南青山野菜基地Original(閉店)
お値段はお客様の言い値?!
外苑前から徒歩数分、少し小道に入ったあるお店の前に面白いメニュー看板が立てかけられているのを発見した。
「お値段はお客様の言い値です。」
?!
・・・・・。
何かのイベントなのかと思って一度は素通りしたが、どうにも気になる。
以前見かけたときはこんな看板じゃなかった気がする・・。
「南青山野菜基地Original」
オーガニックレストランというのはわかるのだが、いったい何だったんだろう。
一度気になり始めるとトコトン知りたくなる性質の私は、結局お店の前に戻り、早速お店に入る。
オーナーさんが立っている。
「あのう、今って通常営業されていますか?」
「はい。していますよ!」とオーナーさん。
「今日のメニューはどんな感じですか。」
はい!と手渡されたメニューを見て、また仰天する私。
やはり食べた分のコースの値段は、自分で自由に決めていいみたいだ。
ドリンク代だけは別にかかるとのことだが、フードの料金は完全にお客の言い値できまるそうだ。
「あのう、なんでこんなことされているのですか?」
思わずオーナーさんに聞く私。
「何か面白い事をやりたかったんですよ。ウチでしかできない何か。お客さんに値段を自由に決めてもらったら、どうなるかなって思って。」
期間は未定!しばらくはこのメニューでいきます!(お店)
「いつまでやられるおつもりなんですか?」
「とりあえずしばらくはコレで行きたいと思います。」
ものすごいチャレンジングな精神。
しかし、アイディアは非常にユニークだ。
私の好きなレディオヘッドも以前そのような取り組みをして話題になったが、青山のレストランでこんな取り組みをするお店があるとは。
メニューは日によって違うようで、シェフも日によってバラバラだそうだ。
今日のシェフは「野菜に強いシェフ」とのことで、とにかく野菜料理を作らせると旨いで有名なんだそうな。
乳製品は使わないメニューでほぼ野菜しかないコース。
肉はでない。
今日のコースは基本的に一種類。ただし、おなかのすき具合によってアレンジも可能。
はじめにでてきた新玉ねぎサラダ今日のメニューは新玉ねぎコース。
とにかく新玉ねぎをあらゆる料理に使いまくるという、シェフの腕が試されるハイレベルなコースの模様。
今旬のオーガニックな野菜をふんだんに使ったオリジナルコースだそうで、メニューはデザートもあわせて6品、と見るからにボリューミィだ。
こちら、オーガニック野菜のナムル三種。
バゲットについているのはココナッツオイルマスタードバター。
オリーブオイルとかただのバターではなく、ココナッツオイルでバターを作るあたりもかなりマニアックだ。
(ちなみにIN YOUでも以前こちらの記事が話題に:乳製品を使わないのに美味しすぎる!簡単「ココナッツ発酵バター」のレシピ。)
いかにもおいしそうな響きだと思ったけれど、本当においしかった。
今回一番おいしいと思ったのがこれ。
新玉ねぎ味噌豆乳マヨのグリル。
ベジでこんなにおいしく玉ねぎグリルと味噌マヨを作るためには、野菜にそれ相応の時間と一定の経験、そして愛情がないと無理だ。
そしてコロッケも。
うまく揚がっている。
やはり「野菜に強いシェフ」というのは、間違いないということが食べてみて、わかった。
こちらのお店は本当にふらっと入ったために、手持ちのスマホの電源が切れたため、残念ながらこの後にきたパスタとデザートのフォトは撮ることができずに終了したが、近々また伺おうと心に決めた。
「オーガニック農家を買い支えたい。消費者にも気づきを提供したい」Byオーナー
実は今回のこの取り組みのかげには、オーナーさんの特別な想いが隠されていた。HPによると、
“いのち”を自分のからだに取り入れるという行為。
気付かぬうちにどこかで分岐してしまう加工を繰り替えし時間を経たものを口に運ぶ生活と生き生きとした新鮮な農作物を口に運ぶ生活。
食は「人」を「良」くすると書きます。
巷に溢れる「健康」や「おいしい」という謳い文句。
その言葉と比例するように増え続ける日本を含む先進国の人びとのアレルギー反応や人命を脅かす病気。
なぜなのか。
“真っ当”な野菜やお米にはその「ヒント」があると思います。
人間らしさとは何か?を考える「きっかけ」があります。
その先の「答え」を僕たちは探します。
皆さんも僕たちと一緒に探してください。
まさに店頭にいらっしゃったオーナーさんも、同じようなことをおっしゃっていました。
「まっとうな農家さんたちを支えたい、そして食べにくるお客さんにも何か僕らにしかできない方法で食の大切さを伝えていきたいんです」
その言葉に嘘はなかった。
このお店のすごいところ。
南青山野菜基地さんのすごいところは下記のとおりだ。
・食材のほとんどはオーガニックであり、可能な限り自ら現地を訪ねて信頼する農家さんから仕入れている。
参考リンク:http://www.yasaikichi.jp/-kodawari
・シェフ自らが「言い値」のメニューに挑戦。そのためシェフがフロアまで出てきていろいろとこだわりを解説してくれる。
表面的には「オーガニック」といいつつ、実際に食べると、オーガニックなものではないものが大半を占めていることもしばしば。
テーブルに置いてある調味料にあからさまに化学的な添加物がふくまれていたり、砂糖たっぷりの不健康そうなドリンクも出てくるし、興ざめしてしまうお店もあるのが事実。
しかし南青山野菜基地は調味料、ドリンク、食材、すべてにおいてこだわっていた。
どのような食べ物が安全なのかわからない。
何を信じていいかわからない。
食の不安も広がる日本。
南青山野菜基地は心から信頼し、心からおいしいと思って安心して食事を楽しめる。
そんな場所だと感じた。
今ここ、南青山という地で、大きな挑戦に挑む「南青山野菜基地」。
IN YOUの読者さんならきっと気に入るのではないでしょうか。
南青山野菜基地ORIGINAL
東京都港区南青山2-10-11 1F
http://www.yasaikichi.jp/
★LUNCH
サラダバー+デリ&野菜カレエのお店
火曜〜土曜11:30-15:30
日祝・月曜定休
★DINNER
言い値 いいね!なオーガニックレストラン
火曜〜金曜19:00-23:00
土曜日18:00-22:00日祝・月曜定休
本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
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