その肌荒れ・吹き出物の原因は肌ではなく腸かもしれません。薬剤師が教える、今すぐできる体質別・美肌に効く薬膳的オススメの食べ物
こんにちは。薬剤師・薬膳師の山口りりこです。
寒くて、乾燥している日が続きますね。
乾燥は美容に大敵!
肌があれているとその日のモチベーションがおちる〜
なんて経験ありませんか?
人からみるとたいしたことない肌荒れでも自分からすると一大事です!
肌荒れと一言でまとめても色々ありますよね。
赤いおっきな吹き出物、小さなプツプツ、ざらざらする、乾燥肌など人それぞれ症状が違うと思います。
肌荒れした原因はなにでしょうか?
カラダは肌荒れをサインにして体内の問題を教えてくれています。
「お肌は内臓の鏡」です!
カラダの声に耳をかたむけてみましょう。
東洋医学で肌と大腸は表裏一体!アレルギーも関係していた!?
東洋医学では陰陽五行論というとても重要な理論があります。
自然界や人の身体、季節など、それぞれ5つに分類していて、その縦の行には深い関係があります。
金の行をみてみましょう。
五腑のところが大腸にあたるんですね。
そして五悪はというと《燥》。
乾燥を嫌うのです!
五臓の《肺》の役割のひとつに体表でのバリア機能があります。
アレルギーなどの免疫系を担当しています。
近頃はテレビでも「花粉症には腸内環境を整えるのが有効だ!」とよく言われています。
花粉症だけでなく、その他のアレルギー、肌荒れ、免疫力の低下などすべて大腸と関係していることが東洋医学から見てもわかります。
アレルギーは体質だからと諦めていませんか?!
自分自身を見直すことで変わることはできるのです!
私たちのカラダは自分だけのものではありません!
私たちのカラダには別の生物である腸内細菌が住んでいます。腸には今わかっているだけで、1000種類以上、100兆個の腸内細菌が生きています。
重さにすると約1.5kg!臓器とも言えそうですね。
腸内細菌は大きく分けて3種類います。
善玉菌
ビフィズス菌などの乳酸菌たちです。・ビタミンをつくる
・免疫力を高める
・腸の蠕動運動を助け、お腹の調子を整える
などして私たちのカラダに必要な働きをしてくれます。
悪玉菌
ウェルシュ菌、ブドウ球菌などです。・アンモニア、硫化水素など有害な物質をつくる
・腸内の腐敗を助ける
・免疫機能を下げる
日和見菌
善玉菌、悪玉菌の優位になっている方に味方する菌NHKの「人体」でもとりあげられていた《クロストリジウム》は悪玉菌に分類されていますが、その種類も色々あって有害な物質をつくることもあれば、大腸の炎症抑制の助けになるものもいます。
このように悪玉菌でも私たちの身体へ有益をもたらしてくれるのですが、悪玉菌が優勢になると、リスクの方が大きくなります。
理想の割合は
善玉:悪玉:日和見=2:1:7と言われています。
善玉菌の割合をキープしていかに日和見菌たちを味方につけられるか!が大切になるのです。
肌荒れタイプ別!今日からできる美腸・美肌薬膳
赤く大きな吹き出物・・・熱タイプ
体内の炎症がおこり、熱が強い場合には局部が痛み、化膿してきます不規則な生活やストレスが原因となっています。
炎症を引き起こすような辛いものや刺激物が多い食事は控えましょう。
香辛料は発散の力を持つものが多いので悪化につながります。
生野菜をとるように意識してください。
ローフードがおすすめです。プチ断食などして胃腸を休めてあげてもよいでしょう。
またストレスが溜まらないよう、適度に発散すると良いでしょう。
おすすめ薬膳食材
大根、ごぼう、バナナ、トマト、セロリ、どくだみ茶小さなプツプツ、白い膿・・・湿タイプ
体内の水分を適切に処理できていないことが原因になります。脾(ひ)といって消化吸収を担うところが弱っています。
糖分、脂質が多いようなカロリーが高いもの、お酒は控えましょう。
味付けは薄くして、食材そのものの味を楽しみましょう。
水分も冷たい状態ではなく、常温〜温かいものにしてください。
おすすめ薬膳食材
あずき、枝豆、納豆など大豆食品、コーン茶乾燥がつよくゴワゴワする・・・血虚・陰虚タイプ
身体の潤いが足りず、炎症を消火できていないことが原因になります。潤いを与えることで、消火活動をたすけます。
乾燥して痒みがある方もおすすめです。
生理後に肌荒れしやすい方もこちらのタイプです。
夜に血、陰は養われます。夜にしっかりと寝ることが大切となります。
おすすめ薬膳食材
くこの実、白きくらげ、ごま、はちみつ、ほうれん草、こまつな、黒豆茶、ルイボスティー美肌生薬・ヨクイニン
ヨクイニンという生薬はご存知でしょうか?ハトムギの殻をむいた種子のことです。
昔からいぼをとるのに使われてきました。
ヨクイニンには消炎作用と体内の水分バランスを整える作用があるので、肌荒れに効果があります。
水分バランスが悪くなって、過剰になると白いプツプツやじゅくじゅくした状態になりますが、不足すると乾燥してしまいます。
実際に漢方薬局で「老人性いぼ」の目の周りに小さなプツプツができていた方にお出しすると、2週間くらいすると徐々にポロポロとれてきました。(もちろん個人差はあります)
肌質もよくなるため、イボがなくなっても続けて飲まれていました。
ヨクイニン自体は医薬品指定されているものも多いのですが、食品として販売されている《焙じはとむぎ》がお手軽おやつとして、おすすめです。
焙じはとむぎはハトムギの殻をとって焙じていて、ポップコーンのように食べられます。
そのまま食べてもいいですし、サラダにかけたり、お茶にトッピングしても香ばしくて美味しく食べられます。
腸内細菌を味方にダイエットも?!
腸内フローラは人それぞれ違うのですが、ある程度は分類されています。その土地でずっと食べられてきたものを好物とする腸内細菌たちが住み着いて腸内フローラをつくっています。
日本人には日本人の、アメリカ人にはアメリカ人の、得意とする腸内細菌がいるのです!
ここ60年ほどで日本の食事は大きく変わりましたが、腸内細菌たちはその変化についていけていません!
その国の伝統食が大切ってこと!
上で体質別にとくにおすすめ食材をかきましたが、日本人なら和食を基本に、プラスオンしていきましょう。和食には善玉菌の大好物、食物繊維が豊富に含まれています!
・玄米など穀物
・味噌、麹など発酵食品
・季節の野菜
・海藻
・きのこ
・木の実
腸内細菌は食物繊維などを発酵して「短鎖脂肪酸」をつくります。
この短鎖脂肪酸は脂肪代謝を高める、糖の分解を助ける働きをします。
日本人にもともと多くいる腸内細菌はこの短鎖脂肪酸をつくる能力がもともと高いのです!
美腸をつくると美肌だけでなく、健康にダイエットもできるなんて一石二鳥ですね。
私たちと腸内細菌はまさにギブアンドテイクの関係です。
腸内細菌が喜ぶものを食べる(ギブ)することで、短鎖脂肪酸やアミノ酸、ビタミンなど身体に必要な物質を提供(テイク)してくれるのです。
自分の腸に住んでいる腸内細菌を味方にして、よりよい体質づくりをしていきましょう。
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