身近な台所の民間薬!?カナダ在住者が語る、話題の「ターメリック」の知られざる可能性|海外文献で言われている効果とは?
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ストレスや食生活の乱れなどによる生活習慣病が声高に言われ続けていますが、
未だに糖尿病や糖尿病予備軍は1000万人とも言われ(平成28年現在)、
生活習慣病リスクを高める飲酒を行っている比率も年々増加傾向にあります。
運動習慣のある人の割合は男性は35%、女性は27%という割合。
過去10年、女性は減少傾向にあり30代は男女とも低く2割にも満たない数字が出ています。
参照 国民健康・栄養調査
若いから大丈夫、自分はならない、という保証はどこにもありません。
生活習慣病を防ぐには運動や規則正しい食事、十分な睡眠など
大切なものは一つではありません。
そんな中で、生活習慣病のみならず、
様々な疾患に対して研究されているのがウコンです。
ウコンと聞くと、アルコールに関連していると思われがちですが、
実は様々な疾患に対しての効果が研究結果として報告されています。
その驚くべき効能や取り入れ方、注意点と共に
我が家の活用法も合わせてご紹介します。
注目するのはウコンから取れるクルクミン!
ウコンは今日存在する中で最も徹底的に研究されている植物の一つです。
その成分(主にクルクミン)は、
5600以上の査読や生物医学研究に関する出版物の主題となっています。
実際、ウコンに関する5年間にわたる研究プロジェクトでは、
600以上の潜在的な予防および治療への応用、
ならびに175の明確な有益な生理学的効果が明らかにされています。
一般的に言われるウコンは秋ウコンを指します。英語名ではターメリック。
スパイスとして使用され、近年では二日酔いドリンクなどにも使用されているので有名ですよね。
(他にも春ウコン、紫ウコンなどがありますが、
まったくの別物なので注意してください。)
クルクミノイドはポリフェノールの一種で、
ウコンから抽出される化合物です。
具体的には、これらの特定の化合物の1つであるクルクミンは、
ウコンの中で最も強力で薬効があると考えられています。
クルクミンは、肝臓の解毒と若返りを助け、鉄のキレート作用があると考えられ、
肝臓や脾臓などの酸化ストレスを軽減すると言われています。
ターメリック(ウコン)スパイスには約3%、
抽出物(サプリ等)には95%のクルクミンが含まれています。
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¥ 18,225 (税込)代替薬としても!?ウコンがもつ様々な可能性
クルクミンは様々な文化のもとで食品、医療品の両方の役割をこなしてきました。
その実績を科学的に検証するために、これまで様々な研究がおこなわれています。
またその研究結果は、現在副作用等が懸念されるような医薬品の代替になりうる、
とても高い可能性を示唆しています。
コレステロール薬
スタチン(最も一般的に処方されているコレステロール低下薬)は、ウコン根からのクルクミノイドの調剤で置き換えることができると言います。
ウコンは、血管に酸化ストレスを引き起こす根底にある内皮機能不全を修復するために、
アトルバスタチン(コレステロール低下薬の一つ)と同様の働きを見せたとあります。
言うまでもありませんが、
ターメリックはミトコンドリア毒とも言われるスタチンのような動脈硬化や心不全、
そして認知機能障害のような恐ろしい副作用は引き起こしません。
参考 Drugs in R&D
ステロイド薬
急性の痛みがある場合でも、ウコンは顕著な痛みの軽減をもたらすことができます。ウコンが慢性前部ブドウ膜炎と呼ばれる炎症性眼疾患を治療するために
ステロイドと同じくらい効果的であることが言及されています。
参考 Phytotherapy Research
がん治療薬
2008年の研究では、ウコンが炎症性遺伝子を下方制御し、肺損傷の治療のためにデキサメタゾン薬(がん治療に使われる)に
取って代わることができることがわかったともあります。
参考 Critical Care Medicine
糖尿病薬
クルクミンが糖尿病治療へどう役立つかという点において、クルクミンはAMPKを活性化し(糖や脂質の生成が抑制される)、肝臓でのグルコース生成を抑制する働きがあるとしました。
また、クルクミンがAMPKおよびアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)の活性化において
メトホルミン(糖尿病薬)よりも500倍から100,000倍協力であることも発見しました。
※AMPK=活性化する事で糖や脂質の生成が抑制され細胞活動のエネルギーの基となる。
糖尿やメタボリックシンドローム、がんのリスクをあげる一因と見られている。
インスリン抵抗性を改善する因子として注目を浴びている。
※ACC=AMPKとACC経路が脂質代謝を制御し、抗糖尿作用を示すと言われている。
参考 Nature Medicine
がんの化学療法
Oncogene(Nature傘下のがん研究誌)に発表された研究では、クルクミンとレスベラトロール(ポリフェノール化合物)の組み合わせは、
腫瘍細胞の緩和のための抗炎症薬と同じくらい効果的だったとあります。
また、その後の研究で、クルクミンは、
結腸直腸細胞株の増殖を抑制する化学療法剤であるオキサリプラチンと同じ位、
効果的であることがわかりました。
参考 Green Med Info
抗鬱剤
2015年にうつ病性障害のあるヒトに対して行われた研究の中で、クルクミンとピペリンの組み合わせは、ヒト患者の鬱症状においてかなりの減少が見られたと言います。
また、中年層の患者においては、より長い投与期間およびより高い用量で最大の効果が出たといいます。
参考 Green Med Info
化学療法でも反応しない細胞に対する治療
クルクミンが化学療法に反応しない癌細胞株の治療において、希望があるという研究結果も記されました。
2つの多剤耐性タンパク質MRP1とMRP2は、
どちらもクルクミンとそのグルタチオン依存性代謝によって阻害されます。
なおかつ、高用量のクルクミンが多剤耐性の非小細胞肺癌細胞株を遮断。
スルフィノシンと組み合わせた場合には相乗的な細胞傷害作用が見られたと言います。
つまり抗がん剤耐性を克服する薬剤を使用せずとも
クルクミンを使用する事で対応できるのではと見られています。
※MRP1は広範囲のがんに見られ、MRP2は肝臓、腎臓、小腸のがんに見られる抗がん剤耐性。
参考 Green Med Info
抗炎症、血管血栓症、血液希釈
腫瘍細胞に対する抗炎症作用および抗増殖作用の点ではアスピリン、イブプロフェン、スリンダク、フェニルブタゾン、ナプロキセン、インドメタシン、ジクロフェナク、デキサメタゾン、
セレコキシブ、およびタモキシフェンの有効な代替薬であるとしています。
また、血管血栓症を起こしやすく抗関節炎治療が必要な患者には、
アスピリンよりもクルクミンが有効であるともしています。
参考 NCBI
この他にも以下の疾病に関して予防・治療の研究がおこなわれています。
肝疾患(黄疸、アルコール性肝障害、肝硬変など)
循環器疾患(心筋梗塞、高脂血症、動脈硬化等)
皮膚疾患(乾癬、湿疹、強皮症など)
感染症(はしか、マラリア、寄生虫、水痘等)
神経変性疾患(アルツハイマー、多発性硬化症、てんかん等)
炎症性疾患(アレルギー、喘息、副鼻腔炎、歯周炎など)
癌
骨格異常(骨粗しょう症など)
肺疾患(気管支炎、肺胞線維症など)
内分泌障害(糖尿病、甲状腺機能低下症など)
クルクミンを摂る際に起こりうる悪影響や注意点
ウコン茶やサプリ、ドリンク等による肝障害の副作用例もありますが、
これはウコン根茎そのものに含まれる豊富な鉄分が原因ではないかと言われています。
精製されたクルクミンであれば、
鉄過剰の心配は減る(クルクミンによる鉄のキレート作用)ので
必ず原料確認を。
中には鉄配合量が書かれていない物もあるので注意しましょう。
特に摂取に注意が必要な人
血液凝固抑制剤を飲んでいる脂肪肝
妊娠・授乳中
胆嚢疾患
腎臓結石
C型慢性肝炎の方は鉄過剰障害に陥る可能性もあるので特に注意が必要です。
これ以外でも、持病があったり、継続的に薬を服用している方は医師に相談を。
また、秋ウコンは胃酸過多、胃潰瘍、胆道閉鎖症には禁忌とされています。
いくら効能があるとはいえ、
独断での過剰摂取や長期摂取は安全性データの欠如からおすすめはできません。
(WHOでは体重1kgあたり0-3mgを一日の許容摂取量としています。)
クルクミンを効果的に摂りいれるコツ
クルクミンの摂取に関して問題が2つあります。1つは体内の吸収があまりよくない事。
ですが、この吸収率を高める方法があります。
まずはピぺリンと同時に取る事。
ピペリンは、黒胡椒の辛味の原因となるアルカロイドです。
クルクミンの吸収は、わずかな量のピペリンで最大2,000%以上まで増加すると言われています。
(この効果はクルクミンに限定されず、他のサプリメントの吸収も高めることができるので、
サプリ摂取の場合も同時がおすすめ)。
もう一つはクルクミンは脂溶性である事。
脂肪がなければ、必要とする細胞に吸収されにくい性質です。
これらはアボカド、オリーブオイル、ココナッツオイルなどと一緒に摂取することで、吸収率をあげられるでしょう。
身近なもので取れるクルクミン。我が家はターメリックをこう活用しています!
・ターメリックティー
オレンジジュース 1+1/2カップに対しターメリック小さじ1と蜂蜜小さじ2程度。
オレンジジュースをミルクに置き換えても美味しいです。
そのままではターメリックが勝っていて飲みにくいようなら、
シナモンやジンジャーなどを追加しても。
・ラッシー
プレーンに少しアレンジしたいな、という時はターメリックはどうですか?
ターメリックティーのように他のスパイス(シナモンやジンジャーなど)を加えて
スパイスラッシーも美味しいですよ。
・ターメリックジンジャーグリーンティー
ジンジャー、ターメリックを緑茶に小さじ1+を加えて飲みます。
喉が痛い時などにおすすめです。
子供たちには非加熱蜂蜜小さじ1にターメリックをふりかけて舐めさせたりもします。
・トマトジュースや野菜ジュースに
スープやカレーと相性がいいようにジュースでも意外と相性はいいですよ。
野菜の味にほんのりターメリックの風味がつく程度ですが、量はお好みで。
・サフランの代わりに色付けとしてパエリアやターメリックライスに
少し高価なサフランの代わりに色付けとして使用します。
カレーの時にターメリックライスにしたり、ドライカレーやパエリアで活用します。
・野菜のマヨターメリック和え
カリフラワーやブロッコリーなどにあえて、そのままディップで食べたり、
まぶしてオーブンで少し焼いたりすることもあります。
・白身魚やお肉にまぶす
ヨーグルトにターメリックを混ぜて漬けこんで簡単タンドリーチキンや魚のムニエルに。
まとめ
ウコンと聞けばアルコール、ターメリックといえばカレーという
イメージが強いですが、実はとても研究されて様々な効能が期待されるクルクミン。
サプリやお茶で摂るもよし、粉末を料理に活用するもよし。
ただ、摂る際は低めの服用量で、認証された有機(非照射)ターメリックを使用してくださいね。
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