海外では“脱プラスチック”は当たり前!?遅れる日本が脱プラに向けて日本人一人一人が持ちたい5つの視点とは。〜IN YOU Marketが教えてくれる“環境を配慮した製品を選ぶ重要性”〜
どこにいっても目にするプラスチック製品、
耐久性や衛生面など様々な用途で使える優れたものだと
誰もが当たり前のように使っている素材です。
その万能さゆえに、
たくさんの製品がプラスチックに取ってかわってきました。
・ビニール袋
・食品をいれる容器
・ラップ
・ペットボトル
・紙おむつやサニタリー用品
・シャンプーやリンスなど洗剤の容器
etc…
プラスチック製品を挙げたらキリがない!
それほど、巷ではプラスチック製品があふれかえっています。
合成樹脂と呼ばれるプラスチックの原料となるものは、
日本だけでも年間1000万トンを超える生産量を超え、
現在も横ばいか上昇傾向にあるのが現状。
1000万トンって、想像しただけでもパンクしそうなほどすさまじい量!
しかしそのプラスチックは近年、
地球環境問題のひとつとして世界で問題視され、
廃止運動や使用規制に取り組む国や、
プラスチックを循環させるためのビジネスモデルに取り組む企業が出てくるなど、
「脱プラスチック」を掲げた動きが注目を集めていますが、
私たちひとりひとりができる事は何かを考えてみませんか。
国外ではあたりまえの取り組みとなっている
「脱プラスチック運動」
EU(加盟28か国)
一部の使い捨てプラスチック製品を域内での使用を禁止する法案が可決承認。2021年から施行開始。
一部のプラスチック製品というと、
ストローやマドラースプーンやフォークといった、
分解性の弱い「酸化型生分解性プラスチック」とよばれるものを
基本的に廃止。
そのほか、食器やマグなどのプラスチックについても、
今後の削減目標を明確に設定し、
プラスチック製品の大幅な削減に向けて着々と動きだしています。
インド
29州のうち、25州の政府が、
使い捨てプラスチック製品の使用を禁止する法律を
2018年に導入しています。
法律を違反した業者や消費者に対して、
罰金や懲役刑などが科せられるほどかなり厳しい規制を設けています。
2022年までに全インドで使い捨てプラスチック製品を無くしていく!
という目標まで掲げられています。
アメリカ
2011~頃からハワイ州内の郡で段階的に禁止され始め、シアトル市でプラスチック製ストローやカラトリーの禁止、
カリフォルニア州でレジ袋やプラスチック製のストロー禁止など、
課金制度を含めた規制の動きを示しています。
最近ではグローバル企業が、
プラスチック製品の規制や異素材への再開発、再利用など
ビジネスモデルを目指して大々的に取り組む動きが目立ってきています。
台湾
2019年7月から使い捨てプラスチック製品(容器・ストロー等)の無償提供および店舗での提供を禁止。
レジ袋の製造・販売・使用の禁止。
台湾では2030年までに使い捨てプラスチック製品を
全面的に使用禁止する目標を掲げており、
今後さらに「脱プラスチック」に向けて規制を強化していく方針です。
アフリカ30カ国
アフリカ54カ国中、30カ国が
プラスチック製袋の製造・販売・使用を規制し、課税対象に。
国内全域で使用を全面に禁止としている国は24カ国にのぼります。
南アフリカの民間企業やレストランチェーンの中には
・脱プラスチックに向けて自主規制に取り組む
・再利用が可能な素材を導入、開発する
・「プラスチックは最悪だ」というポスターを配布する
・SNSを活用して#refuthestraw(ストローは断ろう)等の拡散活動を行なう
など、消費者に「脱プラスチック」を意識・行動させるために
民間企業が働きかけるなど、
プラスチック製品の問題は国民の課題だとして取り組んでいます。
中国政府
2017年7月から
「個体廃棄物輸入管理制度改革実施案」を公表。
一部の地域で、廃プラスチックが
人の身体や環境に重大な危害をもたらしている実態を踏まえて、
輸入制限を決定。
・2017年末までに環境危害の大きい
「廃プラスチック」の輸入禁止。
・2019年末までに国内資源で代替が可能な
「廃プラスチック」の輸入を段階的に停止。
・工業由来の「廃プラスチック」「廃電子機器」
「廃電線」「ケーブル」などの輸入停止。
東南アジア諸国
「廃プラスチック」の輸入規制および輸入禁止の姿勢を強めています。
マレーシア・タイ・ベトナム・インドネシア、ラオスは、
輸入規制および全面禁止を検討。
カンボジア・フィリピンは、
貿易管理品目の一部を制限および禁止。
※日本は年間150万トンもの廃プラスチックや
工業由来の廃品を国外へ輸出しており、
その半数を“中国”に輸出。
規制が行われてから代替として東南アジア諸国に
輸出をしていました。
日本のプラスチックを取り巻く現状と対応
年間150万トンもの「廃プラスチック」を
国外へ輸出していた日本。
「廃プラスチック」の輸入先であった中国は輸入を規制、
そして代替えの輸出先としていた東南アジア各国でも
輸入規制が強化され始めました。
さらに、バーゼル条約の改正によって
2021年から輸出国側にも規制が敷かれる方針が決定。
行き場をなくした日本国内の「廃プラスチック」は
国内で処理をする必要性が一層増しています。
そして、
国外では「脱プラスチック」の動きが次々と取り組まれていく背景もしかり、
国内では早急な対応が強いられ、措置の動きが加速しています。
国の取り組みとしては、
2019年3月に環境省によって
「プラスチック資源循環型戦略」(案)
「国内資源循環確保に向けたプラスチックリサイクル体制整備の緊急支援」
が公表されました。
国内での廃プラスチックにおける対応措置
リデュース
2030年までに使い捨てプラスチックを累積25%排出を抑制。
リユース・リサイクル
(1)2025年までにプラスチック製の容器や包装・デザインを技術的に分別、リユース・リサイクルが可能なものとする。
(2)2030年までに容器包装の6割をリサイクル・リユース。
(3)2035年までに使用済プラスチックを100%有効活用
再生利用・バイオマスプラスチック
(1)2030年までに再生利用を倍増
(2)2030年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入
民間リサイクル事業社への支援・補助
中国や東南アジアの輸入禁止措置によって、「廃プラスチック」を国内で処理せざるを得なくなることを見込み、
プラスチックリサイクルを行う民間事業者の設備投資に対する
支援・補助を行う。
廃プラスチックの破砕・洗浄・脱水設備や、
炭素繊維強化プラスチックのリサイクル設備などの導入費用に関して、
半額を上限に補助。
平成31年度予算の概算要求では前年度の3倍である45億円が計上、
企業などに対する補助を強化することが決定されています
今日からできる!プラスチックを増やさない取り組み。
日本における人口一人当たりのプラスチックゴミ排出量は、
アメリカに次いで世界2位。
日本は大量のプラスチックを消費しています。
プラスチックによる環境問題を根本的に解決するためには、
消費する行動や生活スタイルを各々が見直して、
リデュース(発生を抑制)を推進することが重要だと考えます。
スーパーやコンビニエンスストアでのレジ袋の無料配布を見直したり、
日常的にマイボトルやマイバッグを持ち歩き、
可能な限り使い捨てプラスチック製品に頼らない生活を心掛けることなど、
自らのお金の使い道を考えながら、
身近な取り組みを続けていくことが大切です。
マイバッグ持参
国内では2020年(東京五輪)を目処に、
レジ袋の無料配布を禁止、有料化する方針です。
レジ袋などのビニール製品は、
海洋汚染問題でも甚大な被害を与えています。
お買い物には必ずマイバッグを持参するようにして、
レジ袋やビニール袋の配布を避けましょう。
いつでも使えるように、
カバンに一つ常備しておくこともオススメです。
マイボトル持参
日本では1分間に100万本のプラスチックボトルが
購入されていると言われています。
海洋汚染問題だけではなく、
燃やされたり廃棄されているのが現状です。
外出先で購入することがないように、
水筒やプラスチックを使用していないマイボトルを
持ち歩きましょう。
使い捨てプラスチックボトルや
ストローを消費しないことが大切です。
環境に配慮された詰め替え製品を選ぶ
シャンプーやボディソープ、石けん類の容器など
消耗品に関しては、
新たにボトルを購入することは避け、
詰め替え製品を選ぶように心がけましょう。
可能な限りプラスチックを使用していない製品を探したり、
石油系の材料が含まれていないなど、
環境に配慮している製品を選択することも大切です。
天然素材など環境に配慮した生地や繊維を選ぶ
合成プラスチック繊維はマイクロプラスチックの原因ともされています。
天然繊維でできた食器洗いスポンジ(ヒノキや麻等)や
自然素材でできた(綿や麻など)タオルや服などを選ぶことも大切です。
木製品(端材・間伐材)などから代用品を選ぶ
食器や、調理器具、お弁当箱や収納グッズ、玩具などには、
「端材」や「間伐材」を有効活用して作られた製品があります。
端材や間伐材とはいえ、
長い年月を生きて育った立派な木材の一部。
“木の素材”でできた製品は、
ナチュラルな温かみがあって心もちやすらぎを与えてくれます。
食器や調理器具、お弁当箱などは、
口に入るというだけあって
接着剤は石油系を使用していなかったり、
塗料には植物オイルや漆などが使われ、
細部まで気を遣って作られたものが多いのがとても印象的です。
適度に防腐効果があったり、木の持つ調湿作用が
乾燥を防いでくれたりします。
「脱プラスチック」に取り組む中で見つけた
“木材製品との出会い”
「脱プラスチック」に取り組む中で、
私が新たな選択肢として見つけたものには“木材製品”があります。
木製と言っても、
住居や製品を作る際に製材会社や木工工場などで出てしまう「端材」や
植林された山林の環境を整備するために
伐採された木材である「間伐材」で作られた製品です。
木と人との歴史をたどると、
遠い昔、元より木材で作られていたのに
耐久性や利便性の面からプラスチックに取って代わられたものもあり、
「端材」や「間伐材」を有効活用して作られているものもありました。
今でも製品となっていますが、
使用されている数が減っているのは確かです。
古い昔から、木は住居や日用品などに使われ
人びとは、自然の素材をふんだんに使って
木と長い付き合いを持って暮らしてきた歴史があること、
忘れてはいけないと感じています。
しかし、現代の日本全国では、
杉をはじめとする国産材は林業の問題とされています。
政府の施策によって植林され続けた森林は、
手入れが行き届かずに荒れ果て、
手入れが行き届いていない森林は、
人体への健康被害や動物が生活する環境に
悪影響をおよぼす原因となっています。
こうした背景や環境への配慮を考え、
端材や間伐材からモノづくりをされている
職人さんに「INYOUmarket」
で出会いました。
私の選んだお弁当箱は、
その職人さんの思いがたくさん詰まった
もののひとつです。
そのお弁当箱に食材をつめるとき、
おのずと微笑んでしまう自分がいますし、
とてもあたたかい気持ちになっています。
参考:
「妥協はしません!自分の心にウソはつかない。
お客様に喜んでいただける・自然にも優しいモノづくりを続けていきたい。
福岡県にある自然の豊かな糸島市の工房でお弁当箱をはじめ、地元産の杉を使った作品を作っている溝口さんの思い。」
ひとつひとつ手作業で作られていくもの。
その中には、一切妥協のない作り手の思いが詰まっています。
使うたびに、
あたたかさだけではなく重みや自然のありがたみも感じるモノ。
たくさんの方に、溝口さんの思いが
詰まったやさしいモノづくりに触れていただけたらと思います。
私自身プラスチックの消費を抑えるために、
ずっと使い続けられる素材や製品を選択するように
心がけています。
そして、
可能な限り避けられるものは避け、
代替え品は環境への配慮がされているものを選ぶようにしています。
今後国内では、
プラスチック製品への規制や取り組みが加速していく中、
企業だけではなく、
私たちも変わっていかなければなりません。
可能な限りできる取り組みを
ひとりひとりが心がけるようにし、
環境への配慮をしていきたいものです。
☆動画コンテンツIN YOU Tube『ドクターが徹底解説!自然の香りが持つ 驚くべき効果とは?』
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IN YOU Market脱石油・脱プラスチックに取り組みたい方はIN YOU Marketへ!
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