“健康イメージ”という落とし穴 |実は根拠が確かでない、サプリメントの効果や安全性。健康作りに近道はありません!
“健康イメージ”という落とし穴。
実は根拠が確かでない、サプリメントの効果や安全性。
健康作りに近道はありません!
健康志向の広がりで、「体にいい」と謳われる健康食品を見る機会が増えてきています。
あなたはご存知でしょうか?
健康食品については法的な定義がないため、
その健康効果や安全性には「自称」のものが多く、疑問符が付くことを。
参考:「健康食品」のホームページ(厚生労働省)
大事なことなので、もう一度言いますね。
巷で「健康食品」と呼ばれているものはその全てが、
有効性や安全性が確認されている訳ではありません。
実は、後でご紹介する通り、かつて日本では健康食品(サプリメント)による
健康被害が発生したことがあります。
なぜ、健康食品を摂取した消費者が健康被害を受けたのでしょうか?
この記事は、健康食品についての消費者の誤った認識に注意を喚起するために書いています。
健康食品はあなたが思っているほど、万能なものではありません。
特に、「健康食品で体調を整えよう」と思っている方は是非ご読みください。
国も注意喚起をしている健康食品
厚生労働省では健康食品について、以下のような区分けをしています。
参考:「健康食品」のホームページ(厚生労働省)
上の表を見ると、健康食品の中には国が定めた安全性や有効性に関する基準等を満たした
「保健機能食品」というものがあることがわかりますが、
一番左側の「いわゆる健康食品」は、国の制度に支えられていない一般の食品です。
お店で手軽な価格で売られているサプリメントの多くは「いわゆる健康食品」で、
国が定めた安全性や有効性に関する基準等を満たしていないので注意が必要です。
【笑えません】実際にあった健康食品による健康被害!
「健康食品による健康被害」笑えない見出しですよね。
平成15(2003)年、健康食品を摂取した消費者に、
甚大な健康被害がもたらされる事件が日本で起きました。
それが、乾燥粉末の「アマメシバ」を使った健康食品に関わる事件です。
「いわゆる健康食品」による、とても有名な事件なので、少し触れておきますね。
なお、現在、アマメシバを使った健康食品は、厚生労働省によって禁止されています。
参考:厚労省 健康被害でアマメシバ加工食品販売禁止へ
アマメシバによる健康被害
日本ではそれほど知られていませんが、アマメシバは、インドやマレーシアなどで栽培されている野菜の一種です。
現地ではアマメシバの葉が広く消費されていて、
一般的には加熱して食べられているようです。
事件では、アマメシバを乾燥させ粉末にしたダイエット用サプリメントや健康食品を摂取した消費者に
呼吸困難などの健康被害が発生しました。
これを受けて、国はアマメシバの健康食品を平成15(2003)年、
食品衛生法によって販売禁止としました。
参考:アマメシバに係わる健康被害の事例
この事件から学ぶ、健康食品の危険性。
そのポイントは「濃縮」と「継続」
なぜ、現地のヒトが食べても健康被害は起こらないのに、アマメシバを乾燥粉末にしてサプリメントに加工したものを食べてなぜ被害が発生したのか?
それは、このケースの場合、アマメシバの成分がサプリメントとして濃縮され、
長期に渡り継続的に摂取されていたからです。
人間が一度に食べられる野菜の量には限りがありますが、
それをサプリに濃縮すれば、たとえ少量でも、大量の成分を体に取り込むことになります。
例えば、生鮮野菜Aは1株食べるのがやっとであるのに、
サプリの錠剤1粒で濃縮された野菜Aの成分は50株分であったりするのです。
また通常、サプリを数日だけ摂取する人は少ないはずです。
なぜなら、効果を得るには時間がかかるからです。
そのため、サプリは長期に渡って継続的に摂取します。
手軽に簡単に体に取り込むことができる反面、体に悪い成分が含まれていた場合は、
大量にかつ長期に渡って体に取り込んでしまう可能性があるのです。
これが、サプリメントなどの健康食品に潜んでいる危険性です。
【虚偽・誇大広告に騙されないで!】
根拠がない、サプリメントの効果や安全性
サプリメントは、上の表にもあった「いわゆる健康食品」群の中の一部です。
もっと言えば、スーパー等に並んでいる豆腐やお菓子、パンなどと
法律上の区分は全く同じということです。
ただし、「おなかの調子を整えます」や「脂肪の吸収を穏やかにします」など
効き目や有効性を表示して良いのは、国が創設した制度により、
機能性表示などを許可した健康機能食品だけです。
以下、サプリメントの虚偽・誇大広告に騙されないポイントをお伝えしますね。
ポイント①
「天然、有機、植物性」は安全性の根拠になりません
サプリメント(健康食品)には、天然、有機、植物性など、いかにも健康に良さそうなフレーズを強調して使っています。
しかし、これは安全であることを意味している訳ではありません。
特定保健用食品(いわゆる、トクホ)のように国の審査や許可が行われている訳ではなく、
サプリメントは科学的な根拠がありません。
さらに消費者を惑わすのが、業界団体が独自に付けた「品質保証マーク」です。
これに国は一切関与しておらず、あくまでも商品の品質を保証するものです。
サプリメントの効果を保証するものではないので、注意して下さいね。
ポイント②
国が取り締まれない!「使用した感想や体験談」
先程、サプリは単なる食品なので、「おなかの調子を整えます」や「脂肪の吸収を穏やかにします」など、効き目や有効性を表示できないと説明しました。
でも、「これを飲んでおなかがスッキリしました」とか
「脂肪が体に付きにくくなりました」などといった、
個人の感想や体験談を紹介することは問題ありません。
あなたも、CMや雑誌の広告に有名人がサプリメント(健康食品)を
「これは効く!」のような言葉で紹介しているのを見たことがあるかと思います。
実は、このような感想や体験談に科学的な根拠はないのですが、国は取り締まれないのです。
しかし、有名人が紹介していれば私達は信じてしまいがちですよね。
結局、サプリメント(健康食品)の効果は、信じるに値する科学的根拠はなく、
原料特性や感想・体験談によるイメージを販売戦略のツールとしているのです。
サプリより大事なのは食生活や生活習慣の改善
ここまで、サプリメントといわれる健康食品が、消費者の方が思っているほどの
科学的根拠がある効果があるとは言えず、むしろ、体を害する可能性があることを
説明てきました。
ところで、あなたがサプリに頼りたくなる理由は何ですか?
恐らく、痩せたい、栄養バランスを整えたいなどの欲求があるはずです。
しかも、毎日定期的に口に含むだけ、苦労をせずに自分が理想とする姿に近づきたい
といった願望があるのではないでしょうか。
でも、結局のところ、サプリに頼らずに食生活や生活習慣の改善をするのが
一番の近道なんだと私は考えます。
「楽して・・・」、「手軽に・・・」なんてあり得ません
「おなかの調子を整える」ことや「脂肪の吸収を穏やかにする」ことなど、基本的に私達がサプリに頼ろうとする目的は、基本的には自分の体質改善です。
ポイントは「楽して・・・」、「手軽に・・・」で、
忙しい現代人には仕方のないことかもしれません。
しかし、ここまで読んでくださったあなたなら、もうお分かりだと思います。
この「楽して・・・」、「手軽に・・・」が、科学的な根拠がない、
体にデメリットをもたらす成分を長期的にかつ大量に摂取する可能性を
秘めたものであることを。
私達に必要なのは、サプリではなく規則正しい食生活と食習慣なのです。
結局、これらの生活習慣が乱れているからこそ、
サプリのような健康食品に手を出してしまうことになるのではないでしょうか。
食物から摂取するからこそ、過剰摂取は回避できる
最後に重要なのでもう一度言いますね。サプリメントなどの健康食品の怖さは、アマメシバ事件でも解説したとおり、
通常では摂取することができない、濃縮された物質を長期間、継続的に
体内に取り込むことです。
私達は、野菜や肉、米などの食物を食事として食べると、
お腹一杯になりますよね。
これは、「それ以上、食べるといけないよ!」という危険信号です。
このように、日々の食事からあなたの理想とする姿を目指せば、
おのずと、過剰摂取を防ぐことが可能となるのです。
自身の健康に近道なんてありません。
重要なのは、効率よく理想の姿を目指すのではなく、
面倒くさくて地味ではありますが、日々の食生活や生活習慣を
大切にしていくことでしかないのです。
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