ギリシア語でシゴトは”支配されているもの?! 国によって違う「仕事」の意味一覧
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突然ですが、あなたにとってシゴトとは何ですか?
食べていくためにしなければならないもの?
社会勉強?
好きなこと?
大変なこと?
特に考えたこともなかったかもしれません。
去年の夏にイタリアに行ってきたのですが、遺跡にラテン語で文字が書いてあるのを目にしました。
ラテン語で何と書いてあるのか気になり、日本に帰ってから少しラテン語を勉強しました。
すると、ラテン語を学んでいく中で、
国によってシゴトということばの語源となっている、
言語の持つ意味が実に異なることを知ったのです。
シゴトに対してどのようなイメージをもっているのか、
国によって異なるかもしれないということに驚きました。
英語をはじめ、
様々な言語はラテン語が起源となっている
イタリア語やスペイン語、ポルトガル語、フランス語などはラテン語が元となってできたものです。
歴史上、ヨーロッパは長い間ローマ帝国が欧州全体を支配していました。
ローマ帝国ではラテン語が公用語だったため、
ラテン語から派生してさまざまな言語として欧州各国で話されています。
そして英語にも影響を与えました。
例えば、英語で-cide が語尾にくる単語があります。
decide(決断する)やinsecticide(殺虫剤)、suicide(自殺する)といった単語です。
cideはラテン語のcadere[カッデーレ]からきています。
cadereとはラテン語で
〇削る 、切り詰める、削減する
〇壊す
〇切り落とす、中断する
〇殺す
という意味があります。
なので、
decide (決める、決断する)
insecticide(殺虫剤)
suicide (自殺する)
などの英語の単語の意味が、
ラテン語のcadereの持つ意味に由来していると分かります。
このように英語を始め、様々な言語の元となり、
影響を与えているのが実はラテン語なのです。
ラテン語を最初に学べば、ほかの外国語を学ぶのにとても役立ちますよ。
あなたのシゴトは何ですか?と聞くきに外国語では何と聞くのか。
では「あなたのシゴトは何ですか?」と外国語で聞くときにはどのように聞くのか。英語と、ドイツ語、ギリシア語、スペイン語で「シゴト」の語源をたどってみましょう。
英語でシゴトは”生きるため”にすること
英語で「あなたの仕事は何ですか?」という質問をするときには、
What do you do?と聞きます。
What do you do?を直訳すると、「あなたは何をしますか?」なのですが、
ここには「あなたは生活のためには何をしますか?」
という意味が省略されて含まれています。
生活のために、という意味の”for a living”という語彙が
”What do you do”の後に省略されているのです。
What do you do for a living?
こう聞いていることになります。
livingとは生活、つまり生きるため、生き残るためということです。
直訳すると、
「あたなは生きるために何をしていますか?」
になります。
ドイツ語でシゴトは”任務”
ドイツ語で「あなたのシゴトは何ですか?」と聞く場合にはどのように言うのでしょうか。
Was sind Sie von Beruf? [ヴァ ズィン ズィ フォン ベルーフ]
と言います。
Berufとは会社、事務所、任務という意味があります。
つまり、与えられた務めのような意味あいになります。
ドイツ語では、「あなたの任務は何ですか?」
と聞いていることになります。
ギリシア語でシゴトは”支配されているもの”
ギリシア語ではどのように言うのでしょうか。
「あなたのシゴトは何ですか?」と尋ねるとき、ギリシア語では
Ti douleia Kante? [ティ ドゥーリア カネテ]
と聞きます。
douleiaとは古代ギリシア語のdoulos[ドォーロス]に由来します。
doulosとは奴隷という意味です。
語源をたどると、つまり、
「あなたは何の支配のもとにありますか?」
「あなたの辛い労働は何ですか?」
「何の奴隷ですか?」
と聞いているようになります。
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スペイン語でシゴトは”打ち込んでいるもの”
スペイン語では、「あなたのシゴトは何ですか?」は、
¿A que te dedicas? [ア ケテ デディカス]
です。
dedicasとは専心している、打ち込んでいるという意味です。
なので、「あなたは何に打ち込んでいますか?」
と聞いていることになります。
日本語でシゴトとは”仕えるもの”?
では日本語ではシゴトってどういう意味があるのでしょう?
ラテン語には起源はありませんが、漢字で書くと「仕事」となります。
もともとは、行為を行う動詞の「し」+名詞の「こと」がくっついてできた言葉のようですが、
のちに「仕事」という漢字が当てられたようです。
「仕事」
”ことに仕える”
日本語であなたのシゴトは何ですか?と聞くときに、
「あなたは何に仕えていますか?」
と聞いていることになるかもしれません。
社長や上司に仕える、会社に仕える、国に仕える。
日本のトップダウンの組織の構造を表しているような気もします。
”何かに仕えている”という認識が、無意識としてどこかにあるかもしれませんね。
平安時代の貴族の仕事といえば、天皇への宮仕えでした。
天皇は神の子孫とされているので、元々は”神に仕えていた”ということになりそうです。
言葉からシゴトの捉え方の違いを知る
ラテン語が起源の外国語を学んでいくと、
「シゴト」というものだけでも様々な解釈があることが分かります。
語源をたどると、その言葉を話す人が持っているシゴトに対するイメージや、
認識の違いがあるのかもしれません。
ラテン語に限らず、外国語を学ぶと、
物事に対して違った捉え方もあるのだと知ることができます。
よく例に出される話に、
イヌイットには雪を表すことばが何種類もあるという話があります。
たとえば、
地面に落ちて積もった雪は、a put[アプト]
降る雪は、qana[カナ]
吹き溜まりの雪は、qimu qsug[クィム クスク]
言葉がなければ、積もった雪も降っている雪も、吹き溜まった雪も違いはありません。
言葉がなければそれは認識されないので、無いものと同じになります。
言語を学んで、新しい価値観や感情、全く持っていなかった概念に出会って認識してみると、
ものの捉え方や生き方が変わったり、思わぬところに感動が生まれるかもしれません。
私自身も、今までは「シゴト」について、
自分がどう捉えているのかを考えたこともありませんでした。
しかし、今回ラテン語が起源の外国語の持つ「シゴト」の意味を知っていくと、
「こういう捉え方もあるんだ!」と閃きました。
私にとって「シゴト」は、”熱中できるもの”、”わくわくするもの”、”打ち込んでいるもの”。
そのような捉え方がいいなと思います。
今は自分の中の「シゴト」に対するイメージが大きく変わりました。
また、どんなシゴトの中にも、熱中できるところ、
わくわくするところ、打ち込めるところはあると思います。
自分がフォーカスする視点も変わっていくのかもしれません。
みなさんも外国語を学ぶときに、
ことばから新しい概念や認識の違いを知ることを意識してみると面白いかもしれません。
ぜひ役立ててみてください!
※語源や語彙の意味については諸説あります。
ここでは下記サイトを参考文献として使わせていただきました。
参考:”Why Learn Latin | Visual Latin Language Curriculum” URL:https://www.youtube.com/watch?v=imjub4iYMPs&feature=youtu.be
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