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日本で蔓延する深刻な「健康格差」の実態。コスパ重視の食生活で肥満・糖尿病・心臓病が激増中!

kenkoukkakusa

近頃、日本でも深刻化し、大々的にとりあげられるようになってきた「健康格差」。
皆さんは、この実態をご存知でしょうか。

健康格差とは?

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私たちは、生まれ育った家庭や地域などの環境である程度人生が左右されます。
世界には生まれながらに恵まれている人、そうでない人との格差が存在し、本人の努力以外で学歴や職業、所得などに影響を与えます。

雇用や所得、家庭環境といった社会経済状況の格差が健康をも左右してしまっている状態を「健康格差」といいます。

歴史的に社会格差の大きいイギリスやアメリカでは随分前から問題視され研究が進められていましたが、格差が小さいといわれていた日本でも、近年健康格差の存在が顕著にあらわれてきています。

他人事ではない!日本で起きている健康格差の実態とは

安くて満腹感を得やすいコスパ重視の食生活が病気を生んでいる

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週刊東洋経済に自立生活サポートセンター理事長・大西さんのコメントでこんなお話が掲載されていました。

スクリーンショット 2016-07-09 17.42.52
(自立生活サポートセンターHPより引用)

大手チェーンの牛丼は300円で食べられるし、菓子パンやカップラーメンなどは1つ100円前後で買えるので、腹持ちを考えたら付け合わせに総菜やサラダではなく菓子パン2つ又はおにぎりとカップラーメンなどを選んでしまう気持ちもわかる。

しかし、いくら安くても炭水化物+炭水化物+化学調味料+添加物を毎日のように口にしていたら体を壊すのも無理はないでしょう。

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非正規雇用や長時間労働で健康を害している人も多数

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雇用の安定は、健康、福祉、職務満足度を高めます。
アルバイトや契約社員などで、いつ失業するかわからないといったような精神的不安を感じると、うつ病や病気になりやすいといわれています。

また、不安定な雇用や低所得、孤立といった、社会経済状況が悪い人ほど糖尿病にかかりやすいです。
糖尿病は贅沢病だと思われている節がありますが、コスパ重視の添加物まみれの食生活が密接に関わっていると考えられます。
失業率が高いほど病気にかかりやすく早死にをもたらすというデータも。

無保険や国民健康保険料を滞納していて、体調を崩しても病院を受診できない人も多くいます。
すぐに受診していれば病気が深刻化するのを防げたけれど、受診しなかったことで最悪なケースに至ってしまうことも。

長時間労働や人間関係などの職場でのストレスは疫病のリスクを高め、仕事上のコントロール度(自由度や裁量権)がある人ほど、健康状態は良好であるといえます。

将来にもかかわる。
貧困層家庭の子育て事情

日本では17歳以下の子どもの6人に1人が貧困状態にあるとされています。
国の調査では貧困ラインを年収122万円としており、その基準に満たない所得の世帯にいる子どもが6人に1人、300万人以上いる計算になります。
(厚生労働省/国民生活基礎調査)

この数字は先進国では高い方で、加盟する34ヵ国のうち9番目に悪い順位です。
貧困家庭の子どもたちの食生活は、野菜が少なく、インスタント麺を食べる頻度が高いそうです。

「食事の大半がおにぎりかカップ麺」
「親から500円を渡されて、コンビニで好きなものを買って食べる」
「月末は100円ショップで買った2個100円の菓子パンでしのぐ」


こうした子どもたちが大勢いるそうです。

また、子どもの入院率は貧困層の方が高いというデータもあり、これは栄養状態が良くない上、住環境も劣悪ということが原因になっています。
お金がなく病院を受診できない子どもたちもいて、持病の喘息が発症しても、家計に余裕が出るまでは受診せず我慢している、という話もあるのです。
子どもの時期に生涯を通じての健康づくりの基礎が築かれるので、これらの問題は非常に深刻にとらえなければなりません。

なぜこのような健康格差が起きてしまうのか?
学歴や所得と健康状態との関連性

健康維持に必要な物やサービスを十分に得られない

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収入が少ないと、家計支出も少ないため、購入する食料品や生活用品にかけられる金額が限られるため全体的なクオリティが下がります。

家計支出が少ないほど栄養摂取状態が悪く、肥満・高血圧・脂質異常症・糖尿病・心臓病・脳卒中などの病気にかかりやすく、家計支出が多いほど、総合的なエネルギー・脂質・タンパク質・炭水化物・カルシウム・ビタミン・食物繊維などを多くとっていることがわかっています。
また、医療へのアクセスでも格差があります。

日本は国民皆保険制度により、全ての国民が少ない自己負担で病院へかかることが可能ですが、現実には約160万人の無保険者がいると推計されています。
加えて、保険加入者でも所得が低いことから受診控えをしたり、保険料を滞納していて受診できないという実態があります。

社会階層が低い人は運動不足、睡眠不足、喫煙などの良くない生活習慣をしている確率が高い。

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社会階層の高い人ほど健康に良い行動をとっていることがわかっていいます。
学歴、所得が高い人ほど、ジムやランニングを日常的に行っている人が多く、早起きを習慣化している割合も高いです。
反対に、社会階層が低い人では、喫煙率が高く運動習慣が少ない、睡眠不足、などの健康に悪い生活習慣の多いことがわかっています。

仕事や人間関係によるストレス

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一般的に社会階層が低いと、仕事でのストレスを感じやすいといわれています。
職業階層が下がるにしたがい、仕事の裁量と努力に対する報酬が少なくなることが主な原因といわれています。

それに加えて、自分はまわりと比べて豊かではないと感じる「相対的剝奪感」によるストレスも大きい。
慢性的なストレスは、ものごとを悲観的に考える癖をつけてしまい、ホルモン分泌や自律神経のバランスを崩し、様々な病気を招きやすくなります。

慢性的なストレスは、脳の構造や機能を変えてしまい、目的に応じ柔軟に意思決定し行動するための脳部位の機能不全もみられるようです。
つまり、そのような状態では健康に悪い生活習慣を改めることが難しくなり、お酒やタバコといった趣好品への依存性を高めてしまい、抜け出せない悪循環をつくり出す可能性が高いです。

人間関係が豊かな人は気持ちも明るく風邪をひきにくいといわれ、反対に人間関係のネットワークが小さいと他者からのサポートが少なくなるなどの要因で健康状態が悪くなるやすいそうです。

社会階層が高いほど人間関係が豊かで、学歴・所得が高いほど友人や仕事仲間も多い傾向にあることがわかっています。

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社会階層の高い人は情報が集まりやすい。
メディアリテラシーが高い人は、加えて健康意識が高い人が多い。

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私が日々過ごしていて思うのは、

より良い人生を生きるには「どれだけ質のいい情報を集められるか」

だと思っています。
今は情報社会で、ネットでいくらでも欲しい情報が手に入る時代ですが、やはり人から得る情報に勝るものはないと感じています。

統計学や数字的なデータではなくて、知人・友人の実体験や生の声は情報量も自分への腑の落ち方も全然違います。
また、ただ沢山の情報を持っていればいいのではなく、その中から

本質を見抜く力=メディアリテラシー力

が何よりも大切です。

日本人は世界的にみてメディアリテラシーが低いことは有名です。
海外では学校の授業でも取り入れられており、「マスメディアから流される情報を鵜呑みにせず、自分なりに解釈し、さらに情報発信をする」力を養う教育がなされています。

社会階層の高い人たちは、アンテナも高く、人間関係も幅広いことから日々得られる情報量が多く、またメディアリテラシー力が高い。
情報も自然と集まってきますが、収集する力も高いと思います。

経営者などであれば、会社や社員そして家族など守るべきものが多く責任があるため、食生活や生活習慣を改め自己管理をしっかりとする方が多いです。
社会階層が低いほど、後先を考えずに好きなものばかり食べて目先の快楽に走る傾向があるように感じます。

ただ、この傾向は主に都会に住む人々に多いとも思います。
地方などでは新鮮な野菜を分けていただけたり、オーガニックの野菜も比較的安く買えたりします。

低所得でもお金をかけず自給自足したり、自己管理している人はしていますし、洋服や外見にお金をかけずに食に費やす比重を多くしていることもあります。
バランスの良い食生活は、将来病気になりにくい身体をつくるための先行投資でもあります。
お金があるないではなく、「どのように使うか」も非常に重要なポイントですよね。

ヘルスリテラシーを持つことがいい人生を送るキーポイントに!

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ヘルスリテラシーとは、「正しい健康知識」ということです。
3.11の震災以降、食事を見直し、健康に興味を持つ方が本当に増えたと思います。

本質に目を向ける人が増えてきたからこそ、オーガニックの食材やお店も普及してきました。
しかし、それと同時に健康情報も飽和状態に。
「あれがいい」「これは駄目」といった情報が次々に出て、「何が本当かわからない」といった声をよく耳にします。

メディアや一部企業のステルスマーケティングが流すような「これさえ食べれば不摂生が帳消しに!」というような都合の良いものは存在しませんし、
単品の食品やサプリメントで体調が改善することはないに等しいでしょう。

ヘルスリテラシーもメディアリテラシーと同じく、情報を自分なりに解釈して本質を見抜く、という事がとても大切です。
海外輸入の情報や食べ物ではなく、日本の歴史ある伝統と先人たちが実践してきた食文化が何よりも信頼できるのではないでしょうか。

自分で試してみて、自分の身体に合う食事や生活習慣をみつけてしまえば、もう情報に踊らされることはありません。
自分軸をみつけて、健やかな日々を送りましょう。

コンビニのおにぎりから手作りのおにぎりへ。
コスパ重視の食生活を改めよう。

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お金をかけなくても、健康を維持する方法はたくさんあります。
昼食にコンビニのおにぎりとカップラーメンを食べるのと、手作りのおにぎりとお味噌汁を食べるのとでは、どちらが体に良いかは明白ですよね。
お金に換算しても手作りの方が断然安上がりでしょう。

お味噌汁も、味噌に鰹節とわかめをしのばせてラップで包むだけの味噌玉がとても簡単に作れておすすめです。
食べる時はラップからお椀に出してお湯を注ぐだけ。

容量はインスタントと同じです。
具材は、お好きな野菜を天日干しで乾燥させたものを味噌で包めばバリエーションも広がりますし、作り置きもできて便利ですよ。

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伝統食がやっぱり大事。

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一汁三菜や「まごはやさしい」を意識した食事。
昔からある日本ならではの発酵食品、味噌醤油・みりん・酢・梅干し漬物などをとり入れた食事。

わかりやすい食の基礎知識はこちらの記事がおすすめです。↓
https://macrobiotic-daisuki.jp/syokuji-kenkou-houhou-19188.html

手料理は健康の近道。

簡単なものでいいので、できるだけ手作りをすること。炊きたてのご飯とお味噌汁だけでも自分で作ったものなら御馳走になります。
「料理ができる」ということは社会を生き抜く術にもなるので、子どもの内から料理の仕方を教えるのも大切ですね。

四季の旬のものを食べる

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旬のものは自然の恵み。
1年の内で最も栄養価が高く、その季節に私たちの体が欲しているものでもある。
なおかつ旬の食材は比較的安く手に入りますから、食べない理由がないですよね。

例えばトマトやなす、きゅうりは身体を冷やす作用があります。
今の暑い時期には上手にとり入れてみてくださいね。

病気は1日でなるものではありません。
日々の食生活や生活習慣からつくられるのです。

忙しい日々の中でもご自分のカラダの声を聞き逃さないように、耳を傾けて過ごしていきたいですね。
健康格差がこれ以上ひろがらないように、一人一人がヘルスリテラシーを身につけ、自分の体は自分で守れるようにしていきましょう。
少しずつ、できることから。

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参考文献:週刊東洋経済、文部科学省科学研究結果、新学術領域研究結果、世界保健機関(WHO)
“週刊東洋経済 2016年7/2号 雑誌(健康格差)”
“健康格差社会―何が心と健康を蝕むのか”

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