かつて大流行したあの素材も!合成繊維は洗濯するたびに地球環境を汚染し、私たちの健康も脅かしています。
近年大きな問題となっているプラスティックゴミ問題
軽くて持ち運びに便利、コストも低く抑えられるので使い捨て容器やストローとしても
これまで世界中至るところで使用されてきたプラスティック。
利便性のみを追求して人間が作り出したこのプラスティックが、地球環境を破壊していることは、
既に一般的にもよく知られるようになりました。
テレビ番組やニュースなどで取り上げられることも増えているように感じています。
特に、アメリカやヨーロッパの外食チェーン店が次々にプラスティックストロー廃止の方針を決定し
その影響を受けて、日本国内でも同様の動きが進んでいます。
プラスティックゴミ問題については、INYOUの過去記事でもたびたび取り上げてきました。
欧米で続々使用禁止のプラスティック製ストロー。まだ日本は規制すらされず。レジ袋、使い捨て容器から生まれる人体への影響も危惧されるマイクロプラスチック問題。どんな対策方法が考えられるのか?
プラスティックゴミ以上に深刻な問題のマイクロプラスティック
マイクロプラスティックは私たちの生活のあらゆるところに入り込んでいる
プラスティックゴミ問題だけではなく、
さらに微細なマイクロプラスティックも地球環境に大きなダメージを与えています。
マイクロプラスティックは、ペットボトルなどのプラスティック製品が劣化によって細かい破片となったものや
洗剤に含まれる小さな粒や歯磨き剤に入っている粒、洗顔料のスクラブなど
私たちの生活のあらゆる場面に存在しています。
そして、このマイクロプラスティックががひとたび海へ流出すると、
もはや回収することは困難、いいえ、不可能とさえ言えます。
また、プラスティックですので、いくら細かい破片になっても消えて無くなることは決してありません。
当然、自然のものでもありませんので、自然の摂理によって分解されることもありません。
それでは、海に流出したプラスティックは一体どこへ行ってしまうのでしょうか。
マイクロプラスティックをはじめとした海洋ゴミで死にゆく海洋生物たち
非常に悲しく、残念なことですが、私たち人間が作り出した
石油由来のプラスティック及びマイクロプラスティックは
海に住む全ての生き物を苦しめているのが現状です。
海に住む生き物にとって、海水は私たち人間でいう空気のようなもの。
その中に、大量のマイクロプラスティックが浮遊しているのです。
つまり、今、私たちが呼吸をしているこの瞬間に、有害物質を吸い込んでいることと同様、
海洋生物はマイクロプラスティックを吸い込んでいる可能性があるということです。
人間の場合であれば、もしも大気中に有害物質が存在した場合(PM2.5や花粉などがそうですが)、
より高性能なマスクやフィルターを開発したり、
なんらかの方法でデトックスする方法を見つけることができます。
ところが、海洋生物にそのようなことができるはずがありません。
海洋生物が体内に入れてしまったプラスティックは消化されずに胃の中に止まり
やがて消化不良を起こし、それをきっかけに死に至ります。
世界中の多くの海岸で、クジラやイルカなどが漂着死していて
胃の中から大量のプラスティックや金属片が発見されるというニュースを頻繁に見かけます。
えっ嘘でしょ?!世界平均の約27倍の海洋汚染が進む日本海。2050年には海で泳ぐ魚の総重量を越えると言われるマイクロプラスチックごみ問題。マイクロプラスチックは既にあなたの今日の食事の中にも入っているかもしれません。
これほどまでに、プラスティック問題は深刻で、
既に取り返しの付かないところまで来ていると行っても過言ではありません。
しかしながら、我々人間のプラスティック製品の開発・使用は止まる気配がありません。
冬のあったかアイテムであるアノ素材もプラスティックでできている!
安くて軽くてあったかい人気のフリース素材の中身とは
寒い季節が近づくと、衣料品店では続々とあったか衣類の販売が始まります。
薄くて軽いのにあったかいインナーが男女ともに爆発的な人気を誇っていますし
フリースジャケットなどは小さな子供からお年寄りまで街中で着られているのを目にします。
私自身も、以前は部屋着として愛用していましたが、
フリースの素材について深く考えたことはありませんでした。
本来のフリースの意味は、羊一頭から刈り取った人つながりの羊毛のことを指しますが、
私たちが普段目にする安価なフリースが羊毛でないことは一目瞭然。
フリースとは、石油由来のポリエステルの一種で柔らかい起毛仕上げの素材です。
最近では、ペットボトルを再生して作られた商品も増えてきているそうですが
つまり、フリースとはプラスティック同様だと考えられます。
近年、一般的なフリースに加え、マイクロフリースというものも人気です。
マイクロフリースは、一般的なフリースよりも繊維が細かく、
一方で、毛足が長いフリースはボアフリースと呼ばれ
衣類だけではなく、ぬいぐるみや毛布・ポーチなど、様々な製品として人気を集めています。
フリースを洗濯するだけで多くのプラスティックが流出している
あらゆる製品に使用され、人気を集めているフリース素材ですが
近年、このフリースが海洋汚染に大きく影響していることが問題となっています。
フリースをはじめとした合成繊維でできた布を洗濯機で洗濯すると
大量のマイクロプラスティックが発生することが分かったのです。
マイクロプラスティックの中でも、繊維から発生したものをマイクロファイバーと呼びますが
イギリスとオーストラリアの研究によると、フリースは1回の洗濯によって1つの衣類から
最大1900本以上ものファイバーが放出されたことが明らかになりました。
もちろん、フリースだけではなく、アクリルやポリエステル及び混合繊維など
合成繊維が素材となっているものは全て、洗濯によってマイクロファイバーが放出されています。
例えば、4人家族で各自が何らかのフリースウェアや合成繊維を着用していると考えると
1日の洗濯で流出するマイクロファイバーは一体どれくらいになるのでしょう・・・
考えただけでも膨大な数だということがご理解いただけるでしょうか。
そして、このように洗濯によって放出されたマイクロファイバーは
当然のように下水処理施設での処理をくぐり抜け、海洋に排出されたり
きれいな水として私たちの家庭用水として戻ってくるのです。
私たちが毎日行うお洗濯。
洗剤に含まれるマイクロビーズだけではなく衣類までもが環境汚染へと繋がっているのです。
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環境汚染だけではない!私たちの健康にも悪影響を及ぼす可能性がある化学繊維
フリースをはじめとしたアクリル、ポリエステル、レーヨンなどの化学繊維が影響を与えるのは、
環境だけにとどまりません。
実は、私たちの健康さえも蝕んでいることがわかっています。
乾燥する季節に衣類を着脱する際にパチパチと発生する静電気、
おそらく皆さんも経験したことがあるでしょう。
静電気が発生するということは、私たちの身体が帯電している状態だということです。
帯電が起きているということは、身体の電気の流れが悪くなり、
体内の血流に乗っている活性酸素が増加したり、それによって体内の脂質も酸化、
つまり、心筋梗塞や脳梗塞のような血管疾患が発生しやすい状態になっているのです。
また、帯電によって皮膚の炎症は悪化しますので、
特に、アトピーや敏感肌の方にとっては症状を悪化させる原因にもなります。
ここで、化学繊維を用いたインナーが、
何故薄くても暖かさを保っていられるのかを、改めて考えます。
近年大人気のあったかインナーは、
皮膚と布の間に電気を発生させて暖かさをキープする仕組みになっており、
わざと炎症を起こしているので暖かい、ということになっているのです。
確かに、私もあったかインナーを着用していたことがありますが、
その時はかなり身体が痒くなりました。
乾燥のせいかと思っていましたが、違ったようです。
実際に、合成繊維のインナーからコットンのインナーに変えたところ、身体の痒みはなくなりました。
同様に、アトピー体質の娘も、
合成繊維の衣類を着用していると痒そうに全身を掻いていますが、
コットンにすると掻かなくなります。
このように、化学繊維は私たちの皮膚表面および体内の血流にも大きな影響を及ぼすことが考えられています。
衣類の素材を気にして購入していますか?市場に流通しているものの多くは合成繊維
繊維が地球環境及び私たちの健康に大きな影響を与えていることを知ってから、
私は衣類の素材を確認するようになったのですが、世間に化学繊維・合成繊維が溢れている状況に唖然としました。
例えば、子供用のインナーを購入しようとしたとき、
これまでは「子供の衣類=コットン」と思い込んでいたものが
実はそうでないものがたくさんあることに気づきます。
特に近年は、暖かい素材が人気ということもあり、多くの商品が化学繊維です。
また、シルクに似たツルッとした肌触りとシワになりにくいのが人気なのか、
大人向け衣料品も天然素材のものが少なくなっているように見受けられます。
一方で、コットン100%の衣類はごく一部。
オーガニックコットンとなると、取り扱っている店舗自体がかなり限られているのが現状です。
さらに、その他のシルクや麻などの天然素材ともなると、
一般の市場で見つけることはもはや困難とも言えます。
地球環境保護と子供達の明るい未来のために私たちにできること。買わないことと広めること
これら、マイクロファイバーやマイクロプラスティックなどの
プラスティック製品が地球環境に及ぼす影響、
また、私たち自身や何も知らない子供たちの身体に及ぼす影響。
このような手の施しようがないものに対して、私たちは一体何ができるでしょうか。
それは、「買わないこと」「使わないこと」そして、「広めること」。
これ以上に具体的な提案ができないことがもどかしい限りではありますが、
やはり、今すぐに私たちが取り組めることといえば、これに尽きます。
買わないこと。使わないこと。
プラスティック製品について、世界的な動きが広まりつつあります。・ペットボトルやプラスティック容器を使わないために、マイボトルやマイバッグを持ち歩く。
・お店でナイロン袋を出されたら断ること。
・プラスティックの代わりに、陶器や瓶・ガラス容器などを用いること。
・合成洗剤の使用をやめる
このように、私たち一人一人が意識を変えて、買わないこと・使わないこと、
そして、断る勇気を持つことが大切です。
暖をとることができるのは化学繊維だけではない
前述のように、近年化学繊維を用いた衣料品が主流になっている理由は、主に以下の3つです。
・暖かさ
・肌触り
・価格の低さ
では、天然素材はどうでしょうか。
比較的入手しやすく、価格もそれほど高くないコットン。
コットンは、汗をしっかり吸収し、通気性がよく肌触りも問題ありません。
通年着用できる素材で、冬は暖かく夏は涼しくなっています。
価格は高くなりますが、シルクも、保湿性・吸収性に優れており冬は暖かく夏は涼しい素材です。
何よりも、その肌触りは誰もがうっとりするほど気持ちが良いものですよね。
通年使える生地で、もう一つおすすめなのが、竹素材の衣類です。
竹は、消臭性・抗菌性・保温性に優れており、
夏は通気性がよく冬は保温性に優れている素材だと言われています。
春から夏にかけて販売されることが多いのが、麻素材で、
麻は吸水性及び発散性があるのでさらっとしていて気持ちの良い素材です。
コットン・シルク・麻・竹、他にも天然素材はいくつかありますが、確かにいずれも
端的な安さを追求した価格の面では、化学繊維に及ばないかもしれません。
しかし、天然素材は着心地・機能性そして傷みにくい(長く使用することができる)
という面において、化学繊維になんら劣ることはありません。
むしろ、総合的な費用対効果を考えると、天然素材の方が優れているのではないでしょうか。
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広めること。地球が人間の手で危機的状況にあることを一人でも多くの人に伝えていこう
今回、このようにプラスティック製品およびプラスティック同様の化学繊維について取り上げましたが
一歩外に出ると、実はこれらの事実はあまり知られていることではありません。
時々ニュースで話題になることはあるものの、
普段の生活の中でそれほど意識されているものではないのです。
しかし、もはやこれらの問題は他人事ではなく、現実に地球で起こっており、
将来的に私たち及び子供達の生活に確実に大きく影響してくるでしょう。
行動を起こす前に、まず知ることが必要です。
一人でも多くの人に伝え、私たち人間の意識をより高めることが不可欠になってくるのです。
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