月のリズムと塩浴効果で夏が来る前にセルフメンテナンスをしよう!
今年も下半期に突入しました。7月はグレゴリオ暦で年の第7の月。日本では、旧暦7月を文月(ふみづき、ふづき)と呼んでいます。文月の由来は、7月7日の七夕に詩歌を献じたり、書物を夜風に曝す風習があるからというのが定説となっていますが、七夕の行事は奈良時代に中国から伝わったもので、元々日本にはなく、稲の穂が含む月であることから「含み月」「穂含み月」の意であるとする説もあります。
そして梅雨が空ければ灼熱の夏がやってきます。暑くて生活リズムが変わったり、体調を崩しやすくなる人もいますが、今のうちから暑い夏を順調に過ごせる’準備’をしていきたいところです。私は毎年夏前から食はもちろん、睡眠やヨガ、プチ断食など組み合わせながらカラダのセルフメンテンスを行っています。梅雨明けまでに準備するのが肝です。前回に続き「月のリズム」に基づいてお伝えしたいと思います。
新月の日は陰性のものをやめてみよう
マクロビオティックでは陰陽のバランスを整えることを大事にしています。新月の日は、体の「浄化」や「解毒」などに最適の日なのでこの日はコーヒー、 甘いもの、アルコールなどをやめても禁断症状があまり強く出ません。さらに新月に何も食べずにいると、体は毒素を分解して、外に出す力がもっとも高まって いるため、普段の日よりも病気の予防をしやすくなります。
つまり新月にプチ断食をすると、 解毒力が琳し、血管の洗浄力が高まります。汗となって汚れが発散され、呼吸で毒素が揮発して、体の浄化のスピードが加速されるからです。
逆に満月の日は、体が食品添加物や農薬などなんでも吸収してしまうので注意したいところです。満月のときは「安心・安全のもの」を食べるようにしたいところです。何を食べても吸収してしまうので食べたら太るのもこの日です。満月の日からのダイエットを始めると効果的と言われますが、これは水分が組織に吸収されやすい日だからです。
ただ結合組織が柔らかになるのもこの時期であるため、手術のあとの経過はあまりよくなかったり、後遺症や副作用が出やすい時期でもあるとされています。ワクチンの摂取も満月の3日前から避けるほうがよいと言われています。
満月は吸収力が高い!昼は消化器が、夜は肝臓・腎臓がはたらく
吸収力の増す満月の日にプチ断食をすると、ダイエット効果が上がるのですが、このときに栄養価の高いものを飲みながらプチ断食をすると、その栄養成分や薬効成分の吸収率がよくなります。それにより新陳代謝能力が増して、体のつくり替えがスムーズに行われます。新月と満月の日のプチ断食は、月のエネルギーと共鳴することで、解毒力や体をつくり変える力が、それ以外の日の倍以上の効果を発揮するのです。
よく「食事を抜くなら朝食がよい」といわれますが、私は朝食よりも夕食抜きのほうが体によいと考えています。それは、体内のメカニズムからわかります。 昼間は太陽が出ています。「陽性」の状態で元気に働くのは、中が空っぽ(陰性)の胃腸などの消化器系です。反対に太陽が沈んだあとの月が出ている夜(陰性)に主として働くのが、中身の詰まった「陽性な」腎臓や肝臓などの臓器系です。 ですので、昼間、太陽の出ている間に食事をすると、胃腸が活発に働くので、消化吸収力がよくなり、活力が体にみなぎります。昔の人は、そのことを知ってたのか、明るいうちに夕食をすませる傾向にありました。昼夜逆転の生活をしている人に不健康な人が多いのはほとんどここに理由があると感じます。体内のメカニズムに反しているのでカラダが悲鳴をあげるのです。病気になっても仕方ないのです。気をつけたいところです。
朝、食事を抜くと、血糖値が上がりきらず、脳にも栄養が届きにくくなるため、思考力が低下したり、 やる気が出なかったりします。朝食をとらずに、夜にたくさん食事を食べたりすると、胃腸は疲れきってしまいます。現代社会ではなかなか難しいかも知れませんが、夜9時以降に夕食を食べると、胃腸は眠ってしまった状態であるので、消化が十分行われず、 胃腸に食べ物が残ったまま朝をむかえることになります。そうなると、朝の目覚めが悪くなり、体も疲が残ったままです。
食事を抜くのは胃腸を休ませたいときに効果あり
夕食を早めにすませたり、夕食を抜いたりすると、消化によって発生した活性酸素などの老廃物(酸化物)の処理をする肝臓や腎臓の働きがよくなります。夜食べすぎるということは、一晩中、体内で酸化物が発生し続けることになるので、浄化にあたる臓器は疲れきってしまいます。夜食べすぎて、翌朝、胃がムカムカしたり、胃がもたれたりという経験をした方もいるはずです。体が重く感じたりすることもここに原因があります。朝抜いていいと言えるのは胃に消化できなかった食べ物が残っているときがいいでしょう。私もそういう日は朝食を抜いたりしています。夜は抜いても問題ないほどなのです。とにかく夜は食べ過ぎないこと。これに尽きます。夏バテの原因もこのあたりの生活リズムにあると私は感じています。
プチ断食の話で言うと、夕食をときどき抜くことで血液がきれいに浄化されます。臓器や末梢の細胞に酸素や栄養をタツプリ含んだきれいな血液が供給されるので細胞は元気になります。顔のツヤがよくなったり、肌にうるおいが戻ってきたりもするでしょう。若返りの秘訣は「ときどきの夕食抜きの生活」なのかもしれません。外側から何かを加えるのではなく、やはり内側のコントロールが大切なのです。
新月と満月の日の塩浴でデトックス効果が上がる!?
月の引力によって海面が引っぱられる結果、干潮と満潮という干満の差が生じます。その引力によって、海には海流が生じ、波が浜に打ち寄せるのです。月のおかげで「地球規膜の水の循環がなされている」ともいえるでしょう。その水の大部分を海が占めるわけですが、その海水を煮詰めることによって作られた自然塩にもまた、月のエネルギーが含まれているといえるでしょう。水にも塩にも、浄化の力があるのです。現に神社でも、禊(みそぎ:心身を洗い清める行為)にはよく水と塩が川いられます。
つまり新月と満月の日の夜に塩を入れたお風呂に入ると、さらにデトックス効果が上がるという話も頷けます。月のエネルギーは水と共鳴し、水のなかに情報として取り込まれるのです。ホルモンと共鳴し、内分泌の流れをよくする情報も月の情報ですが、月の引力が水を介して人間にもっとも働きかけてくれる日が、新月と満月なのです。
新月と満月の日では、毒素の出方に違いがあります。地球の裏側から引力を受ける新月には、足・腰など体の下部のほうから毒素を吐き出しやすくなります。尿や便、月経血からの排池機能が高まるのです。反対に頭の上に月がくる満月の日は、肩や首、頭など、上部から引力によって毒素が引き出されます。発汗や呼気を通じて、汚れが排池されやすくなるのです。 そういった日に、海水から作られた自然な塩をお風呂に入れて入浴すると、月の引力と水、 塩の浄化作用によって、皮層からダイレクトに体内毒素が引き出されるのです。
1%の塩浴が体内毒素を排出する
塩の量は、お風呂の湯の1%くらいが目安です。100リットルに対して約1kg。皮膚の汗腺に目詰まりした脂を溶かすことで、皮脂に滞った有害物質を排泄することができます。自然塩に含まれるマグネシウムなどの微量ミネラルには脂分を溶かす働きがあるため、月のリズムを使って塩浴することで、抜群の排泄効果が得られるのです。このときに、夕食を抜いた断食状態でお風呂に入ると、断食のデトックス効果と塩浴の排泄作用の絶大なダブル効果を得ることができるでしょう。
食品添加物や農薬、皮膚から入ってしまった経皮毒といわれている有害物質で、人間の体内が複合汚染されている状況のなか、このやり方は排泄を促し、がんやアトピーなどの病気を予防する働きもあります。さらにはヒーリングミュージックで「癒しの音波」を与えることで腎臓と共鳴し、成長、発育、などのホルモン分泌を促してくれます。お風呂で音楽を聴くのもおすすめです。
陰陽五行と腎機能の関係性とは?
古代中国では、自然界のあらゆるものを陰(いん)と陽(よう)にわけました。太陽は陽で月は陰、奇数が陽で偶数が陰、表が陽で裏が陰といった思想を「陰陽思想」といい、この陰陽思想はやがて五行と結びついていきました。 五行の思想は自然界は木(もく)、火(か)、土(ど)、金(ごん)、水(すい)の5つの要素で成り立っています。「もっかどごんすい」と呼ばれています。五行の行という字は、巡るとか循環するという意味があり、5つの要素が循環することによって万物が生成され自然界が構成されていると考えられていたわけです。 この五行(5つの要素)の相互間には、相性が良いとされる「相生(そうじょう)」、相性が悪いとされる「相剋(そうこく)」、ますます盛んに強くなるとされる「比和(ひわ)」があります。腎臓は「老廃物をカラダから追い出してくれる機能」「血圧を調整してくれる機能」「強い骨をつくる機能」そして「血液をつくる機能」があります。陰陽五行でいえば、腎は水と塩分、耳を支配する臓器と言われています。水と塩、音楽と月のリズムを活かした新月と満月の日の塩浴が、腎の強化にもぴったりなのです。
カラダのメンテナンス、例えばダイエットなどつい、外的なものに頼ってしまうこともありますが、身の回りにあるもの、自然界の法則やエネルギーに注目すると実に効率的に作用することがあるものです。それくらい「月」は大きなエネルギーを持っているということを多くの人に知ってもらえたらと思います。
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