放射性物質汚染土の再利用を推し進めてきた日本。今度は海に汚染水を流すという信じがたい計画を了承!?地上以上に危険なその影響と私たちに直接関係する被害とは。
こんにちは。
日差しが強く暑い日でしたが、夕方になり日が陰ると、大分涼しくなりました。
今年の夏も、福島の親子対象の保養プロジェクトが、友人たちの手で開催されました。
この保養プロジェクトは、原発事故後に福島や関東から自主避難してきた方たちが中心となり、毎年開催されています。
今年は残念ながら参加できませんでしたが、せめてあと数日後行われる長野県知事選挙では、福島や日本の将来を真剣に考えている候補に投票したいと思います。
長野県知事選では、2人の候補が立候補しており、どちらも自然エネルギー100%の循環型社会を目指すことを政策のひとつに掲げています。
福島の原発事故以降に行われた選挙では、原子力政策や、自然エネルギーへの転換が争点となることが多くなりました。
それほどまでに、私たちの生活に大きな影響をもたらした福島第一原発事故は、原発立地県ではない長野県民にとっても、
改めてエネルギー政策を見直す大きな転機となりました。
今回の知事選挙は、以前、こちらの記事でご紹介した宮田村の放射性廃棄物を含む産廃処分場建設の行方にも大きく関わるものだけに、
投票の結果を見逃すことはできません。
信じがたい事実。日本が「どこで暮らしても被爆の危険がある国」へ・・放射能で汚染された除染土を日本中の「土」に再利用決定。
産廃処理場建設計画は、知事の認可がおりなければ、建設することができないからです。
福島の子ども達の保養先になっているこの地域を放射性廃棄物で汚染させるわけにはいきません。
放射性物質や核廃棄物は一か所に留め拡散させないことが、被ばくによる健康被害を防ぐ為の第一原則です。
ところが原発事故後7年間、政府はその第一原則とは逆行する政策を推し進めてきました。
福島県飯館村の帰宅困難区域では、除染土を使用した農地造成の実証試験がこの秋にでも行われる見込みです。
また今後は、南相馬市や二本松市でも土木や道路資材への転用試験が行われる予定です。
参照:2018.6.4佐賀新聞 福島・飯舘村の実証試験、秋にも。環境省、除染土で農地造成
環境省除去土壌再生利用実証事業について
そんな中、信じがたいニュースが飛び込んで来ました。
新たに放射性物質拡散につながるような動きが、原発事故処理の現場で起きようとしているという事実です。
皆さんはご存知ですか?汚染水処理後に出た放射性物質を含む排水を海に放出!?
現在、福島第一原発では、廃炉に向けた作業が進められていますが、その一方で地下水が原子炉建屋内に入り込み、
燃料デブリの冷却水と混ざりあい汚染するという事態が続いています。
地下水の流入は1日当たり約150平方メートルにも及び、汚染水は現在も増え続けているのです。
燃料また冷却水に触れることで発生した汚染水は、ALPSという設備で浄化されていますが、
除去しきれない放射性物質トリチウムを含む水は敷地内のタンクに貯蔵されています。
東京電力は遮水壁を設ける、冷却水を再利用するなど、汚染水の発生を最小限に留める措置を講じてきました。
それでも汚染水は増え続け、現在は敷地内の貯蔵量が限界を迎えています。
政府の汚染水取り扱いに関する小委員会は、先月13日にタンクを撤去し、海洋放出などの処分方法を検討することを了承しました。
参照:太田出版 関沼博編 福島第一原発 廃炉図鑑
2018.7.13佐賀新聞 福島第1原発のタンク撤去方針 汚染水浄化後の水処分へ
放射性物質である「トリチウム」。人体にどのような影響をあたえるのか。健康被害はあるのか。
トリチウムから放出される放射線は、ストロンチウムと同様、0.01mmメートルしか届きません。
その為、外部被爆の心配は殆どないと言われていますが、内部被爆となると話は別です。
特に水中に放出されたトリチウムは、人体に大きな影響を与え、セシウムと同様に遺伝子に傷をつける恐れがあります。トリチウムは、水によく似た性質を持っているため、海に放出されれば海水と混ざりあい、水蒸気となり、世界中に雨として降り注ぐ可能性が高いのです。
もし水道水や地下水と混ざりあったトリチウムが人体に取り込まれれば、
遺伝子を構成する水素と入れ替わり、私たちの遺伝子を傷つける可能性があるのです。
それを裏付けるようにカナダの原子力発電所付近では、
環境へのトリチウム放出と新生児死亡率や、ダウン症、小児白血病増加の因果関係が指摘されています。
参照:原子力情報資料室 トリチウム
上澤千尋 福島第一原子力発電所でのトリチウムについて
説明会・公聴会に参加しよう。
福島第一原発事故以降、健康被害を懸念する私たちの声は時には「風評被害」として批判されてきました。しかし、本当に危険な真実について意見を述べることが、風評被害なのでしょうか。
実際に放射性物質による被爆が、遺伝子に傷をつけ次世代にまで影響を残す懸念を、完全に否定することは不可能です。
もし実被害が発生したら、今度こそ「想定外」では済まされません。
実被害の可能性を完全には否定できない以上、敢えて最悪の事態を想定した上で汚染水の処理方法を考える必要があります。
実は、先月、近畿大学工学部は汚染水からトリチウムを取り除く技術を開発しました。
この技術を使えば、汚染水を再利用し、燃料デブリを冷却することが可能です。
海洋放出より安全な方法でトリチウムを含む汚染水を処理する方法は、既に存在しているのです。
2018.7.3財経新聞 近大など、汚染水から放射性物質トリチウムを取り除く技術を開発
この技術の開発が報道されたのは、先月の3日です。
政府の小委員会はその10日後に、汚染水の海洋放出を含めた処分の検討を認めました。
トリチウムを除去する技術が開発されたにも関わらず海に汚染水を流さなければいけない理由はどこにもありません。
自分や子ども達の健康を守るためには、新たな技術によりトリチウムを取り除き、汚染水の再利用をするよう国に意見していくことが大切です。
政府はトリチウムの放出検討を含めたタンクの撤去計画について、国民への説明・公聴会を開催する予定です。
あなたも公聴会に参加して、海洋放出をストップするよう国に意見しませんか?
以下が公聴会の日時と会場です。
傍聴、意見表明共に人数が限られたおり、事前申し込みが必要ですので、参加したい方は早めに申し込んでくださいね。
≪富岡会場≫
・日時:平成30年8月30日(木)10時00分~12時30分
・会場:富岡町文化交流センター学びの森(福島県双葉郡富岡町大字本岡字王塚622−1)
≪郡山会場≫
・日時:平成30年8月31日(金)9時30分~12時00分
・会場:郡山商工会議所(福島県郡山市清水台1-3-8)
≪東京会場≫
・日時:平成30年8月31日(金)15時30分~18時00分
・会場:イイノホール(東京都千代田区内幸町2-1-1)
引用:経済産業省 多核種除去設備等処理水の取扱いに係る説明・公聴会の開催について
直接、公聴会の会場に足を運べない方もインターネット生中継を視聴できます。
インターネット中継の情報は、開催日前日までに
こちらのホームページで発表される予定です。
見逃さないよう、小まめにチェックしましょう。
福島復興相にエールを送ろう
実は、汚染水の海洋放出に反対しているのは、私たち消費者だけではありません。これまで、懸命に福島の復興を目指してきた地元の漁業関係者の方たちは、汚染水の海洋放出により、
私たち消費者への不安が広がるとして、今回の小委員会の決定に反対しています。
また福島県選出の衆議院議員吉野正芳復興相は、私たち消費者が魚を買い控えることによる漁業の経済的損失を懸念して、汚染水の海洋放出に反対しています。
これは、福島の漁業関係者の方たちが、私たち消費者の不安に誠実に耳を傾けようとしてくださっているということだと思います。
放射線被爆に関する解釈は違っても、汚染水の海洋放出による影響を憂慮している気持ちは、変わりません。
あなたも吉野復興相に、汚染水の海洋放出に反対を支持する意見を伝え、別の対応策を模索するよう後推ししてみませんか?
自民党衆議院議員 吉野まさよし ご意見箱
日本政府の原発事故への対応に消費者の私たちが不安を抱くのは自然なこと
今回は福島第一原発の汚染水処理に関する情報をお伝えしました。
放射性物質による健康被害については、事故から7年たった今も、賛否両論がありますね。
トリチウムの海洋放出やその影響についても、様々な意見が出てくることでしょう。
きっと声をあげると、また「風評被害」「福島差別」と批判されてしまうこともあるかもしれません。
日本は戦後発生した多くの公害や薬害の影響を矮小化し、当事者の訴えに耳を貸さず、公害認定には消極的だった歴史を持つ国です。
今回の福島第一原発事故でも政府は、放射性物質の安全基準を事故前の数値から大幅に引き上げるような政策を行っています。
こうした状況では、政府や東京電力が主張する安全性に疑問や不安を感じるのは自然なこと。
また福島第一原発が建設され以降に生まれた世代には、健康被害の影響を恐れることの責任はありません。
それよりも、私たちは危険な原発を、福島など東京から離れた地方に押し付けてきた国の政策に目を向け、
自分や次世代の子ども達の健康を守っていくことが大切なのです。
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