【朗報】オリンピックで飲食店全面禁煙へ。WHOも警告する先進国で最低レベルの喫煙大国日本の実態。
先進国の中で喫煙大国なのはもはや日本だけ
身体に優しい食材や、健康にいいメニューを選ぼうと食料品店やカフェなどに行っても、近くでタバコを吸っている人がいて、せっかくの食品が台無しになっているような・・・。
そんな気分を味わったことはありませんか。
欧米では飲食店だけでなく、一般店舗の禁煙はすでにほとんど常識化されています。
先進国の中でそうでないのはもはや日本だけです。
WHOからも、その後進ぶりが警告されており、外国人が日本へやってきて、日本ではまだ飲食店内で喫煙が出来ることに、驚くことが少なくないそうです。
考えてみれば当然です。
長寿大国であり、衛生的で治安のいい国として評判の高い日本で、受動喫煙がここまで許されているわけですから。
そのギャップに首をかしげるのも、無理はありません。
どうしてだか、喫煙や農薬に無頓着な日本。
ところが、最近、ひとつの朗報が飛び込んできました。
オリンピックに向け屋内全面禁煙にむけた見解を厚労省が発表。
2020年の東京オリンピックに向けて、何かと国内の動きが活発になっています。
中には古い町並みが取り壊されようとするなどの、一過性のお祭り騒ぎになるのではといった冷静な危惧も見られる中、このオリンピックをひとつのきっかけとして、厚生省が日本での飲食店を含む屋内建物内での基本的な喫煙禁止見解を発表しました。
厚生労働省は、不特定多数の人が出入りする施設を中心に、喫煙を規制する方向で本格的な検討を始めました。
具体的には、飲食店やホテルなどのサービス業の施設の建物内や、駅や空港などは原則禁煙とし、
壁などで完全に仕切られたスペースに限って喫煙を認めるとしています。また、官公庁や競技場、それに社会福祉施設は、建物内を完全に禁煙にするほか、医療機関や学校は建物内だけでなく敷地内をすべて禁煙にするということです。
違反した場合は施設の管理者などに罰金を科す方向で、関係省庁と協議を進めるということで、厚生労働省は、早ければ来年の通常国会に必要な法案を提出したいとしています。
引用元:(厚労省 建物内の喫煙 罰則付きの規制を検討 | NHKニュースより 2016/10/13 05:13)
今現在はまだ関係者の意見聞き取り段階だそうですが、もともと外国人観光客の誘致に力を入れ、日本の観光面に力を入れていた日本政府です。
さらにオリンピック選手や外国人の報道者も多くやってくることになるわけです。
これで、国外へ日本の恥をさらすわけにはいきません。
2012年の各主要国の受動喫煙防止法の施行状況
日本の動きは鈍く、禁煙発展途上国・・・・
これを見てください。
少し以前のものですが、2012年の各主要国の受動喫煙防止法の施行状況についてです。
資料引用元:a href=”https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-05-002.htmle-ヘルスネット
表の中心にある日本は、ずらっと×印が並んでします。
他の国で禁煙化実施の対応
イギリス
全土に受動喫煙防止法が適用され、地方官庁により実施されている。ドイツ
ババリア州とザールランド州は第8条に添った完全禁煙の州法あり。アメリカ
2013年第2四半期、完全禁煙の州の数を記載。ロシア
2013年6月、ホテルの客室も含め受動喫煙防止法を施行。アイルランド
2004年、全ての施設が禁煙化。ニュージーランド
1990年、全ての屋内が禁煙化。2011年、刑務所が全面禁煙化。トルコ
2010年7月、受動喫煙防止法施行、すべて全面禁煙化。自宅内喫煙の制限はないにもかかわらず35%減少。気管支喘息の発作と気道感染が20%減少引用先;https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-05-002.htmle-ヘルスネット
また、上記のサイトに寄れば、
1990年代以降、アメリカのカリフォルニア州やニューヨーク州などで、一般の職場、レストランやバーも全面禁煙とする動きが始まる。
アイルランドで2004年に世界で初めて国全体を全面禁煙とする法律が施行される。
続いて、ニュージーランド(2004年)、ウルグアイ(2006年)、イギリス(2007年)、香港、トルコ(2009年)、そしてアメリカでも半数以上の州で屋内を全面禁煙とする法律が成立。
2013年時点で43ヵ国が全面禁煙になり、途上国を含む世界各国に広がっている。
国・州によっては、子どもが乗っている自家用車内までもが規制の対象になっているケースもあり。
このように、日本では考えられないほど、海外では禁煙の動きが活発です。
むしろ、日本があまりにも禁煙発展途上国というべきでしょう。
日本のこれまでの動き
受動喫煙で1万5千人も死者が出ている日本
とはいえ、日本でもこれまで全く動きがなかったわけではありません。
2010年には神奈川県、2012年には兵庫県で全国に先駆けて条例による受動喫煙防止の取り組みが実施されました。
ですが、罰則等はあまりにも弱く、また、まだ全国的な実施には及んでいません。
受動喫煙で吸い込む副流煙の方が主流煙よりも有害物質の含有量が多いことは周知ですが、
厚生労働省の研究班の調査では、受動喫煙が原因で年間約1万5000人が死亡しているそうです。
( 2010年の推計では約6800人だったが、その後に受動喫煙と脳卒中の因果関係が明らかになり、脳卒中による死亡者約8000人が上積みされた結果。)
なお、職場での受動喫煙で年間7790人、家庭での受動喫煙で7160人が死亡という内訳でもあるそうです。
また、妊婦の喫煙による流産、早産、低出生体重児等などの発生率が上昇することも報告されており、妊娠中の喫煙が胎児の発育に悪影響を及ぼすことが指摘されています。
喫煙者の8割は高所得でない国に住んでいる事実!
もはや高所得者は煙草を吸わないのが常識
以下は、世界保健機関(WHO)のタバコに関するレポートからの引用です。
・喫煙者の約半数が、タバコが原因で死亡している。
・毎年約600万人が、タバコが原因で死亡している。
内、直接喫煙による死亡が500万人以上、間接喫煙(副流煙にさらされてきた非喫煙者)による死亡が60万人以上。
・世界全体の喫煙者10億人の約80%が、低中所得国に住んでいる
このように、喫煙や受動喫煙による健康被害がますます明らかにされています。
そして、先進国各国では禁煙への活動がさらに活発化しています。
イギリスで、タバコのパッケージのデザインに明るい色の使用が禁止され、世界で最も醜いとされる色で統一されることが決まったそうです。
またフランスでは、近々”お洒落すぎる”パッケージのタバコの販売を禁止するそうです。
それに対して日本では、世界保健機関(WHO)『たばこ規制枠組み条約』で定められている、「タバコが健康に及ぼす悪影響についての警告表示は、主な表示面の50%以上を占めるべきであり、30%を下回るものであってはならない」を元に、現在は最低ラインの30%にとどまっています。
とはいえ、近年の若年層では喫煙をする人の割合は少なく、今現在喫煙をしている人は、主に昭和ごろの煙草の害が不明瞭だった時代から喫煙をしていて、すでに止められなくなっている人がほとんどのようです。
先進国から取り残された喫煙大国日本も、ようやくタバコ文化から脱却の道か。
さらに職場での受動喫煙問題もかなり表面化しており、近年では非喫煙者の雇用を進める企業も多くなりました。(全面禁煙企業:23.7%。完全分煙企業:全体の55.2%で、合計78.9%。)
また採用時に喫煙喫煙習慣の有無を確認したり、また非喫煙者だけを採用することは問題ないそうです。そして政府は新成長戦略の中で、2020年までに「受動喫煙のない職場の実現」を目指しているそうです。
日本にはまだまだ根強い愛煙家がおり、今回のような、飲食店内喫煙禁止措置に対しても、不満を漏らす人が多いそうです。
そして飲食店側も、そのような利用者が減り、お店としての売り上げが落ちることを恐れ、
法規制がなく”努力義務”に留まっていた頃には、禁煙に対して消極的にならざるをえなかったようです。
ですが今回、飲食店を含めた屋内での規制が明確化されるにあたり、日本でも他の先進国のように、ようやくきちんとした受動喫煙対策が採られることになってきました。
また厚生省でも最近は禁煙対策にかなり力を入れています。
たばこと健康に関する情報ページ |厚生労働省
オリンピックとは、本来スポーツを楽しみ、そしてそれを行う人を敬い応援するもの。
メダル数や経済効果などがどうしても注目されがちです。
しかし、ただの一時的なお祭りではなく、これをきっかけ、また通過点として、今後の禁煙波及効果につながり、日本がその点においても先進国と足並みをそろえられることを切に願います。
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