東洋医学 望診法で「膵臓のトラブル」を自分の顔や特徴から見分ける方法。不調の原因を早期発見して病気を未然に防ごう。
早期発見が難しい深刻な膵臓がん
先日、闘将と言われた有名な監督さんがお亡くなりになりました。選手だけでなく、ファンに対しても、
とても温かく人間味溢れる方だったと伺いました。心よりご冥福をお祈りいたします。
この監督さんが、膵臓がんを患っていらしたと発表されると同時に、多くの番組が膵臓がんについて
取り上げていたので、この病気について詳しくなった方も多いでしょう。
膵臓は、胃の後ろにあるので、がんになっていても、自覚症状が出にくく、早期発見が難しいと言われています。
私が大変お世話になった方も、数年前、膵臓がんで他界されました。
腰痛が続いていて、マッサージに通ったり、整形外科に通ったりしていましたが、一向に回復せず。
しばらく後に、突然、食欲がなくなり、「これは内臓かもしれない。」ということで、病院に行き、
膵臓がんが見つかったときには、手術ができない状態でした。
膵臓がんの自覚症状・リスク因子とは?
早期には症状が出にくい膵臓がんですが、病状が進むと、腰痛、背部痛、腹痛、食欲不振があったり、
糖尿病を発症することもあります。しかし、自覚症状が出ない場合もあります。
膵臓がんのリスク因子として、国立がん研究センターによると、
「慢性膵炎や糖尿病にかかっていること、血縁のある家族内に膵臓がんになった人がいること、肥満、喫煙など」とされています。
また、同センターは、予防法として、
「禁煙、節度のある飲酒、バランスの良い食事、身体活動、適正な体形、感染予防」を挙げています。
東洋医学は未病のうちの発見が得意!
膵臓がんのように、早期発見が難しい病気は数々ありますが、
東洋医学望診法でみてみると、体の中に不調がおこったときに、何らかのサインが体の表面に出てきている場合があります。
病
気に至らなくても、臓器が疲れたり、不調が起きたときに、サインが出ることも多くあるので、東洋医学は、未病の段階で対処することが得意と言えるでしょう。今回は、東洋医学望診法とマクロビオティック望診法で、膵臓のお疲れサインをみていきましょう。
膵臓のこと、どれだけ知っていますか?
まずは、膵臓についてチェックしておきましょう。膵臓の働きとは?
膵臓には大きく2つの機能があります。膵臓と聞いて、「インスリン」という言葉が思い浮かぶ方が多いでしょう。その通り、膵臓は、血糖値を
下げる「インスリン」、また血糖値を上げる「グルカゴン」などのホルモンを作り出しています。
もうひとつは、食べ物の消化にかかわる機能で、膵液「リパーゼ」を作り出し、食べた物が十二指腸に
届くと、この膵液を出して、消化を助けています。
以上から、膵臓は、食べ物、消化と深い関わりがあることがわかります。
膵臓の位置は?
では、膵臓はどこにあるのでしょうか?
病気が見つかりにくいことからもわかるように、膵臓は胃の後ろに位置しています。
また、自分から見て右側は、十二指腸に囲まれ、左側は脾臓に接しているのがわかります。
膵臓の真ん中には、膵管という細長い管が通っていて、膵液の通路となっています。
東洋医学で考える「膵臓」とは?
東洋医学では、臓器を五臓六腑と表現しますが、この中に「膵臓」という名はありません。
最も近いのが、「脾」と呼ばれるものだと考えられています。
「脾」という臓器が実際にあるわけではなく、「消化に関わる働き全て」と考えられていますので、
現代医学の臓器で言うと「膵臓」の他、「胃」「腸」「胆のう」「肝臓」「脾臓」などの働きの一部を統合したものとなります。
「脾」の働きとは?
「脾」の働きは、主に以下のように考えられています。
□食べた物を消化・吸収し、栄養を取り出し、全身に送る。
□水分を吸収する他、体内の水分コントロールにかかわる。
□血液が漏れださないようにする。
□内臓などをあるべき位置にとどめておく。
□水分を吸収する他、体内の水分コントロールにかかわる。
□血液が漏れださないようにする。
□内臓などをあるべき位置にとどめておく。
東洋医学で考える「脾」の不調と主な症状
「脾」の不調は、以下のように考えられています。■脾気虚症(ひききょしょう)
●脾気虚弱(ひききょじゃく) (脾のパワー不足で消化がうまくいかず、栄養に変えられない)
<主な症状> 消化不良、食欲不振、無気力、疲れやすい、やせる など
●中気下陥(ちゅうきげかん)(脾のパワーが不足して、下垂がおこる)
<主な症状> 『脾気虚弱』の症状
+脱肛、内臓下垂、子宮下垂、便意が頻繁にある など
●脾不統血(ひふとうけつ)(脾のパワーが不足して、血が漏れやすくなる)
<主な症状> 『脾気虚弱』の症状
+鼻血、皮下出血、血便、血尿、月経過多 など
□脾陽虚症(ひようきょしょう)(脾のパワー不足が進み、冷えや痛みも出てくる状態)
<主な症状> 上記、脾気虚症の症状、冷え、むくみ、腹痛、下痢など
●脾気虚弱(ひききょじゃく) (脾のパワー不足で消化がうまくいかず、栄養に変えられない)
<主な症状> 消化不良、食欲不振、無気力、疲れやすい、やせる など
●中気下陥(ちゅうきげかん)(脾のパワーが不足して、下垂がおこる)
<主な症状> 『脾気虚弱』の症状
+脱肛、内臓下垂、子宮下垂、便意が頻繁にある など
●脾不統血(ひふとうけつ)(脾のパワーが不足して、血が漏れやすくなる)
<主な症状> 『脾気虚弱』の症状
+鼻血、皮下出血、血便、血尿、月経過多 など
□脾陽虚症(ひようきょしょう)(脾のパワー不足が進み、冷えや痛みも出てくる状態)
<主な症状> 上記、脾気虚症の症状、冷え、むくみ、腹痛、下痢など
「脾」の不調を解消する食材・薬膳的分類
薬膳では、上記のような「脾」の不調が出たら、以下の食材でケアしていきます。
<補気類(エネルギーを補給する食材)>
もち米、うるち米、玄米、かぼちゃ、じゃが芋、山芋、さつま芋、椎茸、栗、鶏肉、いんげん豆、
米類、麦類、はとむぎ、じゃが芋、山芋、さつま芋、豆類(大豆など)、オクラ、カリフラワー、
もち米、うるち米、玄米、かぼちゃ、じゃが芋、山芋、さつま芋、椎茸、栗、鶏肉、いんげん豆、
たら、いわし、かつお、はちみつ、高麗人参、なつめ など
<健脾食材(「脾」を養う食材)>
米類、麦類、はとむぎ、じゃが芋、山芋、さつま芋、豆類(大豆など)、オクラ、カリフラワー、
ブロッコリー、小松菜、青梗菜、白菜、レタス、トウモロコシ、人参、ネギ、生姜、蓮の実、
レンコン、みかん、なつめ、干し柿、リンゴ など
このタイプにオススメのオーガニック食材:無農薬リンゴ 、 無農薬人参ジュース 、 生蜂蜜
●冷えがあるときは、以下の食材も取り入れましょう。
<温裏類(内臓を温める食材)>
ニラ、唐辛子、シナモン、乾姜、コショウ、黒砂糖、アジ、鮭 など
<補陽類(温める力をつける食材)>
クルミ、エビ、ナマコ、イワナ、冬虫夏草、杜仲茶、羊肉 など
このタイプにオススメのオーガニック食材:オーガニックくるみパウダー
マクロビオティック望診法で
「脾」の不調をチェック
望診法とは、体の外側に出ているシミやホクロなどから、体の内側の状態を予測する東洋医学の方法
です。マクロビオティック望診法では、食べ物と体の関係も考えていきます。
「脾」の不調チェックポイント
□唇
前回の投稿にも書いたように、「脾」の疲れは、「唇」に出ます。「唇」の色と状態を見れば「胃」や「消化器」のSOSサインがわかる!東洋医学 望診法から見る、今控えるべき食べ物と食べた方がいいもの。」
□鼻
この辺りにシミ、ホクロなどがあれば、「脾」、場合によっては「胃」の不調が考えられます。
つまり消化器が弱い、疲れているということが予測できます。
●全般的に、食べ過ぎる、食事が不規則など、消化器に負担になるような食べ方をしている場合が多く
見受けられます。
●シミが多い場合は、パンなどの小麦製品、洋菓子、油脂を摂りすぎていないかチェックしてみましょう。
●ホクロがある場合は、肉や魚などの動物性たんぱく質が多くなりすぎていないか、付け合わせの野菜が
少なくないか、チェックしてみましょう。
□こめかみ
この辺りにシミが出ている方が見受けられますが、ここも「脾」の不調があらわれる場所となります。
場合によっては、「胆(のう)」の不調も考えられる場所です。
シミが出ている方は、特に油脂が多くて、体に負担がかかっていることが予測できます。
□足の親指
足の親指の外側には、「脾」につながる経絡(気=エネルギーの通り道)が通っていることから、
「脾」が弱かったり、不調の場合には、親指の爪が割れやすい、着色などのトラブルが出る場合があります。
おわりに
今回は、東洋医学で、「膵臓」に最も近いと考えられている「脾」の不調について取り上げてみました。「脾」は、食べ過ぎ、飲み過ぎが負担になります。多く摂っているものをお休みし、腹八分目に!
東洋医学や望診法で、臓器のお疲れに気がついたら、すぐにセルフケアをすることを心がけ、
健やかにお過ごしくださいね。
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