それでもまだ牛乳由来のチーズを食べますか?日本の危険な乳製品事情とヴィーガンチーズの作り方お伝えします。
日本の食生活に欠かせなくなったチーズにはらむ危険
お酒のおともに。子供たちが食べるお菓子の材料に。
いまや、見かけない日はないほど流通している乳製品であり、
日本国内でも、バランスのとれた食事を心がける上で、代表格ですね。
小学生時代の給食では、主食、主菜、副菜、フルーツ、
そしてカルシウムを補うと教わった、牛乳やチーズが頭に浮かびます。
今も自宅で冷蔵庫を開ければ、見慣れた姿があるのでは?
厚生労働省でも推奨されるほど、国をあげて推しに推されている乳製品。
少し立ち止まってみたときにふと感じる疑問。
どこでどんな風に作られているのか。あなたははっきりとイメージできるでしょうか?
いつから日本人は乳製品に抵抗がなくなったのか
日本では、明治期に肉を食べる文化を「輸入」する以前、牛乳さえ飲む習慣が無かったと言われています。文明開化を経て以降、第二次大戦後には高度経済成長期を迎え、畜産業では工業化をすすめてきました。
牛の品種改良や、飼育環境の整備を進めた結果、家畜(肉)、ミルク、それに準ずる乳製品の量産に成功。
現代に、どこでも誰でも、牛乳や乳製品を摂ることができるのは、大きな理由があるのです。
日本で育てている乳牛の遺伝子組み換え飼料の真実
牛を育てるための飼料は、ほとんどが米国の輸入に頼っており、半分以上が遺伝子組み換えのトウモロコシというデータがあります。
日本では、遺伝子組み換えの農作物を商業的に栽培しているところはないものの、
醤油などの調味料や肉類に対し、販売時に遺伝子組み換えを表記すべきという表示義務はありません。
つまり、遺伝子組み換えトウモロコシを食べた牛のミルクを、
知らずに飲むことで、間接的に遺伝子組み換えのトウモロコシを摂取していることになります。
また、たくさんの牛を密着して管理すると、
狭い場所で、コストを抑えられる代わりに病気が伝染しやすくなる、というデメリットがあります。
よって、病気の治療や飼料の添加物として採用されている抗菌性物質が多用されがちになります。
抗菌性物質は食品を通じて人に伝播し、
人体に必要な細菌を破壊してしまう恐れがあり、
かからないはずの病気やアレルギーを患う懸念があると言われています。
遅れを取る日本の畜産業と、EUで始まったAnimal Welfare(アニマルウェルフェア)認証制度
EUでのAW認証制度
一方で、日本より以前から畜産の工業化を進め、この問題点にいち早く気付いたのがEUです。1960年頃から家畜福祉についての意識が深まり、法規制などがすすめられていました。
1990年、BSE(狂牛病)がイギリスで問題になったことで、
家畜を飼育する上での福祉に対する意識が一気に高まり、
改めて畜産に「アニマルウェルフェア」(家畜福祉 : Animal Welfare)
という考え方を取り入れており、現在に至ります。
2010年、オランダではアニマルウェルフェアに基づいて、
生産されている肉製品に対しランク付けし、認証制度を開始すると、
イギリスでも独自の認証制度を開始。
両国とも、スーパーマーケットではAnimal Welfareの頭文字を組み合わせて、
「AW商品」として、買い物の指針にもなっているようです。
オランダでは、翌年に認証がついた商品の売り上げが92%も増加するなど、
とても意識の高い様子がわかります。
日本でも、厚生労働省がアニマルウェルファの概要を資料化し、
サイト上で閲覧するまでに至っています。
しかしながら、制度自体は遅れをとっているのが現状です。
出典元:『アニマルウェルフェアに配慮した家畜の飼養管理』農林水産省 生産局畜産部畜産振興課、平成30年、『酪農ジャーナル 2017.2月号』日本獣医生命科学大学 名誉教授 松木洋一、2017
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ヴィーガンチーズという選択肢
欧米では大きな市場をもつヴィーガンチーズ
乳製品・ミルクの製造過程が一部で見直される一方で、
アメリカ、カナダでは独自製法のヴィーガンチーズショップが生まれています。
ヴィーガンチーズは、SNSを通じて広がりを見せており、ショップはビジネスとして成功しています。
ビジネスとして成功するということは、経済が廻るということ。
ヴィーガンチーズが、日々の買い物で手に取られるべき商品として、
社会に認められた証拠ではないでしょうか。
ヴィーガンチーズショップ参考元:Dr-Cow/Brooklyn, New York. Botanical cuisine/Collingwood, Canada
ヴィーガンチーズを作ってみよう
ヴィーガンチーズは、カシューナッツなどのナッツ類を加工し、チーズと同じくして微生物の力を借りて発酵させて作るもの。
まず種子やナッツを水に浸し、
それから少量の浸した水とザワークラウトのジュースなどの生きた微生物を含むスターター、
そして新鮮なハーブと共に、(フードプロセッサーかすり鉢で)すりつぶす。
ゆっくりと少しずつ水を加え、望みの濃さになったら虫が入らないように覆いをして、
時々かき混ぜながら1日か2日エージングする。
必要に応じてガーゼに包み、つるして脱水する。
引用元:『The Art of Fermentation 発酵の技法』Sandor Ellix Katz 著(2016)
このような原始的な作り方をアレンジして製造されているのが、先にふれたチーズショップ。
でも、そんな素敵なお店が近くにない!
そんなときのために、自家製でつくれるヴィーガンチーズがあり、下記のようなレシピが提案されています。
材料
有機マカデミアナッツ 4分の1カップ有機レモン汁 大匙2
有機ニュートリショナルイースト 大匙2
有機ガーリックパウダー 小匙2
天日塩 小匙4分の1
水 2分の1カップ
仕上げ用:
新鮮な有機ディルをきざんんでおく 大匙2
作り方
1.まぜるフードプロセッサーにナッツ、レモン汁、ニュートリショナルイースト、ガーリックパウダー、
塩、水(60ml程度)をいれてブレンドする。
フードプロセッサーの内側もゴムベラなどで落としながらまんべんなくまぜ、
固いペースト状になるまで大匙1程度の水を加えます。
2.味をみる
ペーストの味をみて、必要有ればレモン汁、ガーリックパウダー、塩を追加し、
チーズの中にディルを入れたい人は、このタイミングでもう一度ブレンドします。
3.冷やす
清潔な布をざるに敷き、ペーストを移します。
布を巾着のようにひねりチーズがかわかないようにします。
最低15分、1日から1日半冷蔵庫で冷やします。
冷やす時間が長いほど固くなります。
4.食べる
焼き野菜や、クラッカーなどにつけていただきます。
無農薬栽培のナッツ類が手に入ったら、ぜひトライしたい品のひとつです。
Easy Garlic and Herb Vegan Cheese
参考サイト 「Minimalist Baker」
まとめ
日本ではまだまだ、ヴィーガンチーズを購入することが可能なお店は少ないようです。
でも、いままさに起こっている畜産の課題を無視し続けていては、永遠に解決することはありません。
すぐに変えることはできなくても、今日美味しいヴィーガンチーズを作ることはできるはず!
ぜひ、ご自宅で作ってみてください。
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