お酢は、健康に良くないって本当?|管理栄養士が教える健康のための正しい酢の選び方と飲み方テクニック
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あなたは、「酢が身体に良くない」という噂を聞いたことはありませんか?
この記事を読まれている方のなかには、健康や美容のために酢を
お湯や炭酸水で割って飲んだり、
酢の物や煮物などの料理に取り入れたり
している方もいるかもしれません。
今回は、「酢が体に良くない」といわれる理由とお話した上で、
上手に活用したい酢の効果と賢い酢の選び方のプチテクをお伝えしていきます。
身近だけど、意外に知らない酢と健康の話
酢はお寿司や酢の物、煮込み料理の隠し味など、私たちの食卓にアクセントを加えてくれる食品です。
料理や食べることが好きなグルメな方だと、
料理に加える酢の比率にこだわりがある方も多いのではないでしょうか?
まずは意外に知らないの酢のお話をお伝えします。
そもそも「酢」って、どんな食品?
実のところ酢は、世界で一番古くからある調味料といわれていて、
『旧約聖書』にも飲み物として登場しています。
日本でも酢の歴史は長く、
和食に欠かせない味噌や醤油よりも300年も早くつくられるようになりました。
ではそんな歴史ある酢には、どんな種類があるのでしょうか?
日本人になじみ深い「穀物酢」
穀物酢は名前の通り穀物からつくられる酢のことで、日本では主に米や麦、酒粕などを原料にしてつくられています。例えば米酢や、イギリスの伝統的な酢で大麦からつくられるモルトビネガーなどがあります。
世界にある様々な「果実酢」
世界には、その国の個性を活かしたバラエティー豊かな果実酢があります。例をあげると、ぶどうからつくるイタリアのバルサミコ酢や甘みがあり女性に人気のあるりんご酢などです。
その他の酢
近年、穀物や果実以外からつくられるこだわりの酢が人気を集めています。彩りがキレイな紅芋からつくられた酢や野菜からつくられる酢も登場しています。
日本だけでなく世界中の人に親しまれている酢ですが(※1)、
実は「身体に良くない」という意見があります。
「酢が身体に良くない」と言われる理由とは?
あなたは、「酢が身体に良くない」という噂を聞いたことはありますか?
健康や美容のために酢を取り入れていたけれど、酢の良くない噂を聞いて止めてしまった方もいるのではないでしょうか。
よく聞く酢のデメリットとしては、
・胃を荒らす
・歯のエナメル質を溶かす
などがありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
一般的な酢の取り方では、胃を傷める心配はほとんどない。
酢の主な成分である酢酸には、胃を荒らすという噂があります。酢酸が胃を荒らすという噂は、
悲しい話ですが動物実験においてラットの胃潰瘍モデルをつくるために酢が使われてきたことが大きな理由です。
ただ、いくつかの実験での酢の使われ方をみると、
・一般的な酢の2倍の濃さ
・ラットで急性毒性が現れた量をヒトが摂取した場合に換算すると、4.5%の酢酸で625ml
であり、家庭用の酢でヒトへの害を心配する必要はないと考えられます。
さらにヒトを対象にした酢の長期的な毒性を調べた調査でも、
血液や尿検査、医師の問診において健康状態には問題がないとされています(※2)。
唾液にはエナメル質の修復作用があるので、歯は守られる。
酢に限った話ではなく、オレンジやりんごなど有機酸を含む食品や飲み物は、歯を少し溶かします。
しかしヒトは酸味ある食品を食べても、
すぐに口の中の酸を唾液で中和することができます。
さらに唾液には、エナメル質を再形成する力もあるので、通常の食事で神経質になる必要はありません。
以上が酢にまつわる黒い噂の真相です。
では、次に女性に嬉しい酢の効果をお伝えしていきましょう。
女性の健康や美をサポートしてくれる酢の効果
ここからは、女性なら特に気になるダイエットや閉経の視点からみた酢の効果をお伝えしていきます。
ダイエットに興味がある女性の方にお伝えしたい酢の効果
クリスマスが近づくこの時期。
冬服だと見た目には分かりにくいですが、
自分のお腹や二の腕の”プルプル“した脂肪が気になっていませんか?
実は酢を使った興味深い実験があります。
BMIが27程度の肥満者175人に行った実験では、
BMI、体重、内臓脂肪面積、ウエスト、血清の中性脂肪値が有意に低くなった
という結果が出たのです。
引用:酢の機能と科学 (食物と健康の科学シリーズ)
但し、肥満者限定で行われた実験なので、極端に痩せる必要がない方への効果は薄いかもしれません。
ですが“メタボ”の予防として酢を取り入れることは健康的といえそうです。
閉経が気になる女性の方にお伝えしたい酢の効果
多くの女性は、45~55歳の間に閉経を迎えます。
閉経を迎えると、
エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌が減り、ホットフラッシュなどの更年期症状が出始めます(※3)。
一方、見えない身体の変化としては、
エストロゲンの分泌が減ることで、骨量が減り骨粗鬆症のリスクがアップします。
骨量の変化は見た目には分からないので、他人事のように思えるかもしれません。
ですが“人生100年時代”といわれる今、
人生を楽しむために自分の健康について真剣に考えたいところです。
実はヒトの腸管細胞モデルを使った実験で、
酢が細胞へのカルシウムの吸収を促したという結果が出ています。
不足しやすく、吸収率の良くないカルシウムを効率良く摂取するためには、酢の力を借りたいところです。
では女性に嬉しい酢の効果をお伝えしたところで、
今度は日常に酢を取り入れるためのプチテクをお伝えしていきましょう。
酢の選び方と飲む時の2つのプチテク
健康や美容に関心のある女性にぜひお伝えしたいプチテクは、この2つです。
①無農薬の原料で、アルコールや添加物フリーのものを選ぼう
選んでもらいたいのは、
・無農薬のもの
・甘味料などの添加物やアルコールが入っていないもの
です。
なぜなら大量生産型の安価な酢は、
アルコールに穀物や果物、甘味料で風味付けをしているからです。
一方、伝統的な製法で丁寧につくられた酢は、
香りが豊かなのでサラダのドレッシングやすし酢にぴったりです。
しかも酢などの調味料は、生野菜と違って頻繁に購入するものではありません。
調味料を見直せばお財布に優しく、全ての料理を身体に優しいものでつくれます。
②飲む時は薄めて飲もう
先ほど、「酢は身体に良くない」というお話のところで、ヒトへの害は心配ないとお伝えしました。
とはいえ、
・原液でなくても、喉に強い刺激を感じるような飲み方
・液体ハミガキのように長い時間、口の中で歯と接触させる
ことは、身体に優しくはないので避けましょう。
健康や美容に良い酢ですが、何事も適度に取り入れるのが一番です。
酢の力を借りて、いつもの毎日にアクセントを
酢は、私たちの健康や美容をサポートしてくれる頼もしい調味料です。
もう一度今回の記事について、おさらいをします。
■酢は、メタボの予防や不足しやすいカルシウムの吸収を助ける効果が期待できる
■無農薬で添加物フリーの酢を選んで、未来の自分や家族の健康に投資しよう
■酢を飲む時は薄めて、口の中に長い間、溜め込まないようにしよう
オーガニックな生活で未来の自分や家族を守るために、安全で安心な酢を選ぶことをおすすめします。
毎日の食卓を楽しむように、エイジアップによる変化を酢のある生活で楽しみませんか?
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<参考>
・※1:素材よろこぶ 調味料の便利帳
・※2:酢の機能と科学 (食物と健康の科学シリーズ)
・※3:応用栄養学―ライフステージからみた人間栄養学
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