えっ甘くて美味しいみかん、1日1個で骨粗しょう症対策に?あまりにも身近すぎて知られていない「温州みかん」の力
皆さん「温州みかん」と聞くとどんなイメージですか?
こたつで食べる
ビタミンCが豊富
真っ先にこの二つが出てくると思います。
でも今回は少しイメージを変えていただこうと思います。
ずばり!
温州みかん=骨の強化に役立つ
そして
温州みかん=生活習慣病対策
です。
それはいくらなんでも言い過ぎでは・・??
と思われましたか?実はのちに紹介しますが
公的機関も認めたほどの、れっきとした事実なんです。
女性も老化や加齢とともにだんだん骨が弱くなり骨量がへってゆく
女性の骨の量は20歳前後まで増えその後、初老期まで骨量を維持します。
しかし実際には妊娠や授乳期の栄養不足、ホルモン剤の投与、喫煙、
無理なダイエット、食事の栄養バランス、過剰な紫外線ブロックなど
さまざまな要素で30代以降、徐々に骨量が減少していきます。
そして閉経後は血中エストロゲン濃度が急激に低下し、
平均すると年に1%ずつ、閉経後20年間で20~30%も骨量が低下します。
これが骨粗しょう症の始まりです。
そうならないために日頃からカルシウムの摂取が必要となるわけですが
骨代謝が悪いとカルシウムを摂ってもなかなか骨の健康を保てません。
そこでおすすめしたいのが、今が旬の温州みかん。
え、みかん?
と思うかも知れませんが
実は温州みかんには骨粗しょう症を予防する特別な成分が豊富に含まれているんです。
2015年4月、国内有数の産地である三ヶ日のみかんが
機能性表示食品として消費者庁に届けられ、11月から流通が始まりました。
その表示機能とは
「骨代謝のはたらきを助けることにより、骨の健康に役立つ」
というものです。画像出典:JAみっかび
みかんの骨粗しょう症予防効果を示す驚きの調査結果
2003年度から旧三ヶ日町の住民を対象に浜松医大と国立研究機関である農研機構果樹研究所で合同疫学調査を行った結果、
温州みかんをよく食べる人はあまり食べない人より
骨粗しょう症の発症率が低いことがわかりました。
特に閉経後の女性の場合、骨密度の差は2倍というデータが得られています。
作用成分は温州みかんに特に多く含まれている
βクリプトキサンチンというカロテノイド(天然色素)です。
これまでの研究からβクリプトキサンチンには
破骨細胞の働きを抑制する効果があることがわかっています。
だから骨粗しょう症予防になるのですね。
温州みかんをどのくらい食べれば骨粗しょう症予防になるのか?
βクリプトキサンチンは少量でも摂取していれば
長期に渡り体内に留まるので血中濃度を高めてくれます。
しかし理想は一日3個の温州みかん。
ですが若い年代からでしたら毎日1個でも必要量のβクリプトキサンチンを摂取できるので
骨の強化をしておくのに十分です。
みかん=ビタミンC摂取という目的に限ると
どうせ水溶性で多く摂っても排出されてしまうから意味がない。
そう思いがちでしたが、βクリプトキサンチンは体内で活用される機会を待ってくれるのです。
ただし温州みかん自体は陰性よりの食べ物なので、あまりに多く食べ過ぎると
体を冷やす傾向にあるのと柑皮症と言って肌が黄色くなってきます。(食べるのを止めれば消えます)
せっかく旬の味覚ですので毎日1~3個を目安に食べるのがおすすめです。
糖尿病など生活習慣病予防にも温州みかんが効果的
これも先ほどの研究チームによる旧三ヶ日町での疫学調査の結果ですが住民約1100名に対して10年間の追跡調査を行ったところ
いくつかの生活習慣病リスクを下げることがわかりました。
βクリプトキサンチンの血中濃度が高い人ほど
・Ⅱ型糖尿病
・脂質異常症
・非アルコール性肝機能異常症
これらの発症リスクが有意に下がっていたのです。また他の研究で、βクリプトキサンチンの摂取によって
免疫たんぱく質の産生が促進され、発がん物質から細胞を守る働きがあることもわかっています。
骨粗しょう症予防ができて、発がん抑制、糖尿病予防、脂質異常症予防などができるとは
これまでの温州みかんの見方が大きく変わりますよね。
ただしこういう人は血中濃度があまり上がらないのでまず生活習慣を改める
喫煙飲酒習慣のある人肥満の人
βクリプトキサンチンは強力な抗酸化作用がありますが
上記の人は体内で発生する活性酸素量が多く、
酸化ストレスに対抗するために、摂取したβクリプトキサンチンを多く消費してしまうと考えられています。
それでも当然温州みかんを食べないと生活習慣病リスクが高まるので
喫煙飲酒習慣ある人、肥満の人はしっかり摂取したほうが良いのです。
これほどすごそうな成分がなぜ今まで注目されなかったのか?
植物の天然色素であるカロテノイドの研究自体は19世紀から始まっています。しかしβクリプトキサンチンの研究は遅れていました。
その理由は明白で
海外には大量のβクリプトキサンチンを摂取できる食品が何もなかったからです。
画像出典:からだサポート研究所
このように赤や黄系の野菜や他の柑橘類を比べても温州みかんのβクリプトキサンチン量はダントツです。
オレンジと比べると温州みかんには約10倍もの量が含まれています。
同じオレンジ色なのにこれほど含有量が違うのは不思議ですね。
つまり海外には温州みかんほど習慣的に摂取できて、
なおかつ大量のβクリプトキサンチンを含有する食品がなかったので
成分自体が注目されることもなく、研究されてこなかったのです。
本当に、日本という国は本当の意味での健康食品の宝庫だと思いませんか?
さて、ここまでは単に温州みかんを食べればよいという話でしたがIN YOU読者の皆さんにはもう一歩踏み込んだご提案をしたいと思います。
温州みかんのβクリプトキサンチンは皮にも大量にある
みかんの皮、普通は捨てますよね。
でもこれを知ったらもう捨てられなくなります。
というのもβクリプトキサンチンの含有量は、砂のう部分より外皮のほうが多いんです。
みすみすこんな素晴らしい栄養分を捨てるなんてもったいない!
そこで、
貴重な温州みかんの外皮を有効活用する方法
生薬としても有名な『陳皮』という言葉を聞いたことがあると思います。これ、実はみかんの皮なんです。日本では主に温州みかんの皮を使います。
作り方は簡単なので、ぜひ今夜から温州みかんの皮で作ってみて下さい。
陳皮の作り方
1.みかんの外皮をよく洗う (オーガニックのものを使用してください。)2.風通しのよい場所で数日~10日間、陰干しする 間を空けてくっつかないように
3.カラカラになったらできあがり 乾燥剤を入れて保存
たったこれだけです。
陳皮は古ければ古いほどよく、1年以上経った物が良品とされますので
冬のシーズンに食べる温州みかんの外皮を全部干して取っておくとよいですね。
陳皮の活用法
このシーズン、咳や痰で困ることありますよね。咳止め薬も売っていますが、あまり効いたためしがないので
陳皮を使ってみるのも一つの手です。
1.陳皮をミキサーやすり鉢で可能な限り粉々にする
2.小さじ一杯をコップに入れお湯を注ぎ4~5分蒸らす
お好みではちみつや生姜(乾燥ものが良い)などアレンジしてみてください。
粉も飲めますが嚥下力が落ちている高齢者はご注意下さい。
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みかんのえらび方
外の皮を使用するため、できるかぎりオーガニックのものを選び、ワックスが施されていないものにしましょう。
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¥ 1,650(税抜)最後に
温州みかんはもともと風邪やインフルエンザ予防になるとしてこの季節、積極的に食べられてきました。
ところがβクリプトキサンチンの研究が進むにつれ
冬場以外でも健康増進効果に期待が集まっています。
夏に温州みかんは売っていませんが安心して下さい。
βクリプトキサンチンを冬にたくさん摂取しておけば、夏を過ぎても
体内に蓄積され、血中濃度を高く保ってくれるのです。
ここで紹介した以外にも、皮膚に留まり美肌効果があることもわかっています。
産地では一日4個以上食べるのも当たり前のようですので
一日3個なら柑皮症になることもありません。
またβクリプトキサンチンは無毒であることもマウス実験で証明されています。
一日に必要なβクリプトキサンチン量は温州みかん1個で補えますが
この冬、欲張って夏の分まで貯め込んでみてはいかがでしょう。
ちなみに八百屋さんに教えていただいた情報ですが
温州みかんは底がデコボコしていて、皮が剥きづらいもののほうが
太陽光にたくさん当たっていて味が濃厚なんだそうです。
底がツルッとしていてあっさり剥けるものは水っぽいのだとか。
確かにそういう視点で食べ比べたら濃さが全然違いました。
ご参考までに。
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http://medical-today.seesaa.net/article/58081297.html
参考文献:http://www.shokusan.or.jp/sys/upload/582pdf3.pdf
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