魂を売った“ビジネス・オーガニック”が急増中!金儲けの道具に成り下がり、その本質が急速に失われつつある危機的現実
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魂を売った“ビジネス・オーガニック”が急増中!
金儲けの道具に成り下がり、
その本質が急速に失われつつある危機的現実
オーガニックシャンプーやオーガニックチョコレートなど、
エコで身体によくクリーンなイメージがあるオーガニック製品は
何となくイメージがいいものですよね。
しかし、消費者の皆さんの感覚とは裏腹に、
実情は少し異なります。
今のオーガニックは、あまりにも市場経済に組み込まれ過ぎてしまい、
オーガニック本来の目的を忘れている、と感じるのは私だけでしょうか?
この記事は、「市場経済に魂を売ったオーガニック」と題して、
どっぷり市場経済に浸かってしまったオーガニックについてお話しするものです。
そして、私自身もオーガニック(有機)農家として、
オーガニックが本質から外れた世界に行きつつあることには
深い悲しみを感じています。
この記事を読むあなたには、オーガニックの本質を見失って欲しくない。
そんな思いで書いた記事です。
記事を読み終わり、皆さんが日々の消費活動について
少しでも見直していただくことができたなら嬉しいです。
市場経済に魂を売ったオーガニック!
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オーガニックとは本来、経済性や効率性とは離れた世界にあり、
貧困や飢餓、環境破壊など世界的な問題を解決できる手段です。
しかし残念ながら、近年のオーガニックは市場経済に魂を売った、と言われています。
オーガニックの本来の目的を忘れて、金儲け主義のビジネスの道具に
されてしまっているのです。
“4原則”を知らずしてオーガニックは語れない
オーガニックには4つの原則があって、ビジネスや経済活動に組み込むには、
これらの原則を十分に理解している必要があります。
その4つとは「生態系」、「健康」、「公正」、「配慮」。
このことを忘れ、経済性や効率性ばかりが重視されると、
オーガニックは“工業製品化”し、一般製品と何ら変わらなくなります。
この『オーガニックの4原則』の詳細は、以下の記事で詳しく解説していますので
ご興味のある方はご覧ください。
オーガニック認証マークだけが
ビジネス拡大の道具として一人歩き
USDAオーガニック(アメリカ)、ユーロリーフ(EU)、有機JAS(日本)など、オーガニックを名乗るためには、それぞれの国が定めたオーガニック基準を満たして
認証を受ける必要があります。
あなたも、以下の画像のようなマークがついた商品を
どこかの店頭で目にしたことがあるはずです。
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そしてオーガニックを愛する消費者は、
このマークを頼りにオーガニック製品を選んでいる、と言っても過言ではありません。
でもこれは、あくまで消費者視点ですね。
残念ながら企業側から見たオーガニックマークは、
自社製品に付加価値をつけ、高く売るためのツール(道具)としか
見られていないことが多いのが現状です。
市場経済に組み込まれて忘れ去られる「オーガニックの精神」
先ほどオーガニックには4つの原則があり、経済性や効率性とは離れた世界にあると言いました。でも、今のオーガニック製品や、オーガニック製品を扱っている会社を見ていると、
その逆の方向に動いている気がしてなりません。
つまり、オーガニックの4つの原則はすっかり忘れられ、
経済性や効率性が求められるオーガニックに成り下がってしまった印象です。
ちょっとだけ考えてみてください。
・その製品は、本当に生態系に配慮されたものでしょうか?
・その製品は、本当に労働搾取の結果、生産(製造)されてはいないでしょうか?
・その製品は、あなただけではなく、生産現場の生き物や現地の方皆を健康にするものですか?
・その製品は、次世代も見据え、健康や環境に配慮されたものですか?
販売している企業が、一体、どれほどあることでしょうか?
残念ながら、オーガニックマークを表示してあることだけを重視し、
自社のオーガニック製品を高額で販売することだけに
力を入れている企業がほとんどです。
そして、そんな市場経済にオーガニックは
他の非オーガニック製品同様に組み込まれてしまいました。
これが、「オーガニックは市場経済に魂を売った」と言われる所以です。
オーガニック製品の価格破壊で
真面目にオーガニックに取り組む企業や農家は潰れる
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市場経済に魂を売ったオーガニックが、その後どうなるかについて深掘りします。
結論から言えば、他製品と同様に価格破壊に巻き込まれます。
そして、真面目にオーガニックに取り組む農家や企業ほど、
市場経済の中で淘汰されてしまう悲しい現実が待ち受けています。
企業からの容赦ない値下げ圧力
【オーガニック製品を買い叩く企業たち】
そんな価格破壊の具体例を挙げますね。大手スーパーなどのバイヤーはしばしば、採算が取れないレベルまで
オーガニック製品の価格を下げて納品するように生産者やメーカーに要求します。
安いオーガニック製品が手に入る消費者にとっては嬉しいことかもしれませんが、
実際に畑でオーガニック農作物を作っている農家や、
有機農産物を加工する小さな企業からすれば死活問題です。
さらに、その問題は国内だけに留まらず、中国など、低コストかつ大規模なオーガニック農場を
展開している国から輸入が拡大され、自国のオーガニック製品の価格はさらに押し下げられるでしょう。
これでは、真面目に(適切なコストをかけて)オーガニックに取り組む規模の小さな農家や企業は潰れていき、
オーガニックを食い物にした偽物オーガニックが世の中に広がる原因になるだけです。
ビジネスに利用され、淘汰される小規模有機農家
実は海外では、家族経営のような小さな規模で成り立っていたオーガニック市場が、次第に消滅しています。
大手小売業者が、このような零細オーガニック経営に価格を下げるように
圧力をかけるようになったからです。
こうなると、零細農家は生産効率が低いため生き残りが難しくなります。
その結果、有機(オーガニック)農業を辞めるか、規模を拡大した大規模オーガニック農家になるしか
の選択は残されていません。
しかし、小さい規模で大型機械などを使う必要がなかった有機農家が、
規模拡大に対応するのは現実的に難しく、多くの農家はオーガニック農業で生活できず辞めていきます。
☆東欧の小国・リトアニアの小規模有機農家の実態をご紹介した、こんな記事もあります。
生産現場はオーガニックの基準の罠にはまっている
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そしてオーガニックをビジネスの踏み台にしているのは、企業だけではありません。
実は、オーガニック(有機)農業に取り組む農家自身も、オーガニックの4つの原則を理解せず、
オーガニックマークを付けることだけが目的になっている場合があるのです。
もっと言えば、「オーガニックの基準さえ守っておけば、理念なんかどうでもいい」
といった空気が生産現場にはあるということです。
基準さえ満たしていれば、
オーガニックの原則を守らなくてもOKなのか?
例えば、日本の有機JAS制度の基準の中には、農薬について以下のようなことが書かれています。・農産物に急迫した又は重大な危険がある場合で、対策が取れない場合はJASが認める農薬が使用可能である
化学合成農薬と比べても安全なものです。
しかし、殺菌、殺虫効果があることは事実なので、使用すれば生態系のバランスは必ず崩れ、
生き物達の健康が害されてしまいます。
でも、基準を守り、認められた農薬しか使っていないため、
有機JASマーク(オーガニックマーク)を付けて市場に流通させることができるのです。
でもその場合、繰り返しますが、オーガニックの4つの原則は守られていませんよね。
結局、その国のオーガニック基準させ満たしておけば、
オーガニックの4つの原則を無視してもオーガニックを名乗れてしまうのです。
こうして、有機農業の現場は、原則を忘れた基準の罠にどんどんハマっていってしまいます。
オーガニック基準の罠にはまってしまう農家の実例
上記は農薬の基準に関する罠についてでしたが、他にもありますので簡単にご紹介しておきます。・堆肥などを自分で作ると効率が悪いので、外部から購入する
・少量多品目栽培では栽培効率が悪いので、儲かる同一作物を大量に作る
・土層を大型機械で撹拌して、大量の土壌生物の命や棲家を奪う
一般の農家とさほど変わらい有機農家も多くいます。
何度も言いますが、これらは、オーガニックの本来の原則には反しますが、
これらは有機の認証の基準に違反していません。
正しいオーガニック製品を見極めよう
【企業のメッセージこそが重要です】
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企業は、このように基準を守られただけのオーガニック原料を使って製品を作り、
私達消費者は、多少割高でも、そのオーガニックという付加価値にお金を支払って購入します。
この記事で読者に一番伝えたいことは、
オーガニックマークは、本物のオーガニックのお墨付きを
与えるものではありません
ということ。
もし、あなたが正しいオーガニック製品を手にしたいのであれば、
企業のメッセージをしっかり読み込んで下さい。
例えば、私がこの記事で書いた内容(オーガニックの4原則)などを力説している会社などは、
正しいオーガニック製品を扱っている可能性が高いでしょう。
・その会社がオーガニック製品をい取り扱う理由は何か?
・その会社の社長のメッセージから、オーガニックの原則が伝わってくるか?
・オーガニック事業で社会貢献をしているか?
その意味で、原則を貫いた本物のオーガニック製品の普及の鍵は、
オーガニック製品をもとめる消費者が握っていると、私は確信を持って言えるのです。
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