そこかしこに合成香料が溢れる日本。天然由来の香料で嗅覚と味覚を養おう!
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最近、空気に異変が……
甘すぎる香りがする日本の人混み
どうも、薬膳料理人のzezeです。今回は久しぶりに電車に乗って気になったことを書きます。真冬なので、そこまで車内が蒸れる時期でもないと思うのですが、おかしいくらいに甘い臭いが充満しているのです。
柔軟剤の合成香料なのでしょうか?
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香水までは行かないけれど、シャンプーでもない。
私は香り付きの制汗剤でさえ気持ちが悪くなるのですが、それ以上の強さで鼻につきます。
外国人の方だと、ハイブランドの香水をつけておられるので、まだ分かりやすいのですが、
とにかく香水でもない不自然な香りでやられてしまい、かなり辛い思いをしました。
合成香料とは
合成香料といっても大きく2つに分かれます。天然由来
1つは天然のエッセンシャルアロマから特定の成分のみを抽出したもの。エッセンシャルオイルそのものと比べると、やはりあっさりした、物足りないようなにおいがします。
石油由来
もう一つは石油系原料から作られたのものをさします。自然由来のものが一切入っていない、人の手で1から作られたものです。
今回はこちらを取り上げていきます。
100%ジュースなのに合成香料!?
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香りと言えば去年の夏、我が家の冷蔵庫でも事件がありました。
ブルーベリーガムのような、不自然な香りが冷蔵庫に充満していたのです。
冷蔵庫の中のあちこち調べても、蓋のあいたジュース等はありません。
ふと、気が付くとドアポケットに未開封の100%グレープジュースがありました。
100%なのでジュースではないかと思いきや、なんとその紙パックからニオイが漂っています。
おかしいと思い裏書きをみると、原材料:ぶどう果汁(濃縮還元)、香料とありました。
……香料、ん、100%なのに、香料?
正直、最初の一瞬は事態が飲み込めませんでした。
しかし、確かに原材料に香料とあります。
これはもしかして果汁の濃度が保てていれば、一定以下の割合なら添加物を使ってよいということなのか?
などと間抜けなことを一瞬思いましたが、とにかく冷蔵庫の中に充満した、
香料のニオイをなくするのが先決ですから、すぐに取り出しました。
紙パックは未開封ですが、全体から ブルーベリーガムのようなニオイがします。
確認のためにコップに注いでみると、やっぱりこれです。
かなりの衝撃でした。
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> 商品の詳細はこちら合成香料が食品にも使われる国、日本という現実
基本として香料は、食品に使われる、食品添加物であるフレーバーと、食品以外に香りをつける、香粧品であるフレグランスに分かれます。
そう、食品にも石油由来の香料が使われているのです。
合成香料という石油製品
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天然の香料のほとんどが植物性の精油や樹脂です。
ムスクなどの動物性の製品もありますが、それらも含め天然香料には安定供給が難しいという問題があります。
そういった問題をクリアするために合成香料が使われるようなのですが……。
天然の香料はシンプルにいうと農産物なので、天候などの影響をダイレクトに受けるのです。
一方で合成香料は価格を抑えられ、安定供給が可能だと言う理由で、かなり大量消費されています。
合成香料は基本として石油から精製される化学物質から合成されるのです。
エチレンやアセチレン、テルペンなどの石油製品から科学的に合成されています。
自然にある香り成分を合成する事もありますし、自然にはない成分を合成したりもします。
当然種類は限定されますが、それでも石油由来の合成香料が食品添加物の、
フレーバーとしても合法的に使えるのが現状です。
石油精製物が口から入るもの、皮膚に触れるものとして、
大量消費されている、というのはかなりの問題ではないでしょうか。
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また、これは食育の観点からも問題が大きいです。
合成香料が原因とは限らないでしょうが、
食べ物本来の香りが苦手だったり、する子供達も多いようです。
逆に家で本来の香りのものを食べていて、給食では香料入りなために食べられない子供達も居ると聞きます。
本物の花の香りがわからない子供達
柔軟剤や香水などに使われるフレグランスでも、合成香料は深刻な問題を起こしています。例えばバラのフレグランスは多用されているようですが、
恐ろしいことに小学生の多くが生のバラの香りを嫌だと感じ、バラ風の合成香料を良い香りと答えたデータまであります。
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近年の柔軟剤、制汗剤、シャンプーやボディソープのCMは、体臭や生活臭に対する不安をつよく煽っています。
その成果があってなのか、10年前の何倍も香り付きの柔軟剤や制汗剤が売れているようです。
精神疾患のひとつに自己臭恐怖という症状もあるのですが、
これは醜形恐怖という病気のバリエーションのひとつ。
日本全体が自己臭恐怖を覚えるように誘導されているのか?とさえ感じてしまいます。
「無臭・抗菌」という不自然な環境
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私も妻も嗅覚過敏症なので、苦手な臭いは多いです。
なので、臭い消しをする気持ちそのものはよくわかります。
しかし、料理人でもありますし、合成香料でダイレクトに体調が崩れるので、
制汗剤や柔軟剤などは使えないですし、使いません。
不自然に無臭にされたマンションの一室よりも、
昔ながらの土倉独特の臭いの方がむしろ健康的です。
菌相が安定した蔵のような空間は、酵母や青カビなど有用菌の宝庫でもあります。
特に高層マンションなどで子育てをしている方は、
ぜひ自然と触れあう機会を増やしてあげてください。
昔ながらのお香のススメ
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好みはあるものの、やはり昔ながらの不要な混ぜ物をしていない、練り線香の香りはやはり優しいものです。
天然の香木を焚くのも、オーガニックの製油を暖めるのもおすすめです。
安価な合成香料は化学物質過敏症の原因にもなることが指摘されています。
合成香料の一番の問題である、石油原料による問題がないからです。
天然香料を取り入れて、嗅覚と味覚を養う。
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食品と香料の関係からもうひとつ指摘したいのが、キッチンで使われる食器洗剤のことです。
食器洗剤にも合成香料が使われていますので、
個人的に調理器具を洗剤で洗うことはあまりありません。
フライパンなどは、加熱したときに微妙な臭いが食品に移るので、
洗剤はなるべく避けて、キレイにお湯洗いをしてます。
衛生はさておき、洗剤の健康に対する影響は予想もつきませんし、
なにより食品に洗剤臭が移ってしまったら料理が台無しです。
自然な香りを楽しめる物はオーガニックの製油や天然の香木だけではありません。
切り花や果物でも香りを楽しむことはできます。
毎日花を生けたりするのは大変ですが、フルーツをバスケットに置いておくだけでも香りは立ちます。
柚子などは皮から力強く香りが出ますが、本質的に香りの質はとても優しいものです。
臭いを気にして使っているフレグランスで逆にスメハラ?合成香料とはもうサヨナラ
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いつから日本は自然な香りを嫌うようになってしまったのでしょうか?
CMが流れ出したのが先なのか、先にニーズが有ったのかはもはやわかりません。
しかし電車に10分も乗っていれば、様々な合成香料で溢れていることはすぐにわかります。
オーガニックな香水がほとんどないことも問題だと思っていたのですが、
奇跡的なタイミングで
IN YOUからプロデュースして頂けたので、とても嬉しく感じました。
料理人なので香水は使えませんが、天然の香りでオーガニックなものが広まるのは素晴らしいと思います。
子供たちが元々持っている感性を育てていくためにも、安易な合成香料に騙されない賢さが必要なのかもしれません。
そんなものに頼らなくとも、愛すべき香りは自然の中にまだまだ残っているのですから。
……それではまた。
柔軟仕上げ剤に関する情報提供/国民生活センター http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20130919_1.pdf
化学物質過敏症支援センター http://kodomono.org
子どもの健康と環境を守る会 http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20130919_1.pdf
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