日本の食卓に欠かせない食材「きのこ」。気になる放射能汚染の心配はもうしなくて大丈夫なの？

なめこ汁、煮物になめ茸。
日本には様々な種類のきのこがあり、手軽に買えて値段も安価なものが多いですよね。

かさまし食材としても重宝し、また食物繊維をはじめとするミネラルも豊富なので、ヘルシーフードとしても名高いです。
皆さまも毎日の食卓に、きのこを様々な姿形で活用しながら、取り入れられていることでしょう。

先日、国産きのこに使用される農薬の実態が記事になりました。

えつ、きのこに農薬！？欧米では発がん性物質として禁止される農薬が使用される、野菜だけじゃない危険な国内のきのこの実態。



きのこに農薬というイメージはあまり結びつかないのでびっくりした方もいるのでは？

ふと思った「きのこの放射性物質」

同時にふと思ったのが、きのこの放射能の問題についてです。

福島の原発事故後、他野菜と同様に一部のきのこの放射能汚染が話題になっていましたが、最近はすっかりと見聞きしなくなりました。

スーパーに並ぶきのこを見ても、少なくとも私が見たものには、放射能汚染されていないかどうかの検査内容や、記載はさっぱりありませんでした。

野菜・魚・肉はしっかり選択して買うようにしていても、きのこって盲点になっていませんか？

きのこは、野菜などよりも放射能を吸収しやすい生理特性を持っています。
実は、買い求めるものの品質はしっかりと気にかけた方が良い食材なのです。

産地に限らず放射能汚染リスクがある、きのこ

野菜などとは異なり、産地を選択すれば放射能汚染物を避けられるわけではないのが、きのこの特徴です。

【野菜】放射能検出品分布図（２０１３年）

引用元：食品販売会社WHITE FOOD HP

こちらは、野菜について、厚生労働省が発表した放射能検査結果から、セシウム検出品の分布を日本地図に表示された図です。
原発事故から２年後、検出品の数は福島県が圧倒的に多く、土壌の汚染度と比例していると言えます。

一方できのこは、

産地が安全だからといって気が抜けないきのこ

【きのこ】放射能検出品分布図（２０１３年）

引用元：食品販売会社WHITE FOOD HP

生産量の大小も影響しているかと思いますが、野菜のように一概に、汚染度が高い地域で生産されたきのこが汚染されている訳ではないということが分かります。

単純に産地を気にすれば良い訳ではない、きのこ。
きのこが出来るまでの工程を理解すれば、その理由が分かります。

なぜきのこは、放射能汚染度が低い地域でも放射能検出品が出るのか？

きのこの栽培方法

現代のきのこ栽培方法は、「原木栽培」と「菌床栽培」の大きく二つに分かれます。

◆原木栽培

伐採した樹木(原木)に菌を植え付け、栽培する方法。

◆菌床栽培

樹木を粉状に粉砕したおがくずに、米ぬかやふすまなどと水を加え、成形したもの（菌床）に菌を植え付け、で栽培する方法。
原木栽培より短期間で沢山できる為、現在のきのこ栽培の主流となっています。

どちらの栽培方法にしても、その土地の土に直接実るわけではない、きのこ。
土台となる原木や菌床の原材料に放射能汚染されたものが使用されていると、産地に関わらず、基準値を検出限界値を超えるきのこが出来上がってしまうのです。

現在のきのこの放射能汚染状況は？

原発事故後、きのこ専業農家の経営に深刻な影響を与える程の販売低迷に至ったようなケースも起因し、
生産者の方は原木や菌床材料に低汚染の原材料の調達が努められました。
その結果、検出品きのこの種類や地域の分布に変化が見られます。

放射能検出品分布図（２０１７年上半期）

引用元：食品販売会社WHITE FOOD HP (厚生労働省発表データを基に作成）

事故から６年経っているにもかかわらず、まだまだ広範囲に渡って検出品が出ていることが分かります。

口にするきのこの選択を適切に行う必要性を、強く感じますよね。
特に、子供や妊婦さんは、３０歳成人の３〜４倍放射能の影響を受けやすいと言われるので、注意が必要です。

私たちは、どんなきのこを選んだら良いの？

少なくとも、検査を受けて放射能物質検出されていないきのこを食べるようにしましょう。
私が調べたところ、ある大手メーカーのきのこには検査が行われていて、その結果はホームページ上で公開されていました。
安全安心を追求している生協などの宅配サービスが扱っているきのこも、検査結果が公開されていたりしますよね。

できれば、低い検出限界値の検査を通ったものを！

１つ覚えておいて頂きたいのが、食品中の放射性物質の検出限界値が原発事故前と後では、変わってしまっているということです。

事故後の２０１２年４月に厚生労働省は、放射性物質に関して、新たな基準値を施行しました。
事故前よりも基準値が高く設定し直されたのです。

新たな基準値を基に、企業が社内や第三者機関などで放射能検査を行った後に販売するケースが増えました。
企業によっては、独自の厳しい基準を設定しているところもあります。


賢い消費者となる為に、あの手この手のハードルが用意されますね。
どんな基準値の放射能検査を受けているかにより、同じ「不検出品」でも、含有放射性物質の量に差が生じてしまうのです。

できるだけ低い基準値で検査を受けたものを、買い求めるようにしましょう。

基準値などの数字を食材それぞれで覚えて、気にしながら一回一回買い物することは、正直難しいです。
忙しい方にとって「面倒臭い」から気になりつつも、見て見ぬ振りしたくなるのかもしれません。

ですが、「放射性物質不検出」と消費者に安心感を持たせる為のトリックがあることは、是非頭に入れておいてください。
一例として、WHITE FOODという食品販売会社では、原発事故以前と同等の安全性を確保できるような基準値で、菌床(おがくず・水)まで放射能検査したきのこが販売されているようです。

放射能と農薬、どちらの心配もないきのこは希少

今回は、きのこの放射性物質にフォーカスを当てていますが、勿論、農薬についても不使用の有機のものを求めた方が賢明です。

IN YOU Marketでは、放射能検査を受けた無農薬の乾燥きのこを販売しております。

珍しい、タモギタケという種類のきのこ。
旨味成分たっぷりで、保存も効くので、是非一度チェックしてみてください！

完璧を求めるのは難しいけれど、正しい知識は必要

一般的なスーパーでは、放射能検査を受けた大手メーカーのきのこは売っていても、更に無農薬のものって見かけません。
色々な要素で縛りを作ってガンジガラメにしてしまうのは嫌だという方が、多くいらっしゃるかと思います。私もそうです。

でも正しい知識を身につけて、都度バランス良い選択をしていきたいものです。
受け身ではない、賢い消費者でい続けましょう！

オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market

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