あなたの食べている小麦は実は農薬まみれ?不調ゼロ、安心安全な本物の小麦の選び方
現代の日本は、
パンやパスタ、うどんやカレーのルウなど、
小麦を使った食品であふれています。
しかし、日本で流通している小麦のほとんどが
輸入されたものであることは皆さんもよくご存じだと思います。
今回は輸入小麦特有のポストハーベスト問題と、
安全な小麦選びのコツをお伝えしていきます。
輸入小麦は安全ではない?何が問題なのか
コンビニやスーパーのパン、
ファミレスなどのパスタやピザを
私たちが安く手頃な価格で食べられるのは、
輸入小麦のおかげです。
私たちの食を支えてくれる輸入小麦ですが、
今回は隠れた危険についてお伝えしていきます。
日本は輸入小麦に依存している
今の日本では、パンはお米と同じくらい
私たちの食卓を支えてくれている食品です。
最近では、「グルテンフリー」(小麦を控える選択)の食生活をされる方も増えてきています。
ですが、人によっては、
朝ごはんにパン、昼食にハンバーガー、
夕食にパスタやラーメンといった、
「主食の全てが小麦」という生活をされている方も
少なくないのではないでしょうか?
3食全てが小麦とまではいかなくても、
パンなどの小麦製品をよく食べる方は要注意です。
日本の小麦の自給率はわずか10%程度で、ほとんどが輸入。
わかりやすく言えば、
100人の小学生にパンを配った場合、
国産小麦100%のパンを食べられるのは
わずか10人だけです。
もちろん最近では、国産小麦を売りにしたパンや
米粉を使用したパンも増えてきています。
ですが、日本のパンは、
アメリカ、カナダ、オーストラリア産の輸入小麦に
大きく依存しています。
輸入小麦がなければ、私たちは低価格でパンを買うことも、
外食をすることもできなければ、
そもそも食卓にギョーザやコロッケといった
小麦を使った料理を出すこともできなくなるでしょう。
今の日本の食卓は輸入小麦によって支配されているのが現状なんです。
輸入小麦は農薬まみれでやってくる
私たちの食卓を支えている輸入小麦の最大の問題点は、
ポストハーベスト農薬が使われていることです。
今の日本は、パン用小麦の依存度がカナダと米国北部で作られる春小麦に集中しています。
このパン用小麦を船で輸送するには、長い時間がかかります。
せっかく長い時間をかけて輸送しても、
日本の港に着いたときに腐っていたり、
虫やカビが発生していては商品になりません。
それを防ぐため、収穫後には農薬がしっかりかけられています。
この収穫後にかけられる農薬のことを一般的に
ポストハーベスト農薬と呼んでいるのです。
つまり輸入小麦は栽培中の農薬にプラスして、
ポストハーベスト農薬が使われるので
農薬まみれで日本にやってくるのです。
輸入小麦のポストハーベストの危険性
ポストハーベスト農薬は、
栽培中の農薬と同じように農薬なので、
人体にもリスクがあります。
ポストハーベスト農薬の種類ですが、
例えばアメリカ産の小麦の場合、
マラチオンやフェニトロチオンなど21種類の農薬の使用が認められています。
たとえば、マラチオンといえば代表的な有機リン系の農薬であり、
かつて松本サリン事件・地下鉄サリン事件で脚光を浴びた
かの神経ガス「サリン」と同じ種類の化学物質です。
2013年に、国内大手食品会社の子会社工場で生産された
冷凍食品からこの農薬が検出され、
商品回収と県の立ち入り調査、県警の捜査があったことでも知られています。
軽度の中毒では吐き気や嘔吐、腹痛、下痢など、
中度ではそれに加えて瞳孔の縮小や言語障害、視力の減退など、
重症になると意識の混濁や対光反射の消失、肺水腫などが現れ、
まれに死亡することもあります。
注意欠陥多動性障害(ADHD)との関係も指摘されており、
アメリカの子どもを調査した結果、尿中のマラチオン代謝物濃度と
ADHDの診断率に関連が示されていますが、(※)
この研究以外にも、マラチオンは乳幼児の神経の発達に
悪影響を与えることが明らかになってきています。
長野県佐久市でヘリ空中散布が行われ、
この地区に住む子どもたちのうち、
神経系に異常を持つ子どもが約75名以上発生したという
衝撃の出来事もありましたね。
一般的に、こういった化学物質については、
「大量に摂りすぎなければ大きな影響はない」と過小評価する専門家と、
厳しく警鐘を鳴らす専門家に分かれるものです。
いくら許容範囲の使用量だったとしても、
毎日、輸入小麦を食べる生活をしている場合、
長期的には健康への影響が心配ですよね。
エビデンスだけでなく、専門家の立ち位置など様々なことを考慮して
小麦をはじめとする食品との付き合い方をどうしていくのかについては、
私たち一人一人がしっかりと向き合わなくてはいけない問題です。
国産小麦の良さとは?
輸入小麦とポストハーベスト農薬の危険性をお伝えしたところで、
改めて国産小麦のメリットをお伝えしていきましょう。
ですが、その前に気付かないうちに食べている小麦製品についてご紹介していきます。
実はこんなところにも?小麦製品はパンだけじゃない!
パンやパスタ、うどんなどは分かりやすいですが、
目に見えないだけで、私たちは小麦を使った食品を
意外とたくさん食べています。
例えば、
・カレーやシチューのルウ
・ウインナーやハムなどのつなぎ
・ブイヨンや醤油などの調味料
など、小麦を使った加工品は生活の中にたくさん存在しています。
ですので、新型コロナウイルスの影響で外食する機会が減った今でも、
お惣菜や加工品を良く食べる方は
知らないうちに小麦製品をよく食べていることになります。
マクロビオティックからみた国産小麦を選ぶメリット
近年、海外の著名人たちが実践していることで
注目を浴び続けているマクロビオティック。
実は国産小麦を選ぶことは、
マクロビオティックの考えからみてもとても理に適っています。
なぜなら、マクロビオティックが大切にしている
身土不二(しんどふじ)の考えに適っているからです。
身土不二とは、体に最もよく馴染むのは
その土地で育ったものという地産地消の考え方です。
近年日本ではグルテンフリーがちょっとしたブームにもなり、
小麦が悪者になっている側面もありますが、
「小麦そのものが悪いわけではない」ということを
知っていただきたいと思います。
「日本は米食文化の国」と思い込んでいる方が多いと思いますが、
実は必ずしもそうではありません。
100%白米を食べられるのは、武士や商人など、
一部の裕福な人たちだけでした。
米が豊富に収穫できるところではもちろん米栽培が盛んですが、
その多くは、古くは年貢として、明治以降も地主に納めてしまうため、
残った米をいかに次の収穫まで大切に食べつなぐかは、
農家にとっては死活問題でした。
そのため「米かべえ」など、米をかばうという意味の言葉も存在し、
米に麦やあわ、ひえ、芋などをたくさん混ぜて炊いたり
そばや小麦でお腹を満たすことが当たり前でした。
それ以前に、米栽培に適さない場所に住んでいた人々も多くいます。
道路も発達していない陸の孤島のような場所で、
米を食べられるのはハレの日だけという地域もありました。
みなさんも日本の小麦料理として、
うどんやほうとう、そうめんなどはよくご存じだと思いますが、
実はそういうものは序の口です。
小麦を使ったまんじゅう、すいとん、団子など、
全国的に小麦を使った郷土料理は驚くほどバラエティ豊かです。
日本人にとって、小麦は切っても切れない大切な食糧だったのです。
国産小麦は食品添加物の使用数が少ないことが多い
二つ目は、こだわって国産小麦を使っている食品の特徴をお伝えします。
そもそも小麦の自給率は10%程度と少ないので、
「国産小麦100%」を使った加工食品や料理は
原材料にこだわっている場合が多いです。
もちろん、「国産小麦=無農薬やオーガニック」ではありません。
ですが、輸入小麦よりも原価が高い分、
メーカーも安心安全をアピールするために
食品添加物が無添加や少ないものが多く流通しています。
実際、安いコンビニの商品に
「国産小麦100%」を売りにした商品はあまりみかけません。
ですので、安心できる食品を選びたい方には、
国産小麦が100%使われているかはひとつの目安にはなるでしょう。
国産小麦の購入で、日本の農家を応援できる
日本で使われる小麦は輸入にほとんど依存しているため、
海外での不作や原油価格の高騰など、
世界情勢によって、輸入小麦の価格は大きく左右されます。
今年4月9日のニュースによると、
業務用小麦粉の価格が6月20日の出荷分から値上げされると発表がありましたね。
輸入小麦の販売価格が4月から平均3.1%引き上げられるのだそうです。
今回、小麦価格の値上げは輸入小麦だけではなく、
国産小麦も対象だそうです。
ですが、自国の穀物を輸入に大きく頼るということは
ボロボロのつり橋を渡るような不安定さが常に付きまといます。
もちろん外食をする場合は、
なかなか国産小麦にこだわることは難しいかもしれません。
ですが新型コロナウイルスの影響で、
自宅で食事をとる機会が増えたこの機会に、
家庭で食べる小麦や小麦製品について見直してみましょう。
安心して小麦製品を食べるには?
安心して小麦を食べたい方の為に、
選び方のコツをお伝えしていきます。
ポイント1:国産小麦100%のものを選ぼう
まず一つ目のポイントは、国産小麦を選ぶことです。
国産小麦であれば、
ポストハーベスト農薬の危険はありません。
ただし、国産小麦と表示していても
コスト重視で輸入小麦がブレンドされていることもあります。
ですので、本当に国産小麦を100%使用しているのか
しっかりチェックしておきましょう。
ポイント2:無添加の小麦製品を選ぼう
さらに100%国産小麦を使用していても、
食品添加物がたくさん入ったパンを選んでいては
健康的とはいえません。
例えば、イーストフードは数種類の食品添加物を総称しての記載です。
家庭の台所に置いていないような原材料が入った
パンや加工品は、避けることがおすすめです。
ポイント3:小麦を買うなら栄養価の高い全粒粉もおすすめ
全粒粉とは小麦をそのまま粉にしたもので、
小麦の表皮や胚芽がついた茶褐色の小麦粉です。
分かりやすく例えるなら、
一般的な白い小麦粉が白米、
茶褐色の全粒粉が玄米といったところでしょうか。
胚芽米や玄米と同じように
全粒粉は胚芽がついているので、
ビタミンやミネラルが小麦粉よりも豊富です。
特に食物繊維とビタミンB1、鉄分が多いのが特徴的なので、
・便秘
・疲れやすい
・貧血や冷え症
の方は、普通の小麦粉で作られたパンやお菓子を選ぶより
全粒粉で作られたものを選ぶといいでしょう。
ポイント4:オーガニックや自然栽培の国産小麦を選ぼう
国産小麦であっても、
農薬を使用しているものも多いです。
ポストハーベスト農薬も危険ですが、
栽培中に使用される農薬も同じく危険です。
ですので、
農薬や化学肥料の心配が少ない
オーガニックの国産小麦を選ぶとより安心ですね。
さらにいうと、今の日本は肥料を与えすぎることで土壌が劣化しています。
どんなに健康に良い食品も食べ過ぎれば害があるように、
肥料もむやみに与えることがいいとは限りません。
ですので、本物志向でより体に優しいものを選びたい方は、
農薬や肥料も使わない、自然栽培の小麦を選んでみましょう。
自然栽培は、肥料も農薬も使わない農法です。
それらに頼ることなく、本来植物や土の持っている力を引き出し、
自然に負荷をかけないようにします。
有機栽培は無農薬と思っている方が多いかもしれませんが、
実際は国が安全と認めた農薬ならば使用はOKです。
肥料は有機肥料を使うことが多いですが、
家畜の糞尿を使うことも一般的であり、
それが作物の窒素過多の原因にもなっています。
それはすなわち、土壌の質がよくなく、
作物も健康ではないということです。
自然栽培は、自然の営みにならって、
自然から学び、尊びながらより添うもの。
大自然の法則を畑で応用して、
植物の本来の生き方に向き合うことなのだそうです。
なので、一般的な小麦で作られたパンや麺などで
体調が悪くなってしまう人でも、
自然栽培の小麦から生まれたパンを食べると、
便秘も肌荒れも怒らず、むしろお腹がすっきりして
お米を食べているのと変わらないくらい元気で快適という
驚くような声もあるほど。
本当に健康にいい小麦は、
農薬や肥料を使わなくても自然のパワーがぎっしり詰まって、
力強いものです。
まだまだ希少すぎる存在の自然栽培小麦ですが、
これこそが日本のメジャーになってほしいですよね。
一度味わって、その大きな違いを体感してから、
「いま店にあふれている小麦の食べ物って、一体なんだろう…」
と考えてみるのもおすすめです!
安心して食べられる国産小麦を増やしていこう
今回は、ふわふわでもちもちのパン作りに欠かせない
輸入小麦の危険についてお話しました。
輸入小麦には国産小麦にはないポストハーベスト農薬のリスクがあります。
より安全でオーガニックな生活を楽しみたい方は、
無農薬・無肥料の自然栽培小麦、オーガニック小麦を選びましょう。
あなたの買い物の仕方を変え、
美味しくて安心して食べられる国産小麦を増やしていきましょう。
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