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本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ IN YOU Market 本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
IN YOU Market

子育て中の方は必見。これからのオーガニックな子育てとは?|グローバル化が進む日本教育の最先端をご紹介します。

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企業の利益活動は持続可能性と共になければならない。

IT技術の発達が国境を越えて世界中を結び付け、
経済と人材は文字通りグローバルに動き始めるようになった現代。
企業活動・消費活動の両方に持続可能性が求められるようになっています。

スターバックスがプラスチックストローの使用をやめ、
ユニクロは原料調達から販売の全てにサスティナブルな取り組みを明確にしています。

毎日のように世界中で持続可能な社会を実現する新技術が発表される中、
次代の人材を育成するための教育にも、今、世界中で大きな変化が起きています。
グローバル社会の中で国家の存在感を維持していくためには、
何よりも人材こそが大きな力だからです。

前回、急速に変化する世界各国の教育と現状についてご紹介しながら、
「何故学ぶのか?」「オーガニックな教育とは?」という観点から日本の教育の問題点と課題、
家庭の中で考えたい事柄について書かせていただきました。

〜前回の記事はこちら〜
これでいいの?進化し続ける世界の教育と、150年変わらない日本のガラパゴス教育|私たちが今すぐできるオーガニックな子育てとは?


明治維新に始まる150年以上、根本的な部分は全く変化していない日本の教育。
それは欧米列強に追い付け追い越せを合言葉に、
右肩上がりの成長を支える人材育成を目的に整えられたもの。

維新後の日本は勿論、第二次世界大戦後の復興から
バブル期の日本の成長に大きく貢献してきたことは事実です。
現在も日本の知的水準は世界有数であり、
識字率の高さでも世界トップレベルであることはよく知られています。

しかし社会が成熟し、経済が停滞する中、幸福への価値観や働き方、
人生への考え方が大きく変化しています。
呼応するように不登校・引きこもり・いじめなど子供と教育を取り巻く問題は
今や子育て世代にとってはごく身近な問題であり、社会課題にもなっています。

実際にお子さんがいじめにあっている、不登校になっているという方も少なくないでしょう。
筆者が住まう九州の離島ですら不登校の子供は、
中学ならば一クラスに1~2人はいるのが当たり前の状況です。

順調に大学まで進学・卒業しても就職先が見つからない、
就職しても半年に満たずに辞めてしまい
ニートや引きこもりになってしまう若い世代の激増も社会問題になっています。

一方、2018年には外国人労働者の受け入れ拡大を目指した法律改正が行われ、
グローバル化は日本でも加速しています。
職場の同僚が外国人、身近な店舗でも外国人が働く環境は珍しいものではなくなりつつあります。

日常的に使っているオーガニックな食品や製品も、海外製の占める割合は少なくないでしょう。
子供たちの健康の為、食や暮らしの安全確保のため、当然の選択として使っている方も多いはずです。

そんな中、教育もグローバルスタンダード化が進んでいるのをご存知でしょうか?
多種多様な民族や文化の人々が共に働き、交流するグローバ社会。
各国・各大学で学部の内容や評価方法・基準がバラバラな状態では
人材採用や条件交渉が非常に難しいからです。

何より言語、文化や習慣の違う人間が共に働き暮らすグローバル社会に適応するためには、
コミュニケーション能力や論理的で客観的な思考力・判断力など
「違いを超えて、手を取り合い認めあえる人間力」は必須能力になりつつあります。

そこでユネスコやOECDの音頭取りのもと、各国の大学に統一した評価認証制度の採用が始まっています。
企業にとって便利というだけでなく、
優れた人材が国境を越えて人類全体に貢献するような研究・交流することも狙いなのです。

これまでの日本の教育システムでは残念ながら、
こうした世界的な社会の変化に対応できていないのが現実です。
日本企業の競争力・開発力の低下は度々ニュース等でも取り上げられていますし、
日本の大学の世界での評価の低さもそれを示しています。

今回は日本で民間を中心に起こりつつある教育の新たな流れと、
今後の社会で必須スキル、常識となっていく教育、
家庭でも取り組みたい考え方について、オーガニックな視点を交えてご紹介したいと思います。

世界的に進む教育のグローバルスタンダード化の流れと出遅れる日本


企業のグローバル化が教育のグローバル化を促進している

IT業界を中心に、グローバルに活躍する企業は優秀な人材を確保することに非常に力を入れています。
新たなヒットや潮流、イノベーションを生み出せる人材。斬新なアイデアを現実化できる技術者。

多種多様な人種・国籍からなるビジネスチームをまとめ、
各人の能力を十二分に発揮させることのできるマネージャーなど・・・。

前回ご紹介したように各国が国際社会での生き残りをかけて、
教育に力を入れているように企業もまた生き残りと更なる躍進の為に人材発掘に余念がありません。
そのために、企業の採用担当者が各国の大学を巡礼して、
これと思う人材を探すツアーも珍しくはないそうです。

ダイソンやオラクルのように自ら人材育成のための教育機関や大学を敷地内に作ってしまう企業もありますし、
欧米やシンガポール、中国では大学生は企業とのインターンシップからそのまま就職してしまうケースが圧倒的です。

大学での専攻や研究をそのまま生かした形で仕事が出来ますし、
企業も欲しい能力やスキルを持つ人材を効率的に確保できるからです。
日本のような就職活動は世界的に見れば非常に珍しいのです。

そのため、世界では主に大学の教育内容やシステムの標準化、
グローバルスタンダード化が急速に進んでいます。理由は簡単です。
各国・大学ごとに学問の分類や呼び名と内容、評価基準がバラバラでは、
国境をまたいだ採用活動では非常に不便だからです。

最近は日本でもニュースになる大学ランキングもそうした流れから生まれてきたものです。
研究内容や論文の質、教授陣の知的水準、校風、果ては財務内容まで
国際的な統一基準で評価し明らかにすることで、どのような研究や分野に強いのか、
そこで評価の高い学生の水準は世界的・客観的にはどうなのか?といったことが把握しやすくなります。

こうした教育のグローバルスタンダード化はユネスコやOECDが共同で進める
「大学の国際的な認証評価制度」でも進められています。
文科省でもこの基準に適う大学の質の向上を掲げていますが、
残念ながら日本の大学の評価は国際的には低いと言わざるを得ません。

日本の大学ではそもそも英語で論文記述・発表できる人材が
圧倒的に少ないことが大きな原因の一つです。
つまり教育する側も教育を受ける側も、国内での評価や発表に小さく留まっているのです。

加えて日本の大学の留学生比率は世界的にも非常に低い割合にとどまっています。
毎日のようにグローバル化の言葉がマスコミから聞こえてはいても、
教育現場は国際社会にあまり開かれていない、むしろ閉鎖的であることが低評価の一因です。

これはグローバル社会の中で確実に日本の教育が取り残されつつあることを示しています。
そもそも、日本の文系・理系といった学部分類が欧米の分類基準とは全く異なるのです。

大きな違いとしては、日本では文系とされる心理学や経済学は、
欧米では理系にあたるサイエンスにカテゴライズされています。
また日本では大学受験時点で学部や専攻を決めますが、
欧米では3年時になって初めて選択します。
最初の2年間は基礎学問としてのリベラルアーツを徹底的に学ぶのです。

以下では、グローバルスタンダードとなりつつある教育の潮流、
「リベラルアーツ」と「デザイン思考」についてご紹介します。

参考資料
ユネスコ/OECD『国境を越えて提供される高等教育の質保証に関するガイドライン』(仮訳)
世界大学ランキング2019


人が主体的・能動的に生きていくための基礎学問、リベラルアーツ



近年、日本でもリベラルアーツの必要性が言われるようになってきました。
リベラルアーツは日本では「一般教養」という訳語が使われていますが、
グローバル社会で活躍するグローバル人材にとっては、
今やそれこそスタンダードな教養
となっています。

しかしグローバル社会(主に欧米社会ではありますが)におけるリベラルアーツを、
訳語通りの、単に広範な知識としての教養と考えるのは大きな間違いです。

日本の大学でも最初の2年間は一般教養を中心に学ぶ仕組みになっていますが、
あくまで高校よりは広範で専門性が少し増えた程度という認識が一般的です。

しかし、欧米で歴史的に行われてきたリベラルアーツはそのようなものではありません。
人間が精神的に独立した自由な人として、
主体的に生きていくための基礎学問として位置づけられています。

リベラルアーツは古代ギリシャを発祥とし、ローマの時代に現代の形に体系化されました。
言語に関わる3学(文法・修辞学・論理学)、
数学に関わる4科(算数・幾何・天文・音楽)の七つをまとめてリベラルアーツと呼んでいます。

大切なのはこれらの学問で得た知識や方法論は、物事を考え、自分の意見を持ち、
どのように発信し、生きていくうえでの人生・社会の課題を解決していくのかという事の為の、
あくまで土台とツール
であるからこその「基礎学問」であるということ。

自由な一個の人間ならば(古代ギリシャ・ローマにおいては奴隷でない)、
当たり前に持っておくべき知識と能力であるから「教養」と位置付けられているわけです。

もっと掘り下げるならば、リベラルアーツという基礎の上に専攻の学問や研究でもって得たものを、
どう社会や人々の中で役立てて参加していくのか?よりよい生を生きるのか?
という問いの為に学問と大学はあるとされています。

ですから欧米のリベラルアーツでは議論が非常に需要視されます。
得た知識をもとに、自分が何を思うのか、どうしてそう思うのか、どうするのがいいのか?
個としての理論的で客観的な考えと発信力を問われます。

自分を知り、自分を取り巻く社会を知り、社会の中で論理的に客観的に分析・思考・判断し、
自ら行動する為の学問がリベラルアーツなのです。

これと同様の考え方は欧米だけでなく、実はアジアや日本にも古くからあります。
学問を治めることの目的は、「志し」や「徳」を積んで、広く人々に益する為であるとされていました。

維新の志士たちを多数輩出した吉田松陰の松下村塾、
日本最大の私塾として多くの門下生を排出した広瀬淡窓の咸宜園、
「翁問答」を記し日本の陽明学の祖として、吉田松陰ら後世の学者に大きな影響を与えた中江藤樹。

彼らも表現や主張こそ違っても本質的に同じことを語っています。
孔子・孟子ら中国の聖人らも同様です。
学問は学ぶことによって、自らを世のために如何に役立てるのか、
天から与えられた役割を君主なら君主として、
農夫なら農夫として、いかに為すかを基本に教えが説かれているのです。

松下村塾で学んだ若者は講義で学んだ事をベースに徹底的に議論を交わしあったといいます。
自分たちが世の中や人々の中で為すべきことは何か、
何をするのが世の中の為になるのかを掘り下げていったからこそ、維新という変化の波を起こしたのです。

いい就職、豊かな安定した人生の為の大学や学びとは、本来そもそもの出発点が違っているのです。
欧米でも高学歴はやはり就職やその後の年収に大きく影響するのは日本と同様ですが、
その教育の中で育まれる人間性や目的意識には大きな差があります

そして人種や言語、文化などの背景が全く異なる人間同士が共に手を取り合うグローバル社会では、
リベラルアーツが教える精神的で客観的・論理的な裏付けを伴った能力は絶対必要、必須のスキルとなっているのです。

人間なればこそ起こせるイノベーション力を育むデザイン思考



もう一つの世界的潮流はデザイン思考です。
最近は問題解決や画期的なイノベーションを生み出す手法として
日本でもビジネスシーンを中心に注目が集まっています。

デザイン思考とはごく簡単に言えば、アーティストやクリエーター、デザイナーたちが
素晴らしいデザインや作品のアイデアを生み出す工程を科学的な思考法と捉え、
さらに発展的な問題解決や創造法のプロセス手法として
誰にでもアプローチできるように構築された思考法と言えます。

現状の論理的な分析と思考法だけでは、物事の活路が見いだせないという事は多いものです。
必要な条件がそろっていなくて、成功する確率も非常に低いビジネスのアイデアがあった場合、
論理的な思考法ならば普通は却下するでしょう。

デザイン思考では不可能か可能かに関係なく、
まずは自由な発想やアイデアを引き出すこと、そのための準備や様々な方法論が存在します。

複数の人間によるブレインストーミングが有名ですが、人間を無意識に縛る思考の枠や制約を外し、
視点や発想の枠を大きく転換・拡大させ可視化する為の手法や技術と考え方を身に着けていくことで、
人間だからこその発想力を強化するのです。

有名な例として自動車王、ヘンリー・フォードの話があります。
まだ馬車が主流だった時代に、フォードは今でいうマーケティングリサーチをしました。
すると多くの人が、より大きく、早く走れる馬車が欲しいと答えたと言います。

どうすればいいでしょう?より速い馬を育成して販売するのか?
それともたくさんの馬で引く大きな馬車を工夫するのか?と殆どの人は考えました。

しかしヘンリー・フォードは、「人々のニーズは、より早くたくさんの荷物を運べる事だ」
と捉え、自動車をそれまでよりもずっと安価に大量生産する方法を考案し、巨万の富を得ました。

「馬車」という長い歴史の中で固定されてきた観念を外した発想で、
運搬と交通手段にイノベーションを起こしたのです。
このエピソードは従来・既存にある現象や枠組みから逸脱する先に、
大きな変革やチャンスがあることを示唆しています。

リベラルアーツもデザイン思考も共通するのは「人間にしかできない、人間なればこそ」の能力であるという事。
これまで人間の単純労働や時間労働で補われた仕事は、
AIとITテクノロジーの発達によりどんどん不要となってきています。

複雑な企業会計や統計データはAIによって自動計算され、
セールスパースンが営業する代わりにWEBでのコンテンツマーケティングや販売が主流になり、
宅配業務もドローンによる配送が海外では本格化し始めています。

教育のグローバル化もそうしたテクノロジーの発展に伴う
世界規模での社会変化に連動する形で、大きな変化の波と共に進んでいるのです。
 
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日本で起きはじめた教育の変化と多様化の潮流



前回の記事では150年間根本的には変わっていない日本の公的教育について取り上げました。
しかし民間に目を向けてみると、ここ数年で実は大きな変化の波が起こっています。

まだまだ先鋭的な取り組みにカテゴライズされ、
これから卒業生たちが成果を出していくであろう学校が殆どですが、
それだけに可能性や魅力にあふれるカリキュラムに注目する若者が集まり始めているのです。

保守的な教員や人々からは懐疑的な目を向けられていますが、
今後日本でも私学を中心に確実に増えて行くと思われます。
これからの教育の選択肢として注目したい学校をいくつかご紹介しましょう。

世界を旅する高校、インフィニティ国際学院



世界中を旅しながら、現地の人と暮らして学ぶ高校として2019年度より本格始動したのがインフィニティ国際学院。

第2言語(英語または中国語)必須習得として1年時に徹底的に研修。
最初からグローバルに活躍できる人材として
世界の難関校や起業などを目指す国際進路特化型スクールです。

八洲学園大学国際高等学校との連携により、
広域通信性高校の形で日本の高校卒業資格もきちんと取得できます。
少人数で世界各国に実際に暮らしながらのフィールドワークを行い、
国内外で活躍する専門家や起業家による講義も数多く受講できます。

世界最難関大学として日本でも知名度が急激に上がってきた、
ミネルヴァ大学を彷彿とさせる高校です。

日本という小さな国の小さな教室でPCやタブレットのモニターや教科書と向き合うだけでは、
これからの社会変化で生き残れない。
むしろグローバル社会で生き生きと活躍できるグローバル人材輩出を掲げる、
今、日本で一番先鋭的な高校と言えます。

参照サイト インフィニティ国際学院

学校をひっくり返せ!学校と教育の在り方を変える学校、Loohcs

Schoolをひっくり返してLoohcs。
洒落みたいなネーミングですが、学校案内には希望する難関大学への合格保証をはっきり掲げ、
結果が出なければ授業料の全額返金を明記。2019年4月に開校したばかりの高校です。

主たる発起人には俳優の伊勢谷友介氏が名前を連ねていますから、
ニュース等で名前くらいは目にした方も多いでしょう。

Loohcsが掲げる教育は普遍性と先端性。
測定不能な非認知能力でもあるリベラルアーツを人間の基礎として徹底的に学び、
その上に現代社会で武器となる最先端のスキルや能力を鍛えることを教育とカリキュラムの柱に据えています。

学習の内容や進度は完全に個別で計画が立てられ、基本的には自主学習の形で進められます。
最低4か月は海外研修がプログラムとして組み込まれ、
実際の起業家やクリエーターらを講師に、
課題解決・プロジェクトマネジメント・ダイバーシティー・ビジネスリテラシー等々を課目として学びます。

他にもヨガやフィットネスなど、グローバルリーダーとなる人材には
健康な身体と管理能力が必要であるとして組み込まれています。
学生には忙しいながらも充実した主体性のある学びを身に着けることが出来る内容です
全てにおいて既存の私立・公立校とはあらゆる面で大きく異なる学校です


内容的には欧米のリベラルアーツカレッジに近いかもしれません。
はっきりと10年先・20年先に日本や世界でリーダーとなる人材輩出を掲げる挑戦する学校。
定員は2019年で100名のみの少数精鋭校です。

参照サイト
Loohcs   


IT技術の発達で激変を始めた通信性高校



家庭の事情、あるいは学力低下やドロップアウトで普通の高校に行けなくなった、
行かなくなった子が、高卒資格だけは取るために受講する学校。

少し前までは通信制高校と言えば、
多くの人が抱くイメージは上記のようなものだったのではないでしょうか?
どちらかと言えば、既存の全日制高校に通えないからという、
消極的選択肢として長く通信制高校は位置付けられてきたと思います。

しかし、近年このイメージと位置づけは大きく変わってきています。
より積極的で挑戦的な学びの場、自分に合った自分のやりたい勉強や出会いを提供できる学校として
通信制高校が選択肢になりつつあるのです。

これはインターネット技術の普及と発達が大きな要因です。
キャンパスに足を運ばずとも、動画配信やリアルタイムの通信で
通学するのと同じ授業を受けることが可能になり、
むしろメールやチャットを通じて個々に応じた質問や指導を手厚く受けられるようになったからです。

スクーリングと呼ばれる、対面授業が通信制高校には一定の日数または単位で定められていますが、
場所や内容、講師なども各学校で特色と魅力ある内容が提供されるようになっています。

角川書店とニコニコ動画で有名な株式会社ドワンゴの共同出資会社カドカワが運営するN高等学校
母体となる二社の特性を生かしたデザインやクリエイティブ系、
メディアやIT関連の選択カリキュラムや体験プログラムが充実しています。

高卒資格は無論、将来の職業選択としてそうした分野に進みたい学生には大きな魅力でしょう。
海外大学と提携した留学プログラムや起業を支援するプログラムもあり、
座学に留まらない実践的な学びと時間が数多く選択肢として用意されている事が大きな特徴です。

大学進学へ向けての特進コースもあるので、
自分の時間・ペースで受験・進学に取り組みたい人、
立地や経済的事情で進学校に通えない人にとっても魅力的な選択肢でしょう。

N高等学校と並び先鋭的な通信制高校として話題を集めるのが0高等学院
企業家堀江貴文氏が主宰・顧問として参加していることで有名です。
キーワードは主体性。
一方的に教わるのではなく、自ら学びたい分野や事柄を体験、追及することを重視しています。

こちらも顧問や講師陣の豊富さと豪華さで体験型の学びを主体に、
全国の自治体や企業と連携して様々なジャンルの職業体験や
イベント主催・企画の現場に運営側として参加・勉強出来ることが大きな魅力。

N高等学校と比較して、より社会参加型・実践型の学校といえます

参照サイト N高等学校   
     0高等学院   


日本では初の小学生対象のボーディングスクール開校



2020年、広島に日本初となる小学生を対象としたボーディングスクール・神石インターナショナルスクールが開校します。
ボーディングスクールとは簡単に言えば寄宿学校。
子供たちは親元を離れ、友人や他の学年の子供たちと寮生活をして、
質の高い教育と社会性を身に着けます。

この学校は日英2か国語使用によるデュアルランゲージ教育・国際人としてのグローバル教育や、
スポーツ、ボランティア、アートなど質の高いプロの講師陣による体験やカリキュラムで
全人教育を行うスイスやヨーロッパ伝統のボーディングスクールに倣っています。

安全でのびのび過ごせる自然環境・教育環境の中でプロの教師が24時間携わる事。
世界中から生徒が集まり共に生活することで、
国際人としてのリベラルなコミュニケーション能力や社会性、
精神的なタフネスを、最も柔軟な小学生の時に身に着けることが出来ます。

広島にはIBディプロマ取得のための公立中高一貫校として叡智学園も開校
2022年には公立校としては初めてとなるイエナプラン教育校の開校も決定、今は設立準備に入っています。

イエナプランはドイツのイエナ大学で始まり、オランダで最も普及している教育スタイル。
異年齢の子供たちで一クラスを作り、
四つの特徴的な取り組みと遊びとを循環させる時間組で運営される教育法です。

年齢や体格も異なる子供たちが、自主学習と対話、共同作業などを行う中で
先生含めフラットな関係性と多様性を身に着けること、
相互に助け合う体験と主体的に周囲とかかわる力を育んでいくイエナプランは、
特に小学生の年齢の子供と相性が良いとされています。

イエナプランを応用した改革で不登校児が激減した実績もある広島では、
公的教育の場でも全国に類を見ない先鋭的な取り組みがなされているのは興味深い所です。

参照サイト
神石インターナショナルスクール
教育新聞   
広島県立叡智学園  


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学校選びは大切。でも家庭教育はそれ以前の土台です


先鋭的な学校は果たしてどうなのか?

以上ご紹介してきたように、民間レベルでは世界の急速な変化に負けない教育を提供する学校、
これからの不透明な時代を主体的に生きるための教育を掲げる学校が続々と出現し始めています。

中でも唯一公的教育機関として次々に新しい学校と教育カリキュラムを取り入れる広島県の取り組みは、
今後の日本の公的教育の質の向上や変化の起爆剤となるかもしれないので、成果が待たれるところです。

ただこうした学校は魅力的な反面、熟考が必要な面ももちろんあります。

1 学費・経費が高額

殆どが私立校ですから学費は既存の公立校よりもはるかに高額です。
海外留学のカリキュラムや、海外に実際に暮らすインフィニティ国際学院などは最たるものでしょう。
全寮制の寮費や食費なども入れると、その金額は私立大の学費以上です。

ただ、学校以外にも塾や習い事にいくつも通っているご家庭なら、
思い切って学校一本に絞って投資することで、
お子さんの時間的余裕や得難い充実した学びを手に入れることが出来るでしょう。

将来のためにと盲目的に進学校や塾に通うのではなく、
「何を学び、身に着けたいのか?」「学びとは?」という問いを親子で考えるきっかけにもなるはずです。

2 地方格差の問題

通信制高校は当てはまりませんが、
こうした先進的な取り組みの学校は多くが東京や大阪の大都市圏周辺に集中しています。
経済的な問題にもつながりますが、通学するには下宿や寮を検討しなければなりません。

3 子どもの資質の問題

最近注目を集めるIB(国際バカロレア)教育の厳しさは良く知られていますが、
こうしたグローバル教育・全人教育は内容・質・量の全てにおいて非常に高くハードです。

主体性、思考力、時間管理などの能力を要求され、さらにそれを鍛え上げる事も特徴です。
学校で出された宿題や課題をこなすだけ、
決められたテスト範囲の問題で正解して点数を取れればよい評価がもらえるという教育の方がある意味とても簡単なのです。

リベラルアーツでは特に正解のない問題に対して
自分はどうするのか?どう思うのか?何をするのか?
という事を繰り返し鍛え、発信できなければなりません。

全寮制の場合は、それまで家で甘やかされて来た子供、
自分のペースで動きたい子供にとっては慣れるまでは大変な苦痛に感じるものです。

基本的な学力は勿論要求されますし、
子供の精神的なタフネス、親のサポートも大変重要になります。
「この学校に行けば安泰・安心」という考え方は通用しないと考える方が無難です。


すべての出発点は家庭・乳幼児期から始まっている



先行きが不透明で景気も停滞している時代です。
子供の安寧な将来の為に教育や学校選び、習い事などに皆さんとても真剣なことと思います。

でもここで肝に銘じてほしいことがあります。
全ては家庭と家庭での親の暮らし方・言動が土台になるという事です。

いい幼稚園や小学校、あるいは中高校に通わせれば安心なのではありません。
乳幼児にとってはお母さんと家庭が社会と世界の全てです。
乳児期の授乳の時にスマホを見ながら、子供に授乳してはいませんか?

公園や児童施設に連れて行ったら、あとはおしゃべりやスマホのSNSに夢中。
飲食店でいつも子どもの好きなものを注文して、
スマホでゲームや動画を見せていれば大人しいからと触らせていませんか?

乳幼児期から親子で目線を合わせて言葉を交わし、
話し合うコミュニケーションが出来ていない子が、
家庭の外で他者とコミュニケーションをとることは出来ません。
一番身近な親とやっていないことを他所でできる子などほぼいないのです。

味覚を含めた五感が一番繊細で敏感な時期に色んな味を味わい、
多彩な体験をしなければ、使われない五感はどんどん閉じていってしまいます。
決まった好きな物しか食べない偏食はアレルギーや不調の原因となりますし、
少ない決まった刺激では脳の発達も貧弱になります。

ゲームや動画に熱中しているだけでは公共の場所でのマナーや気配りなど発想もできない人間になるでしょう。
小さいときにゲームや動画をしていて怒られなかったのに、
学校に行くようになったらゲームのし過ぎだと怒られるのは子供にとっては理不尽な話です。

家庭の中で、親子で議論し、自分の意見や感想を臆せずに、筋道立てて言う。
それは一番身近な家庭の中でまず体験しない事には、なかなかできるものではありません。
学校に行くようになってから急に要求されても子供は困惑するだけです。

子どもの思考パターン、行動パターン、脳の発達に至る全ては
親がどのように家庭で乳幼児期から子どもと接してきたのか?という事にかかっています

すでに子供が小中学生になっていても、それは変わりません。

子どもは親が不定期に怒ったり注意することよりも、
実際の日々の言動を脳や心にインプットしていくのです。
親からネガティブな言葉を聞くことの多い子は自己イメージの低い子になりやすく、
親が約束を守らない子はやはり時間や期限にルーズになる傾向が顕著です。

「だってお母さんが言ってたもん」「お母さんだって出来てないよ」
そんな言葉は親ならば必ず聞いたことがあるはずです。学校の前に家庭ありきなのです。


かわいい子には旅をさせ。本当に子供を守るという事。



子育ては親育て。この言葉を私は長女の高校受験で心から実感しました。
中高生の親御さんなら経験がある方がほとんどだと思いますが、
色んな高校があり、それぞれが特色や実績をアピールしています。

でも高校だけではありません。
本当に当たり前のことですが、高校の後も、ずっと子供の人生は続いていきます。
進学先を選ぶという事、受験するという事はゴールではありません。
長い人生、それも子供が一人で生きていくための通過点に過ぎないのです。

この先どうなるのかわからない世の中を、
子供が自分で生きていくための力をつけるための高校選び、大学選び、仕事選びなのです。
親は自分が生きてきた時代の常識や感覚は通用しないと考えた方が無難です。

特にグローバル化、IT技術の発展で仕事やコミュニケーションが大きく変化している現代は、
これまでの高校・大学の名門ブランドや、就職に有利だからという定番は通用しない時代になっています。

子どもは自立させるために育てるもの。
そして子育てとは本来が、全人教育であり、同時に未来の社会を作ることです。
前回の記事でも書きましたが、様々なものがグローバル化していく現代社会では、将来自分が何を学び、
社会にどのようにかかわり、貢献していくのか?という視点から進路を選び、学びを考える意識が必要
です。

志のない学びはエゴイスティックな満足に陥りやすく、学び自体がエゴの充足の手段となります。
多様な人種・言語・文化背景を持つ人々が共に暮らすグローバル社会では、受け入れられなくなっていくでしょう。

グローバル社会とは多様性をもち、相互に共存協力しあうオーガニックな社会です。
一つの思想や人種、国籍で固めたり、特定の人々を人為的に排除する世界であってはならないのです。

そんな社会で子供が自分で生きていける力を身に着けることが出来る選択、
そして家庭内での子育てを一番に考えることが必要です。

親子はいつまでも一緒に暮らせるわけではありません。普通は親が先に死ぬでしょうし、子は親離れして
自分の人生を生きていくのが自然な生物の在り方。野生動物の子育ては、子供に自らを守る術、
生き抜いていくため力と技術を身に着けさせる事が全てと言えます。

自分で餌がとれるようになった子供は、動物によっては、親自らが牙をむき、強制的に
追い出してしまうものすらいます。

親の影響や価値観から、物理的に引き離すボーディングスクールや旅する学校は、
子供に人生と社会を生きていく力を身に着け、本当の意味で子供を守ることにつながるでしょう。

可愛い子には旅をさせという言葉には、多様な価値観を知り、他者や家族のありがたさ、
自分の足元を見つめなおすことを子供に体験させよと言っています。
親の管理や庇護下から離すことが、
子供を大きく成長させると考えた先人の知恵が詰まっている言葉なのです。

親もこれからの時代、グローバル社会やリベラルアーツを意識し、自分なりに勉強することをお勧めします。
乳幼児期から子供と対等に対話し、子供にどう思うのか、
どうすればいいのかを問いかけ、自分ならどう考えるのかを話し合うことで、大きな気づきや発見があります。

人は一生学ぶことのできる生き物。
自然が絶え間なく循環し変化するように、
親も子も対等に話し合い意見を交わしあうことは、素晴らしい変化へとつながるでしょう。

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