腰痛の原因の8割以上はストレス!? 予防医療の専門家が教える意外な腰痛対策とは
腰痛の原因の8割以上はストレス!?
予防医療の専門家が教える意外な腰痛対策とは
厚生労働省の国民生活基礎調査によると自覚症状の有訴者数は
人口1,000人あたり40~49歳女性で313.6人、50~50歳女性で352.8人と、
40歳代50歳代の女性の約3人に1人は何らかの痛みや不調を抱えている結果となっています。
中でも1位は肩こりで人口1,000人あたり117.5人、
2位の腰痛は115.5人と3位の手足の関節の痛みの70.2人を大きく引き離して、
その辛さを訴える人が多いとの結果が出ています。
この数字は生理痛や急性の痛みを除外した慢性痛についての回答なので、
生理痛やPMS(月経前症候群)を入れると、
もっと多くの女性が肩こりや腰痛に悩まされていると言うことが見て取れます。
ちなみに総務省の国勢調査や国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によると、
2020年には女性の2人に1人が50歳以上となるとされています。
腰痛の種類と原因
腰痛① 生理痛
腰痛もさまざまな種類があり、女性特有のものとしては生理痛やPMS(月経前症候群)による腰痛があります。
こうした月経周期による腰痛の原因はプロスタグランジンというホルモンが影響しているのはよく知られていますよね。
プロスタグランジンそのものは、
子宮収縮を促し経血の排出をスムーズにする働きがあるので必要なホルモンではあるのですが、
子宮だけでなく血管を収縮させてしまうので腰痛を引き起こしたり、
冷えや怠さを起こすこともあります。
こうした月経周期による腰痛対策としてはまずストレスをためないこと。
そうは言っても毎日が忙しい女性にとって思うように発散出来ないのがストレスかと思います。
まずはストレスを感じた自覚があった時に「吐くこと」を意識した深呼吸をすることをオススメします。
呼吸をゆっくり吐く動作は副交感神経を刺激しリラックス状態にしてくれます。
そして栄養面は抗ストレスビタミンとも呼ばれるビタミンCや、
脳と神経のビタミンとも呼ばれているビタミンB6、
抗炎症作用のあるω-3脂肪酸などを意識して摂りましょう。
炎症を促進してしまう白砂糖や、
摂りすぎると炎症を促進してしまうアラキドン酸が多い肉類はNGです。
体内でアラキドン酸に変換されるリノール酸などのω-3脂肪酸も控えた方がいいでしょう。
ビタミンCを多く含む食品は,
これから旬を迎えるパプリカ、アスパラガスなどの緑黄色野菜や果物に多く含まれています。
サプリメントを完全否定するわけではありませんが、
自然な食材からビタミンCを摂るとフィトケミカルなどの抗酸化物質や食物繊維も一緒に摂れるのでオススメですよ。
またビタミンB6はマグロやかつお、ニンニクの他ピスタチオやクルミなどにも多く含まれています。
筆者は個人指導の際、生理痛やPMSのあるクライアントに対して、
通常はアーモンドを勧めますが生理が始まる2週間ほど前からピスタチオやクルミを食べるように勧めています。
参考:ピーマンは、本当は赤くなってから食べるのが栄養的にも正解!赤ピーマンのおいしいレシピ4選。
腰痛② 椎間板ヘルニア
次いでよく知られるのが椎間板ヘルニア。
頭を支える首の骨から数えるといわゆる首の部分である頸椎が7つ、
その下の胸椎と呼ばれる部分に12個、更にその下にある腰椎と呼ばれる部分には5つ、
その下に、仙骨、尾骨と計26個のブロックを重ねたような構造になっているのが背骨と呼ばれるものですが、
そのブロックのようになっている骨と骨の間には、
クッションの役割を果たす椎間板と呼ばれるものが挟まっています。
そしてその骨を支える筋肉量の低下などによって、
椎間板が押し潰されはみ出して神経を圧迫するのが椎間板ヘルニアです。
椎間板ヘルニアになってしまう自然治癒することもありますが、
悪化すると手術をするか、理学療法によって悪化を防ぐくらいしか出来ないので、
まずは日常生活の見直しで長時間の座位や立位に注意したり、
適度なトレーニングを継続的にすることをオススメします。
腰痛の約85%の原因はストレス!?
40歳代50歳代の女性の3人に1人が悩まされている腰痛ですが、
実はレントゲンやMRIなどの検査を受けても原因を特定できない
「不定愁訴」と呼ばれるものが約85%もあるというのです。
ここで東京大学医学部所属病院22世紀医療センターの調査報告をご紹介します。
同調査では首都圏の他業種勤労者5310名に対して、
「過去1年間全く腰痛がない」と回答した人のうち、
2年間の追跡調査が出来た836人の新規腰痛発症の危険因子を検討したところ、
1日の仕事のうち半分以上が持ち上げ作業など腰への負担が大きい人に次いで多かったのが、
デスクワーカーなどの専門職で座っている時間が長く、
職場での対人ストレスが強いことであったというのです。
そして腰痛の慢性化には「仕事への不満」や「上司のサポート不足」による抑うつ状態、
「仕事の満足度が低いこと」「不安」なども関係していると報告されています。
強いストレスが痛みを助長する!?
先述の研究チームの牛田教授によると急性の腰痛は2週間以内に回復するとのこと。
しかしストレス状態が続くと本来、急性だったはずの腰痛が慢性化するというのです。
そのリスク因子を調べて見ると、
(1)ストレスが原因の身体の不調がある。
(2)仕事に対して満足感が低い。
(3)腰痛で苦しんだ家族がいる。
この3つの要因が見つかったのです。(3)の腰痛で苦しんだ家族がいるというところでは
遺伝的なものもある可能性が考えられますが、
それ以上に腰痛に対する恐怖心が更なる腰痛の悪化を招いていると考えられるのです。
ストレスで痛みが悪化するメカニズム
ヒトの脳内には下行性疼痛抑制系と呼ばれるセロトニンや、
ノルアドレナリンという神経伝達物質が存在します。
下行性疼痛抑制系の働きとして「腰が痛い」というシグナルが脳に届くと、
セロトニンやノルアドレナリンが分泌されそれに反応して痛みを緩和します。
しかしヒトは強いストレス状態にあると、
セロトニンやノルアドレナリンの痛みに対する反応が鈍くなり、
痛みが慢性化していくのです。
また痛みに対する「辛さ」や「恐怖」といった感情は再生されやすく、
更なる痛みを招く負のスパイラルが生じてしまいます。
安静が痛みを長引かせる!?
ヒトは痛みを感じると交感神経が刺激されるため、「逃げる」か「立ち向かう」かのいずれかの反応を示します。
オランダのマーストリヒト大学の実験心理学科の報告によると、
ヒトは痛みを感じた時に悲観的な捉え方をして、過剰な警戒心から安静にしていると、
痛みに意識が集中して不安や恐怖が増し、更に痛みが強くなるというのです。
一方、痛みに向き合った場合の方が不安感が減少し楽観的に痛みと向き合うことが出来るため、
ストレスが軽減し痛みが緩和されるとの結果が出ています。
椎間板ヘルニアでさえストレスと関係
20歳から50歳の腰痛や座骨神経痛がある患者と、
年齢などの条件が同じで痛みがない人にMRI検査を行った結果、
痛みがない人の76%に椎間板ヘルニアが見つかったというスペインの報告もあります。
その後のアンケートでは同じ椎間板ヘルニアがあっても腰痛のある人はそうでない人に比べ、
ストレスレベルが高く仕事の満足度が低かったという結果も出ています。
ただしこの研究はMRI検査を受けるという内容上、
対象が47人と少人数であるため76%という数値を鵜呑みには出来ませんが、
実際に椎間板ヘルニアがあっても痛みを感じない人もいることは事実だと思っていいと筆者は考えます。
椎間板ヘルニアの痛みに対する解決策は意外と簡単!
病気の90%以上にストレスが関連していると言われていますが、
連休中に乱れた自律神経を早めに整えるために、まずは起きてすぐカーテンを開けて朝陽を浴びる、
食事の際はよく噛んでセロトニンの分泌を促すなど日常のちょっとした意識の変化
尚、ビタミンCやビタミンB6など抗ストレス作用のある食材を摂取する際に気をつけて頂きたいのは、
農薬や添加物などの化学物質を含まない、オーガニックなものを選ぶという事。
何故なら化学物質は身体にとって深刻なストレスを与えるのに、
急性の毒性がないため自覚症状が出るまで非常に時間がかかるからです。
しかし確実に身体へのストレスの増大に繋がっていくだけでなく、
いつもIN YOUを読まれているあなたなら、農薬や添加物の恐ろしさを知っているはず。
知った上で「これ、身体に悪いのは分かってるけど・・・・・・。」
と思いながら食べる事は更なるストレスを招きかねません。
今の楽のためよりも、ずっと楽しく過ごすための食品をチョイスして見てくださいね!
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