コンビニおでんに潜む食品添加物と問題の数々。現代の私たちには選択する力が求められている。
夏が過ぎ、朝晩冷え込むようになってくる頃、
コンビニの店頭にはおでんののぼりが目につくようになります。
一人暮らしや忙しいビジネスパーソンにとって、
コトコトと煮込むおでんのようなメニューを自宅で作るには、
少しハードルが高いかもしれません。
その点、暖かいまま提供されるおでんは心も身体も温まる、
そんな気分になりますよね。
それに、同じコンビニのものでも、
お弁当やカップ麺などと比べると、低カロリーだし添加物も少なそう。
身体のことを考えても、おでんは良いんじゃないの、
そう思われがちですが・・・果たして本当にそうでしょうか。
コンビニおでんだけではない!練り物全般に使用されている添加物について
こんなに異なる無添加練り物と市販の練り物の原材料
練り製品といえば、魚のすり身を主原料として、そこに食塩を加えて練った後、加熱によりゲル化させて製造したものです。
ところが、コンビニおでんに限らず、市販されている練り製品には、
消費者好みのふわふわの食感を得るためや
製造コストを下げるためなどの理由で、たくさんの添加物が使用されています。
具体的に見てみると、次に挙げるものは
我が家で使用している無添加おでんだねセットの原材料です。
【魚肉(えそ・ぐち等)・馬鈴薯澱粉・砂糖・みりん・ごぼう・食塩・菜種油】
原材料がシンプルで、いずれもどのような原料であるのか
消費者が容易にイメージできるものばかりですね。
一方、市販されているおでんだねセットの原材料は次の通りです。
【魚河岸あげ、焼ちくわ、こんにゃく、餅入り巾着、
はんぺん(魚肉、卵白、でん粉、砂糖、食塩、発酵調味液、やまいも)、
ごぼう巻、玉子天、揚ボール、あい鴨入りつくね、
がんもどき、もみじ型がんもどき、昆布/加工でん粉、
調味料(アミノ酸等)、トレハロース、ソルビット、
凝固剤(塩化Ca、硫酸Ca)、pH調整剤、炭酸Ca、酢酸Na、
水酸化Ca、増粘多糖類、グリシン、着色料(カロチノイド)、
漂白剤(二酸化硫黄)、酢酸、
(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・やまいもを含む)】
もちろん、セット内容が異なりますので単純比較はできませんが、
注目は市販のおでんだねセット原材料のうち、
スラッシュ以下の項目、つまり食品添加物です。
でんぷんと化学物質を組み合わせて、
粘りを出したり安定剤として多くの食費や加工品に使用されている加工でんぷん、
うまみ調味料として使用されるアミノ酸等(グルタミン酸)、
変色や風味の変化を抑制し、細菌の抑制も行うpH調整剤(リン酸塩)、
そして、着色料、漂白剤・・・
みなさんもよくご存知の添加物がずらり。
中には、私たちの健康を害する懸念がされているものもありますし、
遺伝子組み換え原料が使われていることも考えられます。
この原材料表示で、どの具材に何がどれくらい含まれているかまでは
わかりませんが、このおでんセットを食べるとこれだけの食品添加物を
摂取することになるわけです。
身体に優しいとは、到底考えられませんよね。
コンビニおでんの具材は危険な添加物の塊
コンビニおでんは特に危険!?長時間出汁に浸かっている状態でも煮くずれせず色も変わらない不思議
家庭で作ったとしても、市販の練り物を浸使う場合には、たくさんの添加物を摂取することがわかりました。
コンビニのおでんの練り物も、基本的には同様の添加物が含まれています。
だとしたら、コンビニおでんも家のおでんも変わらないのでは?、
と思うかもしれませんが・・・それだけではありません。
コンビニを利用したことがある人は見かけたことがあると思いますが、
コンビニのおでんはレジの近くで保温された状態で、
消費者が自由に具材を選んで購入できるようになっています。
いつ見てもおでんの具材は型崩れすることなく、
底の方に沈んで煮詰まって黒っぽくなることもなく、
おでんだしも濁ることなく澄んでいるように見えます。
このことに違和感を感じないでしょうか。
自宅でおでんを作る場合、煮込んでいると煮くずれします。
その影響もありますが、次第にお出汁も濁ってくるし、
お出汁を吸った具材の色も変わります。
しかし、コンビニのおでんはいつも綺麗。
これは、コンビニが具材メーカーに依頼するときに、
「時間が経っても沈まないこと」「煮崩れないようにすること」
「出汁が濁らないようにすること」などの条件を
つけて具材を製造しているからに他なりません。
そして、この条件を叶えるためには大量の食品添加物に頼らざるを得ないのです。
消費者がわからない原材料名に表示されない添加物のキャリーオーバー
「食品添加物の使用量には国の基準が定められているはずだし、基準内であれば問題ない」
このような意見もあるかもしれません。
ところが、これをうまくかわす手段として
頻繁に行われているのがキャリーオーバーです。
キャリーオーバーといえば、くじなどの当選額の繰越しなどでも有名ですが、
その名の通り繰り越しという意味です。
食品添加物の場合、例えば、Aという原料を用いてBという製品を作る場合、
Aに含まれている添加物がある場合でも、
Bができたときに残存量が微量であったり影響がないと判断されると、
Aの食品添加物の表示義務がなくなります。
つまり、コンビニのおでん練り物の場合も、
条件をクリアするために用いられる食品添加物は、
使用した食品には影響が出ないということにすれば添加物の表示は免除されます。
影響が出るか出ないかの判断はメーカーができることになっているので、
いくらでも非表示にできますね。
しかしながら、本当に影響がないのか、
たとえ微量であっても害はないのか、
大きな疑問が残ります。
表示されていない添加物がどれくらいあるのか、
どれだけの添加物が実際に使用されているのか、
とても気になるところです。
コンビニおでん出汁に入っているもの
コンビニおでんの具材にフォーカスしてきましたが、
おでんの出汁についても同様のことが考えられます。
コンビニによっては、○○産の昆布・○○産のカツオ節、
など、さも出汁にこだわったという宣伝がされていますが、
これも多くが見せかけ、ほんのわずか使用されているだけのことがほとんどです。
例えば実際に、スーパーなどで市販されている
おでん出汁の素の商品表面パッケージには、
北海道産日高昆布、枕崎産鰹節のだし、
との記載がありますが、
原材料表示を見ると次の通りになっています。
【食塩・粉末醤油・ブドウ糖・醤油・鰹節エキスパウダー・
こんぶエキスパウダー・コーン油・調味料(アミノ酸等)・
加工でん分・カラメル色素・増粘剤・酸味料】
ほとんどが添加物で、肝心のこんぶや鰹節もエキスパウダーとなってしまっています。
このように、コンビニのおでん出汁そのものにも
添加物がたくさん入っていると考えられますし、
同時に具材からも添加物がスープに溶け出している懸念があります。
少なくとも、おでんの出汁までしっかり飲み干す、
ということはしない方がよさそうです。
コンビニおでんの心配は添加物だけではない
おでん容器で気になる環境ホルモン
コンビニのおでんに隠れたリスクは、具材や出汁の添加物に止まりません。
おでんを購入する際、商品横に並べられている専用の容器を用います。
持ち帰りしやすいように、軽く耐熱・耐水性のプラスティック容器に入れますが、
ここで気になるのは、やはり環境ホルモンです。
環境ホルモンは、内分泌撹乱物質として生殖異常・
発達異常・発がん性など私たちの身体に
悪影響を及ぼすことで大きな問題となっています。
容器の安全性について調べると、国によって安全性が検証され、
内分泌撹乱作用を有すると疑われる化学物質から
削除されたので安心して使用できる、との意見もあります。
しかし、日本のBPA(ビスフェノールA)摂取量と尿中濃度が
世界でも突出して多いという研究結果もあるため、
やはり慎重にならざるを得ません。
多くの人が行き交うコンビニは衛生面での懸念も
早朝から深夜まで、多くの人が行き交うコンビニ。最近では、おでんに蓋がかぶせられており、
購入する人が蓋を開けて好きな具材をとる、
という形式もありますが、不特定多数の人が商品に触れるため、
衛生面での心配もぬぐえません。
簡単で便利なものが溢れる世の中だからこそ消費者の選ぶ目が大切
「時短」「手間なし」「簡単」という言葉が注目されるように、
現代に生きる私たちは日々忙しく過ごすことが多いです。
仕事で疲れた帰り道、時間も遅くなったし簡単に済ませたい・・・
それを解決してくれるコンビニ。
コンビニの存在を否定するわけではありませんが、
たくさんの選択肢があるからこそ、より正しいもの、
自分の体や健康にとってベストなものを選択する力が必要です。
病気になったとしても、病院に行って薬を飲めば大丈夫。
医療はどんどん進歩しているから添加物の弊害も、きっと大したことがない。
果たして本当にそうでしょうか。
増え続ける慢性疾患、若者の筋力・体力の衰え、
キレやすい人の増加、うつの増加など、
近年問題視されている多くの疾患は食事と密接に関係しています。
食品添加物の摂取を控えたり食べ物を変えることで、
元気を取り戻すことも多々あります。
健康は私たちの資本です。
便利なコンビニのお弁当、お惣菜、そしておでん。
この裏に潜んでいる多くの添加物とその弊害を知った上で、
身体にとって何を選択すべきなのか、私たちが一人一人が考えていく必要があるのです。
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