普段私たちが目にする健康情報は操作されている。予防医学専門家が「本当に健康な食事法が世の中に広まらない理由」に迫ります!
普段私たちが目にする健康情報は操作されている。予防医学専門家が「本当に健康な食事法が世の中に広まらない理由」に迫ります!
世の中には沢山の食事法があります。
一つの食事法に固執して健康を害したり、人間関係が崩れたり、食事を楽しめない人がいる一方、食に楽しみだけを求め健康を失ってしまう人もいます。
なぜ私達は、食事と健康についてこれほど悩まなくてはいけないのでしょうか。
今回は、世界最高峰の栄養学者、コリン・キャンベル博士の著書も参考にしながら「情報に惑わされない正しい食事とは何か」についてお伝えしていきます。
健康的な食事はシンプル。私達が正しい食事ができない本当の理由
木を見て森を見ずの栄養学。単一の栄養素に意味はない
近年の医療の発展は、皆さんにとって目覚ましいものに感じるかもしれませんが、実際に私達を病気から救ってくれるようになったかというと、答えは残念ながら「NO」です。
発展したのは、医療が細分化され、専門的に身体を見る技術です。
癌・糖尿病・高血圧・心臓病・脳卒中・自己免疫疾患・アレルギー・鬱など、病気は減ってはいません。
むしろ増加傾向にあるのです。
木を見て森を見ず。
これは、現代医療においてよく言われる言葉です。
「人間の身体を細分化せず、全体で見ること」の重要性を説いているホリスティック医療も注目を集めてはいますが、一般的な医療現場には浸透していません。
医療だけではなく、今回のテーマである『栄養』も実は同じ状況にあります。
ビタミンやミネラル、ファイトケミカルなどの聞きなれない栄養素も年々増加して、健康業界を賑わせています。
「この栄養素を摂れば○○は改善される」と、まるで魔法の食べ物のようにメディアで扱われ、私達は期待に胸を躍らせそれを使います。
しかし、病気で苦しむ人は減っているでしょうか?
残念ながら、新しい栄養素の発見は、私達の健康にはあまり関係していないようです。
健康に興味のある人達の多くは、食材よりも、その中に含まれる栄養素に健康効果があると信じています。
しかし、コリン・キャンベル博士は著書「WHOLE」の中で、
リンゴの中で起こっているビタミンCと同じような活性作用のうち、ビタミンCと私達が呼んでいる特定の化学物質が占める割合は、1%を貼るかに下回る微々たる量である。
「リンゴ全体」という背景がある時でなければ、それほど大きな効果は発揮しないのだ
と、言っています。
つまり、単一の栄養素を取り出してそれを摂取したところで、普通のリンゴ1個のパワーには勝てないということです。
現代栄養学に振り回され「自然から外れた状態」を招きやすい健康情報があなたを病気にする?
食材に含まれる栄養素の全ては解明されているとは限りません。
私達がまだ知らない未知の栄養素や健康効果が隠れている可能性が大いにあるのです。
そして、現在の科学では解明できない複雑な代謝の過程を経て、身体に吸収され健康を維持しているのです。
少し前までは食物繊維はただのカスだと言われていましたよね。
それが今ではどうでしょう。
食物繊維の健康効果は計りきれず、もてはやされていることからも、栄養学がまだまだ発展途上だということが分かるかと思います。
私は予防医学の専門家として、人間が病気になる原因の多くは
「自然から外れた状態になった時」
である、と生徒様にお伝えしています。
「自然から外れた状態」というのは、
・人間の本来の生活リズムで生活をしていないこと
・本来動く生き物である人間が運動不足になった場合
・自然の食べ物を食べなくなった場合
・本来動く生き物である人間が運動不足になった場合
・自然の食べ物を食べなくなった場合
このような状態だと言っています。
自然の食べ物とは「栄養素」ではありません。
野菜や果物など加工されていない自然の食べ物なのです。
健康になるために難しい栄養の知識はいりません。
加工されていない食べ物を食べればいいだけなのです。
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その健康情報、正しいですか?栄養学に関するエビデンスを信じる事の危険性
「でも、様々な栄養学の研究がされ、エビデンスが証明され論文で発表されているではないか。」
と思われるでしょう。
しかし、このエビデンスの出し方にも少し問題があるケースが多々あります。
例えば「乳がんになる人はパンを食べている」という答えを導き出したい時、
乳がんになった人のグループと乳がんではない人のグループを作り、
食習慣に関してのアンケートを行います。
そこで、乳がんになったグループの中にパンを食べる頻度が多い人が多ければ「パンを食べると乳がんになる」という答えを出せるかもしれませんが、実際はこんなに簡単ではないことは皆さんも予想はつくと思います。
パンと言ってもどのようなパンなのか、
パンを食べるのは安いからなのか、
忙しいからパンを食べるのか・・・
安いパンしか買えないのであれば、貧困によりその他の食事も質が悪く、栄養不足によって乳がんが関連付けられているのかもしれません。
忙しいのでパンを食べるのであれば、多忙によるストレスが原因で乳がんになるのか、そうすると、ストレスはどんなストレスと乳がんが関係しているのか。
掘り下げれば掘り下げるほど、原因は複雑で多種多様になっていき、調査に膨大な時間とお金がかかってきます。
研究者としては、どこかで折り合いをつけ、結論を導かなくてはいけません。
つまり、「パンを食べると乳がんになる」という短絡的な結論を急ぐべきではないことがおかわりになるかと思います。
しかし残念なことに、この手法は企業や研究者にとっては都合がよく、売りたい商品に対して都合の良い研究結果に導くことは容易だともいえるのです。
そのため、私達は情報に翻弄され、正しい食事を選択することができなくなっているのです。
私達は「企業に食べさせられている」?!本当の健康情報を手に入れるために
もし、コリン・キャンベル博士の著書「チャイナスタディ」で良いと言われている、プラントベース(植物由来の食べ物を中心とした食事法)の食事を私達が健康に良いと信じ、実践したとしましょう。
儲かるのは野菜や果物を作っている農家さんだけとなり、畜産や加工食品や嗜好品を作る企業の経営は瞬く間に悪化するでしょう。
「チャイナスタディ」とは、
1973年から2年間にわたり、中国の全土で8億8千万人を対象にした調査です。
12種類の癌の死亡率について、65万人もの作業員が関与して調査した、前代未聞の大規模な調査といえるものでした。
この調査を率いたのがコリンキャンベル博士であり、このレポートを本にまとめた物が、当時食品業界・健康業界に衝撃をもたらした「葬られた第二のマクガバンレポート」です。
中国は同じ漢民族でありながら、地域により食習慣が多種多様であるという、調査にはうってつけの場所でした。
結果は、地域により癌の発生率が100倍にもなる地域があり、食習慣が大きく関係していることが証明されました。
その食習慣とは、動物性食品が多ければ癌の発生率が高く、植物性の食品が多ければ健康で慢性の病気の発生率が少ないことが分かったのでした。
この結果は、今までの「健康には動物性食品が必要だ」という常識を覆し、業界を激震させたのです。
あまりにも今までの常識とは異なった調査結果だったため、業界やそれと癒着する政府からの圧力により、この調査結果は封印されたのでした。
企業に都合の悪い健康情報はこの世の中には出てこない
研究結果も嘘ではないにせよ、どうにでも欲しい結果を出すような実験の仕方はできるのです。
TVの健康番組でも「免疫力UPには乳製品がいい」と言っている番組のCMは乳製品が流れていることが多くありませんか?
乳製品が悪いと言っているのでななく、私達が何気なく触れている健康情報というものは、こういったように操作されているということです。
「チャイナスタディ」は信用に値する調査だと私は思っていますが、タンパク質信仰がある人達からすれば、この調査だってプラントベースが良いと言いたいがための信ぴょう性のない調査であると言われる場合もあるのです。
現代の日本人の食事は危険。あなたが食べるべき本当の食事とは
では、何を基準に正しい食事を選べばよいのでしょうか。
これは、私達の身体が教えてくれています。
まず一つ目は歯の構造です。
草食動物や肉食動物の歯や身体の特徴を見ると、何を食べているのかは一目瞭然ですよね。
草食動物に動物をかみ殺す牙はありませんし、肉食動物に葉っぱをすり潰す歯もありません。
キリンは海に潜って魚を獲る事は出来ないですし、ライオンは高い木の葉っぱには手が届きません。
人間の歯は、臼歯が6割以上占めています。これは穀物をすり潰すのに適した歯の構造をしています。
前歯は草食動物のように野菜などを噛むのに、犬歯もあるので肉も少しは食べても大丈夫ということになります。
ただ、身体の構造的に、
大きな牛や豚を殺せるのだろうか。
大きな魚を釣る事が出来るのだろうか。
そう考えると、
泳いで海藻や貝類、小さな魚なら獲れそうだな。
ニワトリくらいなら殺せるかな。
でも、そこまでしてお肉は食べたくないな。と個人的には思います。
栄養学的には植物性たんぱく質よりも動物性たんぱく質の方が吸収率は高く、人間にはタンパク質が必要不可欠と言われていますが、身体の構造的には、それほど多くの動物性たんぱく質はいらないのです。
その証拠に、私達の身体には「オートファジー」のように、たんぱく質を再利用する働きがありますよね。
そして「恒常性」という、最強のシステムを搭載しています。
私達の身体は、内部を一定に保とうとする機能があります。
栄養素に関しても同じことで、人間が食事をすると、身体に必要な栄養素を人間の身体が勝手に食材から最適化し、身体に吸収してくれるのです。
私達が勝手にこの栄養素が足りないからと単一の栄養素を身体に入れたり、タンパク質が必要だと過剰に摂取したり、そんな心配をあれこれしなくても、
プラントベースで四季折々の食材を適量食べれば、身体は勝手にあなたの身体を調整してくれるのです。
心臓を動かそう。
体温を上げよう。
体の隅々に酸素を運ぼう。
意識して、これらのことを出来ますか?
できないですよね。
意識しては出来ませんが、身体は勝手にこの作業をしてくれています。
栄養も同じです。
難しいことを考えなくても、自然に調和しようということだけを考えればそれでいいのです。
今日からあなたも「栄養素」で食べ物を見るのをやめませんか?
食べ物はそれだけで価値があり、あなたを健康に導いてくれるものなのです。
アメリカ人はプラントベースの食事に移行し、2002年にはアメリカ人の方が日本人よりも野菜を食べるようになりました。
そして、癌の死亡率も減少してきています。
ところがその一方、残念ながら日本の癌の死亡率は増加しています。
糖質制限が流行し、動物性たんぱく質やホエイプロテインの消費量が増加している日本です。
さらなる癌やその他の病気の増加が懸念されます。
いきなりベジタリアンやヴィーガンになることは難しいでしょう。
しかし、お米を今よりも多く、動物性たんぱく質を少し減らした昔ながらの日本食なら、今日からすぐに実践できるのではないでしょうか。
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