Ｇ２０大阪サミットを機に一気に知れ渡ったゴミ問題｜家庭ごみを減らすためにあなたが今すぐできる方法７選

あなたの家では毎日どのくらいのごみが出ているでしょうか？
少ない？多い？

今、世界的にごみ問題が深刻化しています。
特に問題となっているのが、プラスチックごみ。

世界が問題視しているごみの問題をわかりやすく、
家庭でできる対策まで落とし込んでお伝えいたします！

世界のプラスチックごみ問題

先日行われた２０か国・地域首脳会議（Ｇ２０大阪サミット）で、
海洋プラスチックごみについて日本をはじめ世界が抱える大きな問題として、
宣言採択が行われましたが、今すぐに解決できるものではありません。

また、これまで、日本のリサイクルできるごみを、資源ごみとして中国などの海外へ輸出していました。
しかし、２０１８年に、中国政府が、世界中から受け入れていた資源ごみとプラスチックごみの輸入を禁止。
つまり、海外に頼っていた日本のごみは、さらに捨て場を失っているのです。

分別ごみを出す際、一番多いのは、やはりプラスチックごみ。
このプラスチックごみは、どれだけ地球環境に影響があるのでしょうか。

プラスチックごみの分解が困難

プラスチックの分解には、空気汚染、水質汚染、土壌汚染を引き起こし、自然環境に害をもたらすおそれがあります。
また、プラスチックは、そのままだと分解に非常に時間がかかります。
理論上、数百年から数千年は分解しません。
したがって、焼却しない限り、１９５０年頃から作られたプラスチックごみは今でも現存しているのです。

ごみがもたらす大気汚染

発展途上国などでは、大量のごみがそのまま廃棄されたごみの山がいくつもあり、
そこに大量のプラスチップごみが含まれます。
そのごみによる化学反応や、乾燥による摩擦熱などによって炎が発生し、
それによってプラスチックごみが低温で燃やされます。

すると、有害物質のダイオキシンが発生して大気を汚染し、
人間や動物たちへ呼吸器系の健康被害を与えることが考えられます。

ごみがもたらす水質汚染

プラスチックごみの垂れ流しにより、
人間にとって大切な飲料水が汚染されてしまう可能性が考えられます。

ごみが与える食物連鎖の悪影響

プランクトンを大量に飲み込むクジラから、
その微小なプランクトンまで、食物連鎖によって、影響を与え続けます。

直接的にプラスチックを飲み込まなかったとしても、
プランクトンのような食物連鎖上で最も下層に位置する生物を食べた生物を、
より大きな別の生物が食べることで食物連鎖のつながりを通して
生物全体がプラスチックで汚染されてしまう可能性が考えられるのです。

ごみが与える動物への影響

自然界の大量のプラスチックごみが散乱した結果、
日々世界のどこかで野生の動物が、プラスチックごみによる直接的な被害を被っています。
また、プラスチックごみが堆積した場所からは、本来そこを住んでいた動物たちが追い出されている現状もあり、
自然界に住む動物達へ大きな悪影響をもたらしています。

ごみの経済的な影響

プラスチックごみは、将来的に膨大なコストとなって人間に跳ね返ってくると言えます。
というのも、プラスチックごみによって汚染された土壌や水を浄化するには、
非常に大きなコストがかかり、これは、プラスチックごみを放っておけばおくほど、増えていってしまいます。

加えて、プラスチックごみにより汚染が進むと、
そこに住む人々の健康が害されて経済活動に悪影響が出て、間接的な経済的損失を招いてしまいます。

このまま増え続けては、ごみ処理は間に合わない

ごみ処理施設で焼却した際に出る灰は、最終処理場へ運び込まれます。
環境省は、平成２８年度のデータを基に、
「この最終処理場はあと２０年で日本全国のごみの埋め立て場が満杯になり、ごみを埋め立てできなくなる」という発表を出しました。
このままいくと、日本は、２０４０年にはごみを埋め立てる最終処理場を失うことになりえます。

この現状は、日本だけでなく、
どこの国でも物理的にごみ処理場の許容範囲を超えてしまい、世界中でごみがあふれてしまうのです。

ごみ問題を前に３Ｒを知る・学ぶ

３Ｒとは、環境を配慮するキーワードです。
このキーワードを理解し、自分にできることはないか、もう一度考えていきましょう。

３Ｒは、Reduce（リデュース）、Reuse（リユース）、Recycle（リサイクル）
の3つの英語の頭文字を表し、その意味は次のとおりです。

Reduce（リデュース）

使用済みになったものが、
なるべくごみとして廃棄されることが少なくなるように、ものを製造・加工・販売すること

Reuse（リユース）

使用済みになっても、
その中でもう一度使えるものはごみとして廃棄しないで再使用すること

Recycle（リサイクル）

再使用ができずにまたは再使用された後に廃棄されたものでも、
再生資源として再生利用すること

３Ｒ活動

上の3つのRに取り組むことでごみを限りなく少なくし、
そのことでごみの焼却や埋立処分による環境への悪い影響を極力減らすことと、
限りある地球の資源を有効に繰り返し使う社会（＝循環型社会）をつくろうとするものです。

引用：３Ｒ活動推進フォーラム

家庭ごみをどう減らすか

私たちにできることは、ごみをできるだけ減らす、買わない、もらわない。
使わなくなった物は、リサイクルに出す、譲る、売ることではないでしょうか。

生活する中でのちょっとした工夫で、家庭ごみを簡単に減らせる方法を紹介します。

ティッシュをむやみに使わない

何気なく使ってしまうティッシュ。
それを、タオルに代替することで、ごみはかなり減らせます。
ちょっと手が汚れた時、ごはん中、口や手を拭く時、汚れをふき取る時。
これは、タオルで十分です。使ったら洗濯機へ。

キッチン周りの汚れは、使えなくなった靴下を使用。
古くなったタオルを小さく切って使い捨てする方法もあります。

飲み物は、水筒を使用

ペットボトルを買う方の中には、お茶を沸かすのが面倒。
水筒を洗うのが面倒と思う方も多いと思います。

しかし、ペットボトルを買う、
ラベルを取る、ペットボトルをつぶして捨てる、ペットボトルのごみ出しをする。
この手間と、お茶を淹れる手間、そんなに変わらないと思いませんか？

良質な浄水器を一台置いておくことで、家でもいつでも美味しいお水を飲むことができるうえ、
その水で水出しお茶を作れば、簡単に大量のお茶が作れ、節約にもなります。

カフェでは、マイボトル利用

カフェで出るプラスチック容器のごみは、世界中で問題になっています。
今後、ストローの廃止等、企業努力も進んでいます。
私たちも、一人ひとりができることとして、マイボトルを利用しましょう。
店舗によっては、タンブラーをもっていくことで、２０円の節約もできます。

エコバック

習慣にしてしまえば、ビニール袋を片付ける手間がなくなります。
以前は、持ち帰ったビニール袋をリビングや洗面所のごみ箱用としてもらっていましたが、
我が家では、ごみ箱のビニールも廃止しました。
ごみ箱が汚れてしまうようなごみは、キッチンにおいてある指定ごみ袋を設置したごみ箱に捨て、
髪の毛やほこりなどのちょっとしたごみを捨てるごみ箱には、ビニールを設置していません。

布ナプキン、布おむつの利用

家庭で出る生理用ナプキン、おむつのごみは、かなりの量ですよね。
布ナプキン、布おむつの気持ちよさを知り、手入れに慣れてしまえば、そう手間とは感じません。
使用したナプキン、おむつはつけ置きして、後は洗濯機で洗うだけです。
体にも優しいので、できる範囲で、取り入れてみましょう。

玄関に、リサイクルできるごみを入れておく袋を置こう

自治体によって異なりますが、電池や携帯電話、白色トレイ、牛乳パック、
紙ごみ、缶、瓶、段ボール、衣類等、リサイクルできるごみはたくさんあります。

玄関に紙袋を置いておき、リサイクルごみが出たら「ポイっ」と袋に入れておいて、
出かけるついでに回収場にもっていって分別して捨てるだけです。
また、大手衣類メーカーでは、店舗による回収を行っていますので、上手に利用しましょう。
他にも、段ボールに衣類を入れて郵送し、発展途上国に衣類を送るサービス等もあります。

生ごみの堆肥化

上記のリサイクルは、以前から行っていましたが、
さらに以前から気になっていた生ごみの堆肥化に挑戦しました。
生ごみの量も家庭ごみの半分を占めるのではないでしょうか。
生ごみの堆肥化をすることで、１週間の家庭ごみは、指定袋（小）の１袋で済むようになりました。

用意するものは、専用の密封できるバケツと、ＢＭ菌体です。合わせて２５００円くらいです。


①生ごみの瑞を良く切りバケツに生ごみを淹れます。
②生ごみにＢＭ菌をまんべんなくふりかけ、フタをしっかり閉めて密閉します。
③バケツが８分目になったら、夏場は１５日、冬場は２０日程度ねかせて発酵させます。
④２、３０㎝ほど、土を掘って埋めます。１か月程度で土に還ります。
（植木鉢の土の中に入れても良いです）


土に還った生ごみは、ごみとして捨てることもできますが、
これを機に、家庭菜園を始め、堆肥化した土を栄養のある土として再利用しています。
また、野菜を買う際にでるプラスチックごみを減らせるうえ、節約にもつながります。

ごみ問題は私たちの行動で解決できる

世界の環境問題はたくさんあります。
環境問題のニュースを見ると、不安が大きくなり、目を伏せたくなります。
しかし、今起こっている問題に目を背けても、何も解決しません。

ごみを減らすことは、私たち一人ひとりの心がけ次第で、大きく減らすことができる問題です。
限りある資源を大切に使い、限りある地球ができるだけ長く存続できるよう、
一人ひとりが自分の問題と認識し、できることを一つずつ増やして、持続可能な社会を作っていきましょう。

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