汚染された日本の魚の実態。魚=健康食とはもう言えない。環境ホルモン、養殖、水銀、放射性物質、石油。妊婦や女性が安全な魚を選ぶためにできること。
妊婦さんのみならず、魚を食べる人には気になる水銀問題。
マグロは危険なんてニュースも、以前ありましたが、未だにその不安はぬぐえません。
本当のところ、今日本の魚はどのくらい危険なんでしょうか?
メチル水銀は胎児に影響する
マグロやメカジキなど大型の魚はメチル水銀を多く含み、妊婦が食べ過ぎると、生まれた子供の運動機能や知能の発達に悪影響が出るリスクが増す。
以前そんな恐ろしい結果が、東北大学チームの疫学調査で発表され、低濃度の汚染でも胎児に影響が出る可能性があることが判明しました。日本人対象の調査で結果が判明したのは当時はじめてで、世間に大きな衝撃を与えました。
http://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do?resrchNum=201133007A
一番メチル水銀の摂取量が多かったのがマグロ・メカジキで43%を占め、白身魚は12.7%、青魚は11.3%、それ以外の魚は10%未満だったとあります。
file:///C:/Users/Owner/Downloads/Sakurai-Kozue-02-09-0052%20(5).pdf
妊娠中のお母さんでなくても、非常に不安になるデータですね…。
また、厚生労働省は、妊婦に対するメチル水銀の1週間あたりの摂取許容量を体重1kgあたり100万分の2gと2005年に発表。
メカジキ、キンメダイ、ツキクジラの摂取量を週80g未満、キダイ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、クロムツ、マカジキは週160g未満としています。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/051102-2a.pdf
なぜメチル水銀は私たちの体に入るのか
ではメチル水銀とは何でしょうか?
どうして私たちの体に入ってしまうのでしょうか?
メチル水銀とは
メチル水銀は海中に含まれている無機水銀が有機水銀に変化したものです。
無機水銀のままであれば消化管からほぼ吸収されないのですが、メチル水銀はアミノ酸の一種のシステインと結合して体内に吸収されてしまいます。
結果として脳に入り込んで神経細胞にダメージを与えたり、妊婦の胎盤から胎児の体に入り込んでしまうのです。
また、メチル水銀が魚に蓄積されるのは、食物連鎖によるものであり、プランクトンから小型の魚、そしてそれを食べる大型の魚やクジラなどの哺乳類とつながることでメチル水銀は蓄積されるのです。
大型の魚にメチル水銀が多いのは食物連鎖で生体濃縮されたからだと考えられます。
そして、公害を起こしたメチル水銀は工業や農薬に用いられる為に化学変化させたものなのです。
http://www.minamata195651.jp/pdf/qa/qa_06.pdfメチル水銀の感染リスクと事例
国立水俣行研究センターでは、日本だけでなく世界の事例も含めてメチル水銀のリスクを発表しています。
file:///C:/Users/Owner/Downloads/kai20041214os1_104%20(1).pdf
世界でのメチル水銀中毒事例
・1940年イギリス
農薬工場の労働者がメチル水銀水蒸気を吸いこみ劇症の中毒となり、ハンター・ラッセル症候群と呼ばれる。・1956年:日本
熊本県水俣市で発生した、いわゆる水俣病であり化学工場から排出されたメチル水銀が魚に蓄積し、それを食べた住民に被害が及んだ。また1965年にも新潟の阿賀野川流域でも同様の被害が出て、第二水俣病と称される。
・1969年:アメリカ
メチル水銀を農薬使用した餌として育った豚肉を食べたニューメキシコ州の家族が発症。・1971年~1972年:イラク
メチル水銀で消毒されたパンを食べた農民を中心とした住民に大規模発生。6500人が病院に収容され、そのうち450人が死亡。
・1969年~1979年頃:カナダ
化学工場でパルプ消毒用に用いられたメチル水銀と工場からの排水によりオンタリオ州の湖で水銀汚染が問題化。・1970年はじめ:中国
吉林省で化学工場から河川にメチル水銀が排出され、下流の松花江で魚を食べた住民に中毒症状が発生。日本のみならず、世界の各国でもメチル水銀の被害は深刻です。
原因はいずれも化学汚染された食品の摂取です。
イラクの事例では搬送された住民のうち約15%が死亡しているのです。
メチル水銀のリスク
一般財団法人水俣病センター相思社では、平成20年5月31日時点で水俣病と認定された患者数は2,268人、うち1,653人が死亡したとあります。更に、非認定の患者数を含めると10万人以上、既に死亡しているのは4万人以上と、少なくとも40%以上死亡するリスクがある恐ろしい病気だと分かります。
http://www.soshisha.org/jp/about_md/for_child/%E6%B0%B4%E4%BF%A3%E7%97%85%E3%81%AE%E3%81%97%E3%81%A4%E3%82%82%E3%82%93%E3%81%B0%E3%81%93#patients
死亡しなくとも、手足のしびれや言語・運動・視力・聴覚などの中枢神経に障害をきたし、後遺症が残ります。
また、妊娠中の母親からメチル水銀が胎盤を通じて胎児に影響し、生まれた子供にも神経障害が出るなど非常に深刻な影響が出ます。
また、近畿大学理工学部元教授で吉田産業医のグループでメチル水銀の影響が胎児のほうが成人よりも強い症状がでる仕組みを明らかにし、
オランダの学術雑誌の「神経毒性学」電子版に掲載されました。
それによると、メチル水銀が脳髄液の循環を抑えて神経細胞のはたらきを低下させることをマウスの実験により証明。
メチル水銀によって神経細胞から脳髄液の流れが抑えられると伝達がうまくいかずに未完成な脳となり、神経細胞の状態を悪化させるため成人よりも強い影響が出るという恐ろしいものです。
https://www.u-presscenter.jp/2016/09/post-36137.html
水銀以外にも危険なものが、存在します。
メチル水銀だけでなく、他にも注意が必要なものもあります。
どのような餌を食べさせているかわからない、養殖の魚
養殖の魚は密集したなかで飼育されるため、細菌感染のリスク低下目的でワクチン、駆虫剤の投与が農林水産省で認められています。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/suisan/suisan_yobo/pdf/29.pdf
また、
言うまでもないことですが、薬剤や農薬を食べた魚が安全であるはずがありません。
さらには餌には安価な遺伝子組み換えの餌が使用されたり、発色をよくする為に合成着色料などの添加物を利用することも国内のみならず海外でも珍しくありません。
その危険性についてアメリカの栄養学専門誌「Jornal of Nutrition」ではアメリカコーネル大学、イリノイ大学、インディアナ大学が発表した、鮭の養殖はチリ産は6年、ノルウェー、スコットランド、カナダ東岸産は3年以下にすべきという報告も掲載しています。
国産も海の汚染で不安が募りますが、海外産だからと言って安全とも限らないわけです。
特定の安全認証を取得している汚染のないものを選ぶべきですね。
放射能
福島第一原発事故から7年が経過、一時は放射能の危険についてあれほどメディアが取り上げていたのにも関わらず、
残念なことに、現在では原発再稼動を急ぐ安部政権のため報道もほぼされていません。
放射能で汚染された食品を食べて内部被爆を起こすことによりがんなどになるリスクが高まります。
それは小さな子供や胎児であれば尚更であることはよく知られています。
福島第一原発の約6倍の放射線量を放出したチェルノブイリ原発事故では対象地域は30年以上避難を余儀なくされており、放射能は300年消えないとされます。
因みに、ホワイトフード株式会社が公表している魚の放射線地図では、福島県を中心に茨城県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、岩手県に放射線セシウムに汚染の報告が集中しているとされています。
https://news.whitefood.co.jp/news/foodmap/4417/
石油
最近では最悪の石油流出事故が起きてしまいました。
この影響が魚に無いわけがありません。
石油を体内に取り込むと、一体、どうなるか。
IN YOUの読者ならご存知のことと思います。
あまり報道されませんが先日、日本近海で史上最悪の原油流出事故が発生しました。今後私たちはどうなるの?健康被害、海洋生物への被害、生活に多大な影響が生じる可能性も。今こそ環境問題と真剣に向き合う時です。
マイクロプラスチック
近年、環境汚染により海に廃棄されたゴミの中でも、マイクロプラスチックと呼ばれる微小サイズのプラスチックゴミが有害な環境ホルモンとして、問題となっています。
マイクロプラスチックは魚が誤って食べた場合の生態系への影響のほか、
汚染された有毒物質が付着している可能性もあり、人間が魚を通じて食べた場合も有害であるとされます。
ペットボトルやレジ袋といったもの以外にもマイクロビーズを使用した歯磨き粉や洗剤、化粧品も発生源になるおそれがあり、
企業への規制だけでなくEUでは2030年までに全てのプラスチック包装材を再利用可能にするなど国家レベルでその影響は認められています。
食中毒菌、寄生虫
生食で食べるときには食中毒菌や寄生虫にも注意が必要です。特にリステリア菌は妊婦の場合敗血症や髄膜炎、流産や胎児に悪影響のおそれがあり、厚生労働省では注意を促しています。
そのほか腸炎ビブリオやノロウイルスと言った食中毒菌やアニサキスと言った寄生虫も海や川に広く存在しています。
ビタミンAの過剰摂取
動物性のビタミンAに限りますが、うなぎやレバーなどに含まれるビタミンAは、妊娠中に過剰接収すると胎児に先天異常を起こす可能性があります。厚生労働省では5000マイクログラムを上限としており、うなぎ蒲焼1人前が相当します。安全な大丈夫な魚は一体どこにいるの? 間違って汚染された魚を食べたときはどうすればいい?
メチル水銀や遺伝子組換え作物を食べた魚、
放射性物質で汚染された魚、マイクロプラスチックで汚染された魚の処理は、いかなる調理法でも完全な除去は難しいとされます。
でも、子供の脳神経の発達には魚に含まれるDHAも必要なことも確かですし、
水銀以外の数多くの汚染リスクも気になるなか、一体私たちはこれから、どう対策をとればいいのでしょうか?
大型の魚を避けてできるだけ、小型の魚を選ぶ
生体濃縮で大型の魚でなく小型の魚であればメチル水銀の蓄積濃度は低いので、そうした魚でDHAが多い魚を選ぶといいでしょう。
文部科学省の日本食品脂溶性成分表で可食部100gあたりの含有量でおススメの魚をピックアップしました。
・さんま:1,398mg
・まいわし:1,136mg
・あじ:748mg
また、食べるときは放射能や食中毒のリスクを少しでも下げるために良く火をとおして調理しましょう。
サステナブル・シーフードのマークがついた魚を選ぶ
未来への環境と自然に配慮して獲られた魚は、サステナブル・シーフードに認定されます。
水資源と環境に配慮して取られた天然産の魚に対してMSC、環境と社会への影響を最小限に育てられた養殖の水産物にはASCマークが貼られます。
更にMSC、ASCを取得した上で正規品の証であるCoC認証があり、トレーサビリティ確保のため取得が義務付けられています。
日本でも環境に配慮し認証マークを取得する動きが近年広まっており、スーパーなどで見かけることも増えました。
薬剤不使用にしたり環境に配慮した漁獲法で獲られた魚のなかでも、さらに小型魚を選ぶと更に安心といえます。
http://sseafood.net/blog-category-2.html
水分やサプリメントを摂るなど体内から排出させる
もし大型の魚やクジラを食べてしまった場合は、体内から排出させるため水分を多めにとるなどして排出さえましょう。
また日頃から解毒性の高い食材、サプリや重金属排泄に役立つセレンなどを摂取するのも一つです。
厚生労働省にもメチル水銀は体内に溜まりやすいが排出されないわけではなく、胆汁と一緒に排出されたり尿中に排出されるとしています。
https://jccu.coop/food-safety/qa/qa02_02.html
ただしあくまで大型の魚やクジラは食べないに越したことは無く、妊娠中は特に食べるべきではないのがベストです。
● 重金属が気になる方へオススメのセレン
安心な出産のために
本来であればストレスなく栄養を蓄える時期であるべき妊娠中、メチル水銀やおなかの赤ちゃんに悪影響があることに警戒したくなんて無いはず。
でも環境汚染が進み、農作物だけでなく魚などの水産物も安心して口にできない現状では、消費者側が賢くなって、危険ではないものを、選択していくしかありません。
表示があるから安心ではないし、国が指定しているから食べても大丈夫とは限りません。
つまり、そんな中だからこそ、必要な栄養は自分の目で選び取って、自分のため、子供のため、家族のためにも大切な未来を育んでください。
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