【初心者向け】いまさら聞けない自然療法って何?梅雨時の不調を乗り切る食事と手当
健康からメンタルを考える健康・福祉専門ライター、
精神保健福祉士の夢宇子です。
突然ですが、あなたは「自然療法」という言葉を聞いたことがありますか。
知っているという人もいれば、
名前だけは聞いたことがあるという人、
全く聞いたことがない人もいるでしょう。
春は、夏と比べて気候の変動が激しく、
体調を崩しがちになる人も多いです。
そんな今だから免疫を上げる一環として
自然療法について楽しく学んで健康的になりましょう。
今回は、自身の健康を通して
自然療法について発信した栄養士であり、
自然療法家でもある東城百合子さんから
自然療法のエッセンスをお伝えしたいと思います。
自然療法って何?
自然療法というのは、19世紀頃の欧州で広がったもので、
食事や生活習慣を変えること、そしてストレスを減らし、
薬草など自然由来の物質を用いて
不調を改善させようとする医療体系のことを指します。
米国では自然療法医といった名前の治療者を認定している
自然療法教育委員会という機関があり、
医療スタッフとして施術する人もいます。
西洋医学と異なる点は、
自然療法は薬草になる身近な雑草など、
自然から得たものを自然に近い方法で施術することです。
自然療法を提唱する方たちが発するのは、
『不自然』な体の状態を自然にする
ということです。
東城百合子氏と自然療法
これから紹介する具体的な自然療法の手当や食事法は、東城百合子さんの施術例の一部をまとめたものです。
東城百合子さんは、自身が肺結核で苦しんだ経験から
自然療法を学び伝えてきました。
東城百合子さんと自然療法の出会いは、
彼女自身が偏った生活をしていたことを
正すことから始まったこともあり、
“ただ食べる“ ‟手当をする”という
物理的な対処療法ではなく、
自然からの恩恵に深く感謝をしながら
食べること、生活することを大事にしています。
他者に対する傲慢な気持ちや嫉妬など、
何かに固執する気持ちが不調を引き起こす要因にもなっているとしています。
精神的なものからくる不調は、
なにもスピリチュアルの話ではありません。
そういったストレスが、たとえばコルチゾールのような
抗ストレスホルモンの分泌を促し続けるとか、
筋肉がこわばり続けたりすることで
体内の物理的な生理に影響すると考えているのです。
そうしたことから、こころと体の両方を見つめ直していこう、
自然療法という治療の中から生き方も
根本から考え直していこうとしているのです。
かつて彼女は肺結核を患っていましたが、
自然療法によって救われました。
そんな自然療法の学びは、
あなたの不調も変えてくれるかもしれません。
スギナの入浴剤など、私も自然療法の中で
試してみたものがいくつもありますが、
自然療法はアトピーや内臓疲労など、
薬が効かないような不調に有効な場合も多くあるのです。
自然療法は、自然に寄り添った方法を取り入れながら、
現在の生活とすり合わせていくことが可能なものです。
体に良いことを選択していきたいという方は多いと思いますが、
以下東城氏の主な施術法を紹介させていただきます。
自然療法がどのようにして体を変える?
自然療法では、病気は『不自然』な状態が引き起こしたものと捉えます。栄養を体全体に行渡らせる細胞がうまく働かなくなり、
毒素(多過ぎる活性酸素や老廃物など)が排出しきれなくなり、
栄養を吸収も排出もできなくなった状態を『病気』としています。
この病気の状態を改善するために、
自然療法では、自然の食品や薬草を使います。
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自然療法で不調を体の外側と内側から改善させる方法
自然療法では、
体の外側からは湿布や入浴、砂風呂など手当をし、
内側からは玄米・豆類・根菜・野草や
薬草・海藻・小魚など体に良い物を食べるようにします。
具体的には、以下のような手当・薬膳の方法があります。
こんにゃく湿布
≪効能≫肝臓・腎臓・胃腸の不調・高血圧・疲労に効きます。
≪方法≫
こんにゃくをお湯で10分茹でます。
茹でた温かいこんにゃくを2,3枚の木綿の布やハンカチ、
またはタオルで包んで肝臓を温めます。
温める時間は、成人で30分、子供15分程度、乳幼児7分程度です。
こんにゃく自体は一度温めると1時間くらいは温かいので
30分間肝臓に乗せておきます。
ショウガ温湿布
≪効能≫
内臓の痛み・婦人科系の不調・肺炎・ねんざなど
炎症が起こっている不調に効きます。
≪方法≫
150gのショウガをすりおろし、木綿の袋に入れて入口を縛ります。
鍋に弱火で3ℓの湯を沸かし、70℃前後になったら、
ショウガを袋に入れたまま入れます。
70℃のお湯をできるだけ保ちながら、
お湯にタオルを浸してタオルを絞り、
痛みや疲労している患部に当てます。
冷めたら交換して、8回程度繰り返します。
スギナ温湿布
≪効能≫
このスギナ温湿布は、アトピー性皮膚炎のような
アレルギーの症状にもある程度効果があります。
(ただし、好転反応もあるので注意が必要です。)
≪方法≫
両手いっぱいの生スギナを布袋に入れて蒸し器で蒸します。
目安は10分です。
蒸したものをタオルに巻いて熱いまま痒い所に当てます。
砂療法
≪効能≫リウマチなど。
毒素が溜まっている人は
内側から老廃物を出そうとする体の働きで
痒く感じることがあります。
≪方法≫
砂の中に顔だけ出して数時間埋まっているという方法。
介助人がいれば首から下を埋めてもらって
リクライニングソファに腰掛けるようにし
砂浜で埋まります。
時間は長ければそれだけ毒素が出ます。
玄米スープ
≪効能≫食欲がない時、熱や吐き気がある時などに効きます。
≪方法≫
玄米をフライパンできつね色になるまで炒ります。
そして、通常の炊飯する場合の7倍の水で玄米を煮ておかゆにします。
沸騰後は、弱火でトロトロになるまで煮込みます。
上澄みの部分を取り、塩味を付けて召し上がってください。
自然療法では、スギナのような身近な草や自然の浜辺にある砂、
ショウガのような薬味などを使って
自然に近い状態に体を近づけていきます。
手間がかかるものもありますが、
自然療法は身近にあるものを使うため、
薬草になる雑草は、よく茂っている時期にまとめて取っておき、
時間ができた時に体のデトックスや不調改善に使ってください。
続けることでリラックスタイムにもなるでしょう。
ショウガのように、よく手に入る薬味はすりおろしておいて
タッパーなどにまとめて入れておくと使いやすいです。
他にも初夏・梅雨時期に起きる自律神経の乱れによる不調の手当を紹介しましょう。
自然療法で梅雨時の不調を改善する方法は?
梅雨時期になるとなんとなくだるさを感じたり、
イライラする、肩こりがある、食欲がわかないなどの不調が起こりませんか。
これは、自立神経が乱れていることによります。
自立神経の乱れは、
交感神経と副交感神経のバランスを欠くことで起こります。
自立神経が乱れるのは、ビタミンやミネラルといった
微量元素が足りないことも原因です。
そこで、この二つの神経が上手く作用するように整えましょう。
食事による方法
≪効能≫
自律神経の乱れを整える
≪方法≫
玄米ご飯にすりごまをかけてゆっくり噛んで食べる。
腹八分で抑える。
(腹八分は、お腹が空いていなくてもう少し食べたいなあ。くらいの感覚)
手当法
≪効能≫
自律神経の乱れからくる肝臓の疲労回復 イライラ改善
≪方法≫
肝臓や腎臓、脾臓の調子を整えることで良くなるので、
先ほど説明したこんにゃく湿布法・ショウガ湿布法や
ビワの葉を使った温灸が効きます。
◆ビワの葉温灸方法
もぐさを使うことは、面倒だと感じるかもしれません。
そんな時は、ビワの葉のお茶の出がらしを布袋に入れて
熱いお湯に入浴剤として入れてしまうのも一つの手段です。
◆ハコベ療法
≪効能≫
夏に起きる体内の冷え防止
≪方法≫
ハコベを水洗いして(大人手のひら一杯分)
ミキサーにかけて青汁を作ります。
固い茎の部分は取り除いて鍋に入れ、弱火で煮込みます。
ドロドロになってのりの佃煮のようなあめ状になったら出来上がりです。
それを乾燥させて粉にし、お茶として使います。
ハコベは、道端に生えている雑草ですが、薬草として使えます。
私も子供時代は、ハコベで引っ張り相撲した記憶があります。
身近にある草ですね。
飽食の時代、健康に生き抜くための自然療法の食べ方とは?
ここまで、自然療法の方法を詳しくお伝えしましたが、
現在は飽食の時代で美味しい食事が沢山あります。
そうした美味しい食事の中で、
自然の味がする玄米や穀物を選択して食べていくことは、
自然療法を始める際に面倒に感じる人もいるかもしれません。
しかし、人生100年時代を迎えようとする日本では、
健康的で元気に長く生きていくために
何を食べるのか選択をしていくことは大変重要です。
この先その傾向は、より強くなっていくでしょう。
食事を選ぶことの必要性はおわかりいただけたと思いますが、
健康的な食物をたくさん摂ることについてはどうでしょうか。
ダイエットなどをし始めると、
カロリーが低い食べ物など満腹感が得られず、
結局沢山食べてしまった、
といったダイエット失敗談はよく耳にします。
体に良いとされている油や栄養を含む食品としては、
たとえばナッツ類がありますが、
軽食や間食に打ってつけとダイエット中でも食べることがあるかもしれません。
しかし、これらは高カロリーなので、食べ過ぎると必然的に太ります。
要するに、体に良い食べ物も食べ過ぎてしまっては本末転倒です。
したがって、飽食の時代も腹八分で食べることの重要性が示されています。
自然療法で、こころも体も本来の状態に
自然療法は『大量消費でグルメ志向』とは反対の、
自然に近い状態に体やこころを戻そうとする代替医療の1つの体系です。
自然界で野生の動物は、肥満体が見られません。
それは、自然の姿にのっとった形式で生活しているからです。
けっして、野生動物のような生活をしましょうというわけではありません。
生活が便利になった今の時代、
「自然に沿った生活をするため縄文時代の狩猟文化に戻そう」
といきなり言われても困ってしまいますね。
ただ、自然の状態に近いものを取り入れた生活をすると
自然療法でいう所の『不自然』から離れて体調が良くなっていきます。
便利な社会も、これまでの人間の歴史の積み重ねの結果ですので、
それを真っ向から否定するのはナンセンスです。
今の便利な生活に、
自然の食べ物や薬草をプラスするだけでも
何もしないよりは有効と言える場合もあります。
そうやって、自分の生活にプラスアルファをしていけば、
「人生100年時代」をより健康に過ごせるのではないでしょうか。
不調を安全にメンテナンス!自然療法を試してみよう
自然療法だけでなく、医学を含め学問というものは、
同じ学問であったとしても、
それを示す師や施術者の中で少しずつ解釈が違っていて
宗派のように系統が分かれていきます。
病気を治すという目標は同じでも
私たちの顔が一人一人違うように体もまた個性があります。
そういった個性があるがゆえに、
万人に共通した絶対的な治療や施術は難しいことがあります。
こうした傾向にある人へはこの施術が良い、という
類似した個体同士を分類して施術してきた
先人たちの知恵の結果を私たちの代が受けているだけなのです。
したがって、今回お話したことも
全ての人がこの方法で不調を改善できるという類の
絶対的な改善策ではなく、
手段の一つとして提案させて頂きました。
自然療法が全ての病気をカバーできるものではないかもしれませんが、
不調が出た時に安全にメンテナンスすることは可能です。
現代社会は超高速であり、膨大な情報の渦巻く時代です。
しかし、その生活をフッと息抜きをしながら
上手に情報と向き合って生きたいものです。
この記事が自然療法を始めるきっかけになれば嬉しい限りです。
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