サプリメントの飲み過ぎは「肝臓に悪い」ってホント?!肝臓に悪い食べ物・良い食べ物と、サプリが必要な人不要な人。
皆さんはサプリメントを摂取していますか?
健康に不安があるのでサプリをやめられない。
でもサプリの飲み過ぎで身体を壊したという話も聞くし不安になる。
サプリは、身体に良い面もありますが、過剰な摂取をすると肝臓の負担になるものもあることをご存知でしょうか。
サプリメントの過剰摂取は、肝臓の負担となる恐れもある。
最近では、様々な種類のサプリが健康に良いという宣伝で販売されています。
宣伝の内容に嘘はないと信じたいところですし、確かに本当に良質なものもあるでしょう。
ただし、それでも全ての人に有効とは限りません。
特に不必要なほどの過剰な栄養を摂れば身体には悪影響となります。
例えば、サプリによる余分な栄養を分解するのは主に肝臓なので、
特に一種類などの単体での栄養素を摂取すると、慣れない肝臓を疲労させる可能性があります。
症例は70歳,女性.末梢の冷感,痺れに対してサプリメント(金時しょうが®)の内服を
開始.内服2カ月後より上腹部違和感,食欲低下,褐色尿などの症状が出現.内服中止するも改善せず,
中止12日後に当院紹介受診.黄疸,肝機能障害を認め入院.精査の結果,金時しょうが®による
薬物性肝障害と診断.保存的治療により改善,第25病日退院となった.退院前に施行した肝生検では
薬物性肝障害に矛盾しない組織所見であった.
~サプリメント(金時しょうが®)による薬物性肝障害の1例~より
鈴木 悠平, 山崎 勇一, 橋爪 洋明, 大山 達也, 堀口 昇男, 佐藤 賢, 柿崎 暁, 山田 正信
良かれと思ってサプリを飲みだす人も多いのですが、
安易に特定の栄養素ばかりを過剰摂取した結果、バランスを乱して体調を崩す人がいるのも確かです。
原料が天然成分のものであっても過剰摂取は問題です。
適量を守って必要に応じて摂取することはいいですが、
何ら体に問題のない健康な人が特定の栄養素ばかりを摂取することはオススメできません。
薬やサプリのように特定の栄養だけを凝縮したものは、
食品とは異なる成分ですので、分解するのに余計なエネルギーを使ってしまうのです。
サプリメント大国のアメリカから衝撃的な報告
サプリというものはそもそも、特定の疾患や病気の人が飲むべきである。
アメリカやヨーロッパ諸国ではサプリを飲む習慣が、日本よりも浸透しています。
日々の生活で食事とサプリを飲むことで医療費の削減を狙うというのが、アメリカでは国家を上げての取り組みとなっています。
そんなアメリカで衝撃的な発表がありました。
アメリカでも権威のある医学雑誌での掲載です。ビタミンやミネラルのサプリメントを毎日摂取することで病気の予防や進行を妨げることができないと結論付けた
~米ジョンズ・ホプキンス大学~
あなたの健康を守るためには、果物、野菜、ナッツ、豆や低脂肪乳製品にお金を使うことです。
運動にお金を使うのもよいでしょう。
ただし、遺伝性の自己免疫疾患であるセリアック病のような栄養の吸収ができない人や、
お腹の赤ちゃんの先天性欠損症の予防が必要な妊婦さんのように、
特定の人々にはビタミンのサプリメント摂取が利益をもたらすことも事実です。
~CBSニュース ジョナサン・ラポック医師~
つまり、この内容はサプリはあくまで健康状態、身体的に問題がある人にとって有効なものであり、
健康な人が予防のために飲むのは望ましくないということです。
サプリが有効となるのは明らかに身体にとって不足している分を補うためのものであり、
普段の食事で摂取できるものまでサプリに頼るべきではないということですね。
逆に毒を薬として使っている場合もあります。
トリカブトという毒草はご存知でしょうか?
この毒草は摂り過ぎると心不全を起こすことで知られています。
ですが少量を摂るのは心筋を強めて血流量を増やします。
このトリカブトは附子(ぶし)と呼ばれ漢方薬の原料です。
自然の植物は全て毒にも薬にもなるのです。
毒と薬を分けるのは摂取量です。
つまり、過剰な栄養というのは体力のある人にはプラスに働いても、体力のない人にはマイナスに働きます。
漢方では体質に合わせて漢方薬を処方します。
どんな人に、サプリが必要なのか?
それが、
- 激しい運動をするアスリート
- 妊婦さんで栄養不足が懸念される人
- 疾患・病気により体のバランスが崩れておりビタミン・ミネラルなどの栄養素が通常より必要な人
などの人には一部のサプリは有効であることがわかっています。
例えば、大変健康な人と、体が酸性化していて病気であるなど不健康な人では
明らかに必要なビタミンCやミネラルの量は異なります。(もちろん後者の方が多く必要。)
身体の改善を目指すなら普段の食生活からまずは気を付けてみて、
サプリはあくまでも補助的な存在であることを忘れずに。
まとめると、サプリは、病気などによってビタミンなどの特定の栄養素が大量に必要であったり、
普段の食事では特定の栄養が足りないという人たちが摂るべきものなのです。
肝臓を元気にする食事と習慣とは
サプリもいいですが、健康体を目指すなら大前提で、肝臓を元気にする必要があります。どのようなものを食べていてもやはり肝臓をいたわる必要があります。
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このままいくと病気になります!肝臓をダメにする習慣・行為
また、サプリの過剰摂取以外でも、肝臓に負担をかけてしまう、
さらに気をつけなければいけない悪い習慣がたくさんあります。
下記が一例です。
● 毎日の飲酒行為
● 肉の過剰摂取
● 添加物、農薬
● 酸化した油、トランス脂肪酸
● 生クリームやバター
● 白砂糖
● 薬品全般
● パンやケーキなどの炭水化物の過剰摂取
● 揚げ物
肝臓を元気にするのに有効とされている主な食品は、柑橘系の果物やナッツ類です。
下記をご覧ください。
赤血球膜・肝臓では、n-3系脂肪酸含有率はCO群よりGNO群の方が著しく高かった。
リノール酸は油の組成と異なりCO群よりGNO群の方が高く、アラキドン酸はGNO群よりCO群の方が
著しく高かった。
~グリーンナッツオイルがマウス組織の脂肪酸組成に及ぼす影響~福島正子、他5名
油の中でもα-リノレン酸やEPA、DHAなどのn-3系脂肪酸と呼ばれる種類には、
動脈硬化、心筋梗塞などの予防や抗炎症作用などが認められています。
n-3系脂肪酸はナッツ類に多く含まれます。
ナッツ類
1、クルミクルミは生活習慣病予防に効果があるナッツの王様です。
- コレステロールを下げる
- 血液をサラサラにする
- 睡眠の質を高める
などの効果から循環器系の疾患を予防します。
2、アーモンド
食物繊維はナッツ類で一番豊富と言われます。
ミネラルの中ではマグネシウムが豊富なので、血糖値を調整し糖尿病予防にも効果があります。
他にもオレイン酸やビタミンEが豊富なので、美肌効果も期待できます。
3、ピーナッツ
脂肪とタンパク質が豊富なので腹持ちが良いのが特徴。
多くのミネラルとビタミンを含み、女性ホルモンのバランスを整える効果があります。
薄皮ごと食べるとポリフェノールも摂取できます。
4、マカダミアナッツ
高カロリーなのが特徴なマカデミアナッツですが、カロリーの大半はオレイン酸、パルミトレイン酸などの脂質が80%を占めているからです。
良い油なので循環器系の疾患予防に効果的です。
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普段からナッツの1日の摂取量は一掴みくらいが推奨されます。
良質な脂質を多く含んではいますが、オメガ3について賛否ある通り、
過ぎたるは猶及ばざるが如しなのであくまでも少量適度に食べる程度で十分です。
良かれと思って買っているあなたへ。亜麻仁油、えごま油を避けた方がいい理由。ブームの中で語られなかった「オメガ3の事実」。
また、味付きは塩分が過剰になりやすいので可能なら塩なし、油なしのものを選び、
オーガニック、皮付きの状態で食べるのが望ましいです。
食べるタイミングは間食で小腹が空いたときに食べましょう。
ナッツ類の良さは固さなので、よく噛むことで唾液の分泌を促し、
さらに身体にはプラスの効果が期待できます。
昔から柑橘類を栽培している山間部では
コレステロールが低い人が多く循環器系の疾患が少ないことが知られています。
コレステロールが高いと分解するために肝臓に負担がかかります。
そのため、肝臓を回復させるためにはコレステロールのコントロールが重要になります。
柑橘類のコレステロールの調整効果は科学的にも研究されています。
カボスの果汁にエタノールを添加して得られた沈澱物とそのヘキサン抽出残渣には
強いコレステロール上昇抑制作用が認められた。糞中への中性ステロールならびに胆汁酸の排泄量が
増加しており, これがコレステロール上昇抑制作用の一つの作用機構であると考えられた。
~カボスがラットの血清および肝臓コレステロールレベルに及ぼす影響~
望月 聡、他2名
カボスやぽんかん、グレープフルーツ、ライムなどの柑橘類には
コレステロールの上昇抑制作用が認められています。
身体の中のphが一定に保たれる作用が働くので柑橘類の酸味を入れることで胆汁酸の排泄を促します。
胆汁酸の排泄がコレステロールを低下させるのです。
そのため、普段から酸味のものを口にするのは効果的ですが、中でも、
研究によると柑橘類はコレステロールの低下作用が最も高いので
普段から食後に柑橘類を口にする習慣をつけることをオススメします。
まとめ
基本的にはサプリは補助食品という位置づけです。普段からサプリを飲むことで肝臓に負担がかかる可能性もあります。
必要となる人もいるのは確かですが、普段から身体を健康にするためには食事に気を付けましょう。
肝臓を元気にするなら、バランスのとれたオーガニック、無添加の食生活と、
- 良い脂質を含んだナッツ類
- コレステロールを調整する柑橘類
などを間食や食後に摂るのがおすすめです・
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