デオドラントに含まれるあの成分が乳ガンに関係か｜健康管理士が教える制汗剤の真実とは。

GWを前にして、もう汗ばむ日が増えてきていますね。
この時期から気になり始めるのが脇の汗じみや匂い。

昨年は大手化粧品メーカーがストレス臭なるものを発見したと話題になりましたね。
新商品の開発・発売に余念がないようです。
やはり女性にとっては脇の汗やむだ毛の処理、匂い対策は気になるものです。
そして制汗剤のCMも次々と新しい物が出ているようです。

筆者は女子校出身なので気温の高い時期、特に体育の時間のあとなどは
各自好きな香りの制汗剤を使用していたので、強烈な匂いがしたのを覚えています。
しかしこの制汗剤。有害なのは人工香料だけではありません。

脇汗対策の制汗剤とデオドラント

制汗剤とデオドラント剤の違い

多くの女性が使用している制汗剤やデオドラント剤。
実は制汗剤は汗腺を塞ぎ汗が出ること自体を減らすのを目的としたものを制汗剤といいます。
そして汗によってバクテリアが増殖し
匂いを発生するのを抑えるのがデオドラント剤と分類されています。
しかし現在は何れの作用も兼ね備えたものが多く出回っています。

余談ですがデオドラントとは英語で「防臭効果のある」という意味の
deodrantから脱臭剤、消臭剤を意味し体臭用だけでなく、洗濯用、ルーム用などもあります。

かつて使用されていた塩化アルミニウムは今

制汗剤は、その収れん作用を利用して汗腺を塞ぐ目的で使われます。
デオドラント剤はその殺菌効果を利用して匂いを防ぐ目的で
1980年代アメリカから塩化アルミニウムを使った制汗剤やデオドラント剤が発売され始め、
日本でも多く発売されていました。

しかし塩化アルミニウムは使用感も悪く、
皮膚刺激があったり衣服を損傷するケースもあり今ではほとんど使用されていません。
とされていますが、実のところは「クロルヒドロキシAl」「アルクロキサ（アラントインクロルヒドロキシAl）」などの表示で
アルミニウムの塩化化合物が使用されていることには変わりありません。
先日、まさかと思って「塩化アルミニウム　制汗剤」で検索したところ、
誇らしげに「塩化アルミニウム○○％配合」と謳ったデオドラント剤を見つけた時には本当に驚きましたが。

乳がん患者の多くが制汗剤を頻繁に使用していた！

少し前の報告ですが、ヨーロッパで437人の乳がん患者を調査したところ、
脇の剃毛をして制汗剤の使用頻度の高さが乳がんの発症と関連していたと
European Cancer Prention Organizationに報告されています。

これは脇と乳房は非常に近くにあるため腋下に残留した塩化アルミニウムが皮膚吸収された後、
エストロゲン様の内分泌攪乱作用を引き起こし乳房の腫瘍細胞の増殖を促進することも分かっています。

またTHE AMERICAN JOURNAL of MEDICINEには4年間制汗剤を使用した
女性の多くに高アルミニウム血症が見られ、
血液中のアルミニウム濃度が0.1～0.3µMまででは有害事象は見られませんが、
制汗剤を4年間使用した女性達の血中アルミニウム濃度は平均で4μMもあり、
多い人だと16μMもあったという報告があります。

しかも彼女達に制汗剤の使用をやめてもらったところ、
血中のアルミニウム濃度が下がったというのですから、制汗剤との関連は否めません。

高アルミニウム血症で起きうること

では血液中のアルミニウム濃度が高いとがんの他に何が起こりやすくなるかというと、
まず、怠さを感じやすくなったり太りやすくなったりします。
これはブドウ糖などのエネルギー源が代謝されミトコンドリアに運ばれた後、
エネルギーに変えられる際の酵素の働きをアルミニウムが阻害するからです。

他にも食欲の低下や胃痛、胃潰瘍、異常な喉の渇き、便が硬くなるなどの症状があります。
また2017年にはアルミニウム暴露と健康被害の関係として、アルミニウムには神経毒性があるため、
注意、学習、記憶におけるテストのパフォーマンスの低下、場所や、
人、時間が分からなくなる「見当識障害」やアルツハイマー病が報告されています。

急性毒ではないからこその怖さ

では制汗剤を使ったら数年で乳がんになったり
高アルミニウム血症の症状が出るかと言えばそうではありません。

アルミニウムは吸収されにくいため大型魚になるほど
多く含まれる水銀やヒジキなどに含まれるヒ素などに比べ毒性は低いとされています。
そのためアルミニウムは多少、血中濃度が基準値より高くても症状が出ない場合が多くあります。
しかし毎日の生活の中で少しずつ体内に蓄積されていき、
数年もしくは数十年と長い年月を経てから症状が出はじめるのです。

もし中学生から制汗剤を使い始めたとしても40歳代になって乳がんが見つかることもあります。
しかし通常の血液検査ではアルミニウム濃度を測ることがないので、
症状が出るまで分からない上に症状が出た際にでもアルミニウムとの関連性が分かりづらいというのが怖いところですよね。

ミョウバンなら安全？

「ミョウバンは紀元前の古代ローマ時代から制汗剤やデオドラント剤として
使用されていた世界最古のデオドラント剤、食品ではラーメンなどの麺のコシを強くするために
使用されている天然由来のものなので安全です！」という人も少なくありません。

しかしミョウバンの化学名は硫酸カリウムアルミニウム。
分かりやすく表現するならばカリウムやアンモニウムとアルミニウムが硫酸塩の形で
結合したものと言ったところでしょうか。
そう。ミョウバンもアルミニウムが含まれているのです。
実は世界で初めてアルミニウムが発見されたのはミョウバンからだったのです。
よって筆者はミョウバンを制汗剤としての使用はオススメできません。

たまってしまったアルミニウムを排泄するには

そうは言っても筆者もそうですが、
何も知識の無い学生の頃から脇汗や匂いを気にして使用していた制汗剤、
デオドラント剤をなかったことにすることは出来ませんよね。
そこで筆者がオススメするのは、ちょうど今の時期に採れる「スギナ」です。

実は筆者、中学生の頃から腎臓が弱くすぐに浮腫んでいたので
スギナの利尿作用を知った両親がこの時期になると山間のきれいな場所に行ってはスギナを大量に採ってきて、
それを干して煎じて飲ませてくれていたのです。
その習慣は10年ほど前まで続いていて
すでに実家を出ていた筆者にこの時期になると干したスギナが大量に送られてきていました。

その頃にはもうひっしゃの腎臓も正常に働き、浮腫みのなかったのですが
両親の思いが嬉しくて自分で煎じては飲んでいたのです。
そしてある時、ふと長年飲んでいるスギナの成分を調べてみると
「ケイ素」が豊富に含まれているとあったのです。

ケイ素についてはまだ研究段階で不明な部分も多いのですが、
たんぱく質の代謝に関わる他、体内に蓄積されたアルミニウムを排泄する働きがあるとされています。

自然の恵みによってアルミニウムを排泄できれば、そればベストだと筆者は考えます。
休日にスギナを採りに行って自分で干すのが最も望ましいかと思いますが、
干す場所がないなど、そうもいかない人も多いと思いますので、
せめてスギナ茶を飲んでみてはいかがでしょうか。

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