オーガニック食品は非オーガニック食品より最大70%抗酸化物質が多いことが判明! 安全性だけでなく、栄養面からも価値あるオーガニック。
オーガニック食品は農薬や化学肥料、遺伝子組み換えを避けることができ安心。
でも、オーガニックってそうでないものと比べて栄養価は高いの?変わらないの?
そんな疑問を持ったことはありませんか?
実際この件に関しては日本でも海外でも諸説あり、オーガニックだからといって栄養価が高いというわけはないという意見が根強くありました。
栄養価が違わないのならなぜ高いオーガニックを選ぶ必要がある?と思っていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
オーガニック農産物と非オーガニック農産物の栄養価の比較
オーガニックのものの方が最大7割増も抗酸化物質が含まれていた!
2014年、イギリスのニューキャッスル大学でオーガニック農産物と非オーガニック農産物の栄養価の比較研究が行われました。
この研究に先立ち研究チームは世界各国の論文343本を分析し、日常で摂取する野菜・果物・穀物といった農産物をオーガニックのものに切り替えることでより多くの抗酸化物質を摂取できるということを確認ました。
非オーガニック農産物に比べ、オーガニック農産物は同じ量を食べた場合、抗酸化物質の量が1〜2食分多くなる計算になります。
研究では以下のような結果が出ています。
オーガニック農産物は非オーガニック農産物に比べ、
・ポリフェノールなどの抗酸化物質が18〜69%多く含まれている
・ポリフェノールなどの抗酸化物質が18〜69%多く含まれている
(抗酸化物質は、心臓血管系疾患・神経系疾患・ガンなどのリスクを低減)
・カドミウムなどの有害重金属の濃度が平均48%低い
・窒素の濃度が10%(硝酸塩は30%、亜硝酸塩は87%)低い
・残留農薬の検出率が4分の1
この結果は、2009年にイギリスの食品基準庁(FSA, Food standards Agency)の支援により行われた研究での「オーガニック食品と非オーガニック食品で大きな差は認められず、オーガニック食品を食べることによる栄養学的なメリットはない」とした結論を覆しました。
オーガニック畜産物と非オーガニック畜産物の栄養価の比較
特に肉においては明確な違いがあることが明らかになった。
2016年、同大学により、牛乳(および乳製品)・肉についてもオーガニックと非オーガニックでの栄養価の比較研究が行われました。
この研究に先立ち研究チームは世界各国の論文(牛乳に関する論文196本、肉に関する論文67本)を分析しましたが、その時点でもオーガニックと非オーガニックの牛乳(および乳製品)・肉では明確な違いがあることがわかっていました。
研究では以下のような結果が出ています。
牛乳(および乳製品)
オーガニックのものは非オーガニックのものに比べ、
たとえば、オーガニックの牛乳500ml(または同量の脂肪を含むバターやチーズなどの乳製品)を摂取した場合、一日の推奨摂取量の16%(39mg)のオメガ3脂肪酸を摂取できます。
一方、非オーガニックのものでは一日の推奨摂取量の11%(25mg)に留まります。
オメガ3脂肪酸は心臓血管系疾患のリスク低減、神経系の発達促進や機能の改善、免疫力アップ、ガン予防などに効果がある栄養素です。
特に西ヨーロッパの人々の食生活は極端にオメガ3脂肪酸が不足していると言われていますが、ドイツやイギリスはオーガニックの先進国なので今後はどんどん改善されてゆくことが期待できるでしょう。
多価不飽和脂肪酸(特にオメガ3脂肪酸)は心臓血管系疾患などのリスクを下げる栄養素として知られています。
オメガ6脂肪酸であるリノレン酸、オメガ3脂肪酸であるα−リノレン酸、DHA、EPA、DPAなどがそれにあたります。
DHA、EPA、DPAに関してはその他にもたくさんの健康効果があり、妊娠中の胎児の脳の発達促進やアルツハイマーをはじめとする認知症予防などとも関連しています。
・オメガ3脂肪酸が50%多く含まれている
よって、牛乳や乳製品をオーガニックのものに切り替えることで、カロリーや飽和脂肪酸の摂取量を増やすことなくオメガ3脂肪酸の摂取量を増やすことができます。たとえば、オーガニックの牛乳500ml(または同量の脂肪を含むバターやチーズなどの乳製品)を摂取した場合、一日の推奨摂取量の16%(39mg)のオメガ3脂肪酸を摂取できます。
一方、非オーガニックのものでは一日の推奨摂取量の11%(25mg)に留まります。
オメガ3脂肪酸は心臓血管系疾患のリスク低減、神経系の発達促進や機能の改善、免疫力アップ、ガン予防などに効果がある栄養素です。
特に西ヨーロッパの人々の食生活は極端にオメガ3脂肪酸が不足していると言われていますが、ドイツやイギリスはオーガニックの先進国なので今後はどんどん改善されてゆくことが期待できるでしょう。
・オメガ3脂肪酸に対するオメガ6脂肪酸の割合が低い
・多価不飽和脂肪酸、共役リノレン酸、ビタミンEなどの脂溶性ビタミン、カロテノイド、鉄分の含有量が多い
多価不飽和脂肪酸が豊富な理由は、オーガニックの乳牛は放牧で飼育され、穀物試料よりも牧草を主に食べていることと関係しているとしています。多価不飽和脂肪酸(特にオメガ3脂肪酸)は心臓血管系疾患などのリスクを下げる栄養素として知られています。
オメガ6脂肪酸であるリノレン酸、オメガ3脂肪酸であるα−リノレン酸、DHA、EPA、DPAなどがそれにあたります。
DHA、EPA、DPAに関してはその他にもたくさんの健康効果があり、妊娠中の胎児の脳の発達促進やアルツハイマーをはじめとする認知症予防などとも関連しています。
・セレン、ヨウ素の含有量が少ない
肉
オーガニックのものは非オーガニックのものに比べ、
特に魚を食べない人や少食の人は、肉をオーガニックのものに切り替えれば食べる量を30%減らしても非オーガニックと同量のオメガ3脂肪酸を摂取できるため、非常に効率的であり経済的であると言えます。
多価不飽和脂肪酸(特にオメガ3脂肪酸)は心臓血管系疾患のリスクを下げる栄養素として知られています。
一方、飽和脂肪酸であるミリスチン酸とパルミチン酸は心臓血管系疾患のリスクを上昇させます。
血栓のできやすさの指数(関連する各脂肪酸の量から算出)も低い、つまりオーガニックの肉の方が非オーガニックよりも血栓ができにくいということも判明。
・オメガ3脂肪酸が47%多く含まれている
Carlo Leifert教授によると、肉は重要なオメガ3脂肪酸の供給源であるとのこと。特に魚を食べない人や少食の人は、肉をオーガニックのものに切り替えれば食べる量を30%減らしても非オーガニックと同量のオメガ3脂肪酸を摂取できるため、非常に効率的であり経済的であると言えます。
・オメガ3脂肪酸に対するオメガ6脂肪酸の割合が低い
・多価不飽和脂肪酸の含有量が多い
・飽和脂肪酸であるミリスチン酸とパルミチン酸の含有量が少ない
多価不飽和脂肪酸(特にオメガ3脂肪酸)は心臓血管系疾患のリスクを下げる栄養素として知られています。
一方、飽和脂肪酸であるミリスチン酸とパルミチン酸は心臓血管系疾患のリスクを上昇させます。
血栓のできやすさの指数(関連する各脂肪酸の量から算出)も低い、つまりオーガニックの肉の方が非オーガニックよりも血栓ができにくいということも判明。
・一価不飽和脂肪酸の含有量が少ない
・鉄分が多く、銅やカドミウムなど有害重金属の含有量が少ない
農産物・牛乳(および乳製品)と比べ、
肉に関するオーガニックと非オーガニックの比較研究データは圧倒的に少ない
オーガニック・非オーガニック間の比較についての研究論文は、農産物は343本、牛乳(および乳製品)は196本あるのに対し肉ではわずか67本と、現状では圧倒的にデータが少ないのです。さらに、各データのサンプルとなる肉も牛、豚、羊、ヤギ、鶏、ウサギなど異なっているため、肉の種類別にそれぞれ比較するとなるとさらにデータが少なくなり、統計処理をするにはまだまだ母数が不足しています。
他にも、肉についてはオーガニックを食べた集団と非オーガニックを食べた集団の健康状態の追跡調査(コホート研究)も現状行われていないため、未知の部分が多い分野です。
研究チームの一員であるニューキャッスル大学家畜栄養学のGillian Butler講師は、各種の肉に含まれる抗酸化物質・ビタミン・ミネラル、また脂肪酸の構成についてさらなる研究が必要だとしています。
オメガ3脂肪酸について
ひとつ基本に戻りましょう。
前述の牛乳(および乳製品)・肉の研究結果でオメガ3脂肪酸をはじめとした脂肪酸について触れましたが、
そもそもオメガ3脂肪酸って何?脂肪と脂肪酸ってどう違うの?
言葉は聞いたことあるけど実はよくわかっていない!
という方も多いと思います。
人間の体内には中性脂肪・コレステロール・リン脂質・遊離脂肪酸という4種類の脂肪が存在します。
その中でも馴染み深い中性脂肪。
これはエネルギー源として使われなかった脂肪が体内に貯蔵されたものです。
その中性脂肪の構成要素となるのが脂肪酸。
脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類され、さらに不飽和脂肪酸は分子の結合の仕方により一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。
よく耳にするオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸というのはいずれも多価不飽和脂肪酸の中に存在するグループであり、個々の脂肪酸にはドコサヘキサエン酸(DHA)、リノール酸といった化合物名が付けられています。
イメージ的に「オメガ3脂肪酸は健康に良くてオメガ6脂肪酸は健康に悪い」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸はいずれも体内で作り出せないため食事から摂取する必要がある必須脂肪酸ですが、実はどちらが良い悪いというより、摂取量のバランスが重要なのです。
理想的なバランスはオメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸=1:4なのですが、現代人は1:10、はたまた極端な場合1:50ぐらいの比になっていることもあるため、意識してオメガ6脂肪酸を減らし、オメガ3脂肪酸を積極的に摂取する必要があるのです。
その点、前述のようにオメガ3脂肪酸に対してオメガ6脂肪酸の割合が低いオーガニックの牛乳(および乳製品)・肉は理想的であると言えます。
食材をオーガニックに切り替えることで、摂取できる栄養素が大幅に増える。
この研究を率いたニューキャッスル大学のCarlo Leifert教授は、
「人々がオーガニック食品を選択する主な理由は動物愛護、
畜産による環境負荷の低減、体に対して安全だからであり、
栄養価が高いから選ぶという人は少ない。
そのためこの研究を行う必要があった」
と述べています。
一連の結果より、研究チームは
「食材をオーガニックのものに切り替えることは栄養摂取量のアップにつながる」
としています。
現代の食物は昔と比べて栄養価が低くなっていると言われていますが、それを補うために食べる量を増やすことはカロリーの過剰摂取や消化不良による胃腸の負担、ひいては未消化物による血液の汚れや冷えが生活習慣病へとつながる可能性があるのでおすすめできません。
その点、オーガニック食品に切り替えることは食べ過ぎによる様々なリスクを避けつつより多くの栄養素を摂取できます。
つまり、とても合理的かつ健康的であり、少ない食糧資源でまかなえるという点で環境保護にも一役買うことになります。
オーガニックは安全なだけでなく、栄養価も高いなら、十分買う価値はある。
オーガニックは高いからなかなか買う気になれないという方も、これを見たら少しは気持ちが変わったのではないでしょうか。
非オーガニックの野菜よりも安全なだけでなく栄養価も高いことを考えるとコストパフォーマンスは悪くないはず。
この機会に是非オーガニック食品を手に取ってみてはいかがでしょうか?
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