本当に怖い「プラスチック汚染問題」と生体への影響|プラスチックや環境ホルモンは人体にどのような悪影響を与えているのか?
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昨今、海洋プラスチック汚染の問題に世界中がクローズアップしており、
プラスチック製ストローの不使用を掲げる企業が増加するなど、
プラスチック汚染の問題解決に向けた動きも活発化している所です。
プラスチックが生体の中に入れば何か良くない感じがする、
と多くの方は感覚的に感じると思いますが、
果たしてその影響の程は実際どうなのかと問われれば、
明快に答えることは意外に難しいかもしれません。
そこで、今回はプラスチック汚染による影響が生体、
人体にどのような影響を与えている(与える可能性がある)のか、
また、人を含む生態系への深刻な影響が叫ばれる「環境ホルモンの実態」について、
少しまとめてみたいと思います。
環境中のプラスチック汚染が環境に及ぼす悪影響とは?
多数の報告が表す生態系への深刻な影響とは?
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プラスチックによる環境汚染問題は今に始まったものではありませんが、
昨年にはプラスチック汚染が生態系にどのような問題を引き起こしているのか、
その実態を報道する記事が散見されるようになってきました。
例えば、ウミガメはプラスチック片1つでも死に追いやられる可能性があると報道されています。
クイーンズランド州(豪)で調査された研究では、200個以上のプラスチックを摂取することにより、
ウミガメの場合は確実に死に至ると結論付けられています。
また、東京海洋大学によれば、日本近海は世界の平均的な海の状態と比較すると、
マイクロプラスチックの密度が一桁多く、
マイクロプラスチックが密集するホットスポットとも言われていますが、
東京湾で獲れたイワシの8割からマイクロプラスチックが検出されるなど、
近海の生態系がプラスチックに激しく汚染されていることは疑いようのない事実と言えるでしょう。
生体濃縮されるマイクロプラスチック汚染は、決して他人事ではない
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また、マイクロプラスチックによる汚染では「生体濃縮」の可能性も疑われています。
マイクロプラスチックを飲みこんだ小魚が捕食されれば大型魚に蓄積されるでしょうし、
最終的には私たちがそれらを気付かない内に食べてしまっている、
そういった構図が既に出来上がっていると考えた方がむしろ自然かもしれません。
プラスチック自体は食べた後に排出されるから問題ないとする声もありますが、
実際にそのものが運よく体内から排出されたとしても、
体内で何らかの化学反応を起こしている(悪影響を与えている)可能性があることも見逃せない所です。
マイクロプラスチックは化学物質類を極めて吸着しやすく、
最大で100万倍程度にまで様々な汚染物質を吸着すると言われているため、
ただプラスチック自体による弊害があるだけでなく、
種々の汚染物質による影響も同時に受けてしまう恐れがある、という点には注意をしたい所です。
影響を無視することは難しい?環境ホルモンが人体に及ぼす影響について
環境ホルモンの正体は「内分泌攪乱物質」である
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プラスチックと切っては切れない関係にあるものと言えば、環境ホルモンではないでしょうか。
昨今、BPA(ビスフェノールA)、フタル酸エステルなどは既によく知られている所ですが、
実際にはより多種の環境ホルモンに私たちは囲まれて過ごしています。
どこにでも存在するプラスチックの他、農薬や殺虫剤を始め、至る所で活用されているため、
警戒していなければ毎日の生活の中でかなり多量の環境ホルモンを取り入れていることは間違いないでしょう。
また、このような物質を一切摂取せずに過ごすということは、
非常に難しい状況になっているのというのが私たちを取り巻く現状です。
このような状況に関しては、先進諸国と呼ばれる国はもちろん、
そうでない国においても同様で、不法投棄・大気汚染・海洋汚染など、
様々な理由によって現在も世界規模の汚染が進行を続けています。
さて、今でこそある程度知名度の高まってきた環境ホルモンという名称ですが、
この名称に変わる以前は「内分泌かく乱物質」と呼ばれていました。
印象としては、内分泌かく乱物質と書かれている方が、
現在の呼称よりも実態が伝わりやすいような気がします。
環境ホルモンは端的に言えば「体内に入るとホルモンの働きに悪影響を与える」ものであり、
その被害に遭う対象は人だけではありません。
度々問題として取り挙げられている生態系のメス化等にも大きな関与をしており、
メス化したオスが産卵をする等の、由々しき事態も起きている所です。
そういった変化が起こる理由としては、環境ホルモン(内分泌かく乱物質)の多くが、
女性ホルモン(中でも、とりわけエストロゲン)のような作用を持つためで、
“人には大きな影響はない”とは言われてきたものの、
近年の研究では“特に婦人科系に悪影響を与え、
乳がんや生殖機能の低下に原因になる可能性”も示唆されている、というのが現状です。
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¥ 18,225 (税込)プラスチック・環境ホルモンの人への影響について
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海水中に漂うマイクロプラスチックからは、PCB(ポリ塩化ビフェニル)、
ダイオキシン、DDT(DDE)、ノニルフェナールやBPA(ビスフェノールA)を始めとした、
様々なものが検出されていることをご存じでしょうか。
海水中における汚染濃度の10万倍~100万倍ほどが濃縮されていたマイクロプラスチックを、
残念ながら私たちは様々な経路で取り入れています。
2018年、米ミネソタ大の研究チームが行った調査では、
14カ国の水道を調査した所イタリアを除いた13カ国の水道からマイクロプラスチックが検出されたとする報告もあります。
この時、日本はこの調査の対象には入っていませんでしたが、
近海のマイクロプラスチック濃度が27倍程度高いとまで言われる日本では、
既に水道水中にマイクロプラスチックが含まれている可能性も否めません。
そこで気になるのが、
このような物質(マイクロプラスチック及び環境ホルモン)が人に及ぼす影響ではないでしょうか。
例えば、プラスチックから溶けだしたノニルフェノールが乳がん細胞を増殖させる、
環境ホルモンによる精子数や密度の減少、知能への影響は既に明らかとされている事実です。
また、PCBであれば、発疹、色素沈着、肝機能障害、免疫機能の低下、発がんへの懸念があり、
「体内では分解されずに残る」という特徴も相まって、その危険性の高さは折り紙つきと言えます。
その他、環境ホルモンが人体に及ぼす影響としては、
その他にも、甲状腺機能不全や、流産、奇形化、細胞や染色体への悪影響なども挙げられます。
化学物質とはいえ、「体内に入り込むと本物のホルモンのように働く」性質を持つものが多いため、
本来ホルモンが働きかけるはずの場所に、実に様々な悪影響が出てしまうのです。
最大で年間12万個を越えるマイクロプラスチック片が人体に取り込まれているという試算も
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環境ホルモンによる生体への影響に関しては、
前述の内容を含め、測り知れない部分があると言わざるを得ないでしょう。
では、それらの物質を極力取り込まないために工夫をしていく必要があるわけですが、
そこで1つの問題になってしまうのが、マイクロプラスチック問題です。
実は、人が1年を通じて体内に取り込むマイクロプラスチックの量は、
飲食や呼吸などを含めると最大で12万個を越えるとする研究報告がなされており、
回避することが非常に難しい状況と言えます。
複数ブランドのペットボトル入り飲料水を測定したところ、
大半のものにマイクロプラスチックが混入していることも判明しており、
現代社会の中でプラスチックを使用している限りは、
少なからず一定量のプラスチック片を取り込みながら生活を続ける必要があるのは間違いないでしょう。
ある試算では、ボトル入りの飲料水のみを毎日飲んでいる場合、
そうでない人と比較して年間9万個程度はマイクロプラスチックを多く取り込んでしまうともされます。
もちろん、このような試算はあくまでも計算上の値であり、実態とイコールではありません。
米学術誌「Environmental Science and Technology」に掲載された論文の中では、
実際の摂取量は生活環境、食生活を通じて大きく変わるであろうとも述べられています。
現在はマイクロプラスチックを体内に取り込んでも
「大きな問題は起きないだろう」とする見方が強いように感じますが、
組織内部に入り込んだマイクロプラスチックが強い免疫反応を引き起こす可能性も否めない為、
今後も動向には注視する必要があります。
なお、人以外の研究においては、牡蠣の生産能力が低下、
ナノサイズのプラスチック片が生体組織へダメージを与える、
メダカの肝機能に障害が発生し、肝臓に腫瘍ができるといった事実が確認されています。
このように、マイクロプラスチック単体でも恐ろしい怖さを秘めているのですが、
「有害化学物質の運び屋」と揶揄される事もあるものですから、
その相乗効果による危険性はそう簡単には測れないかもしれません。
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¥ 10,263 (税込)身体に蓄積した環境ホルモン物質は排出していくことが大切
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以前、人の糞便からマイクロプラスチックが検出されたという報告がありましたが、
これを受けトロント大学の学者チェルシー・ロックマンは
「我々は自らが出したごみを食べている。つまり、管理等を誤ったツケが夕食の皿の上に戻ってきているのです」と発言をしています。
既に環境中に放出されているものを全て取り除くのは難しいかもしれません。
だからこそ、私たちは体内に蓄積した有害物質類、環境ホルモン物質などを極力取り入れないよう
(例えば、できるだけオーガニックなものを生活に取り入れる等)に工夫し、
また、排出を促していく必要があるのではないでしょうか。
既に取り入れてしまった物質の排出に関しては、
これらが確実な方法かはさておき、希望のある複数の方法が存在しています。
中でも、アーシング、炭の飲用、珪藻土の食用などは有名かもしれませんので、
気になる方はぜひ調べてみてください。
過去記事:炭の類まれな驚くべき性質。腸閉塞の症状改善・致死量の有害薬剤を炭で排出することに成功した信じ難い事例も。医師も推奨するチャコール療法とその実態について
過去記事:数々のエビデンスも発表される、大地とつながる新しい健康法「アーシング」のすごい力。
環境ホルモンに関しては、
レイチェル・カーソンの有名な著書「沈黙の春」においても様々な事実が公表されていましたが、
これまでに発表されている様々な事柄は決してフィクションではありません。
それらは現実であり、事実であり、
そのような物から“何らかの影響を受けながら私たちが生きている”ということを、
先ずはより多くの方が意識する必要があるのではないでしょうか。
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