もうすぐ梅雨期。雨が降ると不調になる人へ…「天気痛」の原因は○○の乱れが一因?
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日本は雨の多い国ですね。
特に山陰や九州、東北地方では年間の日照時間が短く、肌の白い人が多いことでも有名です。
ですが雨が降ると何となく調子が悪い、気持ちが暗くなる、やる気が起きないということがないでしょうか。
誰でも天気が悪く日が差さなくなると、明るい気持ちにはならないものです。
ですが、こうした症状はそんなに簡単なものではありません。
古来「雨が降ると古傷がうずく」とまで言われた程、天気と体の不調には長い歴史があるのです。
にも拘わらず、雨の日の不調の理解は進んでいません。
もともと雨の多い気候であることから、雨降りがあまりにも身近なせいかもしれませんね。
雨の日に不調で悩んでいると、「なまけだ」「わざとだ」と言われて
傷ついた経験のある人も多いのではないかと思います。
こうした雨による体の不調にことを「天気痛」と呼びます。
天気痛の症状の現れ方は個人差が大きいので、
体験したことのない人には理解されづらいものです。
雨降りでも普段通りのパフォーマンスを発揮したい、
この辛い痛みから解放されたいという人の為に、
天気痛を改善して雨の日を快適に過ごす方法を紹介します。
全国に1000万人!他人事ではない天気痛の実態
「天気痛」という通称は、愛知医科大学・学際的痛みセンター所属の佐藤純医学博士によってはじめて用いられました。
同氏の研究によると、現在日本で天気痛の症状に悩んでいる人は推定で1000万人にも上ると言われています。
症状は様々ですが、主に、頭痛、耳鳴り、関節痛、だるさなどがよく見られるようです。
中には起き上がったり普通に生活することも困難になるケースもあるようです。
しかもこれは標本調査による推定数でしかないので、
実際に天気痛の症状で悩んでいる患者の数はもっと多いのかもしれないという提言もされています。
(参考資料 天気痛 佐藤純著 光文社新書)
思春期で発症するといじめの対象になることも…
天気痛は10代で発症することもあります。
その場合、強い頭痛やめまいなどで学校に行けなくなり、不登校の状態に陥ることもあります。
また、体調不良の原因が理解されないために、
わざと休んでいると曲解されていじめの対象にされたという例もあるのです。
天気痛が理解され辛い事の原因に、症状が数時間単位で落ち着いてしまうということが上げられます。
雨が上がるとそれまでの頭痛やめまいが嘘のように治ってしまう。
そのため一層なまけや気のせいと判断されてしまう。
特に就学年齢時には子どもが自分で痛みの症状を表現できないこともあるでしょうから、
親でさえわがまま病と考えて無理やり学校に連れて行き、
それがストレスで症状が悪化してしまうこともあるのです。
雨が降ると不調になる…それは気圧に対するセンサーが原因
高山病という症状があります。登山をすると、山の上で耳鳴りや吐き気を感じて下山を余儀なくされた人もあることでしょう。
富士山をはじめとする標高の高い山に登ると、地表よりも空気が薄くなります。そして気圧が低くなります。
気圧とは文字通り「空気の圧力」。普段の生活では自宅周辺の気圧に体を適応させて過ごしていますので、
高い山の上で空気が薄くなると、変化についていけなくなることもあります。
高山病とは普段の空気の圧よりも低い圧に変わり、
血管やリンパ管が膨張して血流などが乱れることで起こります。
雨降りの日にも、気圧は変化します。
天気予報を見ていると、低気圧が来ると雨が降ることが分かります。
低気圧とは周辺の空気に比べて空気圧が低い状態です。
空気は高い所から低い所へと吹き込む性質を持っているので、湿気が集まりやすく雨が降るのです。
空気圧が低くなるとは、登山をしているのに近い状態です。
そこで同様に血管の膨張が起こり、脳や神経を圧迫して頭痛などの不調を引き起こすのです。
雨が降ることが問題ではなく、「雨の降り始め」が問題
ここで重要になるのは、気圧が低いという状態が天気痛の直接的な原因ではないというtことです。天気痛を持っている人を対象に、気圧を管理できる施設で徐々に気圧を下げていくという実験が行われました。
(参考 「天気痛 辛い痛み・不安の原因と治療法」 佐藤純 光文社新書)
その結果、確かに気圧が下がっていくと痛み反応も強くなりましたが、
しばらく気圧が低いままに保つと徐々に痛みが改善したのです。
つまり問題なのは「気圧が急に低くなる」という状態なのであり、
天気が降り始める前に最も症状が重くなるということなのです。
現にひどい天気痛を持っている人は、雨が降り出すとすんなりと痛みが収まるようです。
交感神経のストレス反応が天気痛を引き起こす
天気痛が起こるのは、気圧の急な変化が原因でした。では、なぜ気圧が急変すると痛みや不快感が起こるのでしょうか。
それには自律神経の中の交感神経が関係しています。
交感神経は筋肉や内臓の働きに対して「緊張しろ」と指示を出すものです。
交感神経が指示を出すのは、温度や湿度など外部環境が変化したときです。
体に外部から何らかの力が加わる状態を医学的に「ストレッサー」といい、
それによっておこる「応力」のことをストレス反応と言います。
天気痛は気圧の変化を体が感じ取ったことによるストレス反応なのです。
気圧の変化と連動している交感神経の興奮
先と同様にラットを使った実験で、交感神経の興奮と気圧が関連している事が確かめられました。
交感神経が興奮すると、脈拍と心拍が上がります。
ラットに脈拍と心拍を測定する装置を付けて、徐々に気圧を下げるという実験を行いました。
すると、気圧が下がると同時に脈拍と心拍も上昇をはじめ、交感神経の興奮が確認されたのです。
そしてしばらく低気圧を保った状態で観察すると、心拍と脈拍は徐々に緩やかになり、
気圧をもとに戻し始めると再び興奮状態になったのです。
交感神経と痛みを感じる神経の関連性
交感神経が気圧の変化に影響されることは分かりましたが、交感神経そのものは痛覚とは別の神経です。
頭痛や関節痛などは、痛みを感じる神経が反応して発症します。
交感神経が興奮すると、脳からノルアドレナリンという神経伝達物質が分泌され、
それが「ストレス状態にある」という情報を伝えます。
ですが痛みをつかさどる神経には本来ノルアドレナリン受容体はありません。
なので、交感神経がストレスを感じても痛み反応は起こらないはずだったのです。
しかし、痛みを感じる神経が傷ついたまま時間が経過すると、本来ないはずのノルアドレナリン受容体が発生します。
そのため、交感神経の興奮によって分泌されたノルアドレナリンによって痛みの神経が興奮し、
頭痛や関節痛という形で表れてしまうのです。
自律神経の乱れを正して天気痛を改善
天気痛は特効薬のない慢性的な痛み
天気痛の主な症状を上げましたが、
中には肩こりがひどくなったり腰痛がしたり手足がむくんだりなど実に様々です。
こうした症状は、「不定愁訴」と呼ばれることもある慢性的な痛み症状です。
特に気圧の変化に対して通常の頭痛薬や医師が処方するめまい止めなどは効きづらいとされます。
私も以前雨の日に起き上がれないほどの倦怠感に襲われ、自治体の運営する医療相談に電話したことがありました。
対応してくれた保健師の方は、すぐに「天気のせいですね」と理解してくださったのですが、
具体的な対処の方法は残念ながら分からないと言われました。
薬で改善しない天気痛と付き合っていくのはとても大変です。
ですが、痛みや不調の原因のほとんどが自律神経の乱れであることは分かっています。
そこで交感神経と副交感神経のバランスを外部から調節する方法があれば、天気痛も改善していけるはずです。
簡単な取り組みで自律神経はコントロールできる
自律神経を調整する方法、それは「規則正しい生活」です。簡単なようでなかなかできていないこの生活習慣。
知らず知らずのうちに神経のリズムは乱れているものなのです。
例えば朝起きる時間と夜寝る時間を固定する、
決まった時間に食事をとる、お風呂に入るときは40℃程度の湯舟にゆっくりとつかる。
仕事の都合上こうしたことを実践するのが難しい人もいるかもしれませんね。
そこで、アプリを使って自分のライフサイクルをコントロールし、天気痛の症状を軽減していきましょう。
天気痛対策アプリ「頭痛ーる」
規則正しい生活を習慣付けるためには、日記を使って自分の現状を把握する方法がおすすめです。そこで、スマートフォンアプリの「頭痛ーる」を利用してみてください。
こちらは天気痛に対応するために、気圧、気象情報、日記がセットになっていて、
日記のスペースにその日の痛みの度合い「ひどかった」、「軽かった」などを記録できます。
また気圧情報や気象情報も併せて記録できるので、
どんな天気の時に自分の天気痛が酷くなるのかが一目でわかります。
さらに手気圧が近づいてくると通知してくれる機能も付いているので、
早めに仕事を切り上げたり外出の予定を変更したりする工夫ができるようになります。
天気痛は完治が難しく、痛みを軽減するのが治療の目的であるようです。
天気の変わり目が痛みの始まりなので、
アプリを利用して低気圧が来る前に深呼吸して気持ちを整えたりする習慣を身に着けることが重要です。
そしてある程度痛みへの対処法が見えてくると、「雨が降っても大丈夫」という安心感が生まれて、
痛みへの恐怖感が薄れることから痛みそのものが軽くなることもあるようです。
自律神経を整える身近な飲みもの、コーヒーとビール
仕事中や寝る前に、自律神経を整えるための手軽な方法が、午前中のコーヒーと夜のビールです。朝は交感神経を活発にして体を早くめざめさせたいですが、
コーヒーに含まれているカフェインには、緊張をつかさどる交感神経の働きを刺激して
脳からアドレナリンを分泌させる作用があります。
またビールに含まれている薫りと苦みの元であるホップには、副交感神経を優位にさせてリラックスに導く効果があります。
体質にもよりますが、酔わない程度に飲むビールは日中の仕事で緊張した神経を穏やかにしてくれるのです。
特にビールを飲んで酔いたくない場合は、日中から意識して水分をとるようにしましょう。
慢性的な天気痛に対処するために、生活を工夫しよう
天気痛は個人差が大きく、特効薬もなく、つらい症状を人に分かってもらいづらく対処も難しいという困難なものです。
ですが、現状自律神経をコントロールすればある程度症状を和らげられることが分かっています。
そこで、日記アプリを使って自分の成果るサイクルを見直したり、
コーヒーなどの身近な飲み物で乱れた神経の働きを調整していきましょう。
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