メニュー

  • LINE
  • facebook
  • Instagram
  • twitter
  • お気に入り

メニュー

Organic Life to all the people.

  • LINE
  • facebook
  • Instagram
  • twitter
  • お気に入り
本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ IN YOU Market 本物のオーガニックが見つかるオーガニックショップ
IN YOU Market

目先の利益ばかりを追う大規模農業が存続できない6つの理由。野菜を生産する大規模農場で9年間働いた私の実体験からお伝えします

目先の利益ばかりを追う大規模農業が存続できない6つの理由。野菜を生産する大規模農場で9年間働いた私の実体験からお伝えします


近年、我が国の農業は、「強い農業」「儲かる農業」をスローガンとして掲げ、農業の”大規模化”を進めています。

また、企業が農業にする参入する”企業化”も進んでおり、農地を集積しながら”効率的””儲かる”大産地を形成する動きを見せてます。

一見、威勢の良い農業の大規模化ですが、日本の農業は、果たしてこの方向性で正解と言えるのでしょうか?

農業の大規模化や企業化について、テレビや新聞で、デメリットを報道することはほぼありません。

しかし、実態はどうなっているのでしょう。

そこで、野菜を大規模農場で生産する会社にて9年間働き、独立して小さな有機農業を始めた私が、”大規模農業の弊害”にスポットライトを当て、今後の日本農業のあるべき姿を提案します。

目先の売り上げを追う大規模農業が続かない6つの理由



農業は、人類が”生きるため”に何万年も続けてきた営みです。

したがって、農業は未来永劫存続することが最大のテーマとなるはずです。

しかし、ビジネス色の強い大規模農業は、一年単位の”利益”を第一義としています。

特に企業が運営する場合は、ビジネス臭が色濃くなってきます。

目の前の売り上げばかりを追う農業をこのまま拡大させて、将来は大丈夫なのでしょうか?
ずっと続けることができるのでしょうか?

私は、非常に警戒感を抱いています。以下詳細に迫っていきましょう。

そもそも農業は利潤追求と相性が悪い



まず、農業は、工業やサービス業と異なり、”利潤追求と相性が悪い”という点を押さえておかねばなりません。

工業は、生産工場や施設に投資をすれば、大量に製品を生産できるようになりますし、サービス業は、サービスに付加価値を付けることによって、利益を増やすことができます。

しかし、農作物はどうでしょう?大型トラクターで耕そうが、長さ100mのビニールハウスで育てようが、冬に暖房を焚いて育てようが、トマトはトマトです。

いかに科学技術を駆使しようが、トマト以外のものにはなりませんし、育つ速度も大きさもさほど変わりません。

農業は、お金をかけたところで、利益率を大きく上げることには貢献しないのです。

ごく一部、高糖度であったり、見た目の変わった野菜が、比較的高単価で取引されて、もてはやされたりしています。しかし、そのようなものはあくまでも”嗜好品”です。

我々の生活を支える食べ物ではなく、どちらかと言えばタバコやコーヒーに近いものですね。

国産農作物を、このような”儲かる”嗜好品として生き残らせて中国などに輸出し、普段食べる農作物は、安全性の怪しい安い輸入品にしてしまうというのでは、困ります。


化学肥料がないと物理的に無理!



私は、ネギやトマトなど野菜を生産する会社に勤めて、栽培にも携わっていました。

元々、私は有機農業を志向しており、入社した頃は有機農法で野菜を生産することを提案しようと思ったこともあったのですが、企業として”効率的に”大規模”に農業をやろうとしたら、それは非常に困難でして、結局諦めた経験があります。

例えば、肥料ひとつとっても、畑が5haといった大面積になりますと、かなりの重作業となります。

発酵鶏糞など有機質の肥料と比べて、成分が凝縮されている化学肥料を散布機で撒くとしても、1日仕事となってしまいます。

10aでさえ、約30分はかかりますからね。

これを、堆肥や有機質肥料にしようとすれば、カサが増えるので作業時間は数倍に膨らんでしまいます。

そもそも、大量の堆肥をストックしておく場所がありません。

ひとつの経営体が大規模で農作物を生産するとなると、物理的な制約が出てきます。

従業員として人件費が発生する以上、企業としてはどうしても化学肥料の使用が前提となってしまうのです。

近代化・機械化で、人の極力いない農場にしないと成り立たないのです。


脱・農薬は、ほぼ不可能!



企業として農作物を生産する以上、ニーズに合った農作物を生産する必要があります。

では、生産企業はどのようなニーズに答えているのでしょうか?

それは、野菜を食べる消費者・・・ではなく、実際のところは、スーパーや、その間にいる青果市場のニーズを重視している場合が多いのです。

彼らが本音として重視しているのは、野菜の安全性や栄養価ではありません。

野菜は“一年を通して安定的に供給してくれること””見た目がキレイであること”の2点に集約されます。

つまり、スーパーで売りやすい野菜ということですね。

安全性や栄養価については、農家ごとにいちいち個別に計測したりできないので、特に商談で話題に出ることもありません。

野菜を生産する企業としては、自社の農作物をブランド化したい意図があるので、そういった、売る人たちのニーズに応えることになります。

消費者ではなく、市場原理から湧いてきたニーズに答えて野菜を育てるとなると、生産現場はどうなるでしょうか?

季節を無視して、一年中同じ野菜を(しかもキレイに)育てないといけないわけですから、激しく農薬に依存することになります。

ネギやキャベツを夏に育てれば、害虫にやられることは必至です。

自然の論理から考えれば、夏はネギとキャベツの代わりに、例えば青シソとモロヘイヤを育てれば病害虫にやられることはなく、農薬もいらないのですが、棚の品揃えを重視するスーパーの論理としては、それは受け入れ難いのです。

大規模農業は、売り先となる、大きな市場原理に振り回されてしまいます。

資源を大量に浪費する



安定的に、しかも速く野菜を生産するとなると、ビニールハウス、ポリマルチ、暖房といった、石油由来の資材や燃料を大量に必要とします。

さらに、収穫した野菜を集約的に調整して袋詰めするために、巨大な施設を建てて機械化することになります。

さらに、在庫をストックするために、大型冷蔵庫も要ります。

常に電気を大量消費する農業となってしまいます。

これは、もはや『工場』ですね。

私が勤めていた会社では、ビニールハウスを使った野菜栽培がメインでした。

この、ビニールは(風の強さなど地域差はありますが)寿命が約2〜3年です。

台風や春一番が来ると、ビニールが20棟程度裂けて産業廃棄物として捨てるのが、ある意味風物詩となっていました。

強い台風が来て大量に裂けてしまった場合、捨てるために集めたビニールは、

プレハブ一棟分ぐらいの体積

となります。

回収に来た業者さんに、

「この大量のビニールは、この後どうなるの?」

と尋ねたところ、埋め立てるのだと聞いて、気分が悪くなった記憶があります。

泥の付いて汚れてしまったビニールは、リサイクルできないのだそうです。

日本全国で毎年埋められているビニール資材の総量を想像すると、なんだか胸焼けがするような気分になりますね。


ポリマルチも同様です。



毎作剥がして捨てるわけですから、ビニールハウスよりも、より消費の激しい資材です。

中には、剥がすのが面倒くさいからと、トラクターで漉き込んでしまう人もいます。

こうなるともはや環境破壊ですが、実際このような行為は見えないところで行われています。


企業として、人件費を抑えながら大規模農業をするとなると、どうしても少人数で機械や資材に依存する”資源浪費型”の農業に傾倒してしまいがちです。

その末路が、最近台頭している水耕栽培や植物工場といったものでしょう。

とてもじゃないけれど、今後100年すら続くとは思えません。

攻めも速いが撤収も速い



中山間地を中心に、農地は耕作放棄地となり、年々セイタカアワダチソウ畑と化しています。

企業は、そのような農地を買い集めて大産地を形成していきます。

近隣農家や住人からすると、農地を活用してもらえて嬉しいような、侵略されているような、複雑な気分でその様子を見ているようです。


破竹の勢いで生産規模を拡大する企業ですが、排水性や日当たりといった農地の条件が悪かったり、利益が薄いと判断すると、あっさり放棄するという特徴があります。

日本は農業に限らず、郵便、電力など公的な仕事をどんどん民営化してきました。

しかし、”公共性”の高い仕事は、短期間の利益に左右される企業に任せるのは不向きだと私は考えています。


今年の冬、新規参入した電力会社が発電用燃料の不足の煽りを受け、一部で電気代が高騰してニュースになっていました。

早くも、存続の危ぶまれる新電力会社も出てきました。

生活必需品は、持続力と安定性が求められます。

特に、生きるために必要な食料を生産する農業は、利益が薄いからと簡単に放棄されては困りますよね。

しかし、企業が農業を経営した場合、一年単位で見て利が薄いと判断すると、あっさり捨ててしまう場合が多いのです。

これは、個々の経営者が悪いというよりも、企業というシステムが農業と相性が悪いのだと思うのです。

企業は、発展し続けることを前提としているシステムで、定常を苦手としているからです。

フードロスの元凶



企業が大規模に農作物を生産する場合、基本的には一つか数種類の品目を大量生産する”モノカルチャー”となります。

多品目にすると、品目ごとに機械や栽培方法を変えたりと”非効率的”になって、利益が下がるからです。

商品としての見た目を揃えるため、品種も、絞り込んでしまいます。

したがって、同じ野菜を、同じ時期に大量に出荷できるように栽培するわけですが、人間の胃袋の大きさは限られています。

全国的に災害や天候不順が無いと豊作になり、あふれかえった野菜で、青果市場はパンクしてしまうのです。

野菜の販売単価は、小松菜一袋10円など、段ボール代にすらならないなんてことは、しょっちゅうです。


私が取引していた青果市場の人から聞いた話ですが、春や秋の豊作シーズンになると、積み下ろしされて市場の施設からあふれた野菜は、そのまま順番に運ばれて廃棄されているのだそうです。

種をまいて、水をやって、収穫して運んできた野菜が、そのままゴミとして処理されてしまう。

出荷した側からすると「一体、これは何をしているんだ?」という気持ちになってしまいますが、青果市場の人にとっては当たり前の風景のようです。


そして最後は、青果市場から「明日は、送ってこなくてもいいよ。赤字やろ?」などと、やんわり出荷を拒否されるに至るのですが、そうなると、畑にある野菜は全てトラクターですき込んでしまうことになります。

別に、ニュースになるような豊作の年でなくても、大規模産地ではよく見られる光景です。

スーパーに届く以前に、このような見えにくいフードロスがあるのですね。

これは、一部の大産地がむやみにに大量生産してしまう”モノカルチャー”に原因があると、私は見ています。


小農型の有機農業が最善解。実際に始めてみて私が体感したこと

私は、これまで挙げたような『大規模農業の弊害』をこの目で見て、身体で感じてきたわけですが、そうなれば代案を出さねばなりませんね。

私は、9年間の反省から、退職して”小農型の有機農業”を始めました。

小さな畑で、これからの日本の農業を模索していきたいと考えています。

以下、自分で有機農業をやってみて体感したことをお伝えします。

スーパーに振り回されない



50aの小さな畑で育った私の野菜は、地域の直売で販売しています。

そこでは、スーパーのように周年安定出荷を求められるわけでもなく、細かい規格分けや、過剰包装も要りません。

多少虫食いがあっても問題なく販売できますし、青果市場のように、単価が大暴落することもありません。

直売は、消費者が本当に求めている、安全性、新鮮さ、旬の味に応えることができます。

売る側の歪んだニーズに惑わされることなく、本当の意味で”良い野菜”を育てることができるのは、小さな農業です。

大規模農業だと、どうしても直売のような”小さな市場”を相手にすることが難しいのですが、小農であれば、地域で細やかな販売ができます。

消費者が小さな直売所を活用することで、有機農業を実践する小さな農家を育てることにもつながります。

★農薬を使わずに育てられた奇跡の「いちご」【1箱2パック】|数量限定・期間限定!

省資源の丁寧な農業ができる



小さな農園であれば、大げさなトラクターや施設は必要ありません。

私は、小型耕耘機だけで50aの畑を管理しています。

旬に合わせた野菜を多品目で栽培するので、ビニールハウスや暖房といった資材も不要です。

冬は素直に、寒さに強いホウレンソウや、ミズナなどを植えればいいのです。

ポリマルチも要りません。自然に生えてきた雑草を伸ばし、30㎝まで育ったら鎌で刈って、マルチ兼堆肥にしてやればいいのです。

多少手間はかかりますが、人を雇っているわけではないので、さほどシビアに考える必要はありません。

このように身の丈に合った畑を丁寧に手入れをすれば、化石燃料を浪費することなく永続的に続かせることができます。石油が枯渇しても、小型耕耘機が鍬になる程度ですからね。

小さな農業をしていれば、農薬も化学肥料も要らず、自動的に環境負荷の少ない、有機農業が成り立ちやすくなると思うのです。

農民は、実は『万能民』だった



農業は自然を相手にする生業ですから、どうしても災害の影響を受けて収量が減ったり、逆にできすぎてしまったりというトラブルはあります。

冬は農閑期になって仕事も減ってきますね。

大規模農業ですと、市場やスーパーのニーズに応えるべく、年中農業をやらなければなりません。

そこで、種々の資材、農薬などを駆使し、無理矢理自然をねじ伏せて農業だけを続けようとします。

結果、豊作でも強引に出荷して、自ら首を絞めてしまいます。

大規模農業は、莫大な投資をしている以上、1日も止まることができません。

しかし、拡大路線を採らず、投資をしない小さな農業は、柔軟な対応が可能です。

かつて江戸時代の農民が、冬にむしろやワラジを編んでいたように、農作業ができない時は、別の仕事をすれば良いのです。

農業法人に勤める会社員では、なかなかそうはいきませんね。

近年は、在宅でできる副業はいくらでもあります。

自然の法則を無視してまで、農作物を育てることはないというのが、私の自論です。

自然に合わせて仕事のバランスをとることで、小さな農業は破綻することなく末長く続けることができるのです。

むしろ、近代化以前の農家は、このスタイルがメジャーだったのです。

本来の、なんでもできる”万能民”スタイルに戻るだけです。

新型コロナウイルスの影響でリモートワークや在宅ワークが普及し、都会に出て仕事をする必要性が薄れてきました。

これからの日本は、地方で小さな農業をしながら、才能に応じてもうひとつ仕事をするというライフスタイルが、マッチしてくるのではないかと思います。

栽培技術の多様性を持たせる



少数の企業が、大面積を管理していると、気候や社会情勢が変動すると、壊滅するリスクがあります。

効率性を追求する企業が農業を行うと、品目、品種、栽培方法を統一したがります。

調子が良いときは、どんどんその方式で拡大するのですが、トラブルがあると一気に破綻してしまいます。

例えば、扱っている品種が特定の病原体に弱いことが発覚した場合、全滅してしまうことも考えられます。

事実、私は会社員時代、ミニトマトでそれを体験しました。

扱っていた品種が黄化葉巻病に弱く、壊滅してしまったのです。

農業は、なるべく多くの小さな経営体に分かれて、それぞれの環境に合わせた農法で行う方が、本当の意味で”合理的”だと思います。

農法に”多様性”を持たせておいた方がいいのです。

同じニンジンを育てていても、農家によって選ぶ品種や肥料の種類、量も違うでしょう。

植える時期も差があるはずです。

そうすれば、病害虫の流行や、気候変動があっても、どこかの農家のニンジンは生き残る可能性があります。

生物の歴史を見ても、マンモスや恐竜は絶滅しましたが。ネズミや恐竜は生き延びました。

農業も同じく、マンモスや恐竜タイプを目指すのではなく、小さなネズミや鳥タイプにしていけば、ずっとこれからも続く農業となるでしょう。


★農薬を使わずに育てられた奇跡の「いちご」【1箱2パック】|数量限定・期間限定!

日本人の身の丈にあった小さな有機農業に立ち返る



日本の農業は衰退の一途で、農家の数は減り続けています。

しかしそれは、これまでの農業が小さかったからでしょうか?
非効率的だったからでしょうか?

『否!』と私は言いたいところです。

今の、おじいちゃんおばあちゃんがやっている農業は、日本としてはもうすでに相当大規模農業です。

戦後、大規模農業を突き進めてきた矛盾が拡大して破綻かけているから、みんな辞めていくし、後継者がいないのです。

その流れを変えないまま、もっと大規模化して、企業に任せて、ドローンとITをテコ入れしたら・・・

さらなる大きな破綻が待っているだけだと、私は睨んでいます。

むしろ、一度原点に立ち返り、日本人の身の丈にあった小さな有機農業に立ち帰ったとき、新たな道が拓けてくるように思うのです。

オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market

IN YOU Market

小さな有機農家を応援!IN YOU厳選、オーガニックの野菜・果物

農薬を使わずに育てられた奇跡の「いちご」【1箱2パック】|数量限定・期間限定!
¥ 6,770 (税抜)
自然栽培ヤーコン(愛媛県産)|どんな料理にも使えます。低GI・腸内環境の最高のパートナー
¥ 3,676 (税抜)
自然栽培はっさく(広島県産)|貴重な原種の八朔。注文後に収穫するから鮮度抜群!苦味成分ナリンギンでダイエットやアンチエイジングに効果的。
¥ 3,117 (税抜)
自然栽培の伊予柑|こんな、いよかん人生で初めて!「未来への伊予柑」
¥ 3,223 (税抜)
自然栽培レモン(広島県産)|安全な無農薬!注文を受けてから収穫するから鮮度抜群!絞り汁がそのまま飲めるほど美味しい。アンチエイジング・ウイルス対策にも。
¥ 4,084 (税抜)
無農薬さつまいも(安納芋)種子島産|黄金色に輝く、絶品の味!ねっとりしていて甘さが濃厚。農薬や化学肥料は一切不使用。
¥ 4,324 (税抜)

こちらの記事もおすすめです!

日本での農薬使用は絶対になくならない!消費者までもが無意識的に農薬を求める驚愕の事実

【現場からの声】国が推進するスマート農業に違和感あり!農業は効率よく質の高い農産物を作ることだけがすべてなのか?

魂を売った“ビジネス・オーガニック”が急増中!金儲けの道具に成り下がり、その本質が急速に失われつつある危機的現実

この記事のタグ
お気に入り登録する
シェアする

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

あなたにお勧めの記事
関連記事
ページ上部へ