャムが売っていて、持って帰りたいと思いました。
ローカルな地元企業がつくるオーガニック商品を応援してみよう!
海外産のトレンド感あふれるスーパーフードもいいけれど、
日本という大地で取れたものを積極的に購入することで地元の活性化にもつながります。
日本のオーガニックマーケットの発展にも貢献できるなんて、お得な気分ですね。
IN YOUMARKETでも小規模生産で頑張っている農家や小規模業者を中心に
より良い商品をご紹介中です。
是非遊びにいらしてくださいね。
Buy Localを意識して
ニューヨークでは近所のスーパーマーケットを始めとして
「Buy Local」、つまり地元産を買おう!
という運動がゆっくりとですが、ここ数年、合い言葉のように見かけます。
その中にはオーガニックではない商品も含まれています。
もちろん健康的な観点から考えても、出来る限りオーガニック商品を購入するのがベストですが、
ただ単にオーガニックだから良い、というのではなく、どういった企業が作り、どこで生産されているものなのかということも念頭に置いて購入することをお勧めします。
あなたの応援したい企業やコミュニティはどこですか?
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