急増する子どもの「アレルギー」。引き金は「背骨の硬さ」にあった!自律神経の不調もきたす「背骨」と「姿勢」の関連性とは。
初めての離乳食、お母さんは「アレルギー」に対しての不安でいっぱいです。
オーガニックビューティーセラピスト×理学療法士の
宇原理紗です。
初めて子育てをしているお母さんの皆さんにお聞きします。
初めて離乳食を上げ始めた頃、どんな気持ちで食べさせていたか覚えていますか?
私にはこの春2歳になった娘がいますが、離乳食は生後6ヶ月を過ぎた頃から始めました。
妊娠中に「正常分子栄養学」という細胞レベルの栄養学を学んでから、食の重要性を感じ、
様々なアンテナを張りながら離乳食の与え方を考えていました。
おかゆから始めない離乳食、MEC食(MEAT、EGG、CHEESE)など情報を集めてはいましたが、いざ与える時には
「本当に大丈夫だろうか」
「アレルギーを起こさないだろうか」
新しい食材を試す日はハラハラ、どきどき。
少しでも口の周りに赤みが出てしまった日は「アレルギーなのかな?」と焦るときもありました。
しばらく様子をみて、赤みが引けばホッと一息。
翌日のうんちも気になって仕方がありませんでした。出てくるうんちを見て
「これはあまり消化ができていないな」
「これは割と消化できたんだな」
ずっと体の状態を観察していました。
幸いにもうちの娘は何もアレルギー反応はなく、離乳食を進めることができましたが、
今、「アレルギー」を抱える子供が急増しています。
これは赤ちゃんに限らず、子供から大人の幅広い世代で、国民の3人に一人は何らかのアレルギーを持っているという見解を厚生労働省が示しています。
厚生労働省HPより引用
50年前の日本にはほとんどなかった「アレルギー」。
なぜこのように急増しているのでしょうか。
私は食の欧米化なども大いに関係していると思いますが、
赤ちゃんからの姿勢発達や環境が非常に大きな影響を与えていると考えます。
「アレルゲン」となる食品も重要ですが、そもそも「食べられる姿勢」が整っているかも大切です。
前回も赤ちゃんの発達とアレルギーとの関連性について記事を書かせていただきました。
子育ての必需品「抱っこひも」に潜む、子どもの「アレルギー」や「運動発達低下」の関連性。ママを助けるためだけの道具になっていませんか?
何度もお伝えしますが、今ハイハイができない赤ちゃんが増えています。
できているとしても、左右交互性ではなく片方の脚が伸びていてうまく蹴りだせない。
また、横座りのようにお尻をあまり持ち上げないで移動するなど、様々な形態で動く子もでてきています。
柔らかくて、ふわふわの赤ちゃんがそのような偏りのある移動を続けていたらどうなるでしょうか?
体の片側の手足の筋肉が強張れば、胴体部分も筋肉の偏りがでてしまうことで問題が生じてしまいます。
赤ちゃんが食べやすい「姿勢」とは
赤ちゃんは生まれてからお母さんのおっぱいを咥えて飲むための「哺乳機能」が働き、その次にものを噛む、「咀嚼機能」が育ち、意識的に飲み込む「嚥下機能」が発達します。
おっぱいを飲むという哺乳機能は、意識的な動作ではなく、無意識の反射が働いて飲むことができます。
大人もそうですが、反り返ったままの姿勢で食べ物や水を飲みこむのは難しい事ですよね。
赤ちゃんも同じです。体が反り返ったり、ねじれている姿勢では、口の中も歪みが生じてしまい母乳を「飲む」こと自体が難しくなってしまうのです。
次に来る「咀嚼機能」に関しても、口を大きく空けて、食べ物を取り込み、
口を閉じて、舌を上手く上下に動かし、「ごっくん」と飲み込む過程ができなければなりません。
この時も、顎が上がり、首が前に出ている姿勢では嚥下は困難です。
これらの姿勢は、「背骨」の形がキーポイントになります。
ということは、食べられる「姿勢」になるには「背骨の発達」が不可欠という事がわかります。
「消化」ができる体とは
体の「消化」は腸が重要な役割を担っています。腸の役割は主に4つあります。
➀食べ物を消化する(小腸)
➁消化吸収した食べ物を排出準備する(大腸)
➂体外に排出する(直腸)
➃体にとって異物の侵入を防ぐ(免疫)
腸は消化吸収だけでなく、「免疫機能」にも重要な役割を持っています。
驚くことに、人間の免疫細胞の約6割が腸に集中しています。
腸には「腸内細菌」があり、健康をコントロールしてくれる細菌が存在します。善玉菌、日和見菌、悪玉菌が存在し、善玉菌と悪玉菌とのバランスが腸内環境を左右しているのです。
産まれたばかりの赤ちゃんは善玉菌のビフィズス菌が約9割を占めています。
お母さんの子宮は無菌状態ですが、外の世界へ出始めた時から、日常にある様々な菌と触れて体に取り込み、免疫力を高めています。腸の働きは、腸独自の蠕動運動と自律神経が大きく関与します。
自律神経には、交感神経と副交感神経があり、人の体温や酸素、血糖の値をコントロールしたり、消化・免疫・生殖機能の働きを保っています。
つまり、自律神経は人の血圧・心拍・血流・呼吸・発汗・内臓・筋肉の緊張・ホルモンなどを無意識下で調整しいる重要な役割があります。
生命にかかわる機能であり、赤ちゃんも生きていくために備わっている機能です。
調整するという能力は乏しく、発達過程の中で獲得します。
副交感神経は主に夜の間、活発に働き、消化・吸収に大きく関与しています。
この副交感神経が優位になりすぎると腸が過敏に反応し、アレルギーを引き起こしやすくすることがわかっています。
異物を除去しようという働きが強くなってしまい、過敏に反応して体表に現れるのです。
また、自律神経は背骨の周りに分布します。
背骨の動きが少ないと、血流が乏しくなり、うまく働くことができません。
特に赤ちゃんの時期に背骨の曲げ伸ばす・捻じる・側屈する動きが乏しくなると、自律神経の発達も乏しくなり、十分な働きが発揮できなくなってしまうのです。
離乳食が始まる時期には、「バンボ」や「ウォーカー」に座らせながら食事を与えるお母さんも多いと思います。
しかし、これらのことを考えると、
「食べられる姿勢」が整っていないまま、体の拘束が強い道具を使用する事は、赤ちゃんの運動発達を阻害しやすいと私は捉えています。
実際にうちの娘は、ハイハイをして、ちゃんと座るまではあまり離乳食が進みませんでした。
ハイハイができて、首や肩周りの筋肉がついたころから、食べる量が増えていったんです。
それだけ「姿勢の発達」は重要だと感じました。
咀嚼・嚥下機能の発達は、元を辿れば授乳姿勢から姿勢発達は始まります。
産まれた時から、「背骨の発達」を促せる「姿勢」を取ることが赤ちゃんにとっては重要なのです。
「背骨の発達」を促せる「姿勢」とは
授乳しやすい姿勢を取ることが何よりも重要ではありますが、ずり這いやハイハイなど活発に動けるようになってからは左右交互や同側性の動きをたくさんさせることが大切だと考えます。
そして、
私はお母さん自身も赤ちゃんと一緒に遊びの中で同じ動きをすることをおススメします。
ハイハイへの誘導の方法は様々ですが、徐々にずりバイなどもできるようになってきたころからお母さんも一緒にハイハイを見せてあげると、赤ちゃんは視覚的にハイハイの認識が強くなります。目標物をおいて一緒に追いかけたり、お母さんは床拭きをして掃除をするなど家の中でも体を活用すると子供はまねをします。
赤ちゃんではなく、幼児でもアレルギーで悩むお子さんがいる方は床の拭き掃除をして積極的に一緒に体を動かしてみてください。
今はAIの時代でもあり、お掃除ロボットなど便利な道具もありますが、体を使って床を吹く動作はハイハイと同じであり、
背骨の曲げ伸ばしや捻じり、側屈の動作全てが含まれるため、誰でもできる簡単で効率的な運動です。
もう一つの方法は、大きな口を開けて、たくさん笑わせてあげることです。
咀嚼機能の成長は口を大きくあけることから始まります。
食べ物を口に含み、舌を使って飲み込むには口の中の機能も育ててあげることが重要です。
また、笑うことで赤ちゃんの体もゆるみ、お母さんも笑顔になれます。
「アレルギーにならないかな」と不安ばかり抱えてしまうと、赤ちゃんも不安が伝わり、
「食べる楽しさ」を感じられなくなってしまいます。
一緒にたくさん笑って、成長過程を楽しんでください。
成長に正解はありません。お友達の子の成長と比較する必要はないのです。
赤ちゃんから「腸」を働かせるには、やっぱりお母さんの助けが必要です。
栄養学は今たくさんの情報が溢れており、離乳食もお母さんが選んで与えるものです。
それだけお母さんには負担もあるかもしれませんが、赤ちゃんの体をつくってあげるのはやっぱりお母さんしかいません。
私が大切だと思うのはどんなものを取り入れるかよりも
どんな心と体であるかということです。
腸が整っていなければ、どんなに良いものを食べても体の栄養にはなりません。
血液の巡りが良くなければ、その栄養は必要なところに届きません。
体を動かす筋肉と骨格が育たなければ血液はうまく巡りません。
心が健康でなければ、体の栄養にはなりません。
赤ちゃんを守るのは、お母さんです。
赤ちゃんがのびのびと発達できるように見守りながら助けてあげてくださいね。
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