漢方に学ぶ、体と心の整え方|季節や自然に沿った暮らしのすすめ
IN YOU読者のみなさん、こんにちは。
看護師のほんのりです。
季節は冬至を目前に控え、本格的に寒くなってきました。
街はクリスマスモードで楽しくウキウキする一方、自然界で秋冬は植物が枯れていき、動物も冬眠に入る季節です。
来たるべき春に備えて、生命力を蓄える時期だとも言えるでしょう。
わたしたち人間も動物である以上、自然からの影響を受けながら日々を過ごしています。そのため、自然の持つエネルギーに上手く順応して暮らすように心がけると、からだの不調が緩和されて、より健康に過ごすことができます。
今回は、漢方に学ぶ、心身ともに一年を通じて健やかに過ごすためのコツをご紹介しましょう。
一日の過ごし方は、あなたの人生の縮図である
以前、私の記事で、漢方薬剤師の堀江昭佳さんが書いた『血流がすべて解決する』という本をご紹介したことがあります。
先日、その堀江さんの3冊目の本、『血流がすべて整う暮らし方』が発売されました。
堀江昭佳さんとは?
出雲大社参道で90年続く老舗漢方薬局の4代目の漢方薬剤師。
婦人科系、中でも不妊症を専門とし、漢方治療により多くの妊娠報告がされています。
堀江さんの著書は累計で30万部を超えるベストセラー。
そこには、妊娠を望む女性だけでなく、すべての女性に共通する興味深い内容が記されています。
「女性にとっては血流を整えることが体を整える根本であり、体を整えると心も明るくなる、人生が良くなる!」というメッセージを伝えているのですが、
今回の『血流がすべてと整う暮らし方』はシリーズの集大成とも言われている本。
そのテーマは、ズバリ、“暮らし方”。
「一日の流れにこそ、血流を整えるための答えがある」そう、堀江氏は断言してます。
いち日いち日を繰り返すことで営まれる毎日の暮らし。
日々の積み重ねがあって、1か月があり、その積み重ねが1年になる。
一日の時間の使い方は、ひいては、人生そのものの縮図となるのです。
睡眠は、女性にとって健康づくりのための最優先事項
みなさん、睡眠は十分に取れていますか?
OECDが2014年に行った、世界主要29か国の平均睡眠時間の比較がありますが、その中で日本は7時間43分と、韓国の7時間41分と並び、最低レベルでした。
一位の南アフリカと比べると、1時間30分以上も少ないのが、現代の日本人の睡眠の状況です。
さらに、少し前の統計ですが、平成18年度の総務省統計局が行う「社会生活基本調査」では、女性が男性より平均約20分も睡眠時間が短くなっていました。私の推測ですが、これは女性の方が家事や育児など、自分以外のことに時間を取られ、結果的に睡眠時間が削られる傾向が強いゆえなのではないでしょうか。
睡眠の重要性は、すでに多くの本などで語られているため、なんとなくご存知だとは思いますが、漢方理論的に見ると、女性は「陰」の存在。
堀江氏は、「夜、十分に眠らずに陰を傷つけてしまうことで、女性である自分の存在自体を傷つけることとなってしまう」と著書で述べています。
日常的に睡眠時間が足りないと感じている女性のみなさんは、今日から眠る時間をほんの少し増やしてみませんか?
1か月間の流れを、“月のリズム”に基づいて整えよう
生理の周期に低温期と高温期があることは、女性のみなさんであればよく知っていると思います。そして漢方の考えでも、1日、1か月、1年の全てが陰と陽の繰り返しで時間が流れていくのです。
毎日の夜と昼に合わせて活動と休息のリズムが安定していれば、これらの2つの周期も安定していきます。
また生理は、からだにとって不要物を流すデトックスのチャンスです。毎月、正常にデトックスができるとからだもラクですよね。
堀江氏は、著書のなか女性の1か月の周期を
①デトックス期(生理期間)
②キラキラ期(生理終了~排卵まで)
③転換期(排卵期)
④フラット期(高温期前半)
⑤イライラ期(高温期後半)
5つに分けて、説明しています。
それぞれがどのような時期であるかを簡単にご紹介しましょう。
①デトックス期(生理期間)
この時期は無理をしない、これに限ります。運動なども控えましょう。経血として血液がたくさん失われるので、血を補う食材(チキンスープがおススメ)などを積極的に摂るようにしましょう。
②キラキラ期(生理終了~排卵まで)
5つの時期の中で最も体調が良く、安定し、前向きな期間です。肌の調子が良く、ダイエットを始めるのにも適しています。心が前向きになるので、何かを始めるのはこの時期がおススメです。
③転換期(排卵期)
生理期間~排卵期までは低体温の期間です。排卵後には体温が上昇して、高温期が始まります。「陰」から「陽」への転換が行われるのです。
ホルモンバランスも変わる時です。
こ出来るだけリラックスして、ストレスを避けるよう心がけると良いでしょう。
④フラット期(高温期前半)
黄体ホルモン・プロゲステロンが優位になる時期です。からだが着床・妊娠への準備に入るため、いろいろなものを体内に貯め込む傾向に。
そのため、ダイエットには適していません。
貯め込む傾向から血流はやや滞りがちになります。
ウォーキングや軽めのヨガなど、ハードではない運動を行なって、血流を循環させるように意識しましょう。
⑤イライラ期(高温期後半)
PMS(月経前症候群)と呼ばれる時期です。胸が張る、だるい、眠くなる、イライラする、肩こり、頭痛など・・・みなさんも経験があるのではないでしょうか?
漢方的には「気滞(きたい)」と言って、気持ちが不安定になりやすい時期です。
これは、本来のあなたでなく、ホルモンの影響によるのです。
イライラしてしまいますが、必要以上に自分を責めることなどはやめてください。
呼吸を整えて滞りがちな気をめぐらすと、幾分かラクになるはずです。
こういった女性ならではの体と心の変化の周期を知り、それに合わせて活動することで一ヶ月を無理なく過ごすことができるでしょう。
一年の流れを、“四季のめぐり”に基づいて整えよう
日本の伝統的な季節の区分に、「二十四節気(にじゅうしせっき)」があります。
これは春夏秋冬の季節を、更に細かく24に分けたものです。
季節には、その季節ごとのエネルギーがあります。
人は自然からの影響を必然的に受けるため、無視しようと思ってもできるものではありません。
一年の陰陽のリズムに上手く乗るために、一年の流れと、その時どきの過ごし方を知っておくことは大切です。
自然のリズムと、からだのリズムとを調和させていきましょう。
膨大になるためここでは詳しく紹介はできませんが、過去のIN YOU journalの記事にも、その時どきの「養生法(ようじょうほう)」をテーマにしたものはたくさんあるので、春・夏・秋・冬と養生(法)などのキーワードで是非、過去の記事を検索して読んでみてくださいね。
来年の年始にこそ試してほしい!新しい目標の立て方
ここまで、1日・1か月・1年の過ごし方をご紹介してきました。
全部はできなくても、少しずつ、できそうなことから取り入れてほしいと思います。
そこで次は、少しまとまった時間が取りやすい年末年始に是非おススメしたいことをご紹介しますね!
季節ごとの過ごし方は、体だけでなく心(内面)にも影響します。
冒頭に書きましたが、これから始まる冬は“(生命力を)貯める・蓄える”時期。
昔から冬は作物が収穫できないため、積極的に外出をせずに保存食を作り、蓄えて、厳しい寒さを乗り越える時期でした。
そして、今までの振り返りなどをじっくりと行なって内面と向き合い、これからの目標を再設定する時期、内に秘めた力を育てる時期でもあります。
一年の目標を年始に立てる方は多いと思いますが、その目標の対象は仕事関係だったり、自分自身のスキルアップや容姿に関することなどになりがちなのではないでしょうか?
そこでこの記事を読んだみなさんは、来年の新しい目標として、自然のリズムに合わせらるような生活、その為の具体策をたっぷりと考えてほしいと思います!
「○○をする!」「××になる!」というような取りに行く目標ではなく、繰り返し繰り返し紡いでいく日々の暮らしを、如何に充実し、満たされるよう整えて行くか、に目を向けて欲しいと思います。
自然のリズムを意識して過ごせるようになると、今までとは違った世界が見えてくるハズです!
体がラクになれば、心も自然と明るくなる!
すっきりとして、シンプルな空気感。
話も上手、かつ気さくで、つい引き込まれるてしまう。
実は先日、『血流がすべて整う暮らし方』の著者である堀江昭佳さんの出版記念講演会に私は参加してきたのですが、実際の堀江さんはとっても素敵な方!本当に有意義な時間を過ごせました。
堀江氏がその著書”血流”シリーズで一貫して伝えているのは、体を整えると、心も整うということです。
シンプルでいい。
食事や睡眠など、当たり前のことをちゃんとすること。
生活という土台を整えることは、人生の質を底上げします。
自分と、そして家族との生活を大切に、丁寧な毎日を。
そんな日々の歩みを、一緒に目指していきませんか?
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