私たちは久司道夫氏のおかげでマクロビオティックを知ることができた。
私たちは久司道夫氏のおかげでマクロビオティックを知ることができた。
マクロビオティックに興味がある方、実践している方はご存知だと思いますが、
マクロビオティックを世界的規模で教育普及活動をし続けた久司道夫氏は、2014年12月28日に亡くなられました。(享年89歳)
マクロビオティックは、桜沢如一氏(1893~1966)が、石塚左玄の「食物養生法」の考え方と、陰陽思想を組み合わせ、玄米を中心とした食事法のことを指すわけですが、1950年以降、米国や欧州を中心に広がりを見せた立役者、その中心人物こそが久司道夫氏です。日本での著書は20冊以上ですが、英文著書は80冊を越えることからもわかるようにほぼ米国での活動が大半を占めています。
1926年、和歌山県生まれ。 東京大学法学部卒業。同大学院国際政治学を修了。
世界連邦主義者桜沢如一氏、南原繁東学部長らの影響を受け、1949年に渡米。 人類の平和には、バランスのとれたマクロビオティック的健康食をさらに発展させた、クシマクロビオティックスを確立し、現在も世界的規模で教育普及活動に取り組む。以後アメリカを中心として50年以上に渡り、アヴェリーヌ偕子夫人(1923-2001年)と共に自然食の普及と教育啓蒙活動に努め、自然食ブームを巻き起こす。 アメリカ在住。世界中の多くの著名人、有名人に食事指導をしてきた事でも知られている。例えば、ジョンデンバーやジョンレノン、グウェネス・パルトロウやマドンナなど。
(オフィシャルウェブサイトより。)
50年以上に渡る活動とその実績の末、マクロビオティックの実践者は米国を中心に何と400万人以上おり、
興味があったり、部分的に取り入れている人はその数倍と言われています。興味深いのはその多くが「知識層」だという点です。
たしかに東洋的なものの考え方とその思想、自身の健康管理意識や生活習慣、摂生、ややもすれば非科学的なことへの知的好奇心をかき立てられる対象は「知識層」なのかも知れません。
ハリウッドスターやショービズの有名人がマクロビオティック取り入れたことも話題になり、ポジティブにPRされたことも記憶に新しいですね。グウィネス・パルトロウの父親が体調を悪化させたときに面会を求めた先が久司氏でした。マドンナやニコール・キッドマン、トム・クルーズまでもが実践したことは有名な話です。カルチャークラブという音楽アーティストは英国でも人気でしたが、シンガーのボーイ・ジョージはドラッグで害した健康をマクロビオティックで改善し、その後、マクロビオティックの料理本まで出しています。その他、有名人が実践した話はたくさん聞かれます。(同時に有名人の伝播力とその影響力の強さは凄まじいものがあると感じます。)
本来は草食向きの内臓を持つ日本人の方がマクロビオティックに「向いている」と私は思うのですが、それでもまだまだ多くの日本人がマクロビオティックを知りません。
私はマクロビオティックは二つの柱で成り立っていると考えています。ひとつはもちろん「食」に関すること、もうひとつは「思想と哲学」です。知的好奇心という意味においては後者に興味を持ったことから自分の中でマクロビオティックがはじまりました。
(このパターンは男性に多いそうですね。)その基礎となっているのが「宇宙の秩序」です。
「食」と「思想・哲学」がセットではじめてマクロビオティックだということです。どちらが欠けても成立しないものなのです。
なぜ宇宙の秩序と陰陽思想を基礎に考えるのか?
「宇宙の秩序」と聞いて何の違和感も持たない人は珍しいかも知れません。なぜならそんなことを語る人はおそらく周囲にあまりいないからです。「宇宙の秩序」とは概括すると中国の易学の理論をマクロビオティック創始者の桜沢如一氏が整理し、わかりやすく解釈してくれたものです。
易学についてですが、「易」は「易経」とも言い、五経「書経・詩経・礼経・春秋経」の一つで、自然界のすべては、陰と陽で構成され、陰と陽の組み合わせにより、万物の変化によって過去・現在・未来を読み取る事が出来るというものを学問として捉えました。
この過程がなければ私たちは易学からマクロビオティックを解釈しなければいけなかったわけですからむしろ桜沢氏は「翻訳家」でもあったわけです。さらに久司氏が継承し、後世に伝え広げたということだけでもその功績がいかに大きかったかがわかります。
易と聞けば「占い」のイメージを持たれるかも知れませんが、もっと根底に由来するものです。中国3,000年の歴史はダテではありません。マクロビオティックはこの「陰陽」の考え方によって現世という世界を説明する理論だということに尽きます。
マクロビオティックは陰陽の”学問”である
陽として挙げられる要素として「男・太陽・昼・動・明」などがあります。この単語(漢字)を使った男性の名前はたくさんありますが、それこそまさに陰陽理論から来ているわけです。
逆に陰の要素として「女・月・夜・静・暗」があります。男女は陰陽の関係であり、だからこそ互いに引き付け合う、これも立派な陰陽理論です。と考えると生活のあらゆる部分で陰陽というのは応用できるでしょう。昼の次は夜ですので必ずしも陰陽は絶対的なものではなく、「変化していくもの」とも解釈できます。陰陽の度合いや性質によって転移していきます。
こういった思想は西洋にはありませんでした。1929年に桜沢氏が欧州で出した「無双原理」も大きなインパクトをもたらしましたが、その後の久司氏の活動によってゆっくりと理解が深まったものだと考えられます。結果、欧米における今のマクロビオティックがあるわけです。
人間は陰と陽で分化された世界の中で生きており、これら二つのエネルギーが織りなすところに生存していると久司氏は語っています。このことからマクロビオティックには、陰陽の理論と視点が欠かせないということなのです。
そしてこの陰陽説に五行説(自然哲学の思想。万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという説のこと。)が合体し、陰陽五行説が生まれました。
中国ではこれらの5つの存在を「気」と名付けています。天にある気は「天気」ですし、人体では「経絡(けいらく)」です。
宇宙の気と人体の気が調和している状態のことを「元気」と説明できる人はまわりにどれくらいいるでしょうか?
私たちが日常使っている言葉のルーツを辿れば「陰陽五行説」に行き着くわけです。
実にわかりやすい理論です。もし「マクロビオティックって宗教めいている」と言う人がいたら、この話を爽やかにしてあげればいいのではないでしょうか。
このように桜沢氏と久司氏がマクロビオティックを体系化してくれたおかげでかなりわかりやすくその恩恵を受けることができたという意味においてマクロビオティック業界は最重要人物を失ってしまいました。しかし、そのスピリットはマクロビオティックを大切に思う、誰かのマインドの中にずっと継承されていくものだと思っています。
久司道夫氏 考案の特別レシピ。農薬不使用を徹底!超こだわったマクロビオティック式酵素ペースト
ご紹介するのは、マクロビオティックの久司道夫氏が配合を考え、
86種類の厳選材料を使って8年熟成された酵素。発酵原液を100%使っています。
グルテンフリー、低GI食品、白砂糖・保存料・人工甘味料・合成香料・合成着色料不使用。
無農薬の材料を使い、完全無添加。
40年間農薬や化学肥料を使わないブラジルの豊かな農場で育てられた原料を
土着の酢酸菌で三次発酵させた、生命力あふれる酵素です。
ミネラル豊かなガラニー湖の湧き水を使って、野草エキスを抽出。
野草29種、野菜・果物33種、穀物・豆類18種、海藻3種を厳選し、さとうきび蜜、蜂蜜、酵母菌で発酵熟成しています。
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