世界で増え続ける「ヴィーガン、ベジタリアン向けコピー食品」に気をつけて!食品メーカーが仕掛ける巧妙な罠とは?
世界で増え続ける「ヴィーガン、ベジタリアン向けコピー食品」に気をつけて!食品メーカーが仕掛ける巧妙な罠とは?
世界的に流行している「ヴィーガン」や「ベジタリアン」、新型コロナウイルスの影響もあり、菜食主義者がますます急増しています。
フランスでも、様々なスーパーで、ヴィーガンやベジタリアンのラベルが付いた商品を陳列したコーナーがもうけられています。
店の中を駆け回り、”動物性由来の食材が入っていない商品”を探さなくても、簡単に見つけることができ、手軽な値段で購入できる時代がやってきました。
新製品が、どんどん発売される中、誰もが信頼している”ヴィーガン、ベジタリアンのラベル付き”の商品の数々は、料理の手間も省け便利と言う事もあり、私も購入しています。
(写真 : 私が購入した、ヴィーガンのラベルが付いたチョコレートガナッシュのデザート)
そんな中、新製品のヴィーガンのラベルが付いたチョコレートガナッシュのデザートを購入した時のことです。
粉っぽくて、すごく甘かったので裏の「原材料名」を見てみると、30種類以上の食材を使い、このデザートができていることを知って、衝撃を受けました !
確かに、動物性由来の食材は入っていません。
なので、ラベルは嘘をついていませんが…、私が、チョコレートガナッシュを作る時は、チョコレートとココナッツクリームを混ぜるだけ、クリーミーで甘さも控えめです。
このような商品を購入していいものか、考えさせられました。
出典 : france-ecotours.com
ヴィーガン、ベジタリアンでも食すことができる、フランス料理「コルドン・ブルー (Cordon bleu)」をコピーして製品化
おなじみのフランス料理の1つである「コルドン・ブルー (Cordon bleu)」(肉を薄く叩いてハムまたはプロシュートとスイスチーズなどのチーズを包み、揚げる・あるいは焼いた肉のカツレツのこと)は、学校の給食でも定番メニューであり、人気の食べ物です。
食品業者はこの「コルドン・ブルー」をヴィーガンやベジタリアンでも食すことができるように製品化に成功しています。
皆さんもご存知の通り、肉の代わりに、えんどう豆や大豆などの植物性タンパクを主な原料として使用することで、ハンバーグ、ソーセージやチキンなどのコピー食品ができます。
現在では、”製造できないコピー食品はない”と言われるほど技術が上がっています。
私が手作りで「コルドン・ブルー」をつくる時は、材料を”5つ”しか使用しません。
1. 鶏肉
2. ハム
3. チーズ
4. パン粉
5. 卵(衣用)
しかし、食材で分かる通り、ヴィーガンやベジタリアン向けではありません。
そこで、ヴィーガンやベジタリアン向けに、この商品を販売するには、動物性由来の食材を置き換えて製造する事になります。
そうすると、下記の食材を使用する事になるのです。
【原材料名】
水、小麦粉、小麦たんぱく質、ひまわり油、玉ねぎ、ビーガンチーズ8.7%(水、改質デンプン、ココナッツ脂肪、オリーブ油、米たんぱく質、食塩、植物性繊維、安定剤:タラガム、保存料:ソルビン酸カリウム、酸味料:クエン酸、着色料:β-カロテン、香料)、ビーガンハム4.9%(水、菜種油、エンドウ豆たんぱく質、安定剤など キャロブシード粉、キサンタンガム、カラギーナン、香辛料、マルトデキストリン、食塩、酵母エキス、天然香料、酸味料:クエン酸カルシウム、ビーツ濃縮物)、マスタード(水、マスタードシード、酢、食塩、砂糖、香辛料)、食塩、ジャガイモのタンパク質、変性デンプン、ジャガイモの繊維、増粘剤 カラギーナン、澱粉(小麦)、香辛料、酵母、マルトデキストリン、酵母エキス、砂糖、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、セロリパウダー、セロリエキス、乳化剤:グアーガム
水、小麦粉、小麦たんぱく質、ひまわり油、玉ねぎ、ビーガンチーズ8.7%(水、改質デンプン、ココナッツ脂肪、オリーブ油、米たんぱく質、食塩、植物性繊維、安定剤:タラガム、保存料:ソルビン酸カリウム、酸味料:クエン酸、着色料:β-カロテン、香料)、ビーガンハム4.9%(水、菜種油、エンドウ豆たんぱく質、安定剤など キャロブシード粉、キサンタンガム、カラギーナン、香辛料、マルトデキストリン、食塩、酵母エキス、天然香料、酸味料:クエン酸カルシウム、ビーツ濃縮物)、マスタード(水、マスタードシード、酢、食塩、砂糖、香辛料)、食塩、ジャガイモのタンパク質、変性デンプン、ジャガイモの繊維、増粘剤 カラギーナン、澱粉(小麦)、香辛料、酵母、マルトデキストリン、酵母エキス、砂糖、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、セロリパウダー、セロリエキス、乳化剤:グアーガム
この事から分かるように、ヴィーガンやベジタリアン向けに生産されている「コルドン・ブルー」は、数えきれないほどの材料が使われています。
しかも、植物性由来とはいえ、加工された粉類そして食品添加物の名前がずらりと並んでいます!
これを見ると、食べるのが怖くなります。
これらの食材で作る「コルドン・ブルー」を、本当に「コルドン・ブルー」と呼んでいいのでしょうか?
また、ここまでして、ヴィーガンやベジタリアン向けの「コルドン・ブルー」を作らなければならないのでしょうか?
実は、多くの消費者がヴィーガンやベジタリアン向けの「コルドン・ブルー」を購入している!
生産者は、ニーズのある事をふまえて、全て計算して生産しています。
利益に繋がる商品を生産して当たり前なわけなのです。
また消費者は、見た目、匂い、味、食感、しかも、サクッと響く音までも「コルドン・ブルー」と同じヴィーガンやベジタリアン向けの製品は健康に良いと満足しています。
しかも、ヴィーガンやベジタリアン向けの「コピー食品」は、
• アレルゲンとなる成分を省く
• 特定の栄養素を強化する(ビタミンD、ビタミンB12やカルシウムなど)
このように、製造する際に工夫され、販売されているので、菜食主義者の消費者も、安心して購入してしまうのです。
もちろん私は、本来の「コルドン・ブルー」の味とは違うとすぐ分かりますし、美味しいとは思いません。
しかし、残念なことに、加工された食品が多く市場に出回っている為、本来の食材の味を知らない消費者達がいることも垣間見えます。
ヴィーガン、ベジタリアン向けコピー食品が見落としている、「ホールフード」のメリット
皆さんは「ホールフード」という言葉をご存知ですか?
ホールフードとは、直訳すると「Whole (まるごと)」の「Food (たべもの)」です。
”食べ物全体を食べた方が良い”と言う意味が込められた言葉です。
マクロビオティックでは、「一物全体」という言葉を使います。
ホールフードの例として、全粒穀物、芋、豆類、 果実、野菜などが挙げられ、加工や精製を行わないか、可能な限り抑えた植物性食品のことを指します。
そして、全て食べると言うことは、皮なども一緒に食べると言うことです。
例えば、リンゴの皮など、普段捨てている部分に栄養がたくさん含まれているので、ホールフードは健康面でとても理にかなっているのです。
また、捨ててしまう部分が少なくなるので、エコロジー的な視点からも推奨されています。
この事から分かるように、「コピー食品」は、植物性由来の食材を使用していても、加工度が高すぎて、本来の栄養素は低くなり、健康のメリットが少ない食品になってしまっているのです。
なぜ、ヴィーガンやベジタリアンの人が急増しているのでしょうか?
ヴィーガンやベジタリアンなどの菜食実践の人が世界で急増しています。
食生活による健康問題が浮き彫りになっている現代社会において、病気のリスク低減や治療策のために、菜食の効果が医学的に認められるようになった事が一つの理由です。
また、食肉となる家畜を育てる畜産業が、地球規模の環境汚染を引き起こすので、肉食を減らす、もしくは全く食べないことで環境を守るという考え方が、もう一つの理由です。
• 餌になる草木の伐採による森林破壊
• 牛のゲップから排出される温室効果ガスによる地球温暖化への影響
• 世界的に草地が不足しているため、同じ広さの土地で生産される食肉より野菜や穀物などの方が収穫量が多くなるなど…
• 牛のゲップから排出される温室効果ガスによる地球温暖化への影響
• 世界的に草地が不足しているため、同じ広さの土地で生産される食肉より野菜や穀物などの方が収穫量が多くなるなど…
上記の内容をドキュメンタリーにした番組を見て、食生活を見直した菜食実践者も多くいます。
なので現在フランスでは、ヴィーガンやベジタリアン対応メニューを導入しないと、集客に繋がらない環境になっています。
また、アメリカ発信の世界で有名な、チキンやハンバーガーのファーストフードの店も、ヴィーガンやベジタリアン対応メニューを導入し始めました。
アメリカでは、このファーストフード業界に「コピー食品」を取り入れ、それを買い求める消費者たちの長蛇の列ができたことが最近話題となりました。
ヴィーガンやベジタリアンなど、菜食実践者に対しての需要と供給の関係は始まったばかりで、今後も続くと考えられています。
私たちの健康の為に、良い方向へ向かって続いて欲しいと願うばかりです。
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ヴィーガンやベジタリアン顧客が取り込まれる!?現在ますます伸び続ける食品製造業界
食品製造業界の定義 :
食品製造業界でつくられる食品は、畜産・水産加工食品をはじめ、野菜と果物の缶詰、農産物を保存した食料品、味噌などの調味料、砂糖などの糖類、精白された穀物、パンと菓子、動物性の油脂などに分類されます。
つまり、人が口にする物に手を加えて加工を行う業者や、卸売、小売業者に供給するのが、食品製造業界の定義です。
そこで注目したいのは、えんどう豆、大豆、ひよこ豆、レンズ豆、そらまめ、インゲン豆などの植物性タンパクを代替肉として加工する食品製造業社です。
コロナ禍の中にあっても、ナスダック(NASDAQ)に上場し、急成長しています。
今後も、代替肉を加工する食品製造業社などの関連銘柄への注目度は高く、成長が期待できると考えられているのです!
このことから、「コピー食品」も今後、どんどん商品化され、市場に出回ると言うことなのです。
消費者としてこの現実を受け止め、オーガニック食品などの信頼できる商品を信頼できる店で購入し、自分達の食べている食材を知ることが健康維持に繋がってきます。
★お肉が入っていなくてもすごく美味しい!ヴィーガン餃子
コピー食品を食べる人を本当にヴィーガン、ベジタリアンと呼べるの?工夫次第で加工された食品を控えることはできる!
(写真 : 日本から送られてきた、味噌作りセット)
先日、日本からプレゼントとして、味噌作りセットが送られてきました。
大豆は、精製されていない大豆が真空パックされ、米麹と海塩の”3つ”の食材だけで2kgの味噌が作れるのです!
フランスに住んでいても、自分で作った味噌が食べれるなんて思ってもいませんでした。
工夫次第で食材の加工を最小限に抑えることができることに気づかされました。
健康、動物愛護、地球温暖化の問題を考え、動物性食品を口にしない菜食主義者が増える今の世界…。
ハンバーグ、ソーセージやチキンそしてチーズなどの動物性食品の「コピー食品」は、たとえ植物性由来で作られていても、”見た目は動物性由来の食品と同じ”です。
これらを食する事ができる人々を、本当のヴィーガン、ベジタリアンと言ってよいのでしょうか。
また、植物性タンパクは、えんどう豆や大豆などを使用しているため、糖質制限されている方には不向きな食品です。
その上、カロリーや脂質も動物性由来のハンバーガーと比べるとほぼ同じなので、メタボリック症候群やダイエット効果は、あまり期待できません。
消費者として健康の為に、毎日、口にしている食材を見つめ直してみてはいかがでしょうか?
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
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