目に下のクマやくすみ肌に悩んでいませんか? 鍼灸師が教える東洋医学から見た「血虚」と「瘀血」体質タイプ別、摂るべき食品
女性の美は「血」が決め手
目の下のクマや肌のくすみ、
髪や爪のトラブルに悩んでいませんか。
女性の美を彩る、肌や目、髪などは
「血(けつ)」によって潤され栄養されています。
東洋医学では「気・血・水(き・けつ・すい)」
の働きが乱れると、心身に悪影響を与えると考えます。
実際には、この3つは互いに影響し合っていますが、
閉経前の女性は月経で、毎月血が失われているため、
どうしても血のトラブルに見舞われやすいのです。
なので、普段から血を意識した養生を心がけたいところ。
今回は、女性の美と健康に欠かせない、
「血」に焦点を当てていきたいと思います。
血はサラサラだけでは不十分
「血液サラサラ」と言葉を、健康のイメージとして思い浮かべる方も多いと思います。
でも、実際はサラサラだけではダメなんです。
血は「たっぷり」かつ「さらさら」が重要なキーワード。
川の流れをイメージして見てください。
水量が少ない川は勢いがないため、
水量が多い川より水が滞りますよね。
血もそれと同じです。
たっぷりの血が作れる身体であることが最低条件。
血が足りない方はまず、血を増やす。
血が増えたら、サラサラ淀まず流れる身体を目指しましょう。
血が美容に及ぼす影響
血をより詳しくみると構成するのは、「栄養成分」と「水分」から成ります。
気とともに体内をくまなく巡り、
栄養を届け、身体を潤す働きをします。
髪は「血の余り」といわれます。
なので、血が不足するとツヤがなくなる、切れ毛薄毛になりやすくなります。
白髪が多いのも、血虚が原因です。
肌にツヤがなくなったり、
乾燥も血の栄養が届かないため。
爪も血の状態がよく現れるところで、
押してみて柔らかいのは血が不足している証拠です。
また、血が滞るところは黒くなります。
顔色全体もそうですが、目の下、唇、歯茎は、その状態がよく現れるところ。
しみ、そばかすも出来やすくなります。
毛細血管や静脈瘤も、美を大きく損なうものですが、
これも血の流れが悪い何よりの証拠です。
血の充実度・流れ度チェック
体質は、気血水がお互いに影響しあいますし、
季節や生活習慣、年齢などによっても変わります。
また、血虚と瘀血は対立するものではなく、
どちらの項目も当てはまる人もいます。
実際の鍼灸院では四診、
望診(観る)・聞診(匂いを嗅ぐ)・
問診(話をきく)・切診(触れる)
この4つを組み合わせて総合的に体質を判断します。
血虚(血の充実度)チェック項目
・動悸がする
・肌が白く、ツヤがない
・抜け毛、白髪が多い
・爪が割れやすい
・疲れ目、ドライアイ
・めまい、立ちくらみ
・舌の色が淡く、小さい
瘀血(血の流れ度)チェック項目
・目の下のクマができやす
・顔色、唇、歯茎が黒っぽい
・肩こり、頭痛
・おできや腫れ物ができやすい
・静脈瘤、毛細血管が目立つ
・経血にレバーのような血の塊が混じる
・舌の裏側の静脈が浮き出ている
体質の原因と改善方法
血虚の原因
血虚は、「血が作られない」もしくは「血の使いすぎ」が原因です。東洋医学では、血を作るのは「後天の精」。
飲食物から作られるものです。
ダイエットや不規則な生活で、食事を抜いたり、偏った食生活。
特に、タンパク質の不足は大きく影響します。
体質的に、胃腸が弱い方も当然血虚になります。
せっかく栄養を摂っても、夜にしっかり休息を取らなければ
血は作られないので、睡眠不足も原因の一つです。
また、血は「目」「筋」「精神活動」に深く関係しているため、
目の使いすぎ、集中した細かい作業過剰な運動、ストレス等で消耗されます。
胃腸が丈夫で、バランスの良い食事をしていても、使いすぎると血虚になります。
不規則な生活に注意しましょう。
血虚の対策
食事の見直しが第一です。血虚の人は、虚弱で食欲があまりないこともありますが、
食事を抜いてはいけません。
少量づつでも毎食タンパク質を含む食事を心がけて下さい。
赤や黒色の食材は血を増やす作用がありますので、意識してみましょう。
鶏肉、鶏卵、小松菜、ほうれん草、トマト、
黒ごま、黒豆、レバー、ナツメ、クコの実など
身体を冷やすと消化が悪くなり、血虚を加速させます。
お刺身などの生もの、冷たい飲食物、刺激が強いものは控えましょう。
もう一つは、生活習慣の改善です。
PCやスマホで、常時目を酷使している人が増えています。
特に月経前、月経中、産前産後は血が多く必要となるため、
だらだらとPCやスマホを見続けないようにしましょう。
瘀血の原因
「血の量が不十分」「気の流れが悪く血が動かせない」
これらが瘀血の原因となります。
また出産、高熱、打撲などの怪我が
瘀血を作ることもあります。
瘀血の対策
血が滞らないよう、日頃からストレッチの習慣を取り入れましょう。
ウォーキングのような有酸素運動、湯船で温まるのも効果的です。
ストレスも溜め込まず、発散させることが大切です。
青魚、玉ねぎ、にら、にんにく、青梗菜、カニ、酢、シナモンなど
血液がドロドロになりやすいので、
肉の脂身、バターなど高脂肪の食材、味が濃いもの、甘いものは控えめに。
おすすめは鍼灸と足ツボ
ところで「美容鍼」という言葉を聞いたことはありますか?
リフトアップ、シワの軽減などの効果を期待される方が多いのですが。
鍼灸には、気血を増やし、流れをよくする力があります。
身体の中から美しくなる。
それがエステや美容整形との大きな違いだと思います。
特にお灸は、血の症状を改善するのが得意です。
ご自宅でも手軽に使えるお灸がありますので、
日頃の美容のケアに加えてほしいアイテムです。
下記の3つは、
血の症状に効果的な基本のツボです。
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしより指4本分上血海(けっかい)
膝の内側上角の指3本分上足三理(あしさんり)
膝のお皿下、外側のくぼみから指4本分下内側からの美しさをめざしませんか?
潤いがありキラキラした目、艶々の髪、バラ色の頬。
これらの美が、血から作られているのがお分り頂けましたか。
身体の外からのケアだけでは、本当の美しさは手に入りません。
ぜひ体質に合った養生を心がけ、内面から湧き出る美を手に入れて下さい。
最後に余談ですが。
最近の美容の傾向で、「美白」を目指す方が多いですね。
日焼けを気にして、日傘や衣類で肌を覆ったり、
常時日焼け止めを使う方が多いのが気になっています。
直接肌に日光を当てないと、
ビタミンDが十分に合成されません。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける成分ですが、
食事だけで必要量を取るのは難しいのです。
特に更年期以降は、骨粗鬆症のリスクが一気に高くなります。
骨が脆くなるのを防ぐためには、閉経前から、骨密度を高めておくことが大切です。
ビタミンDは直射日光に、夏は10分程度、
冬は40〜50分程度、顔と手足を晒すと十分な量が合成されます。
(東京近郊の場合)
行き過ぎた美白対策が将来の健康を損なことがないように、
美の第一条件は、健康であることをお忘れなく!
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