SDGs達成度ランキング下降中の日本。ランキング1位とのデンマークと日本の違いは?教育やライフスタイルのあり方に迫る!
SDGs達成度ランキング下降中の日本。ランキング1位とのデンマークとの違いは?教育やライフスタイルのあり方を比較してみました。
世界的に危機意識が高まっている環境問題。日本の私たちはどこまで共有し、行動できている?
15日に発生した台風15号に続き、3連休に日本を襲った台風17号は、沖縄や九州に停電や倒木などの被害をもたらしましたね。
皆さんがお住まいの地域はご無事でしたか?この台風の発生に大きく関係している環境問題の一つに地球温暖化があります。
先日、国連サミットでスウェーデン在住の16歳・グレタ・トゥーベリさんが国連で演説を行ったことは、環境問題に関心を持つIN YOU読者の皆さんにも強く印象に残ったことと思います。
グレタさんの力強い意思表明に呼応するかのように世界各地で若者が、環境破壊に対して声を上げています。
以外と私たちの身近にある気候変動の原因となる物質。過去にオゾン層破壊の原因として使われた代替フロンが地球温暖化の一因!?
世界的な環境問題といえば、あなたは何を思い浮かべますか?
1970年代に生まれた私は、オゾン層破壊が世界的な問題となった10代のころに整髪料やレコードクリーナーの成分がフロンガスを排出しない物に変わっていったことを思い出します。
日本では1987年に合意された「モントリオール議定書」により、オゾン層を破壊し、紫外線による皮膚ガンを発生させる恐れがあるフロンガスの使用が規制されました。フロンガスの替わりに使用されるようになったのが、代替フロンです。
しかし、この代替フロンも温室効果ガスとして、地球温暖化に影響することが明らかとなっています。
他にも放射性廃棄物、マイクロプラスチックの海洋汚染農薬や化学肥料、農薬汚染など世界各地で環境問題が人類の存続に関わる問題として認識され始めています。
農薬規制緩和が相次ぎ、マイクロプラスチックや廃棄物処理など明確な法的規制がない日本住む私たちは、
どこまで深刻化する環境問題を解決するために行動できているでしょうか?
危機的な意識がありつつも、行動には移せていいない、そんな方も多いのではないかと思います。
ヨーロッパで育ったグレタさんの高い行動力と、環境問題に携わる政治家の働きを注視する価値感はどのように育まれたのでしょう?
私たち日本人が見習うべき点はどこにあるでしょうか?
先日スエーデンの隣国・デンマークに短期留学した経験を元に考えてみたいと思います。
LEGOなどの大手企業が高い環境目標を打ち出し、2019年SDGs達成率ランキング1位のデンマーク。一方、日本は・・・。
世界的に環境問題を含めた持続可能な社会を目指すための取り組みとして掲げられている
「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」については、意識の高いIN YOU読者の皆さんなら当然ご存じですよね。
2015年に国連でサミットで採択されたSDGsは、マイクロプラスチックや気候変動・エネルギー問題や貧困や格差の解消など17項目を掲げています。
デンマークは2019年SDGs達成度第1位にランクインし、気候や環境に配慮した農業の推進、2030年までにガソリン車・ディーゼル車の廃止や大気汚染ゼロなどを目指している国です。特に大手企業LEGO社は、2030年までに自社のブロックの全てを生分解性プラスチックへの転換を目標として掲げ、世界から注目されています。
出展:Sustainable Development Report Dashboards 2019
Danish Ministry of clinemate,Enelgy and Utilities
一方、日本は2018年に引き続きランキング15位にとどまり、2011年より更に順位が低下しました。
数字上は世界162カ国の中で上位に位置していますが、日本の都市部は処分しきれない廃プラスチックで溢れ、
その半数以上が熱利用によるサーマルリサイクルと称して焼却処分を行わざる得なくなっています。
廃プラスチック焼却処分により発がん性のある物質が大気中に放出されいることは、以前こちらの記事で詳しくお伝えしました。
G20サミットで必死に環境対策をアピールした日本政府の「本音」とは?都会で処分しきれないプラごみを地方で焼却?!
SDGsは24日に国連で採択された共同宣言において世界規模での達成率に遅れが指摘されていますが、
中でも日本のSDGsアセスメントは、大気汚染の深刻さを示すように気候変動に対して「重要な課題あり」と評価されています。
デンマークの当たり前に環境に配慮するライフスタイル。日本の私たちでも今すぐ実践できる生活の工夫は?
では日本は気候変動などの環境問題に対してアクションを起こす必要性を感じていないのでしょうか?
いいえ。そんなことはありません。
2016年に国立環境研究所が18歳以上の男女1640名から得た世論調査の回答によれば、
既に気候変動を実感している人は77%、自分の生活習慣を変える必要性を感じている人は73%に及んでいます。
私たち日本人も、環境に対する問題意識は実は十分に持ち合わせているはず。
またオーガニックや環境先進国であるデンマークで取り入れられている工夫は、私たちが明日からでも手軽に実践できる物も少なくなくありません。
出典:国立研究開発法人 国立環境研究所 日本人の環境意識に関する世論調査結果について
日本の現状と、SDGs上位国との違いは?デンマークの環境対策に迫る。
目的地によっては電車や地下鉄より便利!?首都コペンハーゲンの主な移動手段は、自転車とキックボード。
デンマークの首都コペンハーゲンで市民の足となっている交通手段は、電車と地下鉄、バス・自家用車などに加えて、キックボードや自転車があります。自転車やキックボードは駅や市内の主要な場所にレンタルスポットが設置されており、誰でも手軽に利用することができます。
場所によっては電車より早く到着し、コスパの良いレンタサイクルやキックボードは市民はもちろん、観光客にも人気です。
地方や郊外では車やバスが主な移動手段ですが、大気汚染が発生しやすい都市部でCO2を排出しない乗り物が使用されている点が日本とは大きく違います。
日本でも外出時は、自転車を活用することでCO2の削減を図ることが可能です。
デンマークのスーパーや食料品店ではオーガニックの商品が一目で分かる!?一方で「袋入りますか?」の過剰サービスはなし!?
日本では買い物をした時、黙っていてもレジ袋に入れてくれることが少なくありません。
また有料化を行っているお店ではレジ袋が必要か必ず聞かれます。
しかし、デンマークのスーパーではエコバックを持っていなくても、レジ袋の有無を問われることはありませんでした。
レジ付近に有料で再利用可能な大型のショッピングバックが販売されていて、必要な場合に購入するシステムとなっています。
スーパーで販売されている食料品には、一目でオーガニックを見分けられるエコ認証マークの商品が当たり前に販売されていました。
マーケットや個人商店では量り売りが行われているお店も少なくありません。
消費者が手軽必要な商品を選ぶための表示が当たり前に行われ、過剰サービスは行わない合理的な仕組みが整っているのがデンマークなのです。
地球環境に責任を持つことを国民全体で共有しているデンマークの教育とは?幼稚園で実践されている廃材利用。
国全体として環境対策に高い目標を掲げているデンマークですが、企業や国の取組を後押しているのは
国民の意識の高さと行動力です。既に幼少時からの教育の中で環境に配慮できる人材育成が行われています。
私が滞在した全寮制の社会人向け教育機関フォルケフォイスコーレには、敷地内に無農薬の畑や鶏小屋があり、
寮で提供されている食材の多くがオーガニックでした。また見学に訪れたオーデンセの幼稚園では、子どもたちの遊具や木工教室の材料に企業から出た廃材を活用するなどの工夫がされているのを目の当たりにしました。
国民全体で自分たちの生活そのものが地球環境と密接に結びついていることを、
子供時代からの学びや日々の遊びを通じて様々環境への取り組みを体験させ実践できる行動力を育てているのが、デンマークという国なのです。
デンマークと日本のオーガニックや環境対策の原動力は、消費者の主体性にあった!
私たち日本の消費者が自分と生産者の健康を守る為に必要なのは行動力!?
今回は、環境対策が進んでいるデンマークの生活習慣や教育についてお伝えしました。
経済優先・大量消費社会の日本に住む私たちがデンマーク国民の環境に根ざしたライフスタイルの全てを実践することは難しいですが、
意外と身近で簡単に出来そうなこともありませんか?
オーガニックが当たり前で自給率も200%と高いデンマークは、自ら地球環境が守る生活を実践することで、
永続的に安心して生きていける環境を実践しているといえるでしょう。
また、自分たちの買物で利益を出している企業や、税金を運用している政府の環境対策をチェックし政策に意見することも忘れません。
私たち日本の消費者も受身になることなく、日々生活の中で環境を守る為にできることを実践しながら、企業や政府に意思表示をしていくことが大切です。
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