異常な汗や喉の渇きにに悩んでいませんか?|東洋医学から考える陰と陽のバランスの崩れた「冷えのぼせさん」が取るべき食材
冬が終ってポカポカ陽気になり、だんだんと汗ばむ季節になってきましたね。
今の時期、服装に悩み汗をかいてしまう方も多いのでしょうか。
皆さんは普段どんな汗をかいていますか?
暑い時や運動した時、お風呂に入った時にはたくさんの汗をかきますよね。
汗をかくことは体の体温調節をしてくれたり、体の老廃物を排出してくれるという、
とても素晴らしい機能を持っています。
ですが、汗をかきすぎるのも困りもの。
こんな悩みを抱えている方はいませんか?
「暑くないのにすぐに汗をかいてしまい、汗染みが気になる」
「少し動いただけで汗が止まらない」
「手汗がひどくて、書類などの紙が濡れる」
「足汗が多くて靴を脱ぐ場面で躊躇する」
こういった悩みは、西洋医学では「多汗症」と呼ばれています。
私も長年この多汗症に悩まされてきました。
子供の頃から寒がりで、それなのに冬でも背中や脇に大量の汗をかき、
それが冷えて余計に体温を奪われるという謎の症状に悩まされていました。
夏にはなるべく汗をかかないようにと、薄着で冷房の効いた部屋にいるにもかかわらず
脇が汗ばんできての洋服がシミにならないかをいつも気にしていました。
冷え性でいつも冷たいのに、手はいつも汗ばみ、
記入している書類の紙が濡れてしまうほど。
足は履いているパンプスがふやけるほどでした。
女性にとって、汗の悩みは切っても切れないもの。
体のために必要なものですが、大量だと恥ずかしい人にはなかなか言えない悩みです。
何とか自分で改善できないかと、汗を止めると評判の制汗剤やクリームを使ってみたり、
手のひらに塗る止汗の薬品を購入してみたりしましたが、効果はなし。
あらゆるものを試す事、十数年。
まったく改善しない症状に、病院でボトックス注射や手術を行うしかないのかな。
と諦めていた時、体調不良で駆け込んだ鍼灸院で、意外な事を教えられました。
汗の原因はまさかの冷え!?
皆さんは汗の原因は、暑さだと思いませんか?
汗と言えば夏の暑い時やお風呂に入った時、運動した時など、体が温まった時にかくものだと思いますよね?
もちろん、私も今までずっとそう思ってきました。
でも、実はその逆。なんと、体の冷えが原因だったのです!
東洋医学の専門家がおっしゃるには、汗には良いものと病的なものと分かれており、
普段私たちが暑い時、運動した時にかく汗は健康的で良い汗だそうです。
ですが、私が日々悩んでいた汗は、病的なもの、つまり体の不調だったのです。
え!!私の汗は不調のサインだっだの!?と衝撃を受けました。
冷えすぎが招く『冷えのぼせ』
汗に悩んでいる方はこんな生活習慣に心当たりはありませんか?
□薄着で足を出すことが多い。
□冷房の効いた所に一日中いる。
□冷たい飲み物が好き。
□靴下はあまり履かない。
□お風呂はシャワーで済ませる。
私も思い返せば、すべてに当てはまる生活をしていました。
ファッションのため、冬でも足を出す事も多く、
冷え性にも関わらず部屋では素足。
冷たいお茶が大好きで、いつもガブガブ飲んでいました。
仕事柄常に冷房が効いた部屋にいましたし、
不規則な生活のためシャワーで済ませる事も多かったのです。
今思えば、体を冷やす生活習慣だなと思います。
ですが、当時は手足が冷えやすいと自覚はあったものの、
夏でも上着が手放せない、靴下を何枚も重ね履きしなければならない、
というほどでもなかった為、私はそこまで自分の体が冷えている事に気づいていなかったのです。
冷え性の悪化に気づかないまま、今まで過ごしてきた私は、
数年前から汗の他にもいくつかもの体の変化に悩まされていました。
□ すぐにのぼせてしまい、お風呂に長時間浸かれない。
□ 暑いと顔ばかり火照る。
□ 夜寝る時に布団の中で熱がこもって寝付けない
□ 喉が常に渇く、飲んでも渇きが癒えない
□ トイレが近くなった。
□ 膀胱炎になりやすくなった。
異常な喉の渇きに、糖尿病ではと疑ってみたり、
岩盤浴やホットヨガはもちろん家のお風呂にさえ、
顔が火照りめまいを起こし5分と入っていられません。
トイレの回数が増え、ひどい時には夜中に起きるほど。
膀胱炎も繰り返すようになり、どこか悪いのではと病院で検査を受けてみましたが、
どこにも「異常はなし」。
ちょっと早いけど老化?もしかしてもう更年期障害!?
などと思っても、病院で異常がないと解決の仕様がありませんでした。
ですが、なんとこれも冷えの悪化が招く症状でした。
私の汗の異常も、これらの様々な症状も、冷え性の悪化が招く『冷えのぼせ』が原因だったのです!
『冷えのぼせ』とは何か?
『冷えのぼせ』という言葉を聞いたことがありますか?
頭や顔はカッカしているのに体は寒かったり、自分は冷えている自覚がないのに触ると冷たかったりなど、
「冷え」と「のぼせ」という2つの状態が混在するという矛盾、
その名の通り、体のバランスが崩れた状態をいいます。
人の体は体温が下がると、大事な脳がある頭の温度が下がらないように、
熱を保つように出来ています。そのため、冷え性が悪化し、
体の中が冷えれば冷えるほど、その差がどんどん大きくなります。
ひどくなると、手足が凍傷の様になり冷たいを通り越して逆に熱く感じるように。
こうなると、自分が冷えてるという自覚がなくなってしまいます。
『冷えのぼせ』は冷え性がどんどん悪化し、
体の中がキンキンに冷えてしまった結果なのです。
東洋医学からみる「冷えのぼせ」
東洋医学では、人の心も身体も、この世のすべては陰と陽に分かれるという「陰陽論」という考えがあります。陰と陽のバランスが取れていると健康であり、このバランスが崩れると病気が発生すると言われています。
「冷えのぼせ」はまさに、汗っかきで暑がり(陽)と触ると冷たい(陰)のバランスが崩れている状態です。
また、東洋医学では人の身体には「気」「血」「水」という3つの要素が巡っているとも考えます。
「気」は生命エネルギーの事で、まさに元気の「気」です。
「血」は全身に栄養を送る血液の事、
「水」は全身を流れる血液以外の体液の事です。
この3つを陰陽論に当てはめると、
「気」は陽に、「血」「水」は陰になります。
このバランスが崩れても、体に不調をきたすのです。
冷えのぼせの元々の原因は体の冷えによる血行不良です。
「血」のバランスが悪いと、血行不良が慢性化すると冷え性になります。
血行が悪いと今度は体のリンパなど体液の循環も悪くなり、「水」のバランスが崩れます。
「水」のバランスが崩れると、体に余分な水分が溜まり余計に体を冷やします。
2つのバランスが崩れると、もう一つの「気」のバランスも崩れてしまいます。
「気」は体を温める力を持っているので、バランスが崩れ、
「気」が足りなくなると温める事が出来なくなります。
また、「気」には血や体液、汗などを外に漏れ出るのを、定位置に留めておく力も持っています。
「気」の力が弱まると、留める力が弱くなり、汗や尿がコントロール出来ず、過剰に分泌されてしまいます。
つまり、『冷えのぼせ』は、冷え性が悪化し、様々な体のバランスが崩れた結果なのです。
バランスを整えよう
まずはあなたの症状が冷えのぼせではないかチェックしてみましょう。
貴方も当てはまってない!?冷えのぼせチェックリスト
□ 頭や顔が火照るなど、上半身に熱が溜まり、寒さを感じにくい。
□ 自分は冷えていると感じていないのに、人からは手足が冷たいと指摘される。
□ お風呂に浸かると顔が火照りすぐにのぼせる。
□ 軽い運動だけなのに、上半身に熱が溜まり発汗がなかなか収まらない。
□ トイレが近く、夜中でも行きたくなって起きる。
□ 冷たいものを飲んだり食べたりするとすぐにトイレに行きたくなる。
□ 喉が渇きやすく、水分補給しても渇きが癒えない。
いくつ当てはまりましたか?
一見、冷え性とは言えないような症状が多いですが、
こちらに当てはまった方は体の中が冷えている『冷えのぼせ』の可能性大です。
自分に足りないものを補って、体のバランスを整えましょう。
「冷えのぼせ」さんが摂るべき、「整える食材」
気を補う食材
山芋類、ネギ、栗、豆類、かぼちゃ、玉ねぎ、牛肉、ウナギなどこの食材は気のエネルギーが不足している「気虚」に良いとされているものです。
積極的に取って、エネルギーを補充しましょう。
体を温める温性・熱性の食材
にら、しょうが、シナモン、にんにく、スパイス類、鶏肉この食材は体を温める性質「温性」、体の熱する性質「熱性」を持った食材です。
「気」と「血」のバランスを整えてくれる働きもありますので、日々の食事に取り入れましょう。
陽性の食材を
味噌、醤油、根菜類、本葛、ひじき、こんぶ、梅干し、自然塩など体が冷えるという事は、体が陰性に傾いています。
陽性の食材を取り、バランスを整えましょう。
ただし、そればかり摂りすぎると今度は陽性に傾きすぎるので注意です。
中庸の食材
玄米、かぼちゃ、こんにゃく、りんご、いちご、ゴマ
陰陽どちらにも偏っていないバランスの取れた食材です。
陰性の体も、陽性に傾きすぎるとバランスが悪くなりますので、
この中庸の食材も積極的に取り入れてください。
「冷えのぼせさん」におすすめ食事以外でできること
ツボ編
陽地(ようち)
手首をそらした時にできるしわの中央にあるツボ。1回6秒を10回繰り返します。
体の陽の気がたまる池という「気」を高めてくれるツボです。
血行を良くし、ホルモンバランスも整えてくれる万能のツボと呼ばれています。
腎癒(じんゆ)
ウエストの高さにある第2頸椎の中心から外側に指2本分の位置。1回10秒を10回繰り返します。
生命活動の元となる精気を蓄える「腎」の機能を高めるツボです。
水のコントロールをするのも「腎」で、不要になった水分の代謝や再配分をし、下半身の冷えも改善します。
温めるべき場所
へそ
湯たんぽや玄米カイロを使っておへそを中心におなかを温めましょう。東洋医学ではへそは神が宿ると言われるほど重要で、
おへそを温めれば不調が整うとさえ言われています。
また、おなかを一気に温める事で体内の血液も温められ、
内臓の冷えを取る手助けをしてくれます。
みぞおちから下全体
半身浴や足湯、手湯で40℃くらいのお湯に20分程度ゆっくり浸かる。一番良いのは、仙骨が温められる半身浴です。
仙骨の周りには冷えに効くツボもたくさんありますし、
太い血管がたくさん通っているので、温められた血液が全身を周り、全身の冷えを柔らげてくれます。
ただし、「冷えのぼせ」の症状が強く、
火照りが出る人は無理に半身浴をするとかえって逆効果です。
まずは足湯や手湯から体を温めましょう。
首を冷やさない
体の中の首が付く場所を冷やさないようにする。カイロなどで温める。特に首や足首は、冷えると全身の冷えにつながります。
半身浴の際にもタオルをかけて、首は冷えないようにしましょう。
冷えを取り除いた結果
鍼灸院で自分が『冷えのぼせ』と知った日から、毎日体を温める生活に変えました。
今も、玄米カイロで首やおなか・仙骨を温め、靴下を履き足首も冷やさないようにしています。
食事で「気」を補い、陰陽のバランスも整え、
ツボを押したりお灸を据えたり、少しずつではありますが、体の冷えが和らいでいます。
すると、驚くべきことに、今では手足の汗がほとんどありません。
あんなに悩んでいたのがウソのように、寒いのに汗をかく謎の現象も、繰り返す膀胱炎や頻尿もなくなったのです。
今思えばいつも冷たかった首や肩、おなかがいつもポカポカしています。
あんなに苦手だったお風呂にも、ゆっくりと浸かれるようになってきました。
ただの冷えと侮っていたことが、あんなにも長年悩む体の不調として出ていたという事に改めて気づかされました。
皆さんも、もし汗に悩んでいる方がいたら、
それはもしかしたら間違った生活習慣が招いた『冷えのぼせ』が原因かもしれません。
東洋医学では、冷えは万病の元。
これから薄着になる季節、体を冷やさずバランスを整えて、元気な毎日を過ごしましょう。
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