鎮痛剤を常用していたら突然倒れ、動けなくなった私の恐怖体験。鍼灸院で言われた驚くべき内容。 私が実践した「身体を温める習慣」セルフお灸のやり方。

鎮痛剤のデメリットとは？たくさん使って大丈夫？

皆さんは鎮痛剤、普段どれくらいの頻度で使われますか？

例えば、頭痛。



パソコンやスマートフォンなどで、たくさんの電子機器に囲まれた現代社会。
ブルーライトの影響や姿勢の悪さで、偏頭痛に悩まされている方も多いはず。


そんな時、ドラッグストアで簡単に手に入る鎮痛剤を常用してませんか？


例えば、女性ならではのお悩み、生理痛。


毎月痛みがあってつらい。薬がないと仕事にならない。
そういう女性も多いのではないでしょうか？


実は私も、長年悩まされてきた一人。


学生の頃から肩が凝りやすく、1日授業を受けるだけでひどい頭痛が始まる日々。
保健室へ行っても熱はないので休むことも出来ず、薬をもらって何とか耐えながら授業を受けていました。


社会人になってからは、
その回数・症状の強さ共にどんどんひどくなり、複数の鎮痛剤を常備するほど。

頭を貫くようなキーンとした痛みは本当に耐えがたい！
仕事にならないより100倍マシと、
痛くなるとすぐに飲んでいました。


生理痛に至ってはもっとひどく、毎回倒れるほどの激痛だったので、まだ始まっていないにも関わらず
予定日の一週間前から鎮痛剤を飲んで痛みに備えるほど。


痛みに耐えられず、ひどい時には強い薬を飲む事もあり、
今までの数十年、毎月のように繰り返してきました。


皆さんはどうでしょう？


頭痛持ちだから。生理痛ひどいから。会話の中でよく聞きますよね。


ちょっと頭が痛いから、ひどくなる前に飲んでおこうかな。
生理痛がひどいのは体質だから。月に1、2日くらいだし、我慢するのも良くないと聞くから。


そう考えて、気軽に薬に手を出していませんか？


私がそうでした。
痛いから薬で治す、痛くなったら薬を飲めばいい、そう思っていました。


でも、それは本当に怖い考えだったのです。

なぜ私が鎮痛剤の怖さに気付けたのか？前触れなく倒れた経験が教えてくれたこと

そのきっかけは、ある日突然、何の前触れもなく倒れたことでした。

頭痛や生理痛に加え、元々の虚弱体質だった私ですが、
病院でいただくお薬や市販薬に頼りながらも、元気に過ごしていたつもりでした。


それが、まるで電池が切れたように動けなくなってしまったのです。


救急車で運ばれ、あらゆる検査をし、出た結果はなんと異常なし。


座ることさえままならず、支えられながらでないと歩けない私が異常なし！？
そんなことありえない！！ずっとそう思い、考え付くだけの病院を渡り歩くこと数か月。
結局、結果は変わりませんでした。


どうしてこんなことになったの？
絶望の中でたまたま紹介されたのが、近所に昔からある鍼灸院でした。


その頃の私には鍼灸院は、おじいちゃんおばあちゃんが行くもの。
鍼なんて怖いし、お灸なんて熱そう・・・そう思っていました。


そんなマイナスイメージしかなく、どうせ気休めだろうと半信半疑でした。
それでも、藁をもすがる思いで駆け込んだ鍼灸院。

そこで思いもよらないことを知ったのです。

謎の体調不良、原因はまさかの冷え！？

最初に私の手首を触った先生から言われた第一声は あなた、本当に体が冷えているね！ でした。


その時の私の症状というと、突然来るめまいや貧血。
疲労感、筋肉の衰えなど。食事や歩くこともままならない、
まるで一夜にして80歳のおばあさんになったような衰弱っぷり。


絶対に何か大きな病気に違いないと思っていたのに、指摘されたのがまさかの冷え。


確かに、元々冷え性ではありましたが、今の自分に関係があるとは思っていなかったし、
当時、自分がそこまで冷えているという実感もなかったのです。


ですが、先生はありったけの光線（体を温める治療法）を当て、体中にお灸を据え、
鍼を打ち、体の冷えを取ることに集中した施術をおこないました。


来る日も来る日も体を温めつづけ、お灸を据えるという施術を続けた結果。
なんと！少しずつですが体が楽に動かせるようになったのです。


病院に通っては、「とりあえず飲んで様子見ましょう」と処方された薬を飲んでいた数か月。
良くなるどころかどんどん衰弱し、
いよいよ杖が必要かもと思っていたのにこの変化には本当に驚きました。


でもどうして？なぜ冷えていただけであんな状態に？
そもそもどうしてそんなに冷えてしまったの？

倒れた原因や体調不良の原因は、なんと鎮痛剤が理由だった？

ここで突然ですが、皆さんはなぜ頭痛や生理痛が起こるのか考えてみたことはありますか？
スマホの見すぎ？姿勢の悪さ？それとも体質？


実は痛みの原因として、血行不良が関係していることがあります。


東洋医学では瘀血おけつといい、血液がスムーズに流れず循環が悪くなることで、
首肩の凝りや背中の痛み、生理痛など様々な症状や痛みの原因だと言われています。


つまり、元々頭痛や生理痛がひどかった私は血行不良、
いわゆる瘀血おけつだったのではないかと、専門家の方からも指摘されました。


そんなことも知らず、今まで痛みの本質を考えもせず、どんどん鎮痛剤を服用していた私。
それがさらに、悲劇を招く結果となりました。


私たちが普段使用している鎮痛剤の成分を、よく読んだ事はありますか？
その成分は、本来熱を下げる解熱剤に分類されます。


普段薬を飲まない人が1度くらい鎮痛剤を飲んだからといって、
すぐに影響があるわけではありません。


ですがそれを長期間服用し続ける事で、だんだんと内臓に負担がかかり、基礎体温も下がり、
瘀血おけつの状態を招くと先生はおっしゃっていました。


私は自分で冷えた体をさらに冷やし、体が動かなくなるまで痛めつけていたのです。
さらに、血行が悪くなる事でリンパの流れも悪くなります。


そうすると体の中に余分な水分が溜まり、これが頻発するめまいも起こしていたのです。


体の不調のために飲んでいた薬が、まさか更なる不調を呼んでいたなんて！
その話を伺った時には、愕然としました。

鎮痛剤の代わりに、お灸のパワーを借りてみる

皆さんは、お灸についてどれだけ知っていますか？


お灸って、どこで買えるの？使い方は？
鍼灸院に通わなくてはいけないの？


鎮痛剤は、どこにでも売っているし誰でも知っているのに、
お灸についてきちんと知っている人は、少ないのではないでしょうか。

そもそもお灸とは？

お灸は、いったい何から出来ているのでしょうか。


実は、ヨモギという植物の葉っぱの裏にある白い産毛のようなものを乾燥させた
『艾-もぐさ-』というものを集めて作られているのです。


ヨモギは、漢方薬にもメディカルハーブでも使われている有名な植物。
皆さんも、ヨモギならご存知の方も多いですよね。


生薬名は艾葉-ガイヨウ-といい、温める作用や出血を抑える作用、
痛みを抑える作用、水分代謝を促す作用などがあるんです。

お灸をするのは、めんどくさい？

体に良さそうだけどどこに売っているか分からないし、いきなり鍼灸院に行くのはハードルが高い。
そう思う方も多いですよね。

私も自分が体験しなければお灸をしよう、なんて考えなかったでしょう。


一見、敷居が高いお灸。


実は最近では、ドラッグストアや薬局で手軽に購入することが出来るのです。


艾が台座の上に乗っている台座灸と呼ばれるタイプのお灸。
台座のシールをはがし火をつけて、ツボの上に5分ほど置いておく簡単なものです。

お灸は熱い、そう思っていませんか？

これも実は、勘違い。

鍼灸院で私が治療として据えていただいているものは数も多く、熱さも少し強いものです。
ですが、それでも消える前に一瞬熱い！と思う程度。
もちろん火傷もしませんし、我慢できる、むしろ気持ちの良い熱さです。


気軽に買える台座灸は、じんわりと温かい気持ちの良いものです。
特に、初心者用の台座灸は約42度になるように、中の艾が調節されているので安心です！


なぜ42度なのかと言いますと、私たちの体の中にあるヒートショックプロテイン
と呼ばれる傷ついた細胞を治すのに役立つタンパク質を増やし、免疫力を上げてくれるくれるからなのです。


ただし、いくらお風呂と同じくらいの温度とはいえ、熱さの感じ方は人それぞれですから
我慢せず、気持ちの良い所で止めるのが良いでしょう。

私も日によって、または体調によっては熱い！と感じる事もあるので
そんな時は無理にせず、自分の良い所で止めています。

自分の不調に合わせてセルフお灸をやってみよう！

お灸は東洋医学でツボと呼ばれる所に置き、温める事で様々な症状に効果が期待できます。
ツボはWHO(世界保健機構)では、全身で361個もあるとされています。

お灸でツボを温めよう

ご自身の体質や症状に合わせて、まずは指で軽く押してみます。
周りより少しへこんでいたり、でぱっていたり、痛気持ちいいと感じる場所を探しましょう。


ツボが分かったら、ペンで印をつけておくとお灸を乗せる時にずれなくてよいですよ。


私の通う鍼灸師の先生も、ペンでちょんちょんと印をつけています。

お灸を乗せてみよう

使用するお灸にもよりますが、ドラッグストアなどで手に入る台座灸にはずれないように
シールがついています。


シールをはがし、あらかじめ探して印をつけたツボの上に乗せます。


あとは火をつけて5分ほど置いておくだけです。(詳しくは取扱説明書にしたがってくださいね）


ツボはたくさんありますが、セルフお灸の場合は、安全性も考慮し、
自分が目の届く範囲に留めておいてください。

私がよく行うおすすめツボのご紹介

私が家でよく行うのはやはり頭痛や生理痛、冷え性に効果があるとされているツボです。
それをいくつかご紹介いたしましょう。

頭痛

【合谷-ごうこく-】
・手の甲で、親指と人差し指の骨が交わるくぼみ

【手三里-てさんり-】
・肘を曲げた時にできるシワから指3本親指側

生理痛

【血海-けっかい-】
・膝のお皿の内側の上端から指3本分上

【曲池-きょくち-】
・肘を曲げた時にできるシワの先端

冷え性

【関元-かんげん-】
・おへそから指4本分下

【湧泉-ゆうせん-】
・足の指を曲げた時にできる足裏のくぼみ

お灸がない時には？

外出中などでどうしてもお灸が出来ない時、手元にない時、
そんな時には温かい飲み物や使い捨てカイロなどもお灸の代わりになります。


上記でご紹介した以外にも、首の付け根に頭痛や肩こりのツボがありますし、
手先足先を温めるだけでも、冷えのツボを温める事になります。

鎮痛剤を手に取る前に、まずはセルフお灸を試してみてください！

お灸の注意点とは

セルフお灸を行う際の、注意点についてお伝えします。

1.　低温やけどに注意する

ご自身でお灸を行う際には、やけどをしないように気をつけましょう。

汗や水分が肌についていると、やけどの元になる可能性があるので、
体は十分に拭いてください。

また長時間お灸を行っていると低温やけどになる場合があるので、
時間を決めて行うといいかもしれません。

不快な熱さを感じたら、すぐにお灸を外してください。


2.　一度にたくさんの箇所にお灸を置かない

お灸のやりすぎは、「灸当たり」の元です。
かえって気分が悪くなったりだるくなったりする可能性があります。

一度に行うのは、２〜３つのツボまでにしておきましょう。
また１日１回を目安に行ってください。


3.　リラックスできる時に行う

入浴や食事前後の１時間ぐらいは避け、
自分がリラックスできる時間帯に行いましょう。

鎮痛剤に頼らずに身体を温めることが大切

実際に経験した鎮痛剤の恐怖の体験談をお話ししました。

でも、これはけっして他人ごとではありません。
私ほど常用していなくても、薬には必ず副作用がある事を忘れないでください。


ドラッグストアで薬を気軽に買うように、今日は頭が痛いからお灸しようかなと、
気軽にお灸を選べるようになってほしいものです。

倒れて初めて気づいた鎮痛剤の怖さ、体の冷えによる体への影響を少しでも知っていただく事で、
私のように大事な体を壊してしまう人が、一人でも少なくなりますように。

参考：『具合が悪いのに、　病院で「どこも悪くない」と言われたら読む本　心と身体のほっこり養生法』著者　森下有紀

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