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食が病めば国も病む。誰かが損をして成り立つ食のシステムは間違い!コスパ重視の食で低下する日本の国力

食が病めば国も病む。誰かが損をして成り立つ食のシステムは間違い!コスパ重視の食で低下する日本の国力


「安くてごめんなさい」
「頑張り(納得)価格」
「激安○○」


このようなフレーズ、最近よく見かけますよね。

スーパーの中を少し歩くだけで、安さやコスパを重視した食品を見る機会がとても多いです。

このような状況が招く問題は、消費者の健康だけではありません

安さが自慢の食は消費者だけでなく食を作る側も病み、やがてはこの国も病んでいきます


この記事を書いている私は、もともと普通の消費者でした。

その後、食品製造会社の社員→国家公務員(食に係わる官庁)→有機農家と、長年、食に関する仕事をしてきました。

そんな私から見た、今の日本の食の問題について解説します。


コスパ重視の食が、この国にどのような悪影響を与えるのかを真剣に考えてみませんか?

誰かが損をしなければ成り立たない日本の食



今の日本の食を見ていて思うのは、正直、誰かが損をしていることですね。

損をしているのは消費者であったり、食品企業であったり、農家であったりと、売られる物や売られる場所で異なります。

生産から消費まで「みんながハッピー」となる食が、本当に少ないのです。

以下、生産側と消費側の2つに分けて解説します。

価格が全て!「できるだけ安く」という呪縛が解けない生産現場

私は、食を作る側の人間です。

作る側としてしては、「できるだけ安く」という消費者側の強いニーズを日々感じていますね

 

「⾷を作る側の人間」は、⾃分たちの製品をスーパーなどのお店に置いてもらう必要があり、直接、お客様に製品を売ることができません。

これが意味するところは、お客様から直接、値下げの圧力をかけられないものの、スーパー等の力が異常に強くなるということです。

⇒農産物を生産する農家の呪縛

例えば、私は野菜の生産者でもありますが、スーパーから求められる農産物は、いつも(定時)、同じ量(定量)を低価格で出荷できることです。

はっきり言えば、これを実現させるには、化学肥料や化学農薬を使う農業でなければ難しいのです。


農家も、本音は農薬や化学肥料を使いたくありません。その理由は以下の記事で詳細に解説しています。

>>なぜ、化学肥料はいけないの? 意外と知られていない化学肥料の害|その使い過ぎは土や生物、野菜や人の体に悪影響を及ぼします

>>日本での農薬使用は絶対になくならない!消費者までもが無意識的に農薬を求める驚愕の事実


それでも、農家は求められる農産物を作るために農薬や化学肥料を使って、店頭価格を抑える努力をしています

日本で有機農業が流行らないのも、この辺りに理由がありますね。

⇒食品製造企業の呪縛

自分が食品企業で働いていたときに、スーパー側から言われた言葉が今でも忘れることができません。


・明日は特売⽇だから安くしといてよ

・そんな⾼い値段じゃお客様は買ってくれませんよ

・他にも安く良質な製品がありますので、お宅との取引は結構です

 

度々、スーパー側からは、消費者を盾にしてこのような値下げの圧力をかけられます


⾃分たちが作った製品を買い叩かれ、適正な価格を⾃分たちで付けられず利益を残すことが難しくなります

利益を残すためには、社員のリストラ、⾷品添加物の使⽤、原価が極めて安い⾷材(劣悪な⾷材)の使⽤など、極限の状態まで追い詰められるのです


⾏き過ぎたコストカットを迫られるため、まともな作り⽅をしていたら利益は残らずに会社は破綻してしまいます。

こうして、消費者の⾝体のことを考え、よい素材から、よい作り⽅で、よい製品を作る本物の農家や食品企業はこの世から姿を消していきます


★自然栽培はっさく(広島県産)|貴重な原種の八朔。注文後に収穫するから鮮度抜群!

コスパの重視の消費者に降りかかる問題

消費者は、安い⾷品を購⼊して満足します。

しかし、あなたは、決して喜ぶべきことではないと分かるはずです。


結局、安い⾷品を購⼊した代償として、化学肥料や農薬使⽤、⾷品添加物の使⽤、原価が極めて安い⾷材(劣悪な⾷材)が⼤量に使⽤された⾷べ物を⼝にする⽻⽬になります


今の⽇本でアレルギー患者や、味覚障害などが増えているのはある意味、当然の結果でしょうね。

そして、その病気を治療するために、⽇本全体で莫⼤なお⾦が注ぎ込まれています(消費者や企業から集められた税金です)。

安さを求めるツケは、必ず消費者⾃⾝に返ってきます。

「⾷を作る側」の⾏き過ぎたコストカットのため、今の⽇本の「⾷」や⽇本⼈の⾝体は、明らかに病んでいます。

原因が、自分たちの消費活動のせいとは分からないままに。

食の偽装が起こるメカニズム。実は消費者も影の犯罪者です?!



あなたはなぜ、⽣産者や企業が偽装をするか考えたことはありますか︖

賞味期限の改ざんや原材料の嘘の表⽰など、偽装にも様々な種類があります。

 

明らかに私達消費者を騙すこれらの⾏為は、決して許されるものではありません。

しかし、実は消費者自身が影の犯罪者だったりします


偽装事件を他人ごとのように見ていませんか?偽装のメカニズムを考える

極論、偽装は利益を増やす・確保するために⾏うものです。

 

では、なぜ利益を増やす・確保する必要があるのか︖

→利益の出ないギリギリのラインで⽣産するから

 

なぜ、利益の出ないギリギリのラインでの⽣産になるのか

→製品を置いてくれるスーパーから買い叩かれるから

 

なぜ、スーパーは食品企業を買い叩くのか︖

→消費者が安い⾷べ物しか購⼊しないから

 

このように、結局、私達消費者が事の発端になっていて、スーパーなどを通して間接的に⽣産者を買い叩いているのです。

「⾷を作る側」の偽装は決してよくありません。


しかし、このような⾷の安全性を揺るがす事件は、安さを求める私達消費者に問題がある場合も多いものです。

 

結局、誰も恩恵を受けず国としての力は低下する



ここまで、コスパ重視・安い⾷材の弊害を書いてきました。

⾷べ物は「安ければいい」と捉えられがちですが、その裏には消費者の⾝体の健康⾯の問題の他、企業の偽装(不祥事)やリストラ製造者の倒産など、⽇本経済にも⼤きな影響を及ぼしています

結局、日本全体が沈んでいきます。

 

軍事力やGDPに限らない国力

国⼒とは単に軍事⼒やGDPを指すだけでなく、

国⺠の健康や、社会経済が⽴派に循環して、国⺠皆が幸せに⽣活できた上での国⼒だと私は思います

 

そして、その根幹になっているのが私達の⾝体を作る「⾷べ物」です。

その⾷が病んでいれば、国⾃体も病んでしまうのは当然のことです。

 

⼦供の⾷事と学⼒低下の問題、寂しく⾷事をする孤⾷の問題、家庭から⼿作り料理が消えていく中⾷問題、そして今回取り上げた「誰かが損して成り立つ日本の食の問題」

 

⾷に関係する問題は実にたくさんあって、その問題⼀つ⼀つが国の⼒(国⼒)と⼤きく関係しています。

日本の周りを見渡して下さい。欧米諸国、強い国は必ず食を大事にしています。

 

あなたは、私達の母国、日本の国力が食で低下していくことは、悲しいことと思いませんか?

そうならないためにも、決してコスパ重視で食べものを選ぶべきではありませんよね。

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